趣旨
技術力で優位でありながら事業で韓国企業や台湾企業に負けるのはなぜか。日本のエレクトロニクス復興には,技術開発の最前線にいるエンジニアが市場動向やビジネスモデル,サプライチェーンなどを常に考えながら技術開発を進めることが必要になる。本コラムでは技術開発を進めるためにエンジニアが知っておくべきMOT(技術経営)を紹介する。
竹内健(たけうち けん
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1991年,東京大学 工学部物理工学科卒業。1993年,同大学院工学系研究科 物理工学専攻 修士課程修了。同年,東芝 研究開発センター USLI研究所 研究員。NANDフラッ シュ・メモリの研究開発に従事。東芝在籍の15年間に世界初の64M,256M,512M,1G,2G,16GビットNANDフラッシュ・メモリの商品化に成功。マーケティング,プロジェクトマネージメント,企業間交渉や米国法廷での訴訟などフラッシュ・メモリのビジネス広範に携わる。2003年,米 スタンフォード大学 ビジネススクール 経営学 修士課程修了(MBA)。2006年,東京 大学 大学院工学系研究科 電子工学専攻 博士取得。2007年,東京大学 大学院新領域創成科学研究科 基盤情報学専攻(兼)工学部 電子工学科 准教授。2008年,東京大学 大学 院工学系研究科 電気系工学専攻(兼)工学部 電気電子工学科 准教授。2012年,中央大学 理工学部 電気電子情報通信工学科 教授。強誘電体材料や相変化材料,金属酸化物を用いた新メモリ・デバイスや、3次元LSI回路,極低電力SRAM,ディペンダブルSSDメモリシステム,新メモリを使ったメモリ・アーキテクチャや信号処理技術などの研究に従事。登録特許は米国特許102件を含む世界で200件。ISSCC 2007にてTakuo Sugano Awardを受賞。ISSCC, ASSCCプログラム委員。
近著:「世界で勝負する仕事術 最先端ITに挑むエンジニアの激走記」