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耐震偽装と報道責任

 - 本当のことが知りたいんで...耐震偽装と報道責任にタックルしちゃおうかな、と
 
 
 
 

 
 

■□ ある読売新聞ファン 苦渋の決断

私は、これで、読売新聞購読やめました。

ネットを漂流していたら、興味深いopinionに遭遇しました。
大いに紹介する価値あり、と思ったので、ご紹介します。

まず、画像を、当該opinionから以下に引用します。

<引用開始>
読売11/4

<引用終了>

「「大連立」小沢氏が提案」という大見出しが目にしみます。

日付は2007年11月4日です。

これを読んで、小沢党首は激高、ぶち切れ、「4日夕の緊急記者会見で、「民主党代表としてけじめをつけるに当たり」と「中傷報道に厳重に抗議する」との2つの声明を発表した。」(民主党HPより)。

こういうことみたいです。

小沢民主党党首の証言が事実なら、この記事は「読売・世紀の誤報」として語り継がれるでしょうね (誤報以上だという見方も当然可能です)。

にしても、画像のインパクトは強い・・・

当該opinionは↓です。掲載場所はJanJanです。

私は読売新聞の購読やめました~「読売・世紀の誤報」と報道機関としての良心
http://www.news.janjan.jp/media/0711/0711085366/1.php

一方、読売新聞11/8の社説はこんなかんじです。

読売新聞は大きくイメージダウンした。未熟な体質が露呈。求心力低下避けられず。

小沢氏辞意撤回 民主党の未熟な体質が露呈した(11月8日付・読売社説)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20071107ig90.htm

「民主党にとって深刻なのは、党の脆弱(ぜいじゃく)な体質が露呈したことだ。」

「基本的な政権戦略がくるくる変わり、十分な説明もない。これで、党のトップとして、信頼を得られるだろうか。」

「小沢代表にすがりついているようでは、小沢代表以外に、党を率いる有能で力のある人材がいないことをわざわざ喧伝(けんでん)しているようなものだ。」

「今回の問題で、民主党は大きくイメージダウンした。党内には、代表の党批判などへの反発もくすぶり、小沢代表の求心力の低下は避けられそうにない。」

読売新聞社説の文言が、目にしみます。

2007.11/09(金) |  未分類  | Comment(2)  []

 
 

 
 

■□ 読売ミスリード 小沢党首発言 故意か過失か

小沢党首は「誹謗・中傷報道」発言を撤回したのか?

今日も国語の問題です。

問題(1)以下の文章(2007年11月7日23時52分付け読売新聞)を読み、小沢党首は、11月4日の「誹謗・中傷報道」発言を(全面)撤回したか、そうではないかについて論ぜよ。

問題(2)以下の文章のリード(タイトル)として、「小沢代表、会見で「誹謗・中傷報道」批判を撤回」ふさわしいかどうか論ぜよ。

<引用開始>
小沢代表、会見で「誹謗・中傷報道」批判を撤回

 民主党の小沢代表は7日の記者会見で、「大連立」をめぐる報道に関し、「私を政治的に抹殺し、明白な誹謗(ひぼう)中傷報道だ」などの表現を4日の記者会見で使ったことについて、「私の言葉や、言い回しが過ぎていたとするなら、そこは撤回する」と述べ、撤回する考えを示した。

小沢氏は、自民、民主両党による連立政権構想の経緯について説明し、「2か月前だったか、さる人から呼び出され、食事をともにしながら、話をした。その内容は、お国のため、『大連立』をというたぐいの話だった」と述べ、今年9月の福田政権の発足前から、党首会談を仲介した人物と「大連立」構想について話し合っていたことを認めた。小沢氏は仲介した人物との会談の中で、「そういう(大連立の)たぐいの話は現実に政権を担っている人が判断する話で、私どもがとやかくいう話ではない」と述べたという。

また、小沢氏は、10月30日の最初の党首会談の直前にも、首相の代理人と接触し、大連立をめぐって協議していたことを認めた。

具体的には、小沢氏は、首相の代理人から「首相も是非連立をしたい」と言っていると言われ、「首相から直接、話を聞くのが筋だ」と答えたことを説明した。ただ、小沢氏は「私から(党首会談を)持ちかけ、積極的、主体的に党首会談をしたかのような報道は、全く事実に反する」と主張した。
<引用終了>

「誹謗・中傷報道」発言 全面撤回でないことは明らか


僕の解答はこんな感じです。

問い1について

この記事からは、小沢党首は、11月4日の「誹謗・中傷報道」発言を全面撤回したとは読めない。なぜなら、「「私の言葉や、言い回しが過ぎていたとするなら、そこは撤回する」と述べ、」たと書いてあるからだ。「そこは撤回」なんだから、この発言だけからでも、全面撤回でないことは明らかである。


読売新聞の奇異なリードは国語能力の問題か、それとも・・・


問い2について

読売新聞のリード「小沢代表、会見で「誹謗・中傷報道」批判を撤回」はこの記事のリードとして不適切である。

まず、この記事の主要部分は、「私から(党首会談を)持ちかけ、積極的、主体的に党首会談をしたかのような報道は、全く事実に反する」と言う部分と、その主張の根拠だ。よって、当然、この部分についてリードを書く必要がある。

例えば、「小沢代表 会見で党首会談小沢主導説を改めて批判」とすべきだ。

また、仮に「誹謗・中傷報道」問題についてリードをつけるとしても、全面否定したわけではないのだから、あたかも全面撤回したかのような誤解を招く「小沢代表、会見で「誹謗・中傷報道」批判を撤回」というリードは使うべきではない。

例えば、「小沢代表、会見で「誹謗・中傷報道」批判を一部撤回」とすべきだ。

以上

では、みなさん、採点どうかよろしくお願いします。

2007.11/08(木) |  未分類  | Comment(0)  []

 
 

 
 

■□ 姉歯被告 偽証罪 5年の実刑 控訴審

姉歯被告 懲役五年の実刑、罰金百八十万円 控訴審 


2007年11月7日の東京新聞夕刊は、第一次耐震偽装事件の姉歯元一級建築士の控訴審判決についてこう報道しました。

<引用開始>
姉歯被告 二審も実刑 耐震偽装『損失、影響は甚大』

耐震強度偽装事件で、建築基準法違反や議院証言法違反(偽証)などの罪に問われた元一級建築士姉歯秀次被告(50)の控訴審判決で、東京高裁は七日、「マンションを購入した者に対する経済的損失、精神的苦痛などの影響は甚大」として、懲役五年の実刑、罰金百八十万円とした一審東京地裁判決を支持、姉歯被告の控訴を棄却した。
<引用終了>

懲役五年の実刑は、建築基準法違反に対する刑罰か?


判決は、懲役五年の実刑と罰金百八十万円でした。

では、懲役五年の実刑は、建築基準法違反に対する刑罰なのでしょうか。
議院証言法違反(偽証)に対する刑罰なんでしょうか。
それとも、「などの罪」、つまり、建築士法違反ほう助に対する刑罰なんでしょうか。

罰金百八十万円は、建築基準法違反に対する刑罰なのでしょうか。
議院証言法違反(偽証)に対する刑罰なんでしょうか。
建築士法違反ほう助に対する刑罰なんでしょうか。

あるいは、懲役五年の実刑と罰金百八十万円というのは、あわせ技、つまり、これらの罪の合体でしょうか。

おおまかな答えはこうなるように思われます。

懲役五年→だいたい、偽証に対する刑罰。
罰金百八十万円→だいたい建築基準法違反に対する刑罰

たとえば、偽証についての条文はこうです。

議員証言法第6条(偽証の罪、自白による刑の免除)
1この法律により宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、3月以上10年以下の懲役に処する。
 

もし国会に出頭しなかったらどうなっていたか 
         

もし姉歯さんが、「俺は出たくない」と、国会に出頭しなかったら、どうなっていたでしよう。
これも条文にあります。      

第7条(不出頭・書類の不提出・宣誓または証言拒否の罪)

1正当の理由がなくて、証人が出頭せず、現在場所において証言すべきことの要求を拒み、若しくは要求された書類を提出しないとき、又は証人が宣誓若しくは証言を拒んだときは、1年以下の禁錮又は10万円以下の罰金に処する。           

2前項の罪を犯した者には、情状により、禁錮及び罰金を併科することができる。

よって、今回のような判決にはならなかったばずです。

(詳しくは、当時の建築基準法と建築士法の罰則規定を見ないといけないんですが、今はその時間がありません。)


罰金のみというケースもあり得たか


では、出頭はする。宣誓もする。証言すべきことは証言する。でも、法の許す部分については証言を拒否していたら、どうだったでしょうか。

この場合も、今回とはかなり異なった判決だっでしよう。
なぜなら法は証言拒否をOKとしているからです。

第4条(宣誓・証言・書類提出の拒絶)
1証人は、自己又は次に掲げる者が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受けるおそれのあるときは、宣誓、証言又は書類の提出を拒むことができる。

我が国では、自分が不利になるようなことはしゃべらなくても良いのです。
よって、国会に出頭し、宣誓もし、証言台に立ち、答えるべき義務のあることは答え、その上で、ご自分が「刑事訴追を受け、又は有罪判決を受けるおそれのある」質問はこの第4条1項に基づいて拒否いたします、としておけば、建築基準法違反だけだと罰金のみのようですから、一審結果も今日の控訴審判決も懲役にも禁固にもならなかったわけです。(ただし、当時の建築士法に懲役か禁固が定められていないという条件が必要です。まだ調べていません。すみません。。)

というわけで、姉歯被告が法律に精通していれば、今日の判決は以下のようになっていた
可能性がかなりあるということです。

耐震強度偽装事件で、建築基準法違反の罪に問われた元一級建築士姉歯秀次被告(50)の控訴審判決で、東京高裁は七日、「マンションを購入した者に対する経済的損失、精神的苦痛などの影響は甚大」として、罰金○○○万円とした一審東京地裁判決を支持、姉歯被告の控訴を棄却した。

詳しくはわかりませんけど、偽証罪で実刑というのは、極めて、希有なのではないでしょうか。

かなり不正確な日記になってしまいました。
β版ということで、ご容赦下さい。
判決文を入手したら、もう一度きちんとご報告します。

2007.11/08(木) |  未分類  | Comment(0)  []

 
 

 
 

■□ 小沢党首 続投 無節操な朝日新聞 

めっちゃ深刻って感じ 朝日新聞社説

今朝、朝日新聞の社説『民主党―小沢氏慰留の情けなさ』を読んでいて、まず、「わが祖国の国語能力不足はちょー深刻かもなあ、と感じました。

以下に、当該社説と11/4付けの小沢民主党党首の該当部分を引用します。

本日の朝日社説はこー書き始めました。

<引用開始>
民主党―小沢氏慰留の情けなさ

 「辞める」と言ってからわずか2日で「恥をさらすようだが、もう一度がんばりたい」。猫の目のようにくるくる変わる発言に、国民はあっけにとられたに違いない。

 自民党との「大連立」騒ぎで混乱を引き起こしたことのけじめをつける。そう言って辞表を提出した民主党の小沢代表が一転、大連立をあきらめることを前提に、党首にとどまる方向になった。

 小沢氏は、福田首相との党首会談のあとの緊急役員会で大連立の方針を説明し、党幹部にそろって反対された。これを「不信任されたに等しい」と語った小沢氏の認識は間違いではない。

 それなのに「もう一度、党の先頭に立ってもらいたい」と慰留され、辞表を撤回することにした。

 なんとも無節操な話である。
<引用終了>

続いて、朝日新聞社説が上記の非難を書くための根拠としたと推認される部分を、小沢さんの「民主党代表としてけじめをつけるに当たり」から引用します。

小沢さんは、執行部をはじめ、同僚議員の皆さんに進退を委ねたのである


<引用開始>
福田総理の求めによる2度の党首会談で、総理から要請のあった連立政権の樹立をめぐり、政治的混乱が生じたことを受け、民主党内外に対するけじめとして、民主党代表の職を辞することを決意し、本日、鳩山由紀夫幹事長に辞職願いを提出し、執行部をはじめとして、同僚議員の皆さんに私の進退を委ねました。
<引用終了>

「民主党代表としてけじめをつけるに当たり」の上記の文脈をどう読めば、「『辞める』と言ってからわずか2日で『恥をさらすようだが、もう一度がんばりたい』。猫の目のようにくるくる変わる発言に、国民はあっけにとられたに違いない。」という批判が論理的に可能になるのでしょうか。

社説を読んだこっちのほうが、「あっけにとられ」ました。
ぼくは、天井が「くるくる」とまわり、椅子から転げ落ちそうでした。

小沢さんが「民主党代表としてけじめをつけるに当たり」辞意を公表した。確かに、ここまでは事実です。なんら異論はありません。なにしろ、「鳩山由紀夫幹事長に辞職願いを提出し」て、その旨を自ら公表したわけですから。しかしながら、小沢さんの文章も記者会見もここで終ってはいません。続きがあったはずです。すなわち、「執行部をはじめとして、同僚議員の皆さんに私の進退を委ねました。」です。

「進退を委ね」るという重大な方針を公表した以上は、決定に粛々と従うのが正道

この日本語は、通常人の普通の国語能力に照らすと、自分の進退決定については仲間に全面委任した。こう読み解くしかない、と思われます。よって、この「重大な方針」を公表してしまったからには、小沢さんは党首の地位を続行するか否かについては「執行部をはじめとして、同僚議員の皆さん」の決定に従うしかない。

では、委任された人たちはどうしたか。
答えは明白でした。
よくご存知のように、「小沢党首続行」です。

というわけで、少なくとも今回の小沢さんの進退決定については、方針は一貫していますし、それなりに民主的な手続きによる結果ということになります。

もちろん、小沢さんが、ご自分の主張が入れられなかったことを「不信任されたに等しい」と解釈した点、そして、そこから辞意表明の公表に一気に到った点などについては種々の議論があるでしょう。しかしながら、それらの議論と、同僚議員の意思に進退を委ねるとした自らの方針を遵守し、「恥をさらすようだが、もう一度がんばりたい」とした今回の一貫した帰結とは、まったく、別のお話なのです。

したがって、これを「無節操な話」と決めつける朝日新聞社説こそ、まさに「無節操な話」なのです。

朝日新聞―無節操な社説の情けなさ

この朝日新聞の社説のもっとも深刻な点は、たぶん、国語能力の欠如によってこーなったわけではなく、上記のことなど重々理解していながら、わざと、このような発表して、小沢一郎=「無節操」、あるいは、小沢一郎=「重大な方針がくるくる変わる人」という方向に市民を誘導しようとしている点にあります。

で、ぼくはこう思います。このような社説が続くと朝日新聞は、本日の朝日新聞社説の後半にあるように

(1)「国民の信頼を回復するのは容易でない。」
(2)「いくら威勢のいいことを訴えても、国民は素直に耳を傾ける気になりにくい。」
(3) 新しい出発なしに、再生は難しい。

今朝、朝日社説を読んで、僕の中に小沢さんが指摘した以下の部分が蘇りました。

<引用開始>
・・・ほとんどの報道機関が政府・自民党の情報を垂れ流し、自らその世論操作の一翼を担っているとしか考えられません。

それにより、私を政治的に抹殺し、民主党のイメージを決定的にダウンさせることを意図した明白な誹謗中傷報道であり、強い憤りを感じます。

このようなマスメディアの在り方は明らかに、報道機関の役割を逸脱しており、民主主義の危機であると思います。報道機関が政府・与党の宣伝機関と化した時の恐ろしさは、亡国の戦争へと突き進んだ昭和前半の歴史を見れば明らかです。

また、自己の権力維持等のために、報道機関に対し、私や民主党に対する誹謗中傷の情報を流し続けている人たちは、良心に恥じるところがないか、自分自身によくよく問うてみるべきです。

各種報道機関が一日も早く、冷静で公正な報道に戻られるよう切望いたします。

<引用終了>

なお、当該社説全文は以下にありますが、消える前に後半部分を引用しておきます。
http://www.asahi.com/paper/editorial.html

そんなのカンケーネエ!!

<引用開始>
情けないのは、そんな小沢氏にすがりつくかのように、ひたすら引き留めにかかった民主党のひ弱さである。

 その背景には、代表を降りた小沢氏が仲間の議員を引き連れて離党するのではという心配があったようだ。小沢氏が新党をつくり、自民党との連立に走ることになれば、確かに大打撃である。

 ポスト小沢の本命もいない。代表選挙をすれば、党内に亀裂が入るとの懸念もあったのだろう。

 だが、このまま小沢氏が続投しても、国民の信頼を回復するのは容易でない。

 これからは、政権交代に向けていくら威勢のいいことを訴えても、国民は素直に耳を傾ける気になりにくい。重大な方針がくるくる変わる人を首相にできますか。総選挙で自民党にそう攻撃されるのは目に見えている。

 民主党に求めたいのは、当面の後退や亀裂を恐れて縮こまるのではなく、抜本的な出直しを急ぐことである。その第一歩は、続投する小沢氏が改めてこれまでの経緯とこれからの方針を、国民にきちんと説明することだ。

 そのうえで、揺らいだ党の信頼をどう立て直していくか。国会が終わった後、速やかに党員投票を含めた本格的な代表選挙を行うことも考えるべきだろう。

 新しい出発なしに、民主党の再生は難しい。
<引用終了>

「情けない」「すがりつくかのように」「ひ弱さ」などの、論理ではなく、感情に訴える言葉に「すがりつくかのように」、「ひたすら」自分の都合の良い方向に読者を引きづり込もうとする「情けない」朝日新聞社説の「ひ弱さ」にはビックリしました(笑)。

そんなのカンケーネエ!!

2007.11/07(水) |  未分類  | Comment(2)  []

 
 

 
 

■□ 小沢一郎党首 民主党 中傷報道に厳重抗議

小沢党首 辞表提出 進退を執行部をはじめ同僚議員に委ねる

2007年11月4日、民主党党首小沢一郎さんは、民主党本部で緊急記者会見を開きこう述べました。

「福田総理の求めによる、2度の党首会談で総理から要請のあった、連立政権の樹立をめぐり、政治的混乱が生じたことを受け、民主党内外に対するけじめとして、民主党代表の職を辞することを決意し、本日、鳩山由紀夫・幹事長に辞職願いを提出し、執行部をはじめとして同僚議員のみなさまに、私の進退を委ねました。」

この部分,つまり、「民主党代表としてけじめをつけるに当たり」をまとめるとこうなります。

(1)2度の党首会談は福田総理の求めによるものだった。
(2)福田総理から連立政権の樹立の申し入れがあった。
(3)福田総理による提案を吟味した結果、政策協議を開始するに値すると判断した。
(4)そこで、民主党役員会において、福田総理の方針を説明し、政策協議を始めるべきではないかと提案した。
(5)しかし、認められず、それは、民主党役員のみなさまから不信任を受けたに等しいと判断した。
(6)以上に加えて、誠実に対応してもらった福田総理に対し、けじめをつける必要があると判断した。

一方、この緊急記者会見にはもうひとつのテーマがありました。
それは、「中傷報道に厳重に抗議する」です。

「中傷報道に厳重に抗議する」(小沢一郎)

僕の印象では、この点が今回の行動を決断した大きな要因だと思いました。

つまり、「朝日新聞、日経新聞等をのぞき、ほとんどの報道機関が政府自民党の情報を垂れ流し」て、「私を政治的に抹殺し、民主党のイメージを決定的にダウンさせることを意図した、明白な誹謗中傷報道」をなした点も今回の辞意表明を決断した大きなファクターということです。

「政府自民党の情報を垂れ流し、自ら世論操作の一翼を担っているとしか、考えられ」ない「ほとんどの報道機関」へ反撃するためには、単に「中傷報道に厳重に抗議する」より辞意表明をした上で反撃したほうが効果はかなり大きいと思われるからです。

もちろん、マスメディアはこの部分を報道したがらないでしょうけれど(笑),生放送でしゃべれば流さざるを得ないし、その後、民主党HPで公表すれば、かなりの伝搬を期待できます。実際、本弱小Blogでは早速この部分に注目しています。

というわけで、この「中傷報道に厳重に抗議する」部分を民主党HPから引用しましょう。

「朝日新聞、日経新聞等をのぞき、ほとんどの報道機関が政府自民党の情報を垂れ流し」

<引用開始>
福田総理との党首会談に関する新聞、テレビの報道は明らかに、報道機関としての報道、論評、批判の域を大きく逸脱しており、強い憤りをもって厳重に抗議いたします。

特に、11月3、4両日の報道は、全く事実に反するものが目立ちます。

私の方から党首会談を呼びかけたとか、私が自民、民主両党の連立を持ちかけたとか、果ては今回の連立構想について「小沢首謀説」なるものまでが、社会の公器を自称する新聞、テレビで公然と報道されています。いずれも、全くの事実無根です。

もちろん、党首会談及び会談に至るまでの経緯と内容について、私自身も、私の秘書等も、どの報道機関からも取材を受けたことはなく、取材の申し入れさえ全くありません。

それにもかかわらず、事実無根の報道が氾濫していることは、朝日新聞、日経新聞等を除き、ほとんどの報道機関が政府・自民党の情報を垂れ流し、自らその世論操作の一翼を担っているとしか考えられません。

それにより、私を政治的に抹殺し、民主党のイメージを決定的にダウンさせることを意図した明白な誹謗中傷報道であり、強い憤りを感じます。

このようなマスメディアの在り方は明らかに、報道機関の役割を逸脱しており、民主主義の危機であると思います。報道機関が政府・与党の宣伝機関と化した時の恐ろしさは、亡国の戦争へと突き進んだ昭和前半の歴史を見れば明らかです。

また、自己の権力維持等のために、報道機関に対し、私や民主党に対する誹謗中傷の情報を流し続けている人たちは、良心に恥じるところがないか、自分自身によくよく問うてみるべきです。

各種報道機関が一日も早く、冷静で公正な報道に戻られるよう切望いたします。

以上
<引用終了>

「民主党代表としてけじめをつけるに当たり」

なお、「民主党代表としてけじめをつけるに当たり」はこうなっています。この部分を、明日の新聞各紙の報道内容と見比べることは、とても有意義だと思います。

<引用開始>
福田総理の求めによる2度の党首会談で、総理から要請のあった連立政権の樹立をめぐり、政治的混乱が生じたことを受け、民主党内外に対するけじめとして、民主党代表の職を辞することを決意し、本日、鳩山由紀夫幹事長に辞職願いを提出し、執行部をはじめとして、同僚議員の皆さんに私の進退を委ねました。

1.11月2日の党首会談において、福田総理は「衆参ねじれ国会」で自民、民主両党がそれぞれの重要政策を実現するために、民主党と連立政権をつくりたいと要請するとともに、政策協議の最大の問題とみられる我が国の安全保障政策について、極めて重大な政策転換を決断されました。そのポイントは

①国際平和協力に関する自衛隊の海外派遣は、国連安保理もしくは国連総会の決議によって設立、あるいは認められた国連の活動に参加することに限る。したがって、特定の国の軍事作戦については我が国は支援しない。

②新テロ特措法案はできれば通してほしいが、両党が連立し、新しい協力体制を確立することを最優先するので、連立が成立するならば、あえてこだわることはしない。

福田総理はその2点を確約されました。これまでの我が国の無原則な安保政策を根本から転換し、国際平和協力の原則を確立するものであるだけに、私個人は、それだけでも政策協議を開始するに値すると判断いたしました。

2.民主党は、先の参議院選挙で与えていただいた参議院第一党の力を活用して、「マニフェスト」で約束した年金改革、子育て支援、農業再生をはじめ、「国民の生活が第一」の政策を次々に法案化して参議院に提出していますが、衆議院では依然、自民党が圧倒的多数を占めている現状では、これらの法案をいま成立させることはできません。逆に、ここで政策協議を行えば、その中で国民との約束を実行することが可能になります。

3.もちろん、民主党にとって次の衆議院総選挙に勝利し、政権交代を実現して、「国民の生活が第一」の政治を実行することが最終目標であり、私もそのために民主党代表として全力をあげて参りました。しかし、民主党はいまだ、様々な面で力量が不足しており、国民の皆様からも「自民党はダメだが、民主党も本当に政権担当能力があるのか」という疑問が提起され続け、次期総選挙での勝利は厳しい情勢にあります。その国民の疑念を払拭するためにも、政策協議を行い、そこで我々の「生活第一」の政策が取り入れられるならば、あえて民主党が政権の一翼を担い、参議院選挙を通じて国民に約束した政策を実行し、同時に政権運営の実績を示すことが、国民の理解を得て、民主党政権を実現する近道であると、私は判断いたしました。政権への参加は、私の悲願である政権交代可能な二大政党制の定着と矛盾するどころか、民主党政権実現を早めることでその定着を確実にすることができると考えています。

4.以上の考えに基づき、2日夜の民主党役員会において、福田総理の方針を説明し、「政策協議を始めるべきではないか」と提案いたしましたが、残念ながら認められませんでした。それは、私が民主党代表として選任した役員から不信任を受けたに等しいと考えます。
よって、多くの民主党議員、党員を指導する民主党代表として、また党首会談で誠実
に対応して下さった福田総理に対し、けじめをつける必要があると判断いたしました。
<引用終了>

上記全文は「小沢一郎代表は4日夕の緊急記者会見で、「民主党代表としてけじめをつけるに当たり」と「中傷報道に厳重に抗議する」との2つの声明を発表した。その全文は次の通り。」として、民主党HPにあります。
http://www.dpj.or.jp/news/dpjnews.cgi?indication=dp&num=12141


ところで、

辞意表明であって、辞任決定でない点は重要と思いました。あくまで「執行部をはじめとして同僚議員のみなさまに、私の進退を委ねました。」ということなので、可逆性は喪われたわけではないと思われます。

本Blogはガンバレ、小沢一郎というスタンスです。


画像はこちらです。

【ネット中継】小沢代表緊急記者会見 16:00頃~
http://www.dpj.or.jp/news/dpjnews.cgi?indication=dp&num=12140

2007.11/04(日) |  未分類  | Comment(0)  []

 
 

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