古代中国の青銅器文様に関する本を続けて読む。いろいろつながって面白いのだが、このまま象徴と神話に深入りしたら大変なことになりそうだ。

きょう出社したデザイナーに進めてもらっている漢字プロトタイプのデザイン確認とフィードバック。もし開発することになれば、我々が進む方向に見えているデザインの扉を開くきっかけになるかもしれない。

五月朔日。終日雨で肌寒い。まもなく作業が一段落するデザイナーに新書体のプロトタイプ制作に関するオリエンテーションをおこなう。書体の来歴性が見た目の新しさを支える。

活版実習の初日。担当の先生に基本お任せして、私は学生と一対一で課題の進捗確認と助言をおこなう。13時半ごろオフィスに戻って昼食。定例ミーティングのあと筆画デザインの確認とフィードバック。帰宅してサイト用のテキストを確認する。

相談を受けた学生に薦める本を選び出し、的を外していないか内容を確認する。数人であれば何でもないが、10人近くなるとけっこうな作業になる。そこに勉強中のテーマが入っていたりすると未読の本を読み出してしまってもう収拾がつかない。

早めに起きて珈琲を淹れる。朝食はりんごとピザトースト。多摩美の演習とレポートの採点をおこなう。

6時半起床。武蔵美タイプフェイスデザインの授業3回目。色々な道具と素材を組み合わせて文字を彫る演習をおこなう。授業後、学生が選んだテーマに役立ちそうな本を紹介するため蔵書のなかから関連書籍を探し出す。

文字を拡大縮小しながら改善箇所を見つけ出し赤を入れていく。まだ良くなる余地は十分ある。

画面で細部を確認しつつ、出力した漢字熟語シートにメモを書き入れる。出社した担当デザイナーに修正の要点を伝え、ファミリー展開の方向性について相談する。クセを減らしたぶん堅実で使いやすい書体になりそう。良くなっていく書体を見るのはまったく喜びというほかなく、長い開発期間を乗り越える主要な原動力。湧き水のように心の内からあふれだし、じわじわと浸透しながら充ちていくその確かさに優るものはない。

上野毛駅前のラーメン屋で腹ごしらえをして五島美術館へ。「王朝文化へのあこがれ」展のラインナップが凄すぎて、陳列品がすべて五島美術館と大東急記念文庫の収蔵物とは信じられないほど。多摩美の上野毛キャンパスまで歩いて5分なのがうれしいところ。