椎名林檎と宇多田ヒカル、最新共演作「浪漫と算盤 LDN ver.」のPV・・・凄い

今月発売になるはじめてのベスト盤に入る新譜だそうですが、
久々のふたりの共演・・そしてそのPVの質感が最高です
(アレンジの村田陽一さんもすばらしい)

独特のキューブによるゲーム、ポールダンス・・何もかもその
質感が、さすが児玉さんです
いわば、2001年宇宙の旅のHALの記憶が失われていくシーンの
ガラスの記憶板が抜き出されていくようななんともいえない
なめらかな重量感・・最高です

ぜひごらんください

ついに超新星登場 ヴィジョンカルテット 日本デビュー
すばらしい若手カルテットをみた
日本初演とは当日まで知らなかったが
とにかく力量あふれる若者たちだった

クラシックとジャズを行うカルテットというと
クロノスSQやタートルアイランドSQを思い浮かべるが
どちらとも違う、
立って演奏するからかもしれないが、
もっとグルーブ感のだった、縦揺れ系のカルテットだった

後半のジャズが白眉だった
とにかく楽しい、演奏者の笑顔もいい

まだまだ日本公演があるので、見逃した方は是非
(2019年10月21日(月) 武蔵野市民文化会館 小ホールにて)
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ヴィジョン弦楽四重奏団
ヤーコブ・エンケ(ヴァイオリン)
ダニエル・シュトル(ヴァイオリン)
ザンデル・シュトゥアート(ヴィオラ)
レオナルド・ディッセルホルスト(チェロ)
バツェヴィチ:弦楽四重奏曲第4番
ハイドン:弦楽四重奏曲第66番 ト長調 「ロプコヴィッツ」 Op. 77, No. 1, Hob.III:81
ポップス、ロック、ジャズ等の曲(当日のお楽しみ)

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2012年結成、ベルリンに拠点を置くヴィジョン弦楽四重奏団(以下VSQ)は、
数ある同世代の弦楽四重奏団の中でもとりわけ優れたクァルテットとして
注目を浴びている。
レパートリーは、クラシックに加えて、自分たちのオリジナル楽曲や
ジャズやロック、ポップス等、多岐にわたる。
プログラムは全て暗譜、立奏するという独特の演奏スタイルは、
音楽とのより強い一体感を感じさせ、鮮烈な印象を与えるとして
賞賛を集めている。

16年、メンデルスゾーン全ドイツ音楽大学コンクール(ベルリン)と、
ジュネーヴ国際音楽コンクールで優勝。
メックレンブルク=フォアポメルン音楽祭で聴衆賞、
栄誉あるヴュルト賞も受賞。
18年にはユルゲン・ポント財団より室内楽賞を授与された。

「コンサート・イン・ザ・ダーク」と題して真っ暗闇の中で演奏したり、
ジョン・ノイマイヤーや照明デザイナーと
コラボレーションするなど、実験的なスタイルを次々に取り入れ、
斬新な斬り口で自分たちの表現を広げている。

4人はベルリンでアルテミス・カルテットに、
マドリードのソフィア王妃高等音楽院でギュンター・ピヒラーに師事。
さらにハイメ・ミュラー、ゲルハルト・シュルツといった音楽家に
特待生として迎えられ、ジュネス・ムジカーレや、
フランスのプロ・クァルテットの教育プログラムにも参加。
19年春にはデビューCDの録音を予定している。

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投稿者 undecuplet | 2019/10/19

魔術師 ソヒエフ  

魔術師 ソヒエフ

N響定期Cプロを聴いた

ソヒエフがふるとN響はまったく別のオーケストラと変身する
艶やかでのびのある弦、明るい管・・
とにかく輪郭のはっきりしたグルーブ感あふれる
オーケストラになるのだ

出演
指揮:トゥガン・ソヒエフ
ピアノ:ニコラ・アンゲリッシュ
曲目
バラキレフ(リャプノーフ編)/東洋風の幻想曲「イスラメイ」
ラフマニノフ/パガニーニの主題による狂詩曲 作品43
チャイコフスキー/交響曲 第4番 ヘ短調 作品36

バラキレフではあかるくあざやかに音楽の歓びを表現し
ラフマニノフ/パガニーニの主題による狂詩曲 では
この難曲をアンゲリッシュ見事に淡々とひきこなす
ソヒエフのくりだすグルーブ感にあわせ、ソリストとしての
ピアニストというよりはオーケストラの一部のように
そのあざとさがないゆえの
テクニックがみごとに今回の曲では見事に調和した
いい協奏曲ピアニストの見本のようなプレイヤーだ

 

ソヒエフは指揮棒をもたない
チャイコの4番では、彼の動きをみているだけで
音楽のグルーブそのものが伝わってくる
この曲のドラマのような展開がN響を通して見事につくりあげられる

ソヒエフがふるとき、N響メンバーの顔が明るい
そして、曲がおわったとき、彼ら全員がとても満足感あふれる
表情をしているのが素敵なのだ
この光景はデュトワ以来かな・・

 

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あのダン・タイ・ソンが微笑みをたたえて帰ってきた

ダン・タイ・ソン・・・・アジア人ではじめてショパンコンクールを
優勝した人・・・そしてそのときの相手はポゴレリチだったときけば
彼の出自からそのすごさがわかるというもの

今まで彼は神経質なまでに完全主義者の一面をいつもみせていた

だが、今回はすごかった
もちろん、前へならえみたいにして椅子のポジションを決める
いつものポーズは同じなのだが、完璧さに加えゆとりが
あふれでいたのだった

あの自信にあふれたスマイルがいつもにくらべ、とてもやわらかい
自信とともにやさしさがあり、それが音にも通じているのだ

ペダルワークも一段とうまくなった
ドビュッシーでもショパンでも、濁る寸前ではなされるペダルが
美しき残響だけをきかせる

これぞ当代唯一のショパン弾きだ

武蔵野市民文化の小ホールもいつものように
彼にあたたかい

やはりコンサートはきかないとはじまらない
この夜は、驚きの、そして、うれしいいい一夜だった

 

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必見! 別役実の愛の物語~この道はいつか来た道~
別役実にはラブストーリーは珍しい
だが、この舞台芸術学院70周年の「この道はいつか来た道」は
ものすごく完成度が高くただただ胸にぐっとくる
必見です!

 
2019年10月11日(金)~19日(土)
東京都 駅前劇場
作:別役実
演出:鵜山仁
出演:金内喜久夫、平岩紙

 

鵜山仁コメント
金内さん、平岩さん、二人が触れ合い絡み合う温度が
この小さな劇場から出来るだけ遠くまで届くように。
そんなことをぼんやり考えながら、演出と言うか立ち合いというか、
不思議なスタンスで稽古を進めてきました。
そこに客席の共感が加わって、もしかしたら何千年先まで染み通るような、
そんな息吹を醸してくれればいいなと気の長い夢を見ています。

金内喜久夫コメント
面白うて、やがて悲しい物語であります。
八十才でこの芝居に出会い、八十六才の現在、今度で四度目の再再演です。
平岩紙さんとの共演で新しい力を頂いた様です。
平岩さんの新しい感性で、私は新しく生まれ変わった様です。
是非御来場頂き、二人の年の差の道行をお楽しみ下さい。

平岩紙コメント
たった45分のお芝居ですが、二人にとっては長い道のり。
金内さんは「生きて、喋っているだけ」と仰っておりましたが、
呼吸をするように放たれる台詞に、
演ずることの境地を日々感じさせて頂いております。
この物語の登場人物は二人。人生という長い時間の果てに
二人は何を選択し、何を望むのか。
あるあるでも、ないないでもない。言わば誰しもが迎えるであろう、
なくはない世界のお話です。是非劇場で感じて頂きたいです。

 

 

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投稿者 undecuplet | 2019/10/06

ROON の最終兵器:roon nucleus+

ROON の最終兵器:roon nucleus+

 

roon の最終兵器であるroon のオリジナルサーバー
nuclear+を導入した

 

いよいよこれでぼくのroonの旅もおわりを迎えたことになる

 

していることは、いままでcorei7でつくっていたサーバーと
同じことのはずなのだが、
とにかく、たちあがりが早い
それは、音がでるタイミングということもあるけど
ベースやシンバルのくっきりとした
解像度も大きく違う・・高速なオーディオシステムになったような
感じなのだ

 

我が家は、TANNOY WETMINSTER だから
高速なシステムでは本来ありえないのだけれど、
気持ちよく乾いたサウンドがそこからは
きこえる
といって、チェロやヴァイオインのあの独特の
タンノイサウンドもいきている

何の文句もない新しい境地にたどりついてしまった

さてと、これからどうしよう・・

 

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投稿者 undecuplet | 2019/10/04

dCSの魔力:凄みが・・

dCSの魔力:凄みが・・

dcsのnetwork biridge を買って1ヶ月がたった
音の向上はすばらしい
もう、元へはもどれない

ドラムのシンバルやブラシの乾いた音
ピアノの低音のピアノ線の音
ヴァイオリンの高音のきえかかっているフレーズの余韻
管の艶やかさ

いいだしたらキリがない
音の粒子が細かくなったような感じだ
だが、とも思う
ラトックシステムのブリッジに比べて
10倍以上の価格のひらきがあるが
10倍以上いい音というわけではない
ラトックはラトックであの手頃な金額で
とてもよいマシンだったと思う

だが、魔力は魔力
もう元には戻れない

dCSが・・なぜあのおそろしく高価な製品しか
発売してこなかったdcsがなぜ
networkbridge だけこの微妙な値段で
だしてきたのかわからない

dcsのCDプレイヤーをほしいと思ったらここから
さらに10倍以上の費用がかかる
dcsの片鱗を(本当はもっとすごいのかもしれないが)
ちょっと香りをかげるだけでも
ぼくは幸せなのかもしれない

そして面白い結果だったのは、
dcsがつくっているアプリのモザイクで聞くより
roon で聴く方がなぜだが、音がいいのだ
dcsだと確かに重心は低くなる
だが、roonは音が明るくなってハナがそこにあるのだ

デジタルはだから面白い

 

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roonをはじめました~実はアフター・デジタルの入口だった

 

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roonをはじめました~実はアフター・デジタルの入口だった

 

遅ればせながら、roonの導入をはじめてみた
ぼくは、DELAとqutestとhugo upscalerの音色に
満足していた

 

音質はいままででベストと思えたからだ
だが、問題は、曲の頭切れだった
海外のストリーミングサービスをおもに
利用していたのだが、その2曲目以降、必ず
頭が切れるのだ。

 

kazooでもkinskyでもfidataでもかわらなかった
つまり何か組み合わせが悪い
だけれど、そのストリーミングサービスも海外だし、
linnの製品を使っているわけでもないし、
誰にもきけない状態がつづいた
そこで、思い切ってroonの導入を試みた

 
最初に購入してまもなくの、thinkpadx1carbon のi5に
導入を試みたが、真っ白になるだけでだめだった
1ヶ月ほどあきらめた

 

だめもとと思って、サブで使っていた弁当箱みたいな
NUCに導入したら動く
頭切れはなくなった
起動は遅いけれど、音は多少の劣化ですんだ

 
だけれど、メモリ量、ディスク量がたりなかったらしく
すぐハングアップする

 

仕方なく、windows10のクリーンインストールを試みた
これが難しかった
小さなマシンにwin10をクリーンインストールするのは至難の業だ
まる一日を費やした
結局、うまくいってroonがはじめて普通に稼働する状態まで
たどりついた
ここまで2ヶ月くらいかかった

 
音はイマイチ
(弁当箱-upscaler-qutest)という接続だからかと思った
delaの直接接続のときの音がなつかしい

 

倉庫に、mac miniのcorei7があったのを思い出した
roonをいれたら動いた
弁当箱のwin10といれかえたらなんと音がだいぶ向上した

 

coreといわれるサーバーをかえると音が変わるというのは
roonはなかなかてごわい

 
そこで、接続を変えるために、
比較的安価なラトックシステムのnetwork bridgeを購入することにした

 

選択肢はラトック以外に2、3あったが、結局、どれも
raspberry pi で動いていることには変わりがなかったので
一番安価だったラトックを選んだ

 

システムはかわった
ラトック-upscaler-qutest ということで
コアであるmac mini とは分離された
いわゆるネットワークオーディオの原型になったわけだ

 
最初は音はかわらなかったが、
数日で明らかに変化した

 

前より全然いい
結局delaと直接族していたときとほぼかわらないか
少しいいくらいまでに変わった

 
すこしたつと、仕事で使っていた7年前のcorei7の
自作デスクトップ機が仕事場であまった
それでそれもクリーンインストールして、
mac miniといれかえた
音はかわらなかった
(悪くははならなかった)

 

コアといわれるサーバーの何がかわるとroonの音がかわるのか
いまはわからない

 

というわけで、
core:win10 i7 マシン
netoworkbridge(ラトックシステム)-upsclaer(chord)-qutest(chord)
というのが
ぼくのいまのシステムだ

 

音質にはだいたい満足している
だが、静寂さはもっといけるのではないかという気持ちもある
あのdcsのnetworkbridgeをいれたらずいぶん音がかわるのだろうな
と夢想している

 

ところで、最近、友人にデジタルオーディオの見本をみせようと
思うことがあって
soundgenicとchord mojoをとりよせてみた
つないだ
すぐに音がでるかと思ったらそうでもなくて
ネットから結構設定が必要だったのでdelaほど簡単ではなかった

 

音はでた
確かに、いまのぼくのシステムより音は悪い
だが、だからといって普通のミニコンポには
比較にならないほど音がいい
最初からこれ購入していたらこれで意外と満足していたかもしれない

 

3Tバイトあったsoundgenicに、ぼくの5000枚50000曲の
リッピングデータをコピーした
まる一日以上かかった
(これもしんどい)

 

そこで、このシステムといまのぼくのシステムを
比べてみた

音はもちろん違う

だが、それ以上に違うことがあった
ここが大切だ

 

soundgenic で使うtwonkeyの出来の悪さだった
つまり、データがいろいろとびちっていて
欲しいものになかなかうまくたどりつけないのだ

 

roonになじんでしまった身にはなかなか戻れない

 

ここだ、ここに課題があるのだということに気づいた

 

尾原さんの書いていた「アフター・デジタル」という本は
とても興味深い本だったが
つまり、デジタルはあたりまえ
そのあとどうするか、ということなのだ

 

たかだか5000枚のアルバムなのに、それを
きちんと整理できるかできないかの違いに
私たちはお金をかける気になっている
まさにアフターデジタルの世界とは
こういうことなのだ、と思い知った

 

デジタル化することに躊躇している時間は
僕らにはもはや残されていない
世界中がデジタル化されるときに
完全にダジタル化されたあとに、くる世界に
早くうってでないと
取り残されてしまうのだという危機意識を
こんなところで実感した日々だった

 

 

いい夏の体験だった

宝物発見 藤井風 マウントレーニアホール

youtubeの世界では知る人は知る、ピアノ&シンガー。
彼のカバーする椎名林檎さんほかは、すばらしく
グルーブ感がいい。
ついついひきこまれる。

それで気になっていたのだが、
ついにホールでワンマンライブをはじめてするというので
いってみた

ひとことでいえば、大発見、宝物だ

前半は、みなが知るカバー曲
ちょっと最初は硬かったが、
two of us のあたりからとてもやわらかく
彼のグルーブ感が心地よく発揮されてきた

だが、真骨頂は、はじめてきく後半の
彼のオリジナル曲の数々
シンガーソングライターだったのだ、彼は・・と
あらためて仰天。
その詞の世界観といい、コード進行といい
すべてがオリジナルであってそれでいていい

必要以上でも必要以下でもない、すべてが
整った藤井風がそこにはあるのだ

数十年前に、はじめて矢野顕子さんの青い山脈をきいたときに
電気が走ったが、
それとは趣が違うが「宝物発見!」という意味では
実に久々の体験だ

たぶんこの日のチケットはずっと後にプレミアがつくだろう、と
思われるほど、貴重な出会いができた

うれしい
そして、頑張れ・・藤井風!

 

 

 

 

 

投稿者 undecuplet | 2019/06/18

名人降臨:プレトニョフ オペラシティ

名人降臨:プレトニョフ オペラシティ
中島敦の小説に「名人伝」というのがある
弓矢の名手が腕があがるにつれて、弓矢そのものの
存在する気にかけなくなる・・というものだ
彼には最後は弓矢がみえなくなる・・

最後のヴィルトーゾともいうべきプレトニョフにとって
ピアノはもはや立ち向かう相手ではない

僕はたまたま彼を上から見下ろす位置で鑑賞したのだが、
ピアノにむかうなり、何の緊張もやるぞという気がまえもなく
とても自然にピアノをひきはじめる
まるで、その楽器を手で弾くというより
彼のこころとピアノが直結しているように
「何の意識的な行為なく」ピアノが奏でられるのだ

それはまるで「仙人」のごとくというべきか・・
ピアノとプレトニョフが切り離すことのできない
一体のものとなっているというべきか・・

とにかく他のピアニストがピアノを弾くという
行為とはまったく別の次元の行為なのだ

そして、奏でられる音はどこまでいってもやわらかく
刺激的なものはない
もちろんそれでいて極上の音楽なのだ
新しい体験の夜だった

ベートーヴェン: ロンド Op.51-1 ハ長調

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調 Op. 57「熱情」

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リスト:詩的で宗教的な調べより第7曲「葬送曲」S. 173

リスト:忘れられたワルツ S. 215 第1番

リスト:《巡礼の年》第2年:イタリアより第5曲「ペトラルカのソネット第104番」 S. 161/R10-5

リスト:夜想曲「眠られぬ夜、問いと答え」S. 203

リスト:3つの演奏会用練習曲 S. 144より第2曲「軽やかさ」

リスト:凶星!(不運) S. 208

リスト:2つの演奏会用練習曲 S. 145

リスト:暗い雲 S. 199

リスト:ハンガリー狂詩曲第11番 S. 244-11

リスト:葬送前奏曲と葬送行進曲 S. 206より「葬送行進曲」

アンコール:愛の夢

 

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完全主義者 ホロデンコ ファツィオリを弾く
ヴァディム・ホロデンコがリサイタルをひらいた

ホロデンコは、1986年ウクライナ生まれ。2013年にヴァン・クライバーン
国際コンクールで優勝、同時に最優秀室内楽賞と最優秀新作賞を受賞し、
圧倒的勝利を飾った
同年マリインスキー・コンサートホールのレジデント・ピアニストに就任し、
世界的指揮者ヴァレリー・ゲルギエフの寵愛を受け各地で共演する等、
目覚ましい活躍で知られます

みなとみらいホール大ホールは、昼のコンサートでありながら
ほぼ満席・・fazioliのあたたかい響きが見事に披露された
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番「月光」
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第6番「戦争ソナタ」
ショパン:ピアノ・ソナタ第3番

レオポルド・ゴドフスキー:ショパンのエチュードによる練習曲より
鬼火
左手のための嬰ハ単調(革命)

完璧な演奏
クールな表情だが、本当に見事なピアニズム
30代にしてこの完成度とはただただおそれいるばかり
今日のコンサートに来た人はとても得したのではないかな
次回もまた早くみたい・・そんな気分にさせるいい昼でした

 

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豪腕 ネルソンズ・・完璧なチャイ5 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管

 

出演
指揮:アンドリス・ネルソンス
ヴァイオリン:バイバ・スクリデ
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

 

曲目
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調 Op.77
チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調 Op.64

 

いや、すごかった
金管の完璧さ、打楽器のグルーブ感、弦の情熱・・なにもかも
完全なゲヴァントハウス管弦楽団のよさが
ネルソンズによって現実の音楽となってきこえてくる
現場に立ち会えてうれしい

 

ネルソンズは、大きなグループをつくり、それにこたえて
ゲヴァントハウス管弦楽団は他に比類をみないダイナミクスで
こたえる
まるで米国のオケのような大きな音量のときもあれば、
みごとな欧州のオケの微細なうねりがくる
サントリーが飽和したかと思うような最大音量では
その迫力は半端ないものだった

 

すばらしい一夜だった

 

 

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エストニアの俊英が織りなす素晴らしき追悼歌

 

指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
ヴァイオリン:五嶋みどり
エストニア・フェスティバル管弦楽団

 
ペルト:ベンジャミン・ブリテンへの追悼歌
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op.47
トゥール:テンペストの呪文
シベリウス:交響曲第2番 ニ長調 Op.43

 
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ長調 BWV1005 より 第3楽章 ラルゴ(ヴァイオリン・アンコール)
レポ・スメラ:スプリング・フライ
ヒューゴ・アルヴェーン:羊飼いの娘の踊り

 
この響きの巧みさ、うねるような弦楽のたたずまい・・どこかで
きいたことのあるようななつかしさ・・
そうだ、ルツェルン祝祭管弦楽団だと思いいたった

 

あるカラーに染まっていない、だけどものすごくうまい・・そして何か
この世のここだけのといった緊張感がある・・
きっとそういうことがこの「祝祭」オーケストラの運命なのだろう

 

それにしても素晴らしい演奏だった
五嶋みどりさんの圧倒する力もさることながら、
僕が今回特に感動したのは、
ブリテンへの追悼歌だ

 

鐘の音とともにはじまり、鐘の音とともにおわる
その余韻がおわるまでがその曲なのだが、
満杯の客席の誰もがその余韻を見事に堪能した

 
この日は祭日の昼間ということもあり、ふだんコンサートに
こなれなれていない人も多かったと思うけど
そういった人も含めて、ひとつの気持ちにまとめあげてしまう
音楽の力、

ヤルヴィとこの祝祭管弦楽団の魅力を思わずにはいられなかった

 

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ぜひまたききたいと思う

いま、最高のラヴェルの弦楽四重奏曲をきくには、クァルテット・ヴァン・カイク以上のものを僕は知らない

 

 

あまりに素晴らしいカルテット・ヴァン・カイクだったので
2晩つづけて通った

 

 

1晩めは、武蔵野市民
前半ではプーランク:3つの歌曲のうち、「愛の小径」がとてもよかった
そして、後半、圧倒的なドビュッシー。
彼らの特徴は、特にうまい突出した人がいないこと
よく、有名なソリスト4人を集めてクアルテットを組んで
宣伝していたことがあったけれど、
あれはそれぞれの個性の面白さはあっても
クアルテットの本質的面白さとは遠いものだった

 

 

それに比べ、ヴァン・カイクはいい
とても若い4人がとても素直で柔軟なのだ
突出しないから下手なのではない
それぞれの持ち味とそれぞれの関連したハーモニーを
とても柔軟に対応する
音楽的なのだ
こんな素晴らしいドビュッシーの弦カルをきいたことはない

 

 

というわけで、翌日、急遽サルビアホールのチケットを
買って参上したわけ
(だけれど、武蔵野市民とサルビアでチケットの値段が
倍以上というのはどういうことなのだろう
客席数の違いはあるけれど、演奏会としてはどうなのだろうか
と思ってしまう)

 

 

二日目は、もちろんラヴェル。
これは、生できく楽しさを存分にあじあわせてくれた
CDなどの音源できくと、きれいに加工されて
まるでひとりで弾いているようなメロディが
実際は、いくにんかのリレーで奏でられていたりして
これはこれで目の前でみるにしくはなし

 

 

僕は、特に今回ヴィオラのフランソワの感じが気に入った
いい笑顔で楽しそうに、そして音楽を味わって演奏しているのが
伝わってくるのだ

 

 

ちなみに彼らは2012年結成。
2015年にはあのウィグモアホールで受賞。
BBCの新世代アーティストにも選ばれている
今回、初来日。
実現してくれた武蔵野市民に感謝するとともに
またまたファンになってしまった

 

 

とにかくまたすぐに来てほしい
いくらでもききたいカルテットはそういない
そして、強調するが、ラヴェルの弦楽四重奏曲は現在最高だと思う
ぜひ、CDもきいてみてほしい
音楽の神様 ありがとう

 

 
出演
ヴァン・カイック弦楽四重奏団
ニコラ・ヴァン・カイック(ヴァイオリン)
シルヴァン・ファーヴル=ビュル(ヴァイオリン)
エマニュエル・フランソワ(ヴィオラ)
フランソワ・ロバン(チェロ)

 

 
4月18日 武蔵野市民

モーツァルト:弦楽四重奏曲第15番 ニ短調 K. 421
プーランク:3つの歌曲
ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ト短調 Op.10

 

 
4月19日 さるびあホール

モーツァルト:弦楽四重奏曲第15番 ニ短調 K. 421
ラヴェル:弦楽四重奏曲
ブラームス:弦楽四重奏曲2番

 

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いま、もっとも旬なラヴェル弾き・・ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ

 

 
ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ・・先日のスイスロマンドと同行して
ドビュッシーのピアノを披露をしたが、その繊細さと圧倒的巧みさは
聴衆を魅了した

 

 
彼だけをききにいってもよかったほどすばらしかった

 

 
彼のライブアルバムがでているが、特にラヴァラスは、近年きいた
もののなかでは群を抜いて最高だ

 

動画はショパンだが、これでも十分に彼のいまのすごさが伝わってくる
クラシックは本当に、次々と俊英が登場する
楽しみなジャンルだ

 

 

 

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