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はじめに

お久しぶりです。
開幕戦以来の更新です。
ここまで4戦1勝2分1敗 得点2 失点2 ということで、
スタートダッシュ!とはいかなかった仙台。
課題は得点2のところ。1試合0.5点は流石に辛い。攻撃の部分はまだまだ。
逆に失点2はこのペースで行けばいいという感じ。
まーそういう意味では完成度7割で守備重視。
というのは開幕前、伊藤監督のコメントどおりなのかなと。
ただ、いわきに負けたところでちょっと騒がしくなってしまったのでこのゲームは結果が必要になったなかという雰囲気である。

前半


4-4-2でブロック時にこれまでの仙台の課題

さて、ここまでの仙台。
課題の部分、ボール保持にはまだたくさんあるんだけれど、群馬のやりかたから言うと
4-4-2のブロックをどう崩すのかというところ。
栃木戦勝つには勝ったけれど相手のブロックを崩しきったシーンは少なかった。

で、何が課題かというと、ビルドアップの種類は豊富なんだけれど、ボールを届ける相手
ようするに仙台のIH2枚と2トップ2枚のところなんだけど
そこに動きがないので捕まえれば何も怖くなくなる。っていうのが課題である。

ちなみに、いわき戦はIHフォギーニョを入れて動きを出そうとしたのだろうけど、
フォギーニョの動き出しは誰とも連動しない。
むしろ、選手の邪魔になる事が多かったように見える。
なので、単に動けばいいってもんじゃない。っていうのが難しい。
味方と連動しスペースを作り相手を困らせる動的なランニングを身につけれないといけなさそう。
ということで先は長いかなと思っていた

解決するのは去年の経験

しかし、とりあえずこのゲームはそれを解決していた
2トップは氣田と山田。センターフォワードレスじゃん!と思ったがそれが機能した。
氣田は下がる事で縦パスを受ける頂点になる。
そして、山田は真ん中固定だけじゃなくて、両ハーフスペース流れる動き。
じゃ、誰が決めるの?
と言うと郷家だったり氣田だったり真瀬(!?)だった。

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こうやって人が動いてスペース作って連動する。それを繰り返す事で群馬の4-4では仙台の対応が難しくなっていく。
そして、仙台が先制したのもそりゃ当然。っていう感じであった。

左サイドに左利き2枚入れた理由

もうひとつ。
左サイドに内田とテヒョンという左利き2枚が入ったことで、U字ターンが楽になる。

ここに右利きが入ると体の向きを作らないとU字ターンができない。
なのでこれまでは時間が少しかかって相手に余裕を与える事になっていた。
しかし、この日はふたりの左利きがいてスムーズにU字ターンが出来る。
それだけ見てもやはりこの並びにした意味があったし、前節いわき戦CBに内田を使ったのも左利きを増やしたい。という意図だったのだろう。
この日はテヒョンが戻ってきたこともあって左利きが揃えられた。
そして、その効果がはっきりと見えた。

ということで、ここまで仙台の課題だった保持時の課題をクリアできた仙台が圧倒した前半だった。

後半


撤退じゃ勝ち目がないのであれば4-5-1にして前プレスに切り替える群馬

さて、群馬。前半はこれでは勝負にならない。ということで4-4のブロックを諦めて
4-5-1に変更しプレスを開始。
特に中盤を5枚にしてIHに両CBにチェックを入れた事で仙台はボール保持に余裕がなくなる。

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そして、CBが横のサポートできなくなると仙台は縦の選択が多くなる。
単に縦の選択が多くなるだけならばまだ問題ないが縦パス1つしかない状況で縦を選択されるとボールを奪われやすくなる。

そして、縦に急いでいるから間延びしていて前半のように攻守の切り替え時にプレスがかからずカウンターを受けてしまう。

また、長倉がIHに入った事でアンカー脇を使えてスムーズに前進出来るようになったというおまけつき。
そういう意味ではこの変更は攻撃、守備ともに効果的だった。

そして、流れは完全に群馬になり、投入直後の内田が高いヘディングを叩き込まれて同点になる。
前半あれほど完璧だったのにひとつ変わっただけでここまで戻されてしまうのは課題。

蘇らす遠藤。そして、ゾーン守備にはピンポイントのキック

さて、前プレスに困っていた仙台だが同点になってちょっと群馬のほうが落ち着いてくれた。
ただ、仙台も前半のように両CBが楽な状態じゃないのでいい形の保持ができない。
であれば、人を変える。

氣田に連動して飛び出す役だった郷家を遠藤に変更。そして、動いてビルドアップから引き取る役立った氣田に変えて中山。
に変更。

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ということで、遠藤はハーフスペースに居座り起点となる。中山は中央に居てCBを引き付ける。
なので、遠藤と真瀬で中塩を殴る事で右サイドを制圧し押し込む事に成功。
そして、コーナーからテヒョンが頭で叩き込んで勝ち越した72分だった
ちなみに、コーナーの守備群馬は全員が戻るゾーン守備。
。ゾーンにはピンポイントで味方にしか触れる事ができないボールを送れば得点になる。
実際、遠藤のキックはゾーンで守る群馬の選手だれひとり触れずテヒョンはフリーだった。
たぶん、コーナーの守備は仙台と同じ思想の群馬。ということは仙台も同じ状態で練習は重ねているだろう。練習の再現だったんだろうなと推測が出来る。素晴らしい。

最後仙台は5-4-1にして群馬の攻撃をひたすら跳ね返す10分間になってしまったが耐えきって今シーズン2勝目をゲットした。
ただ、ぶっちゃけ5-3-2のほうがバランス良かったしここまで跳ね返す時間にはならなかったんじゃないかなとも思うけどそれは内緒だ。

最後に

ということで、ちょうどこの1週間仙台は成長しているのか?
大丈夫なのか。という議論が出ていたけれどこのゲームを見れば答えがわかりますよね。
っていう一発回答だった。

もちろん、前プレスかけられてリズムが群馬にいったのは課題だけれど
それでもここまでの課題1つをクリアしたという事実は大きいよね。

しかも、このクリアできた要因は去年原崎さんが仕込んでいたものが役に立つという
過去とのつながりもあり仙台的にはとてもエモーショナルなゲームだった。

伊藤監督と原崎さん。このふたりルーツは同じなのでどこかで去年の経験が役に立つといいなーと思っていたけれどここで繋がった。
そして、それは仙台を大きく進めるものだったと思う

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前半


初手前プレに対しての定石SH裏

さて、どうも。今年は書く限界はありますができるだけ時間見つけて頑張っていきます。
さて、2023年開幕戦でございます。
なんだか、黒田監督を迎え注目めっちゃされてる町田とです。

まー町田は初手はガンガン前から来るんだろうなと思っていたのですが、
それほど来ない。それがびっくりしたところでもあったのだけれど、前から行きたくても行けなかったということかもしれない。

町田は4-2-3-1で仙台は3バックでビルドアップ。
なので、3CBの数を合わせるために1トップ+2枚のSHでCB3枚数を合わせてプレスを掛ける。

それに対して仙台はWBをSHの裏に配置し前プレスの待避所として使用して1stプレスを外す事に成功。

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まー定石ではあるんだけれど、去年これができずてんやわんやになったのでこの辺りはちゃんと整理してきたなという印象。

ただ、小出-真瀬は出来るけど、テヒョン-相良はできない。
これはテヒョンの問題が大きそう。まだそこまで見えてない。
とはいえ、近くにパスを出せなかったテヒョン。そこは少しは改善していたのでシーズン進めれば出来るようになるとは思う。(願望が強いが)

エヴェルトンは非アンカー

ただ、1stプレス掛からないぜ!と行った仙台だったけど主導権を握るまではいかない。
というのも、真瀬からエヴェルトンへ繋がるシーンはあったのだけれど
エヴェルトンは広げずボールサイドに返すシーンが多くピッチを広く使えないのが原因。
同サイドでユニット作って崩していこうぜ。っていう雰囲気もあったのは確かだけど、
真瀬が1stプレス外して広げようとしているのに結局2-3手後にボールが戻ってきて困っているのもあってそこは改善すべきところかなとは思う。

ただ、後半2DH気味にするんだけれどそうなると違和感ないのでやっぱりアンカーでは無いんだろうなとは思う。
そして、アンカーを求めて無いのかもしれないなとも思う。ここは長期的に見ていかないとなんともって感じ。

それとGKが持ったときに繋げない。蹴ってしまう。というところがどうしても気になった。
蹴って回収出来るような仕組みじゃないのでやっぱり繋ぐ必要があるとは思う。
ただ、林は蹴るばかりであった。まー初戦だしリスクは犯したくない。
っていうのが強いんだとは思うんだけれどそれでも。っていう感じだった。
菅田が3バックから0.5列前に出てGK-CB-菅田のひし形形成するシーンもあったけれど、
それでも蹴ってしまう。これは改善必要かなと。

町田は前3人のアタック

さて、一方の町田は奪ったら前3人でアタックだった。
僕お気に入りの平河-エリキの両ワイドの個人能力と真ん中デュークのパワーを活かす。
という感じ。

ただ、3人がそれぞれ個人で戦うのならば仙台は抑えられることを序盤から証明。
我々の3CBが強固だと証明。
ただ、相良は平河のスピードに明らかに手こずった序盤で町田のチャンスは平河から作っていた。
それでも相良はてめーに負けたらレンタルでここに来た意味が無いんだ。という感じで闘志満々でやり返す。そこで折れないというか負けを認めない事で踏ん張る。
そして、慣れて次第にやり返す。
なんか、モテくんのデビュー戦を思い出す。
こういうハートを持った選手は大好物。負けを認めない。やり返すっていう。
最高だったしそれに対応する適応能力も見せて徐々に平河を抑え始めるのも良かった。

さて、町田は個々でぶち破れないので25分すぎからデュークとエリキを近づけて二人のコンビネーションで仙台を殴り始める。

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しかも、前述の通り仙台は真瀬サイドでボールを持つ事が多くてトランジションが起こるのもこの真瀬サイドが多く、
町田は奪ったらまずはデュークを見よう!
ていう感じで、デュークはボールサイドに居て起点を作る。
って感じでたまたまエリキが生きた形になった感じもある。
ただ、意図的に町田はデューク-エリキで決定機を作ることに成功した感じだった

後半


IHの役割修正

前半の後半は町田ペースだったので仙台は少し修正する。
どこを修正したかというIHの中島と氣田の役割。
前半はIHに入ったらとにかく前に仕掛ける。仙台はその二人が前を向いて仕掛ける事で
町田の守備を破壊することを狙う。

ただ、思ったよりIHに前を向かす手段を意図的に作れなかった。
なので、調整。
仕掛ける役をIH両方から1枚にし、もう一枚をボランチ(6番)として扱う事で
ボールをより回せるように変更。

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で、そのボランチ役になるのは中島の時間が長かった。
そして、中島がボランチ役になることで相良が高い位置でボールを持ち仕掛けるケースが増え町田を押し込む事に成功。
さらに、氣田も前半よりは仕掛けるケースが増え期待通りの変更になった。

ただ、相良サイドが活性化したのだけれど、そこに待つのはJ2屈指の守備職人奥山。
ここを超えられないで苦労する。

ただ、奪ってデュークに蹴ってもエリキの逆サイドになるのでエリキとデュークは遠く仙台がこの試合唯一驚異だったこのコンビを組ませない。
ということにも成功しどちらかというと仙台が主導権を握りかけた時間だった。

遠藤フリーマン作戦に稲葉マンツーマン

主導権を握りかけた。ただし、あとひと押しがほしい仙台は2トップをまるごと入れ替え。
山田と遠藤に変更。

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遠藤は好き勝手自由に動き町田の守備をバグらせることには成功する。
去年の仙台では遠藤は自由過ぎて扱いきれない事が多かった。(ただし、局面個人の能力は高いのでそこでは活躍したが)
しかし、今年はある程度決まりごとがあり、遠藤ひとりの自由は受け入れる事が出来る感じだった。
なので、程よいバグとなって町田を狂わせることにはなった。

ただ、それも町田は高江から稲葉にチェンジ。ほぼ遠藤にマンツーマンにすることで遠藤を抑える事に成功。

攣っても切り替え速度は落ちない町田

お互いにゴールを揺らすことができず80分過ぎまで経過。
町田は運動量は多いので足を攣りはじめ体力的に限界が近づくのだけれど、
切り替えの速度は落とさないのが素晴らしい。
逆に町田ほど体力的には余裕があるように見える仙台だったけどこの切り替え速度についていけない時間が増える。

残り10分町田に決定機が増えるのだけれどその要因は切り替え速度の差だったかなとも思う。
そのあたり仙台も去年より良くなったしコーチもかなり意識しているように見えたけれど
最後まで速度を保った。落とさなかったのは町田の方だった。

ただ、決定機もなんとか耐え仙台町田の開幕戦はゴールレスドローとなった。

最後に

コンフィもない。YASSカレーも当然ない。バスも来ないし、ゴールも無い。
ないないだらけの開幕戦だったけれど、なんとなくお互いにこんなもんだろう。
っていう感じだった。
まー町田のほうがホームだったし決定機は多かった。
たぶん、エリキは練習試合にほぼ出てない中でまだどう活かすか決まっていない(サイドに置いておくのはもったいなくない?)ってのもあって仕留めきれなかったので勝ちたかっただろうなとは思う。

仙台はまー片鱗はあったけれど片鱗であってまー7割くらいの完成度。と伊藤さんは行っていたけれどその通りの内容だったかなとは思う。
ただ、去年より明らかに強度が増したCB。
そして、再現性は少なかったけれど狙いははっきりしていたIHの仕事。

改善していけば良くなるんじゃないかなとは思う。
今年は勝負の年だけれど、まーここから上げて行ければなとは思う。

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はじめに

お久しぶりです。
僕です。
お元気でしたでしょうか。まさかの2周連続のブログアップです。
今回、実は
「Qatar World Cup アーカイブ化計画」というのに参加しておりまして、この試合を書くことになりました。
それで、なぜこの試合なのか。
というと、今大会ベガルタ仙台サポーターとしてはちょっと今までと違うワールドカップだと思っておりまして、
選手としては板倉、シュミット・ダニエルが初めて元仙台の選手としてW杯に立つことになると。
(本当は南ア時の梁勇基なんですが、結局本大会に登録されず有耶無耶にされて終わってしまっています)
そして、ポイチさんも元仙台の選手です。

ただ、それだけじゃない。
オーストラリアにも元仙台がいまして、選手としては寿司をもたらした。ヴァカが代表に呼ばれていて
監督はあのアーノルド・グラハム。
仙台ではサッカー感が違いすぎて苦労しましたがよく考えるとポジションを崩すな。動きすぎるなというのは、
今で言う静的なビルドアップだったんじゃないかと。
それがあのときは受け入れられずガタガタになったわけですが、、、

というので、オーストラリアをチョイス。
相手はチュニジアということである程度オーストラリアがやりたい事も見えてくるんじゃないかということで
この試合になりました。

グループリーグ2戦目ということで、ここまでの状況を振り返ると

オーストラリアはフランスに先制するもその後4失点で逆転負け。
この試合で負ければ敗退が決まる。背水の陣。
2010年南ア以来の決勝トーナメントには負けられないゲームとなります。

チュニジアはデンマークに対してデンマーク相手に粘り強く戦い0-0とゴールレスドロー。
勝ち点1ゲットし初の決勝トーナメント出場には計画通りのスタート。
そして、このオーストラリアに勝ちなんとか1勝1分以上を確定したい状況となっています。


前半


オーストラリアらしさ全開

キックオフからオーストラリアらしいフットボールを展開しチュニジアを圧倒します。
オーストラリアはDFラインから2枚のFWにロングボールを蹴りセカンドボールをCHが広い
サイドに展開しクロス。
という デイス イズ オージーなフットボールを展開してきました。

グラハムアーノルドが就任当初見せたCB3枚にして3-2 or 3-1 でビルドアップをしていく形ではなく、オーストラリアの良さを全面に出したオーストラリアらしいサッカーでした。

対してチュニジアですが、ボールを持つと3-2でビルドアップしたい。
ただし、オーストラリアはCBは放置し、IHに出させない。という立ち位置を取ります。
どうも、チュニジアのCBはボールを運ぶことは得意じゃないようで、ここでチュニジアは困ってしまいます。
結局中盤無理やり縦パスをCHに入れて奪われるか、ロングボールを前線に蹴るかの2択しかなく、どっちもオーストラリアの土俵で序盤は相当苦しい状況になっていました。

チュニジアとしては、セカンドボールCHの出すパスを奪いカウンターがもっとも可能性がある攻撃でしたが、これも最後のパスの精度が悪くフィニッシュまで行けず苦しい前半になったかなと思います。

ただし、デンマーク戦もそうでしたが、最終ラインは非常に強く単純なクロスは跳ね返し、
オーストラリアのセカンドボール奪取からのクロス爆撃には対応できており、
そこまで簡単に失点はしなそうでした。

ただし、このオーストラリアのDFラインから蹴って拾ってサイド展開からのクロス爆撃を防ぐ手段もなくただただペナ内で跳ね返す。
という状況が続きましたが、めげずにそれを続けることで先制点に繋がります。
これも、DFラインからロングボールを収めたデューク。
それをCHに落としてサイドに展開。そして、そのクロスを再びデュークが合わせオーストラリア先制。

このシーンですが、チュニジアが前から奪うような気配を見せて全体的にラインをお仕上げていたので、疑似カウンターのような形になり、DFが戻りながらの守備でクロスに対してセットできなかったのが跳ね返せなかった要因でした。
また、クロスも相手にあたり方向が変わり、ちょうど戻るDFの前に飛んだというのも得点の要因になりました。
少しの幸運もありましたが、2試合連続でオーストラリアが先制に成功します。

対応策はCBからのロングボール

先制されてしまったチュニジアはここから少しだけやり方を変更します。
以前は出しどころがなく困って仕方なくロングボールをジェバリに蹴る感じでしたが、
このロングボールの受け手をシャドウのムサクニやWBのアブディに変更することで可能性を見出したいような感じでした。
ただ、やはりロングボール攻撃はオーストラリアの得意とするところであまり変化は起きず。
むしろ先制後オーストラリアもロングボール一辺倒ではなく中盤でボールをつなぐようになりそこを中盤で引っ掛けてカウンターという形が増えたことでジェバリにもチャンスが訪れ先制点前よりはチュニジアもチャンスを作ることができるようになった印象です。

チュニジア最大の決定機は分にロングボールをアブディに当てスローインをゲット。
そのスローインを早く行うことでオーストラリアの守備を破壊。
そして、ジェバリがうまくスペースを使って運んでペナ内に侵入最後は右WBのドレーガーがフリーでフィニッシュもサウターの渾身のブロックで弾かれ、そのまま1-0でオーストラリアリードで前半終了となります。

後半


4-3-3に変更し変則ビルドアップでリズムを取り戻す

サッシを入れてラドゥニと2CH。その後ろにスキリがアンカー。という4-3-3に変更。
さらにビルドアップ時は右サイドバックのブロンが残って3バック化し、3-3-2のような形を見せたのが最初。
これでオーストラリアをずらすのかと思ったがそれ以降はアンカーのスキリが落ちて3-4-2-1を継続するというあまり前半と変わらない形ではあった。
ただ、入ったサッシのサポートとパスがうまくオーストラリアのプレスのベクトルをうまく掻い潜れるようになりチュニジアがボール保持しオーストラリアを押し込む事には成功しチュニジアが優位を保つことには成功しました。

また、中盤でのボール保持が安定したことでSBがオーバラップからクロスという形も出てきてオーストラリアをペナ中に押し込むことは成功するのですが、
ペナ中でオーストラリアは集中を切らさず、中々2枚のCB及びGKのライアンを攻略できず最後の1手が届かず時間だけが浪費されていく展開になりました。

これぞ、ワールドカップ。これぞナショナリズム

残り15分はお互いにスタミナ切れを起こしますが、そこでダレないのがワールドカップ。
国の威信を背負っているとかいますがまさに、それでヘロヘロになってもダレず集中力はあってオールアウトするような試合が多いですよね。
それが、ワールドカップの醍醐味なんだと思いますがこの試合もそうでした。

お互いに諦めず足が攣って肉体が悲鳴を上げても走りきる。
素晴らしいゲームでした。
その中で前半は自分たちの良さを出し後半は劣勢の中ペナ中の守備を強いられても
集中切らさずに跳ね返し続けたオーストラリアが2010年南ア以来であるワールドカップ勝利を手にしたゲームになりました。

最後に

グラハム・アーノルドはもっと静的なビルドアップに拘るのかと思っていましたが
それよりも、オーストラリア伝統的な良さを生かしたチームを作ったなーという印象です。

確かにアジアカップなどはボールを持つけどどうするのが相手に脅威になるか。
どうやってボールを前に運ぶのか明確になっておらず、まさにグラハム・アーノルドのベガルタ仙台と同じようなチームになっていましたから、こういう戦い方のほうが良いでしょうね。

そして、意外なのですが決勝トーナメントに進んだ南ア以来のワールドカップ勝利でした。
あの時より選手層は落ちてるのは隠しきれないオーストラリアですがこの試合に関しては本当に素晴らしいゲームをしたと思います。
3戦目デンマーク戦たぶん負けなければ決勝トーナメントということで、この勝利でかなり決勝トーナメントに近づいた大きな勝利でした。

一方のチュニジアですが、前半は思った以上にボールを運べずでした。
後半サッシを入れてから改善しましたが、それを前半からできていればとも思ってしまいます。
初の決勝トーナメント出場にはだいぶ苦しい展開になってしまいました。

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