Komma usw.

背後にクロチネさんがいる。

夏迫杏『紫陽花の街』

 ちょこっと文芸さんで買った本だったかな。
 Kindle電子書籍もあったので、そちらも購入しました。

 

 只々私観なのですが、夏迫さんの掌編は「ねえ、だって私たちこういう風にやっていかなきゃ、私たちが持つ幸せを、持っている為には。せやろ?」(最後だけ京都弁)
 と、云ってくれるようなくれる気がして、そいれが好きだ。
『だって幸福とは一番素晴らしいものでしょう』
 私はそれに、頷けるのだろうか?
 真っ直ぐに、目を合わせられるだろうか。

 夏迫さんがときどき、眩しい。私は原罪だの何だので、くよくよ、くよくよ、している。

 幸福感と共にずっと生きてゆけたらそれは心地よい人生だろうけれど、彼女たちはここを(その世の中を)そういう風に立ち回ることで、生き易さに似た幸福感を傍らに寄せる。つらく苦心するわけではなく。それでも空に向かってマナを求めいるだけの存在ではなく。
 出来るだけ良い状態を作ろうとする人々。優しさ、家族愛、異性愛。彼らは全員、自分と周りの幸福を、自分たちの傍に寄せるように、行動しているように私には見える。その佇まいが、とても眩しい。尊敬、なのかも知れない。




          

2004年4月短歌誌


 短歌研究、俵万智特集か……俵万智か……(しょわしょわしぉわ……)

 以前、だいぶ前に、Cさんに「たわらまちがね」と話したら「タワラノマチやろ?」と譲ってこなかったことがあります。そしてCさんはその場で実家のお母さんにメールしたところ、
「たわらまんち」
 と返信が送られてきた記憶。お義母さま……マンチってなんですか……。

 それだけですけど。

 何も知らないのにこういう風に書くことは重々よくないことだと思っておりますが、昭和・近代に日本語を取り戻す短歌人や、ニューウェーブというひとたちについて、いつも何も感情も持てないのです。
 とか云って雑誌は買うのでした。

     


     

2024年3月短歌誌

 

 『短歌研究』の、平岡直子さんの時評を楽しみにしています。
 具合が悪かった為、購入が遅れましたが無事入手して良かった。

      

『二十歳の原点』抜き書き

    

お母さんは、立派なお嬢さんになりいい所へお嫁にいくという、母の考えをおまえにはもう押しつけない。それでは押えつけ、しばられたものと、うけとるだろうから。悦子は、悦子の好きなようにやりなさい」
 うれしかった。そして、この喜びを真先に伝えたかった。(誰に?)独りでしか喜びを味わえないのは寂しいから。

 

 
 独りでしか喜びを味わえないのは寂しいから。


      
     



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