〜プロローグ〜 聖サリス帝国とカリハバール帝国はブルサで激突。新たな伝説がここから始まった。 |
第1章 赤き瞳のDestiny ……その男は赤い満月の夜に帰ってきた。 波一つない静かな水面に、ぽっかりとその上半身が浮かび出す。全身に無数の傷があり、服は無数の刀傷で引裂かれている。目は虚ろで、左手にはカリハバール帝国軍の兜をした首を下げている。ふらふらとよろけながら、ゆっくりと砂浜へと近づき、そして、波打ち際でばたりと糸が切れたように倒れた。月明かりはその傷付いた身体を優しく照らし出す…… |
第2章 カナンの戦い 『わたくしはあの男を信用してはいない。だが、今、兵士達を一つにまとめるには力とカリスマが必要である。故に私はあの男を利用する。これは極めて重要である。だが、気をつけねばならない。あの男の目的が何処にあるのか……』 〜ティルローズ・ラ・サリスの手記より〜 |
第3章 フェニックス・ヒルの戦い アーカスの覇権を巡って、アーカス王カルロス2世とオーギュストが激突する。 |
第4章 ティーグル海戦 『オーギュスト・オズ・ディーンの登場がエリースの御意志ならば、我々はあの男を受け入れるべきなのだろうか……。だが、我々には何代にも渡る悲願がある。……降り続ける雨はエリースの怒りか……』 〜アルティガルド王国宰相ベレンホルストの日記より〜 |
第5章 同盟vs連合 『わたくしから名誉と家族を奪ったあの男を赦さない。そして、あの男に組するすべての者を赦さない。あの女性から得た能力が如何なる代償を払う物でも、わたくしは厭わない。もはやわたくしに失うものは残っていないのだから……』 〜クリスティー・デ・オルテガの手記より〜 |
第6章 カッシーの戦い 『……貴方にもこの素晴らしき光景を見せてあげたかった。偉大なる神―の加護を受けた若き騎士が、亡国の姫を助けて都を奪還する。まさに奇跡である。……(中略)……サ―ガの中から飛び出してきたような華やかなその姿を見ると、若き英雄の誕生を実感せざるおえない……』 〜セリアの在住の男性が友人に宛てた手紙より〜 |
第7章 サイア会議 『オーギュスト・オズ・ディーンを私が評するならば、”百才あって一誠足らず”と言うところだろう。その不誠実さが自らの足元を崩壊させる日は近い』 〜ベアトリックス著『ディーンレポート』より〜 |
第8章 オルレランの惨劇 『5月9日未明に行われたカラの戦いはギュスの圧勝に終わった。クレーザー軍の戦死者の多くは同士討ちであったと言われ、その混乱振りが伺えられる。この敗因はクレーザーによるものが大きい。しかし彼の聖騎士としての評価は決して低いものではない。歴戦の勇者であり、勇気、統率力には定評があった。だが、ギュスに正面から対峙するだけの器ではなかったと言う事なのだろう。つまり、歴史は彼を選ばなかったと言えるのではないだろうか』 〜私立ワルキューレ士官学校講師ミスターOの講義より〜 |
第9章 シェルメール草原出兵 『神とかいうものは尊敬に値しない。奴らがした事と言えば人を二つの物の支配下に置いただけだ。いわゆる恐怖と快楽の支配下にな』 〜ミスターOことオットー・フォン・デア・ゴルツの名言集より〜 |
第10章 パルディアの動乱 『結局サイアでの平和宣言は何だったのだろうか……。ヴァレリーの祖国パルディアを暗雲が覆い尽くしていく。ギュスはローテヴェイクを倒すだろう。だが、それは新たなる禍根を生むだけではないだろうか。憎しみの果てに私たちは何を得ようとしているのだろうか……』 〜ティルローズの日記より〜 |
第11章 第二次トラブゾンの会戦 『私は自分の才覚が輝かしい未来を約束していると信じていた。だが、結局階級を越える事は出来なかった。サイアの貴族達は一度も私を対等に扱う事はなかった……』 〜シュナイダー将軍の回想録より〜 |
第12章 寒波至る 『奸雄ディーンは国政を壟断し、皇帝を無視して欲しいままに私戦を繰り返し、国民に過度の負担を強いている。自分、ペドロ・デ・サンチェス伯はこれを看過しえず、実力をもって奸臣の専横を排するつもりである。もとより、我らは皇帝に背くにあらず、君側の奸をのぞいて天下の難を靖んじる』 〜ペドロ・デ・サンチェス伯爵の決起文から〜 |
『最も自軍に有利な地形を選び、敵よりも速く、より多くの兵を集める。兵法の定石である。だが、定石は言うよりも、如何に役だ立てるかの方が、遥かに知恵を必要とする』 〜シュナイダー将軍の日誌より〜 |
『地の果てまでは馬を走らせ、数々の城を攻め落とし、彼らの妻や娘を後宮に入れる。それが俺の人生』 〜新サリス帝国丞相オーギュスト・オズ・ディーンの名言集より〜 |
『私は両国の民衆を思い、アルティガルドが悔い改め、和議を結ぶ事を望んできた。だが、その思いは踏み躙られた。……<中略>……今、汝らの暴虐な態度の罪を問う時がきたのだ』 〜オーギュストの宣戦布告文から〜 |
『潤った大地は、渇き尽きようとしている。私は一片の湿地を探し出し、そこで生命を全うしよう』 〜アルティガルド軍フォイエルバッハ元帥の手紙より〜 |
『我か忠勇なるヴァン神軍兵土たちよ。この輝きこそ我らがヴァン神族の末裔である証である! 人類は我ら選ばれた最良種たるヴァン神族に、管理運営されて、はじめて永久に生き延びることができる。これ以上戦い続けては、人類そのものの存亡に関わるのだ。サリスの無能なる者共に思い知らせ、明日の未来のために、我かヴァン神軍兵土は立たねばならんのである!!』 〜スカーレット最後の演説より〜 |
『いかなる大国も戦い続ければ、必ず滅びる。無制限な軍備拡大と武力の乱用は、国を滅ぼす元凶と言っていい。すでにエリーシア中原は、サリス帝国によって統一された。目的を達した火は速やかに消火しなければならない。以後の拡大路線を堅く禁じる』 〜オーギュストの演説より〜 |
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