新製法で基板をつくるとしてアイロン転写法を書きました。
この方法は手軽・安価で優れものですが、パターンの剥がれの修正など細かく面倒をみないとだめで沢山の基板を作るには不向きです。
サンハヤトの感光基板は高価ですし、やり直しができません。失敗すれば、生基板として使うしかないのです。
感光剤を変えたもので4回作ったのですが、うまくいったのはまだ1回だけなのです。(サンハヤトさん、昔の感光剤に戻してくれませんか?目で感光度合いがわからないのは非常に不便です!!。わざと失敗させて売上を上げているのかと勘ぐってしまいますよ。)
エジンバラエッチによるエッチングをしています。なかなかいいです。
同じところに感光ポリマーの紹介があります。銅版画につかっているようですが、感光基板を自分で作れそうです。
http://homepage.mac.com/doi.m/studio/how-film.html
Z*ACRYL PHOTOPOLYMER FILM 60cm×455cm のロール1本 ¥8,900 と量が多いですね。
友人と分けて使うことにしました。
使い方は
1。基板の銅板を液体クレンザーを使い、スチールウールで擦って綺麗にします。
2。夜に常夜灯のもとで、ロールから基板より一回り大きいサイズに切ります。
3。感光ポリマーの裏側に貼ってあるフィルムをガムテープなどの接着面に当てて剥がします。
4。感光ポリマーを水につけ、濡らして基板の銅板に貼りつけます。
5。軽くスキージーで感光ポリマーの上を擦って、水をしごきとります。
6。基板よりはみでたポリマーをハサミで切り取ります。
7。ドライヤーの温風を軽くあてて、基板が暖まる程度加熱します。
8。一晩乾燥させてから、露光します。版はインクジェットプリンターでOHP用紙にプリントしています。この感光ポリマーはネガ型です。紫外線ランプ(東芝のケミカルライト10W)を2本並列で基板とランプの距離8cmとして、15秒の露光時間です。わずかにパターンが見える程度が最適のようで、パターンがはっきり見えると露光オーバーです。
9。感光ポリマーの表面の保護フィルムを爪で剥がし、炭酸ナトリウムの1%溶液で9分現像します。
10。水洗いして、水中でパターンを軽く指で擦って滑りがとれるようにしています。
11。通常にエッチングします。
12。エッチング後は現像に使った炭酸ナトリウム溶液に炭酸ナトリウムを追加して10%溶液として、これに漬けると数分で感光ポリマーが剥がれてきます。
13。炭酸ナトリウムの10%溶液は酢をいれて中和して下水に流しています。
というところでしょうか。
感光ポリマーを基板に貼るときにシワにならないように注意します。それ以外は失敗はありませんでした。
とにかく安価で、失敗してもまた張りなおせばいいので、気楽にできます。
アイロン法は基板の銅面をかなり気を使って綺麗にするのですが、それでもトナーの剥がれはありますが、この方法はあまり気をつかっての前処理はいらないようです。
現像剤が安価なのもいいですね。
あまり大きい基板は感光ポリマーをはるのが難しいかもしれません。
細かいパターンとするには、画像解像度を高めるために前もって感光ポリマーを現像液に浸けて感光性樹脂層を薄くして使うこともできるようです。(やってみていないが。。。)
写真は外形100×50mmの基板でSOPのPICの基板です。
新・新製法によるプリント基板作成
2010-06-03 18:53:13 (13 years ago)
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