2024/04/23

出雲・松江旅行(その1)

Category: 旅行・観光 — Annexia @ 22:37

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Nikon Z f + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical

 旅に出たいな、サンライズのキャンセルとか出ないかな…… と思ってJR西日本の予約サイトをチェックしていたところ、週末のサンライズ出雲の空きが出ているのを見つけたので、すぐさま予約を入れてしまいました.

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Nikon Z f + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical

 サンライズに乗るのはこれで3回目.以前の2回はサンライズ瀬戸で高松に向かったので出雲は初めてです.

 「回送」の表示で入線してきた方向幕がスクロールしているとつい見てしまいますね.最近ではLED化が進行して方向幕自体がレアな存在になっていることもありますし、このような長距離列車だと思いもよらない行き先が出たりするのでなおさらです.この日は金曜ということもあって、岡山まで併結する「サンライズ瀬戸」の行き先は高松ではなく延長されて琴平行きになっていました.
 ところで「伯備線経由 出雲市」とわざわざ表記されているのは、東京方面から出雲市に向かうのにいくつかのルートがあるためでしょうか.以前のブルートレイン時代の「出雲」は京都から山陰本線経由だったのでそれと区別するためなのかもしれません.

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Nikon Z f + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical

 ここが本日のねぐら.上下に窓がありますがメゾネット?のためこれで一室です.
 サンライズにはA寝台、B寝台、寝台料金のいらないノビノビ座席と種類があり、さらにB寝台にも「ソロ」「シングル」「シングルツイン」「サンライズツイン」と種類がありますが、今回取れたのは「シングルツイン」です.「ソロ」が20室、「シングル」が80室あるのに対して「シングルツイン」は8室しかないのでレアですね.シングルツインがあるのは車端部で、台車がある関係で上下に個室を作ることができず、そのためにこのような作りになっているそうです.台車が近いので他の座席に比べて走行時の音が響くのがマイナスと言われていますが、もちろんそんなものはまったく気にならないどころかむしろウェルカムですね.
 また「シングルツイン」なる奇妙な名前の由来は、一応ベッドが2つあるのでツイン、つまり2人用としても使えるけど上段ベッドは補助ベッド扱いで1人使用が基本、というようことらしいです.

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Nikon Z f + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical

 車内通路から見るとこんな感じ.上段ベッドは狭いし、寝相が悪いと落下リスクもあるので下段が推奨のようですが、個人的には上段の眺めが好きなのですよね.それに下段はシーツを剥がしてベッドを分割することで座席にすることもできるので、就寝時以外は座席仕様の下段で過ごし、上段で就寝することにしました.

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Apple iPhone 13mini

 下段ベッドを座席にした様子です.ハンガー横にある収納棚のようなものは、上段に登るための階段でもあります.狭い個室内を有効活用するための工夫が随所にあり、ちょっとした秘密基地みたいで好きですね.

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Apple iPhone 13mini

 こちらが上段.補助ベッド扱いですが屋根裏部屋のような趣があり好みです.
 余談ですが、21時50分に東京駅を出て22時14分に横浜に停車すると、下段はくつろいでいる様子が通勤帰りの東海道線利用者に丸見えになってしまいますが、上段だとその心配がありません.

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Nikon Z f + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical

 東京駅で早々に下段ベッドを分解して座席に変更し、窓際に飲み物やお菓子類を並べて準備完了.
 駅弁などと一緒にビールや酒類を購入してカウンター状態で使われているのをよく見かけますが、今回は出発前に夕飯を済ませており、アルコールも一人では摂取しないのでコーヒーと水、お菓子類のみです.

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Nikon Z f + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical

 以前にサンライズに乗車したときは興奮のあまりなかなか寝付けず、夜中も何度か起きてしまいましたが、今回は大井川を渡ったあたりで就寝しました.
 列車は1時過ぎの浜松を最後に翌朝5時過ぎの姫路までは停車しません(途中で乗務員の交代などでの運転停車はありますが乗客の乗り降りはできません).そして6時半くらいに岡山でしばらく停車し、サンライズ瀬戸と出雲の切り離しを行います.切り離し作業はちょっとした人気イベントなので人だかりがすごく、自分も様子を見に行きましたが連結器を見ることはできませんでした.
 岡山を出るとサンライズ瀬戸が1時間程度で終点の高松に到着するのに対し、サンライズ出雲はさらに3時間半くらいかけて山陽から山陰に入り、終点の出雲市を目指します.

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Nikon Z f + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical

 10時ちょうどに出雲市駅に到着.前日21時50分に東京駅を出発したので、12時間以上を列車の中で過ごしたことになります.
 あとで気づいたのですが、この日は特急「やくも」の新型車両のデビュー日で、沿線にもカメラを構えた人があちこちにいました.この雲の形をした駅名標も新型やくもデビューを記念したものだそうです.

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Nikon Z f + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical

 先頭車両で撮影をしている人が何人もいたので自分も撮影をしていたところ、運転士や車掌など乗務員の方々も集まってきていました.こうした光景が見られるのも終着駅ならではですね.

 つづきます.

2024/04/21

『クラユカバ』『クラメルカガリ』

Category: 映画 — Annexia @ 23:42

 映画『クラユカバ』『クラメルカガリ』を観に行ってきました.
 以前から自主制作的に作られてきたシリーズらしいのですが、そうした経緯はまったく知らず、Twitterで本作品が紹介されているのを見て、世界観が好みであったので興味を持って観てきたという感じです.

 『クラユカバ』がストーリーのメインとなる作品で、『クラメルカガリ』はそのスピンオフ的位置付けだそうですが、前知識なしで観た感想としてはどちらも共通の世界観を持ちつつ別の面白さを持つ作品として楽しめました.
 スチームパンク的かつレトロフューチャーな世界観と、地下世界や張り巡らされた炭鉱、暗渠といったアンダーグラウンドに振った地理、そして装甲列車や地下鉄といった鉄道やメカ類、どれも個人的に好みということもあって、それぞれ60分ほどの作品ですが没入して観ていました.

2024/04/15

『オッペンハイマー』

Category: 映画 — Annexia @ 21:01

 映画『オッペンハイマー』を観てきました.
 この作品はアメリカでは2023年7月に公開されましたが、原爆の開発をテーマにした作品ということで日本では夏(というか8月)を前に公開することは難しいと判断され、上映が延期になっていました.
 しかしながら夏が終わっても上映されず、内容的にもぜひ観ておきたいことに加えて自分はクリストファー・ノーラン監督のファンでもあるので、劇場公開されず配信のみになったらどうしようと思っていたところ、ようやく翌年3月に上映されました.

 オッペンハイマーの生涯についてはNHKの番組などでも何度か取り上げられたこともあり(『フランケンシュタインの誘惑』や『バタフライ・エフェクト』)、なんとなくは知っていましたが、さらに深い領域まで描かれていると同時に、登場人物を単純に善悪で分けることをしない、キャラクタの善悪両面を描いて判断を観客に委ねる傾向の強いノーラン監督らしさを感じました.

 また、原爆投下のシーンが映像として表現されておらず、その事実のみがラジオ音声にて伝えられている点について軽視されているのではないかという批評を見かけましたが、オッペンハイマー本人もラジオにて投下を知っており、またネタバレになるので細かなことは書けませんが、心象表現として相応のシーンがあるので自分は軽視しているという印象は受けませんでした.

 3時間を超える非常に長い作品なうえに、時系列が入り乱れており(これもノーラン監督作品の特徴)、しかも登場人物も多いので観ていて若干の分かりづらさを感じました.配信が始まったら、じっくりもう一度見てみたいと思います.

2024/04/14

Nikon Z f

Category: カメラ・写真,物欲 — Annexia @ 20:20

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RICOH GR III

 ニコン D700を手放して富士フイルム X-T1に買い替えてから10年.再びニコンに戻ってきました.
 10年前、ニコンから富士に乗り換えた理由は、当時新製品として発売になったDfのデザインが好みで買い替える気満々で店頭でDfを触ってみたものの、ボディのグリップ部が分厚すぎて自分の手ではうまく握ることができず断念していたところにX-T1が登場し、デザインが好みかつコンパクト、しかもJPEG画質が綺麗でフィルムシミュレーションも魅力(D700のJPEGは好みではなく、すべてRAW撮影して現像していたので後処理が大変だった)というものでした.

 そしてこの10年間、自分が富士フイルムのカメラを使い続けていた間にニコンも一眼レフからミラーレスに軸足が移り、ずっと続くかと思われたFマウントもZマウントに置き換わるなど、様々な変化が起きました.
 しかしながらNikon Zシリーズのボディデザインは自分の好むところではなく、手を出してみようと言う気になるものではありませんでした.もはやDfのようなややレトロに振ったデザインの製品は出ないのでは…… と思われていたところに、APS-CフォーマットのZ fc、続いてフルフレーム機のZ fが登場しました.
 Z fcにはさほど興味がわかなかったのですが、Z fはフルフレーム機であること、そして横幅はそれなりにあるもののグリップ部分がすっきりとしているという点が気に入りました.発表後に購入を考えはしたのですが、マウントを増やす(もしくは乗り換える)という経済的負担と、シルバーボディがほしいので待とうという判断で当初は様子見を決めていました.
 ただ、実際に発売されると想像以上に評判がいいのとブラックボディも悪くないのではという印象から、発売2日後にニコンの直販サイトで予約を入れました.しかしこの出遅れは致命的で、予約殺到で生産が追いつかず、店舗によっては納期6ヶ月なんて案内をするところまで出てきました.これでは10月末に予約したのに4月の桜すら撮れるかどうか…… と思っていたところ、ヨドバシカメラの通販サイトに予約流れなのか在庫があり、それを狙ってなんとか1月下旬に購入することができました.

 一方の富士フイルムXマウントですが、Z f購入時に所有していた機材(X-Pro3と純正レンズ3本、Voigtlander銘のレンズ2本)については当初は残す考えでいました.
 しかしながら、
・思っていた以上にZ f(とZマウント)がよかった
・XマウントとZマウントカメラの両方を使い分ける理由や必然性が見当たらない
・Xマウント機材とZマウント機材の両方を維持する余裕(財力とスペースの両面)がない
・Xマウントレンズが初期はコンパクトで趣味性の高い製品が多かったものの、徐々に画質優先設計として肥大化し、重たく大きなものが多くなり魅力が薄れてきた
・Xマウントボディが全体的に品薄傾向で、富士フイルムはメーカーとしてデジタルカメラ事業に力を入れていないのでは?という疑念
・X-Pro3の液晶ヒンジがケーブル断線の不具合が多く出ていたので、不具合のないうちに手放してしまおうという判断
・X100VからX100VIへのモデルチェンジで一気に10万円以上値上がりしたことを鑑みて、Xマウント機の今後の買い替えが不安
などのひとつひとつは些末でも、不安要素の積み重ねもあって、富士Xマウントから距離を置きたくなって一式を下取りに出してZマウントのレンズ購入資金に充てることにしました.

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RICOH GR III

 Z fにはボディ単体と、40mm F2レンズ付属のレンズキットの2種類がありますが、購入したのはボディ単体のもの.
 40mmレンズもあればあったで困らないだろうと思っていたので、選択肢があれば40mmレンズつきを選んでいましたが、購入当時は店頭在庫が枯渇しており、たまたま出ていた在庫がボディのみだったので選択の余地はありませんでした.

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RICOH GR III

 ボディよりも先に購入しておいたNIKKOR Z 26mm f/2.8を装着.
 Zマウントレンズはサイズの大きなものが多いですが、その中でも比較的コンパクトなレンズとしてはこの26mm以外に28mmとキットレンズの40mmがあります.その中でも26mmがいちばん薄かったことと、28mmと40mmはプラスティック製マウントでコストダウンが伺えるので26mmを選択しました.

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Nikon Z f + NIKKOR Z 26mm f/2.8
ISO500 1/30秒 F5.6
ピクチャーコントロール:スタンダード、ホワイトバランス:自然光オート

 Xマウントでもいわゆる「パンケーキレンズ」と呼ばれるようなものは購入していましたが、この手の薄型レンズのいいところはかさばらなくて持ち歩きしやすいことに加えて威圧感を与えないということですね.
 とくにコンパクトなのは重要で、旅行帰りの新幹線などで大きくて重たいレンズは鞄にしまいこみ、駅弁やお菓子、車窓を気軽に撮るような用途に重宝します.26mm F2.8は最短撮影距離20cmなので新幹線のテーブルにあるものを撮るのにも困りません.

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RICOH GR III

 背面はこんな感じ.
 自分はバリアングル液晶よりもチルト液晶のほうが好みなので、バリアングル液晶搭載であるのも当初購入を躊躇した理由の1つでもあります.
 しかしながら、裏返してファインダでの撮影に専念できることを考えれば、バリアングル液晶も案外悪くないものです.なのでバリアングル液晶はマイナス要因としては考えないことにしました.もっとも、それまで使っていたX-Pro3が「Hiddern LCD」と称して、モニタを隠すのが標準というデザインだったので、モニタに頼らない撮影に慣れていたという面もあります.
 購入直後はセッティングを行うのにモニタ画面を使用しましたが、その後は撮影も画像確認も、それに設定変更の大半もすべてファインダで行っています.モニタを使用するのはローアングルやハイアングルでの撮影くらいでしょうか.
 モニタに頼らずファインダを多用できる一因として、ファインダの見え具合がいいというのもありますね.Z fに限らずZマウントのカメラはファインダにも力を入れており見やすいと評判です.

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FUJIFILM X100V

 軍艦部は左側にISO感度ダイヤルと同軸で露出モードレバー、右側にシャッタースピードダイヤルと同軸で静止画カラー、静止画モノクロ、動画の切り替えレバー、それに加えて露出補正ダイヤルを備えています.
 レリーズスイッチはクリック感のないもので、クリックによるブレを嫌う自分としては好きですね.またレリーズスイッチにネジ穴が切ってありますがケーブルレリーズは使えず、アクセサリとしてレリーズボタンをねじ込むためのものです.自分はnanigashiの製品を使用しています.
 操作面で残念なのは、Zマウントのレンズには絞りリングがないため、絞り操作はカメラボディのダイヤルで行う必要があること.またシャッタースピードやISO感度などはダイヤルで確認できるのに、絞り値だけは小さな液晶に表示されてしまうのが味気ないです.純正レンズにはカスタマイズ可能なコントロールリングが搭載されているので、ここに絞り設定を割り当てることでボディ側ダイヤルの操作の必要性はなくなるのですが、電源オフ時に絞り値をいくつにセットしておいたかを確認できないことや、電源を入れる前にF値を設定しておくことができないのも地味にマイナス点ですね.
 高性能、大型、そして高価なカメラというものはボディのあちこちにカスタマイズ可能なスイッチ類を備えているものですが、Z fにも上位機種ほどではないものの、カスタマイズ可能なスイッチをいくつか備えており、それによってある程度はメニューを呼び出さなくても設定変更が可能になっています.もっとスイッチがほしいとか、カスタマイズの自由度を上げてほしい面もありますが、デザインとの兼ね合いもありますし、必要十分な感じでしょうか.

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Apple iPhone13 mini

 旅行前日にZ fが届いたので、これもなにかの縁ということでセッティング不十分なまま持ち出すことにしました.
 レンズはNIKKOR Z 26mm f/2.8のみという軽装備です.

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Nikon Z f + NIKKOR Z 26mm f/2.8
ISO100 1/640秒 F5
ピクチャーコントロール:スタンダード、ホワイトバランス:自然光オート

 朝の京都駅、斜めに日差しが入り込んでいるせいかゴーストが出ていますね.パンケーキレンズゆえの弱点なのかもしれません.
 ピクチャーコントロールもいちばんスタンダードな設定、ホワイトバランスをオートから自然光オートに変えたくらいなので、ほぼデフォルトの設定ですが、以前に使用していたD700時代のJPEGからかなり進歩した印象です.以前は黄色味に振れる傾向があり好みの画質ではありませんでしたが、これはいいですね.

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Nikon Z f + NIKKOR Z 26mm f/2.8
ISO1400 1/30秒 F4.0
ピクチャーコントロール:スタンダード、ホワイトバランス:自然光オート

 室内での撮影ですがホワイトバランスが自然光オートのままになっていたので色味が若干合っていないですね.
 オートホワイトバランスがかなり優秀になったことに加えて、オートも3段階(白を優先する、雰囲気を優先する、電球色を優先する)、さらに自然光オートを備えており、大半の撮影はこの辺りからの選択でまかなえそうです.個人的には雰囲気優先のオートが好みです.
 標準設定だとシャープネスがやや効きすぎる印象なので、もう少しソフト寄りに設定してもよさそうです.
 一段絞っていますが、最短撮影距離に近いくらい寄っているのでかなりボケていますね.この辺りはさすがフルフレームといったところでしょうか.

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Nikon Z f + NIKKOR Z 26mm f/2.8
ISO100 1/500秒 F5.6
ディープトーンモノクローム

 Z fの操作系で興味深いのは、静止画/動画切り替えレバーに「B&W(Black&White、モノクロ)」があること.モノクロモードにすることでファインダの映像もモノクロになり、明と暗のコントラストに集中できるようになります.当然ながら画質切り替えの選択もモノクロモードからのみとなります.
 モノクロモードも従来のZシリーズのカメラは「モノクローム」一択だったのに対し、ポートレートなどに適したなだらかなトーンの「フラットモノクローム」、中間調を暗めに振った「ディープトーンモノクローム」が追加されており、B&Wモードダイヤル搭載も含め、Z fが趣味性に振ったカメラであることを感じさせられます.
 3つあるモノクロモードの中でも個人的にはディープトーンモノクロームが好みですね.こうした冬の北陸の垂れこめた雲や屋根に積もった雪などの描写がいいです.

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Nikon Z f + NIKKOR Z 26mm f/2.8
ISO100 1/1250秒 F5.6
ディープトーンモノクローム

 こちらもディープトーンモノクローム.移り変わりの激しい冬の北陸の天候で、ついさっきまで降っていた雪混じりの雨が止み、日差しが出て濡れた石畳の反射が美しいです.
 惜しいのは富士フイルムのカメラには搭載されている「グレインエフェクト」に相当する機能がないこと.「グレインエフェクト」とは撮影した画像にフィルムの粒状性を再現した機能で、見方によってはノイズを加えているだけのようにも感じられますが、写真としてのリアリティを強調するような効果があります.

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RICOH GR III

 Z fを買ううえで楽しみだったのが、手持ちのVoigtlanderやCarlZeiss製のMマウントレンズがフルフレームで使えること.
 このVoigtlander SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 VM IIをはじめ、21mm、25mm、28mm、35mmとMマウントレンズを所有しているので、これから使っていくのが楽しみです.

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RICOH GR III

 シルバーレンズとの組み合わせもクラシカルで好みです.
 MマウントレンズはライカMマウント本来のレンジファインダ方式のピント合わせの制約により、近距離での撮影が苦手で寄れないレンズが大半です.そうした弱点をカバーするためにも今回はVoigtlander銘のヘリコイド付きクローズフォーカスアダプタを購入しました.

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Nikon Z f + CarlZeiss C BIOGON 35mm f/2.8
ISO1400 1/40秒 おそらくF2.8
RAW現像

 レンズ側のピントリングを最短にセットし、マウントアダプタのヘリコイドでピントを合わせて撮影.
 撮影にやや手間取りますが不満のない画質です.
 撮影に手間取るといえば、MFレンズで撮影していて不満なのが画像拡大処理です.他のメーカーの多くは拡大表示でピント合わせしたあと、シャッターを半押しすると全体構図に戻りますが、Z fにはそれがなく、構図確認をするには縮小ボタンを連打するかどこかのスイッチにファインダのワンタッチ拡大/縮小を割り当ててそれを使用する必要があります.もっとものこの機能、上位機種でありなおかつ同一画像エンジンを搭載したZ 8やZ 9では半押し拡大解除が選べるようになったので、次のファームウェアアップデートに期待ですね.

 Z fボディ購入当初はZマウントレンズはNIKKOR Z 26mm f/2.8しか所有していませんでしたが、その後いくつか追加で購入したものがありますので、また記事にしていこうと思います.

2024/03/23

『DUNE』(Part2)

Category: 映画 — Annexia @ 20:49

 映画『DUNE』Part2を観てきました.
 前作『DUNE』Part1では、ハルコンネン家と皇帝の策略によりアトレイデス家が滅亡するところまでが描かれており、今作ではアトレイデス家の生き残りであるポールによる復讐が描かれています(以下、ネタバレあり).
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