行政書士講座の講師ブログ
小為替の憂鬱

皆さん、こんにちは!
フォーサイト専任講師・行政書士の福澤繁樹です。

今回は、業務で戸籍や住民票を取得する際に必要な小為替のお話です。
何度か書いたことがあるので、ご存じの方も多いかと思いますが、小為替とは正式には定額小為替といいます。
定額小為替とは、郵便局で取り扱っている「為替」のうち、「定額」のものだそうです。
そもそも、普通郵便では現金を直接封筒に入れて送ることはできません。そこで、戸籍や住民票を郵送で取得する際に、申請に必要な手数料を送る場合、現金を小口定額の為替「定額小為替」に変えて送金することになります。
私の知っている限り、全国の自治体では、郵送で戸籍や住民票を取得する際の手数料は「定額小為替」を使用しています。

この小為替が何で憂鬱かというと、まず、購入するのが憂鬱です。
小為替は、郵便局に出向き専用の用紙に記入して購入します。ネット販売はしていないと思います。したがって、購入する場所・時間に制約があります。
また、一番の問題といってもよいのですが、購入するのに1枚200円の手数料がかかります。
定額小為替には、定額の額面があります。少ないものは50円、大きい金額では1000円などになりますが、額面に関係なく、一枚200円の手数料がかかります。
したがって、50円の小為替を一枚購入すると、50円と手数料200円で合計250円が必要になります。

さらに、多くの自治体では、小為替にお釣りが出ないようにと要求しています(原則ですが)。したがって、1000円を購入しておいて、適宜使用するということも憚られることになります。

また、定額小為替には有効期限があります。この有効期限を超えると、役所では使用できず、自分で郵便局にて換金することになります。つまり、買い置きに向かないということになります。

毎度のことで慣れてはいますが、一枚200円の手数料を払って定額小為替を購入するたびに、我が国の地方行政のデジタル化を願う今日この頃です。

今回は、この辺で。