型にこだわりすぎると「変化」についていけなくなってしまう。

手の内を明かすことを恐れない。

アイデアと移動距離は比例する。

世の中にはその人にとって必要なものと不必要なものとがある。

「答え」を求めない強さを持つ。確かなものはなにもないと思え。

日本で成功したかったら、日本の悪口を言ってはいけません。

負けることをただマイナスとして否定してばかりいては進歩はない。

 

「気の利かないアメリカ」みたいな国、中国。

師走です。

仕事納め、なんてあるわけもなく、普段通り仕事して新年を迎えることになる。

それで、結局のところ当事務所のこのブログは年に一回更新ですな。本来であれば新規の取引先はこういう場が当事務所の情報収集の場なんでしょうし、そういう意味ではとても重要なはずなんですが、まぁ、書くことが無いというより書けることがないのです。

日常的なことについてはFBページで書いている(更新頻度は不定期)のでそちらをご参照頂きたい。

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さて、今年は中国に二度行った。いつもなら中国一回、別の国一つ、もしくは二つくらいのペースで海外出張があるが、今年は中国だけ二回行った。

仕事はもちろんのこと昨年から個人的な興味も尽きないのが中国で、実際に現地に赴くと報道されない事が見えてくる。

それで今年は紹興市と北京市に行った。

むろん、上海経由でそれぞれ行ったが今年の上海はただの経由地となった。毎年行くのに「上海だけ」というのもつまらないし、どうせならということで出張先の関係で紹興市、個人的な興味で北京市に行った(それぞれ7月と11月)。

あの広大な国を網羅した訳では無いので偉そうなことは言えないが、中国はすでに「先進国」だと思っている。そもそも「中国」は日本人でも「持つイメージ」が様々で、中国の話をするとあまり良いイメージを聞かない。特に国民性についてマイナスイメージが多いと感じる。

声がでかい、集団で行動する、臭い、などなど。確かにそういう側面はある。ただ、現地に数回赴くとそれらについていろいろ思うことが出てくる。

●声がでかい

これは人口の多さに起因すると思う。あれだけ人がいると自分の意見を通すことはおろか、ファーストフードのカウンターで自分の注文を店員に聞いてもらえない可能性もある。さらに、そうした状況で並んでいても割り込まないと自分の注文が通らない可能性もある。そもそもファーストフードの店員なんぞ「やる気無し」なことも(※やる気は無いが「悪意」も無い。そもそも表面上は社会主義国で、その名残くらいに思えば腹も立たない)あるし、人が多すぎて店員も注文をさばくのも大変だ。さすがに最近では「愛想のある」接客する店員もいるが、基本は「期待しない」ほうが良い。

そんな状況だもの、そりゃ声も大きくなる。


(参考動画:北京の食堂でランチしたときの光景。1:10あたりで私が注文タイミングを伺っている。また、その際に他の客が「アリペイ」で支払っている光景は今時の中国。)

※写真は上海のケンタッキーフライドチキン(2015年7月撮影)。カウンターに横並び。それぞれがあれやこれ言っている光景(前も後ろも関係無し)。

●集団で行動する

これは単に海外へはツアーで行くから。個人旅行で海外へ行く中国人はかなり高い教育を受けていて、英語がある程度できるような層だと思う。日本人だってさほど変わらない部分で、ツアーじゃないと海外行かないという人は多い。なのでそこは中国人だから、と言うことでも無いと思う。ただ、マナー全般について言えば確かに問題あるが、情報量が増えたり、ライフスタイルの変化と共に、少しずつながら変わりつつあるんじゃないかなぁ、という空気は感じる。

あと、個人的には人見知りというかシャイな人たちという印象がある。こちらが外国人とわかるとけっこう引かれるようなことはある。ただ、これは私個人の風体に起因するかも知れないところなので何とも言えないが。

●臭い

これはおそらく食文化とか入浴習慣など、いろいろ要因はあると思う。

10年以上前、ミュンヘンのドミトリーに泊まった際に、中国人二人と相部屋になった(彼らはドイツ語を勉強しに来ていた)。そのときも部屋中が「中国」の臭いがした。深夜に現地人とおぼしき白人が来たが、早朝逃げるように出て行った。

場所や人によってはそんな臭いしないんだけど、それでもまあ、臭い人はいるよねぇ。東京でも山手線でホームレスが乗ってくると独特の不潔な感じの臭いがするが、ああいう臭いでは無く、食文化に起因するような、香辛料のような臭い、と言ったところ。


(参考動画:慕田峪長城(万里の長城)で長城行きのゴンドラ乗った際、5名ほどの中国人と一緒になったが久しぶりにあの臭いがした(1:20あたり)。不快ではあるが、不思議なのはこの臭いは毎回誰もが同じということ。)

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「人が多い」ということについて少し触れる。

14億人とも言われる人口の規模は日本にいるだけではそのスケール感が掴めない。単に14億人が中国全土に均一に広がっている訳では無く、一説によると7割が東側に住んでいる。上海、北京に至っては2,000万都市だ。ただ、中国はとにかく「広い」。人が多くて広いというのを感じたのは上海の高速鉄道の駅で実感した。

(参考動画:上海虹橋駅のATMでキャッシングした時の様子。前半に駅構内の映像有り。)

この駅は高速鉄道(新幹線)の駅で、天井高さも面積も日本人の想像を超える。動画は平日の金曜日なのでそれでも人が少ないほうだろう。これが週末や、特に9,000万人が移動すると言われる「春節」の時期になるとどれだけ人が溢れかえるのか想像するとぞっとする。

他に人が多い場所と言えば「観光地」。中国人にとって海外旅行はまだハードルが高い。そのため上海や北京は中国人にとって「人気の観光地」である。むろん場所によるが、夏の上海の外灘(ワイタン)エリアはウンザリするくらい人がいた。

※ほとんど中国人。外国人観光客が見当たらない(写真は2015年7月撮影)。

※この写真の後ろ側が上の写真の場所。ここは歩行者天国ではなく車道(2015年7月撮影)。
渋谷の交差点なんて比べものにならないくらい人であふれていた。

あと、移動インフラや街中を見ていると、道路幅はアメリカ並みに広く、道路はどこまでも続いている。主要幹線道路は渋滞もよく起こる。

※ホテルから路線バスで上海虹橋空港へ行く途中の様子。(2018年11月撮影)


参考動画:天安門広場前の交通量(2:58あたりから)。「人民服に自転車」なんて人はどこにもいない。

※上海虹橋駅のタクシー乗り場。タクシーも移動手段として便利。ただ、駅のタクシー乗り場だと長蛇の列になることも。この日は待っている人少なめ。(2018年11月撮影)

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こうして数回中国に行くと、大量消費、モータリゼーションなど、まるで「アメリカ」みたいだと感じる。本当に自動車の数が多い。上海、北京に至っては物価なんて東京より高い。スターバックスの一番安いコーヒーで600円ほどするが、現地の若者たちは買って飲んでいる。スーパーへ行けば若い夫婦が子連れで「和牛(※1)」を買っている(もし、現地に住んでいたとしてもとても高くて買う気にならない値段だった)。

ショッピングモールに行けばユニクロはもちろん、日本のアパレルブランドが普通にある。日本食の定食屋へ行けば若いOLたちが「サンマ定食」を食べてるし、「日式」と書かれた製品や看板も至る所にある。「日式」とは「日本風」とか「日本式」という意味で、日本が人気なことがうかがえる。日本のスーパーはイオンやイトーヨーカドーがある。イオンに行けば日本と同じ生活ができるほど物があった(※値段は日本と同じかやや高い)。

表面上、社会主義国ではあるが、その実は(いびつながら)民主主義国で、アメリカのような方向性を辿っている。ただ、漠然とどういうわけか「アメリカほどまだ気が利かない国」という印象。一言では言えないが、スケール感ややってることはアメリカっぽいが、何かこうまさに「気が利かない」んだよねぇ。その一方、彼らは後発なだけあって、先進国の長所短所を見極め、良いところはきちんと取り入れている。例えば、地下鉄の駅は東京やニューヨークよりも「エスカレーター」が整備されていて便利だ。そういうところは抜け目ない。

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日本国内の報道だけではこうした情報は扱われない。「政治の部分」か「経済の部分」のどちらかだけを取り上げて報じられる。ただ、実際のところ政治の裏に経済ありきということは意識すべきで、諸問題があるにはあるだろうけども、日中双方どちらかというと「経済=お金」優先だろう。根拠は無いが、肌で感じたのは中国政府も政府と軍の間でもいろいろあるんじゃないかねぇ。

本当に中国が日本を嫌うなら、日本人の渡航に制限がかかるはずだがそういうこともない。逆もまたしかり。現地で日本人だからと言って差別されたこともない。そもそも尖閣諸島問題なんて知ってる人のほうが少ないだろう。

そんなことより中国の抱える問題ってかなり深刻で、個人的には「格差、少子高齢化、食料問題、相続税」、このあたりがキーワードだと思っている。少子高齢化に至っては一人っ子政策の影響で日本のとはわけが違う。

そもそもあんな広い国土に何十、何百の人種や民族がいて、それをザックリまとめて「一つの国」とするのはいささか乱暴な気がする。

それなのに人種、民族、言葉も違う14億人を管理して、食わせるって、中国政府もよくやるよ。

それではまた来年末にでも。

(※1)参考:和牛、中国で大量流通=禁輸理由に、カンボジア経由か(出所:時事通信)

 




東京、上海、ニューヨーク

ふと振り返れば師走。

日々、何かとバタバタしてしいるし、今年やろうと思っていたことでできなかったことなんかがけっこうあったりもする。そこは私も人間なのでそうそう完璧にできる訳ではない。

今年は事務所の移転、自宅の引っ越しなど手続きだけでもかなり手間取った。移転や引っ越しの諸手続は本当に面倒だ。事務所の移転に至っては管轄の法務局が変更になるのでその手続きの印紙代だけで6万円もかかった。

その一方、今年は7月に上海、10月にニューヨークに行く機会があった。すなわち、一年のうちに東京、上海、ニューヨークを見比べることができたわけだ。

ここ数年、上海は毎年行っているがこの都市は毎回行くたびに進化している。

建物が増えているというのもあるが「人のマナー」が確実に向上している。昨年あたりなら街中を走る車はクラクションを鳴らしまくるし、歩きたばこも普通、道はゴミだらけであった。ところが今年はクラクションの音も控えめ、歩きたばこも減っている。ゴミにいたっては24時間体制で清掃員が掃除していた。

(※清掃員の人はこの水色の制服を着て作業している)

(※宿泊先の近所。すべてが清掃されているということではないが、明らかにきれいな場所が増えたのは体感した。)

さらに、いまはやりの「シェア自転車」は上海が成功事例とされている。

(※自転車は専用の白い枠線の中に停めることになっているのだが・・・。)

これもまた場所によってなのだけど、こうした自転車が散乱していることもあれば、そもそも何社あるかわからないくらい競合が出てきているのも事実で、街中のいたるところに各社のシェア自転車が放置されている(※写真のオレンジ色の自転車は「モバイク」)。一応、各社乗り捨てられた自転車を回収し(自転車にはGPSが内蔵されており、前かごにソーラーパネルが付いていて電池切れしない仕様になっている)少ないエリアに振り分けているようだが実際には追い付いていないようだ。

散乱している自転車についてはさておき、滞在中若者たちがこうした自転車で移動している光景をよく見かけたし、上海は自転車があるととても便利な街ということは知っているので私も使ってみたかった(海外からの旅行者には銀行口座の問題などいろいろと手続きが面倒らしく断念)。

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さて、話をニューヨークに移そう。

実のところニューヨークは二回目である。個人的には仕事じゃなきゃ行かない場所トップ10に入る。なぜかというと先に結論を言うと「東京」と変わらないから。実際のところ前回行ったのは7、8年前だったがそのときとさほど変わってもいない。

街中はいたるところ工事しているし、渋滞もひどい。宿泊した場所は前回と同じところに泊まったが、そとでタバコ吸っているとタバコをせびりに来る奴もいる。治安こそ良いが「よろしくない人たち」もいるのは確か。

(※外から写真撮ってたら中の兄ちゃんがこちらをガン見しててひるんだw)

(※工事中のビル群)

世界有数の観光地ではあるが、物価も高い。ちなみに物価に関して言うと、日本のビジネスホテルくらいのレベルで400ドルほどで、さすがに仕事とは言え金になるかどうかもわからない出張に費用はかけたくないのでドミトリーに泊まった。

(※この部屋は四人部屋。入り口近くの下のベッド(←良い場所)で安堵した)

(※自分のスペース。これ以外に専用のロッカーもある。)

(※専用ロッカー。中にUSBポートが備わっている。これはちょっと感動)

ちなみにこのドミトリーで一泊74ドルする。前回言ったときは34ドルほどだったと記憶してるので実に「倍」である。

それでドミトリーなので世界中からいろんな人たちが来ていて、そういう人たちと会話するのも楽しい。みんな挨拶もするし、飲みに行けばすぐ友達になる。ドミトリーは貧乏臭いと思われるかも知れないが、一人旅なら悪くない(相当慣れが必要だがw)。ちなみに欧米の場合、ホテルだと場所も悪く、さほどたいした部屋でもない割に高いということはよくあるのでドミトリーのほうが気楽である(※中国では必ずホテルに泊まりますけどね)。

前回行ったときとやはり時代が変わっているというか便利になった点も多々あった。

まず、ネット環境。ドミトリーにはWIFIがビンビンに飛んでいるのだが、移動中はソフトバンクの「アメリカ放題」を利用した。これはとても助かった。現地でSIMカードを探す必要もなく、iPhoneの設定をちょこっとするだけで使い放題。

※昨年行ったケルンでは公衆WIFIを使ったのでSIMを探す必要なかったし、今回使わなかったがニューヨークにも公衆WIFIが飛んでいる。ただ、どの程度使えるか確信が持てなかったのと現地でわかったのだが各所にWIFIのターミナルがあるにはあるがそこではホームレスがスマホの充電をしていた。

次に「Uber」。ニューヨークに行ったら是非お勧めしたい。私は二度ほど使ったがタクシーはメーター制だがUberはスマホから予約し、最初に料金が決まっている。ニューヨークは時間帯問わず渋滞がひどいのでこれはよかった。

ちなみにシェア自転車もありました。

正直なところこの「ステーションスタイル」ってどうなんだろうねぇ、、、秩序は保てるかも知れないけど台数が限られるし、ステーションに停める自転車も偏りそうな気がするのだけど。蛇足だけど札幌の場合、中心部のステーションなんてこんな感じだし(たまたまかも知れないけど)。

(※↑札幌のステーション。完全に出払っています。一台だけありますが、あれは私が返却したやつです)。

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さて、話をニューヨークに戻そう。

ただ、便利になった部分もあるが、結局のところ新しいインフラやサービス増えたもののそれらは「ニューヨークだから」というものではない、と。街全体から受ける空気感は東京と変わらない。勝ち組と負け組の差が歴然としているというか、、、

その結果、個人的に感じたのは東京とニューヨークは「ダウンサイド」しか残されてない、ということ。

東京で働いていて「都民じゃない人」はかなりいる。ニューヨークも同様に「マンハッタンじゃない人」も多数いる。

決まった(しかも狭い)土地の中でスクラップアンドビルドを繰り返し、新たな経済手段として「観光」があって、その一方、金融の連中はビルの中の見えないところで商売して大金を動かしている。儲かっているかどうかはわからないけど、少なくとも動く金額は膨大だ。ただ、その膨大な金の出所は「組織」の金で「個人」じゃない。誰かの金(※正確には誰かが集めてきた誰かの金)を動かしている。

一方、中国(というか上海)はいまだにマンション投資がブームでそれって全部個人の金なんだよね。細かく言うと「相続税がない」ということも影響しているんだけど、現地で聞く限りではバブルがはじけると言われつつも値上がりが続いている。街中には不動産屋がいたるところにあって(これは東京も同じだけど)、掲示されている物件価格が東京並みでびびった。

(※街中の不動産屋物件表。一元22円ほどとして安い物件で5,000万くらいから)

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ここまで書いてまとまりの無い内容になってしまい、うまくまとめられないというか何を軸にしたらよいかわからないのだけど、東京、上海、ニューヨークを偶然比較してみる機会があってその情報量や気づいたことが多すぎて整理ができていない。これはこれで個別に友人らと飲みながら話そうと思う。

いずれにせよ、何が良いとか悪いとかというよりも、時勢を読み解き、いつでも動ける心構えが必要だということだけは間違いなく言える。

来年はどこに行くのか、そして何を見つけるのか、楽しみではあるけど何もまだわからない。




あの頃の自分に。


クリップオンストロボ 本格ライティング ~オフカメラストロボ撮影を基礎から学ぶ

僭越ながら先週より拙著が発売になりました<(_ _)>

いつか、何かのタイミングで苦労話や裏話を書ければと思っているのですが、これで一つ肩の荷が下りました。

私のワークショップを受講した方や、昔からの友人、知人は知っていることですが私の撮影技術は独学です。カメラマンという職業は国家資格があるわけでもなく、何か法的な規制を受けることもない。まあ、そうは言っても影響を受けている大先輩がいることも事実です。今回の拙著についてもこの大先輩の影響が大きく、正直なところ採算度外視でやりました。

ちなみにこの書籍で儲かることは無いですw

それでもなぜやったかというと、カメラマンをやろうと決めたは良いが何をどうしたもんだか分からず、闇雲にスナップを撮り歩いたり、いろんな本やサイトを徘徊していた自分に対して「こういう本があれば遠回りしないで済んだはず」という気持ちがあったからです。いま現在「あの頃の自分」と同じ苦悩をしている人たちの役に立てれば、という気持ちもあります。

時折カメラマン志望の方と話す機会があるのですが、いつも言うのは「撮影技術よりも大事なことのほうが多い」、「撮影が占める割合は全体の10%以下」と話すのですが撮影技術よりも大事なことのほうがたくさんあるんです。写真撮るのが下手くそなカメラマンなんてわんさかいます。センスの無いカメラマンもたくさんいます。

大事なのはそれでも食えている。

ということです。前述しましたが撮影は仕事の全体の10%以下です。もっと大事なことが90%以上を占めるのです。そこに気づけるかどうかが重要だと個人的には思っています。

※逆を言うと「撮影技術があって当たり前」という見方もありますからね。そこは間違わないように。

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「肩の荷が下りた」と書きましたが、いまの気持ちとしては売れ行きも気になりますが、それより終われたことにほっとしています。この本がパーフェクトだなんて思っていませんが、限られた条件の中でベストを尽くせたと思います。「次作」が無いことを切望するくらい辛かったですが、もしそういう流れになれば、、、それはそのとき考えることにしますw

何はともあれ出版部数が多い本ではないですが必要としている人たちのところに届くことを願っています。

 

 




ゼロから形にする中毒性。

おそらくと言いますか、さほどご興味無いかも知れませんが、拙著が発売されます。

なかなか感慨深いところもありますが、詳細については時期を見ながらこちらに書こうと思います。

まぁ、それにしても何かを「形」にするってのはほんと大変です。これまでもいろんなものを「ゼロから形にする」ということをしてきましたが、そんな過去の経験を越える苦労をしました。

独立(個人事業)、事業を作る、会社を作る、などなどけっこうゼロからやった経験も自負もありましたが、そんな「過去の経験」はさほど役に立たず、「新たなゼロから経験」をしました。

本心からこんなことをやるくらいなら平々凡々と暮らしたほうが良いし、当事務所は「写真事務所」なのだからそれだけに注力し頑張れば良い。

でも、一度でも「ゼロを形にした人」にはわかる、達成感や快感はなかなか忘れられない経験です。基本的に写真事務所なのだから頼まれ仕事だけしていれば良いのです、が、頼まれ仕事だけやっていると疑問がというか不満が募るんです。結果的に相手に合わせることだけを考えてしまう。

相手に合わせる、ということはとても大事で、これを全うされている方もおられるので私ごときがとやかく言うつもりは無いです。ただ、個人的にはそれをしつつもやはり「ゼロから形にする」というある種中毒性のあることに興味があるわけです(その結果無用な苦労をたくさんするのですが・・・)。

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どんな些細なことでも、今まで自分がやったことが無いようなことはすべて「ゼロ」で、それが何かしら結果や形になったときの快感は、、、中毒性があるので用心してくださいw

 




旅の荷物の移り変わり

もう先月の話ですが、上海出張に行ってきました。昨年も行ったので現地での勝手はだいたい分かっていたものの、今年は昨年とは二週間ほど遅い時期に行きました。

それで昨年は梅雨時真っ只中で雨に悩まされましたが、今年は梅雨明けの「猛暑」に苦しめられました。毎日気温が40度以上と正直なところこの二年ほど上海行きましたが良い思い出がありません。むろん、仕事なのでそんな楽しいわけもないのですが、気候が厳しいとテンションが上がりません。

基本的に上海市内は地下鉄で移動するので、地下に入れば冷房が効いているのでさほど辛くは無いものの、駅からホテル、立ち寄り先など行くときは命がけです。毎日3Lかそれ以上の水を飲んでたと思うのですが、トイレに行きたくなることがないくらいに汗をかきます。また、上海はどこも人だらけのイメージですが、暑さのせいかトイレはどこも空いてました。

さて、余談はさておき、ここ数年で海外行く機会が増えており、それなりに仕事があるということでありがたいのですが、ふと荷物を見ていると10年ほど前の旅の荷物とはガラッと様子が変わっています。

●モバイルWIFI

昨年はレンタルして持って行っていましたが、借りる手間と返す手間が面倒なので手持ちのSIMフリーのWIFIルーターに現地のSIMカード挿して使うことにしました。

基本的に中国国内のインターネット環境は日本と異なり、アクセスできるサイトに制約があって不便です。でも、出発前にチャイナモバイルの香港版SIMカードを買い、現地で設定して使えば閲覧できるサイトの制限はなくなります。

そうは言っても昔は旅先でインターネット環境を探すという作業があったり、コイン式のPCでメールチェックなどしてた時代もあり、とりあえずどこでもメールチェックやWebサイトの閲覧ができるようになったのはあの頃と比べたら夢のようです。しかも、たいていの調べ物はスマホで済むし、むろん、道案内もやってくれます。道ばたで地図と方位磁石でうろうろしていた時代がバカみたいです。
(※中国ではグーグルマップはほぼ役に立ちませんのでご注意を)

●増えるガジェット

さて、便利にはなりましたがそれに伴い、持ち歩くガジェットが増えたのも事実です。充電ケーブルの類いがほとんどですが、それに加えて充電器や現地のコンセントに変換するためのアダプター、万が一に備えてのモバイルバッテリーと持ち歩くものが増えました。基本的にバックパックで移動することを常としていますので、昔に比べるとそれだけで2Kgは重量が増えたと思います。


※左が愛用のバッグパック(31L)。これにだいたい荷物が収まります。あまりに軽装過ぎて毎回帰国時に税関の担当者に「これだけ?」と言われますw

●ノートパソコン

昔もパソコンを持ち歩くという旅のスタイルはありましたが、いかんせんバックパック一つでの移動となるとそう持ち歩けるものではありません。でも、今年から愛用しているこのASUS EeeBook X205TAは重量が1kg以下という驚異の携帯性とバッテリーの持ち時間なのでこれを持ち歩いています。ただ、正直なところ性能的には動作が遅かったり容量が少ないなど不満はありますが、メールや表計算、ネットサーフィンくらいなら辛うじて実用レベルで使えます。

しかし!私がこれを選んだ大きな理由は「ACアダプターのサイズ」なのです。

同価格帯のノートPCの中では最小(当時)だったと思います。本体性能にばかり気が行くのですが、どんなに本体が高性能、コンパクト、軽量であってもACアダプターがデカいと全く意味が無いのですよ。

ただ、これだけでも、昔は旅先でネット回線やらパソコン探していた時代からするとずいぶん便利になったもんです。

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こうして見るとずいぶんと便利になったと今回の道中ずっと思っていました。ただ、そうは言ってもこうしたガジェットの類いはバックパックの重量増加に直結し、時間とともに身体疲労に影響するということも事実でして、そこはそろそろバックパック卒業じゃなかろうかな、とは思いました。

ちなみに、「変わらない物」があるとしたらカメラです。ずっとリコーのGRシリーズです。サイズに関してのレベルではクリアしています(※性能面で不満はあるのですが・・・。)

不満はあるものの、そもそもカメラに詳しくないのでGR以外の選択肢を知らないというか考えたことも無いのですけどね。




いつもと違う風景。

この一年半ほど前から左膝の痛みに悩んでた。

それで症状としては深く屈伸すると僅かに痛む程度の症状ながら、これがなかなかメンドクサイ。撮影の時は割と動き回る方なのだが、その都度痛む。また、日常生活に支障は無いものの、立ち上がったりするときに痛む。

いくつかの病院に行ったものの、「脂肪の塊(いわゆる脂肪腫)が左膝の半月板の上にある」という程度の診断でらちがあかない。そんな状況が一年近く経過したものの、やはりこのままだとこの先イライラしながら生きるのも不便だ。それで昨年の11月頃に関節関係で評判の病院を見つけ、そこで診察を受けた。今までの病院との違いはMRIを撮影したことだが、やはり「脂肪腫」とのこと。その後リハビリをしたものの改善されず、とりあえず脂肪腫を取る手術を受けることにした。

ただ、さすがに手術となるとそう簡単にスケジュールを空けられず、やっと2月に入って手術することができた。これで改善するかまだ定かではないものの、原因と思われる要因を一つずつ排除しなければ「次の策」が練れない(経営も一緒だと思うけど)。

それで退院後松葉杖生活となったわけである。

当然、不便を強いられるわけだが、松葉杖を使うといつもと違う風景が見えるのは確か。

●タクシーの運転手さん

病院への行き帰りはタクシーを使うしか方法が無いのだが、タクシーの運転手さんが「いつも」より優しい気がする。こちらは補助が必要なほどではないので降りてきて手伝ってもらうことは無いが、気遣ってくれる場合が多い気がする。ただ、中にはきっちり病院から自宅までのルートを説明しないとならない場合もあるわけで、そういうときは強めに言っても受け容れてもらえている気がするw

●いつも行くスーパー

いつも行くスーパーへ買い物に行ったとき。実のところ普通に歩いて3分くらいの場所にあるスーパーだが松葉杖を突いて行くとけっこう時間がかかる。店内に入ると「あれ?この人どうした?」みたいな空気が漂うのだが、会計の時などレジかごを運んでくれたりするといささか恐縮する。「サービス業だから当たり前」と思う方もいるかも知れないが、私としてはそこに対してホスピタリティーを期待していなかったものの、たいへん有り難い気持ちになった。

また、店内を行き交うお客たちも「私を避けるように」してくれるwただ、全く空気を読まないというか、松葉杖の私にショッピングカートで当たっても知らん顔してる人たちもいる。これはこれで仕方の無いことだし、こうしてみると私自身も過去にそういう無神経なことをしていたかも知れないと思うと気にはならない。それよりも、そんなことより気遣ってくれる人たちのほうがそうじゃない人たちよりも多いというのは世の中まだまだ捨てたもんじゃ無い。

●ネットスーパーを使ってみようとしたが、、、

いつも行くスーパーへわざわざ出かけるのは気分転換には良い(足には良くないw)のだが、これを機に一度ネットスーパーを使ってみようと思い調べてみた。大手のサイトに登録し、品揃えや価格を見ながら「配送料」を加味しても玄関まで運んでくれるなら許容できる条件だった。肉や魚、そして野菜など生鮮食品から冷凍食品、飲料(お酒含む♪)など、日常的にスーパーで買っているものは買える。しかも弁当やお総菜の類いまで買えるのはちょっと驚きだった。

ただ、注文しようとしたタイミングが悪かったのか、「生鮮食品」を買いたいのにも関わらず、配送日が最速で2日後の午前中だった。

要するに日曜日に欲しいので頼もうと思った商品の配送日時が火曜日の午前中だった、ということ。

「生鮮食品」の配送日が2日後の午前中というのは実用的では無い、、、、。

「当日配送」ならば・・・、と思うもこれに関しては私の事前調査というか準備不足感が否めない。

ただ、行く手間、並ぶ手間などを考えるとネットスーパーもアリかもな、と、いつもなら気付かないことに気付いた。

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これを書いているのが2/7(日)。

恐らくあと数日で松葉杖生活も終わるはずなのだが、生まれて初めて松葉杖生活をしてみて、手術やら入院などけっこうキツかったのだけど、その一方、客観的にいつもと違う風景を楽しんでいる。




十数年ぶりにノートカバーを新調したはなし。

ここのところバタバタし過ぎていて、ふと気付けば12月。

もう一年が終わると思うと同時に、このバタバタ感をもってして師走を感じています。

そんな中、ノートカバーを新調したのです。いま使っているのは恐らく10年以上使っているのですが、いつ買ったか覚えてないくらい。とりあえず10年以上前に買ったノートカバーであることは確か。私はかなりのメモ魔で、「手帳」では無理。これは過去にシステム手帳なんぞを買って試してみたものの、書く面積小さいし、そもそも書きづらいという弱点があった。それで手帳代わりに「ノート」になったわけだが昔はスケジュールもこのノートで管理していたが、今はスケジュール管理はグーグルカレンダーを愛用している。

そもそも紙のスケジュールは常に持ち歩かないとならないが、グーグルカレンダーならスマホと連携できるので手帳を持ち歩かなくて済む。

便利な時代になったもんだとつくづく感じます。

それで以前使っていたノートカバーがこちら;

ここで「?」となった方もいるかと思います。何が変わったかわかりますかね?

実は;

サイズが変わりました♪

10年以上使っていたメモ用ノートのサイズを変えるのは正直なところものすごい勇気が必要でした。見開きでB4サイズは自由に書きやすい。ただ、キーボードの前に置いて使ったり、打ち合わせの時に広げるとちょっと邪魔だったりする。そして一番の理由は「持ち運びに不便」ということ。

私の場合、カメラバッグに機材と一緒に入れる場合が多いのだけど、B5はほんと入れづらいし邪魔。そしてわずかながら重い。

一方、A6の場合は見開きA4サイズなのでキーボードの前に置いても、打ち合わせの際にも邪魔にならない。

また、ノートカバーも今まで使っていたものでサイズ違いを奇跡的に見つけることができた。この色をどう思われるかは個人のセンスだが、なぜ私がこの色を選んだかというと、鞄の中にあっても存在感がある色(判別しやすい色)だから。

鞄の内側ってかなりの確率で「黒」なので、そこに黒いカバーだと見つけづらい。なので「黒以外」で視認性の高そうな色を選んだというわけ。

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私のノート活用術は、原則「時系列」で書く。打ち合わせのときは端のほうに「日付と相手」を書いておく。一人の時、仕事上のToDoやアイデアは「日付」のみ。一切分類はしないことにしている。こうすると時系列で過去に遡れるので探すのが楽。また、このノートに情報が集約されているわけで、ある意味「日記」的な役目もある。

ただ、この「時系列管理」の場合、多少旧タイプのものから重要な部分を抜粋して、書き直すこともするのだが、それでも不安なので結局新旧の2冊を持ち歩くことになっている。

これはいささか想定外だった、、、、

 




「どうありたいか?」じゃないのかねぇ・・・。

久しぶりの更新です(苦笑)

なかなか更新する時間が無いというか、ネタが無いというか、それよりも数年前と異なり、私もいろいろと複雑な状況におかれているわけで、さほど自由に好き勝手言いづらい(書きづらい)感じではありますw

そんなことはさておき、本日のお題。

「やりたいことが見つからない」とか「将来どうなるか不安」と思っている方は多いと思います。また、いろんな事情で無職だったりニートだったり(同じだけどw)する方もいると思います。でも、これって別に無職、ニートに関わらず会社勤めしている人も同じじゃないかと思います。

少なくとも私がサラリーマンの時はそうでした。

その後、無職の期間(割と長い)もありましたが、違いは収入があるか無いかの違いだけです。「だけ」と書きましたがこの差は大きいのだけど・・・。

ただ、さすがに今の自分は経営者なので、「将来の不安」はあるものの「やりたいことが見つからない」ということは無いです。そのためだけに日々辛い思いをしています。要するにそんな日々の辛いことは「やりたいこと」の結果と比較したら「辛いこと<やりたいこと」だからやれています。

でも、普通はそんなことなくて、悶々としている方のほうが多いと思います。

それで私は今、偉そうにこんなこと書いてますが、ここに至るまではほんと厳しかったのです。まずはここをご理解頂きたい。

その上で言えるのは、自分が「どうありたいか?」を考えてみたら?ということです。

精神、肉体、気分、体調、なんでも良いです。目的や結果ではなくて、「どういう状況や環境にいたいか」ってことです。

あのね、「人生賭けてやりたいこと」なんて普通見つからないよw

私の父親は今76歳で床屋をやってるのだけど、2、3年前に私に言ったのが;

父:「俺さ、床屋向かないと思うんだよ。」

ちなみに父の床屋としてのキャリアは50年以上です。これ聞いたときに私は思わず;

私:「いい加減諦めろよ!」

と言いました(実話)。

要するに、人間なんて50年やっててもそれが「答え」だとは思わないんです。

なので「やりたいこと」なんてそんな難しいこと考えず、「どうありたいか?」を考えた方がずっと前向きです。

家族との時間を増やしたい、モテモテになりたい、お金が欲しい、なんでも良いのだけど、そのために必要なモノと今の自分の状況を比較してその「差分」を埋める努力をするんです。

例えば;

家族との時間を増やすために、「自分に足りていないモノは何か?」

モテモテになるために「自分に足りてないモノは何か?」

ってな感じ。そもそも「ゴールだけ」見えてても自分とそのゴールの「差」が分かってないとどうにもならないと思う。ただ、それって別に「やりたいこと」じゃないし、家族との時間が「今」増えたところでこの先どうなるかなんて分からない。「今」モテモテになったって、いずれ機能しなくなる(ここの解釈は想像に任せますw)のでモテモテになって人生終わりじゃ無い。

大切なのは常に「どうありたいか?」を自問自答し、そのために試行錯誤することじゃないか?と言うのが最近の結論です。

「最近」としたのはこの先違うことを思うかも知れないからですけどねw

ちょっと伝わりづらい文章になってしまいましたが、なんか伝われば幸いです。

ご参考まで、、、

 

 

 




書籍