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中医学コスメレポート⑧紫根リップ/金村 瑛美

こんにちは、金村です。
今回の中医学コスメレポートは、紫根リップです。

 

紫根とは

紫根は、ムラサキ科ムラサキという多年草の植物の根です。
ムラサキは万葉集にも詠まれ、紫根の成分は古くから染料や薬の原料として使われてきました。
十数年前には、テレビ番組でシミが消えるとして取り上げられ、一時期ブームとなりましたので、ご存知の方もいらっしゃるのでは?

漢方好きの方であれば、紫根が名前の元となった「紫雲膏(しうんこう)」を常備しているという方も多いかもしれません。
「紫雲膏」は、江戸時代の名医である華岡青洲が、中国・明代の「潤肌膏」を改良して考案した漢方の代表的な外用薬です。紫根と当帰に、ごま油、蜜蝋(ミツロウ)、豚油を含み、ひび、あかぎれ、しもやけ、魚の目、あせも、ただれ、外傷、火傷、痔核のよる疼痛、肛門裂傷、湿疹・皮膚炎など、幅広く使用でき、家庭の常備薬として備えておきたい薬の一つです。

中薬学の教科書にも、紫根は『熬膏(煮た油)を外敷(塗る)すると湿瘡(湿疹)潰瘍に有効である』と記載されています。

性味:甘・鹹,寒
帰経:心・肝
効能:涼血活血・解毒透疹、利小便滑腸

紫根より抽出される主要成分「シコニン」には、抗炎症作用・抗アレルギー作用、創傷治癒促進作用、抗菌作用などがあるとされています。

リップや化粧品には、シコンエキス(またはムラサキ根エキス)として成分表記され、イスクラの瑞花露シリーズ(ソープ、ローション、クリーム)にも配合されています。

 

私が使用してみた感想…

紫根リップの素晴らしいところは、ほんのり自然に色づくのに、しっかり唇ケアをしてくれるところです。
薬用のものも含め様々なリップを使用してきましたが、唇が乾燥したり荒れている時には、紫根リップに戻ってきます。
また、口紅、リップティントやグロスが使えない程唇の状態が良くない時でも、血色良く見せたいですよね。そんな時にも、紫根リップが活躍します。特に紫根の配合量が多いものは、よりきれいな紅色に発色してくれます。

紫根リップは、ドラッグストアやコスメショップの店頭ではあまり販売されておらず、基本ネット販売のものがほとんどのようです。
手作りコスメが好きな方は、YouTubeやネットで作り方を参考にしながら、作ってみるのも良いですね。

2024/04/02

体に嬉しい発酵ばなし~味噌~/勝俣薫

こんにちは、勝俣薫です。

私は以前から味噌や納豆などの発酵食品が好きで、「〇〇は身体に対してどの様な良い影響があるのかな?」と考えることがあります。

これから、こちらのコーナーでは、皆様の身近にある食材の「体に嬉しい発酵ばなし」を紹介していきたいと思います。

今回は、お味噌汁でお馴染みの「味噌」です。味噌といえば発酵食品の代表選手みたいな調味料なので、皆様も常備しているのではないでしょうか?

 

味噌の嬉しい栄養成分

☆イソフラボン
主原料である大豆は、イソフラボンを豊富に含み、美容や健康に良いことに加え、抗酸化作用もあり、老化防止をサポートしてくれます。

☆乳酸菌
麹や塩を混ぜて熟成させているので、乳酸菌が豊富です。

☆その他
アミノ酸、ビタミン、カリウム、マグネシウム、繊維質など、たくさんの栄養素が含まれているので、お味噌汁や煮込み等だけではなく、万能調味料として活用したい優れものです。
ちなみに、味噌といえば塩分が多いというイメージですが、味噌には余分な塩分を排出する働きがあるカリウムも含まれている事も嬉しいところです。

 

薬膳的効能

胃腸を温める「温中」、不要なものを降ろす「降気」、「解毒」などがあるといわれているので、お腹の冷え予防の他、身体の「気」が逆流すると起こりやすいストレス・のぼせ等の症状緩和も期待できそうです。

最後に、味噌には、江戸時代から「医者に金を払うよりも、味噌屋に払え」ということわざがありました。病気になってお医者様に行くより、まずは良質な栄養源である味噌を食べて予防しておきなさいという考えは、まさに「薬食同源」ですね!

味噌には、その土地の季節や風土、歴史などで様々な個性があります。次回は、私が気に入っている味噌の特徴を紹介します。

2024/03/07

知ってみよう!中医学~弁証論治~/重原淳一

前回、中医学の特徴である“整体観念”についてお話しました。整体観念とは、あらゆるものはひとつに統一され、互いに関連しているという考え方で、人体内部の統一性と、人体と自然界の相互関係のふたつがありました。

今回は、中医学におけるもう一つの根幹である、“弁証論治”についてお話します。

 

弁証論治とは、「証を弁別して証にあった治療をおこなう」ということです。証とは病因の分類のことで、①何によって、②どの部分の、③なにが、④どうなって発病したのか、を示しています。

この時期まだカゼが流行っていますね。寒い日に薄着で出歩くと悪寒・発熱・頭痛があらわれます。病名は「カゼ(感冒)」となり、症状は「悪寒・発熱・頭痛」です。この場合の証は、①寒邪を受けることにより②体表に③冷えが④停滞して発病した、「外感表寒証(がいかんひょうかんしょう)」と分類します。治療には、体表の冷えを取り除く「辛温解表(しんおんげひょう)」の薬物を用い、葛根湯などを使います。

いっぽう同じカゼでも、悪寒が無くて熱感が強く出ていたり、喉に炎症が起きて腫れたり痛む場合は、体表に熱がある外感表熱証(がいかんひょうねつしょう)と分類します。治療は体表の熱を取り除く辛涼解表(しんりょうげひょう)となり、涼解楽などを使用します。このケースで温性の葛根湯を使うと、喉の炎症が悪化する可能性があります。よく「カゼには葛根湯」とか、「葛根湯は効かない」といった声が聞こえますが、多くの場合、使い方(使うタイミング)が間違っているのです。ところで、冷えて血行不良による頭痛・肩こりはカゼではありませんが、証は同じ外感表寒証なので、葛根湯を使うと良くなります。

このように、同じような病気であっても異なる漢方薬を使うことや、異なる病気に同じ漢方薬を使うことがあり、前者を「同病異治(どうびょういち)」、後者を「異病同治(いびょうどうち)」といいます。

弁証には何種類もの方法があり、ここで細部までお話することはできませんが、私たちの漢方相談では症状や体質についてさまざまな観点から分析しています。前述したように、ひとつの病名に対してひとつの漢方薬が結びついているわけではありませんし、限られた種類の漢方薬でいくつもの症状や体質が改善するよう最大限の効果を得られるように組み立てています。

 

前回と今回で、中医学の2つの大きな特徴についてお話しました。中医学が「バランス医学」「オーダーメイド医学」といわれる所以を少しでもみなさまにお届けできたなら幸いです。

2024/02/19

下処理簡単!生姜モツ煮込みの作り方/勝俣薫

モツは疲労回復に良いビタミンB群やビタミンAの他、鉄分、亜鉛などのミネラルが含まれているので体にとって重要な栄養素が豊富な食材です。

一緒に煮込む具材は、旬の野菜や他の料理で余った野菜や蒟蒻など色々入れるので、食物繊維やビタミン等、たくさんの栄養が摂れるうえ、発酵食品である味噌で味付けるので腸内環境が整い、腸が喜ぶメニューです♪

(妊娠中はビタミンAの過剰摂取は控えた方が良いので、食べ過ぎには注意が必要です)

<材料>

A      下処理済のお好みのモツ(半日以上冷凍しておいたもの)  1kg

葱(青い茎部分)

生姜薄切り2切れ

酒 100cc

B    食べやすい大きさに切ったお好みの具材

例)蒟蒻・大根・人参・里芋など

C    薬味用の葱

 

 

<作り方>

①モツのラードを取り除く

少なくとも半日ほど冷凍したモツを用意し、ラードを取り除きます。(新聞紙を下敷きにしておくと、後片づけがしやすいです)

凍らせてもラードは完全には固まらず、冷凍することでラードが取り除きやすくなり、ビニール手袋をした手でも取り除けます。

※スーパーで売られているモツは下処理済が多いですが、もう一度下処理することで、臭みやラードがより少なくなります。

1㎏のモツを分解したらラードが約270gありました。次の②下茹での時にも取れるので、脂質の摂り過ぎを気にしている人には特におすすめです。

 

②下茹で

酒100ccとモツがヒタヒタになる位の水を鍋に入れます。

そこに、Aを加えて火にかけ、沸騰した後約5分間そのまま煮込みます。

 

③水切り

②で下茹でしたものををザルで水切りし、冷水で軽く洗います。

 

④煮込む

③で水切りしたモツとBの具材を圧力鍋に入れます。

まだ圧力はかけずに火を通し、沸騰して5分程経ったら火を止め、お味噌汁より少し濃い目に味噌を入れます。

そして、鍋の圧力をセットし、20~30分ほど煮込みます。

 

⑦煮込み具合をチェック

鍋の圧力が下がったら、蓋を開けて煮込み具合を確認します。

具材の大きさによって、まだ煮込みきれていないようでしたら、再度煮込んで下さい。

※お好みによって…

*煮込み時間は調節して下さい。

*召し上がる時、Cの葱やユズの千切り・七味唐辛子など加えるのもおすすめです。

 

 

 

2024/01/30

食養生インタビューン第2回 冷えは万病の元、ビューンと冷え対策 /北原麻里

こんにちは、北原です。

寒くなってきて、冷えを感じることがあるかと思います。
冷え症対策には生姜がお勧めです。また、生姜は胃腸の冷えや吐き気が気になる方にも良い食材です。

今回は勝俣さんに生姜の使い方について、インタビューしました。

 

北原:生姜と言えば、生姜湯のイメージがありますが、勝俣さんのお勧めの使い方をおしえてください。

勝俣:糠漬けともつ煮込みに使っています。

北原:調理に使うのですね。生姜を使う理由を教えてください。

勝俣:糠漬けに生姜を使うのは、傷みやすい糠床に対する防腐や殺菌のためです。また、香りが更に良くなり、美味しくなりますよ。もつ煮込みに使うのは、生姜の消臭作用によるもつのニオイ対策です。食べると体が温まります。

北原:冷えはビューンと無くなりますか?

勝俣:ビューンと無くなります!

 

今回ご紹介した生姜モツ煮込みのレシピは、次のブログ記事にて掲載いたします。

ご興味のある方は、是非作ってみてください。

 

<生姜>

辛味、温性

散寒解表、温中健脾、止咳化痰、解毒止嘔

 

2024/01/11

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事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売