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タオ気功整体研究所は東洋医学本治法の六つの治療システムを源に古典鍼灸、整体、気功を総合的に取り入れ 根本治療のシステム 体の重心傾斜と経絡の診断、治療経穴(ツボ)の選定までをシステム化した治療法人体ツボの新秘法”(ツボ療法)のご紹介と、治療法により開発し身近に利用できる半導体を用いた健康グッズ(ツボに作用のシステムグッズ)PAT取得 をご紹介しています。

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カオス(Chaos)・ホメオスタシス(恒常性)(homeostasis)NEWS&FAQ

不安定の中の安定・安定の中の不安定(ゆらぎ)について

「ホメオダイナミクス」へ  画像は カオス 「ホモクリニック軌道の歪み」 (パイ捏ねの近似)
上のイラストのホモクリニック軌道の渦は
カオスのパイ捏ねの近似である。
 タオ気功整体研究所の紹介文
カオス(Chaos)とは混沌である。
数学的には非線形連立微分方程式などで現せられる。
特定のツボを使って(初期値)全体の歪みを調整するシステム治療そのものがカオスと深い関係にある。そして人体の歪みが、カオスそのものと言える。
ホメオスタシス(恒常性)(homeostasis)一つをとっても数学的にはカオスで近似されるものである。
生体のもつ自己回復力といえる。

 つまりホメオスタシス(homeostasis)はリャプノフ(Lyapunov)安定である。結果的に、ネガティブフィードバックが働いているともいえる。
ホメオスタシスが顕著に崩れる例は熱中病などにみられるが、これはポジティブフィードバックによるものである。
 ある限られた区間を時系列で現すと(微分)不安定な要素が現れ、長い区間を時系列で区切ると(積分)不安定な要素がみあたらずリャプノフ安定である。

 このリャプノフ安定のリミットサイクル(一番単純なリミットサイクルはSin,Cosです。)をはずれると生体の機能異常が起きると考えられる。このような人体のゆらぎは生体のフラクタル性による。 

homeostasis  からだの理(ことわり)山本義春先生参考文献のご紹介

 ホモクリニック軌道合原一幸編著「カオス」第2章 小室元政・松本隆・LO,CHUAイラスト:サイエンス社1990より「カオス」ホモクリニック軌道合原一幸編著「カオス」第2章 小室元政・松本隆・LO,CHUA

 ホモクリニック軌道について
数学において、ホモクリニック軌道(homoclinic orbit)とは、力学系における流れの軌跡で、鞍点(saddle point)から出て、同じ鞍点に戻ってくる軌道である。 より厳密に、鞍点での安定多様体と不安定多様体の積集合とも定義できる。 反復写像系(離散力学系)でも、ホモクリニック軌道や、ホモクリニックポイントは同様に、 安定多様体と不安定多様体の不動点と周期点を用いて定義することができる

(Wikipedia参照)

ある初期状態が与えられればその後の全ての状態量の変化が決定される系を力学系と呼ぶ。特に、決定論に従う力学系を扱うことを強調して決定論的力学系とも呼ばれる。
カオス理論において研究されるカオスと呼ばれる複雑で確率的なランダムにも見える振る舞いは、この決定論的力学系に従って生み出されるものである。この点を強調するためカオス理論が取り扱うカオスを決定論的カオス(deterministic chaos)とも呼ぶ。複雑で高次元の系ではなくとも、1次元離散方程式や3次元連続方程式のような非常に簡単な低次元の系からでも、確率的ランダムに相当する振る舞いが生起される点が決定論的カオスの特徴といえる。この用語は、カオス理論以前から存在するボルツマンにより導入された分子カオスと呼び分ける意味合いもある。ボルツマンによるカオスは確率論的乱雑さを表しており、カオス理論におけるカオスとは概念が異なる。

カオス理論におけるカオスの厳密な定義は研究者ごとに違い、まだ統一的な定義は得られていない。できるだけ簡単な表現でまとめると、カオスの定義あるいはカオスと呼ばれるものの特性とは、「非線形な決定論的力学系から発生する、初期値鋭敏性を持つ、有界な非周期軌道」といえる。また、このような軌道を含む力学系の性質を指してカオスとも呼ぶ。軌道を指していることを明らかにする場合はカオス軌道(chaotic orbit)と呼ぶ場合もある

非線形性
初期値鋭敏性
有界性
非周期性
(Wikipedia参照)

学術書による”ホメオスタシス”参考文献 東京大学山本義春教授 「からだの理(ことわり)」

■下記の文献を参考にしてください。とても、解りやすく研究発表されております。

 
山本義春先生(東京大学大学院教育学研究科)March 15, 1999抜粋より  

 

生体内の組成・物理的状態を一定に維持する機能 を表わす生理学用語として、今世紀初頭の米国の生理学者キャノン(Walter B. Cannon)により命名された。わが国では、「生体恒常性」などとも訳されている。
われわれが個体として生命を維持していくためには、ホメオスタシスを保つことが必要であり、何らかの原因により、体内のホメオスタシスが著しく乱されると病気になる。ホメオスタシスが保たれるのは、生体に自動調節機構が存在するからであり、その作動原理は負のフィードバックと呼ばれる。
従来より、そして現在でも、「疾病」は何らかの原因により既存の(homeostaticな) システムが阻害された状態と考えられることが多い。

健康あるいは正常という状態は、様々な要因に代表されるサブシステムが(自己)組織化され、一定の「動的」状態(ホメオダイナミクス)を実現したものと考えられる。
そして、この組織化現象には要素間の関係における非線形性が本質的な役割を果たすこと、一度(自己)組織化されたシステムが一見取るに足らないような微細な変動によってでも異常な状態へ移行することなどが、近年のカオス力学系の研究や複雑系の研究により明らかにされてきたのである。
平易にいえば、「正常と異常」はまさに「紙一重」であることを主張しているともいえる。

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恒常性【=ホメオスタシス】最新医学大辞典第二版より抜粋
恒常性,生体恒常状態,安定性;stability
 動物における細胞外液は内部環境ともいわれ(Claude Bernard,1813-78年),絶えずその物理化学的性状が一定になるように調節され,細胞活動の安定化が達成されている.腎をはじめ,多くの上皮膜の活動が,ホルモンや神経の活動によって統括されている.このような生物体の恒常性(平衡性)維持あるいはその過程をいう。

 

恒常性(=ホメオスタシス)【homeostasis】:広辞苑第五版より抜粋
(
ホメオは同一の、スタシスは状態の意。アメリカの生理学者キャノンW. B. Cannon1871〜1945の命名) 生物体の体内諸器官が、外部環境(気温・湿度など)の変化や主体的条件の変化(姿勢・運動など)に応じて、統一的・合目的的に体内環境(体温・血流量・血液成分など)を、ある一定範囲に保っている状態、および機能。哺乳類では、自律神経と内分泌腺が主体となって行われる。その後、精神内部のバランスについてもいうようになった。

 

恒常性(=ホメオスタシス):生物学辞典代四版より抜粋
生物体あるいは生物システムが不断の外的および内的の諸変化のなかにおかれながら,形態的状態・生理的状態を安定な範囲内に保ち,個体としての生存を維持する性質.W.B.キャノン(1932)がこれを生命の一般的原理として提唱した.
C.ベルナール(1865)が強調した内部環境の‘固定性をさらに実証的に発展させたもので,高等脊椎動物における血液の化学的・物理的性状が食物などに影響されることなく,つねに一定の範囲に保たれる事実が代表的な事例とされる.キャノンはこのホメオスタシスが主として神経系と内分泌系の作用によって保たれていることを指摘した.
血液の緩衝作用・腎臓の浸透調節作用のような局所的機作もその成立に関与するが,今日では主要な基礎をなすのは自律神経系と内分泌系の機能であることがわかっている.
以上のような本来の意味でのホメオスタシスを生理的ホメオスタシス(physiologicalhomeostasis)とよぶが,後に生態的ホメオスタシス・遺伝子ホメオスタシス・発生的ホメオスタシスのように,生物システムにおける高次あるいは低次の階層に概念が拡張されてきた.
ホメオスタシスの状態から質的な転換がおこるとき,カタストロフィの概念が適用される

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からだの理 「ゆらぎとホメオスタシス」 山本義春先生(東京大学大学院教育学研究科)をご参照くださいませ。下記に山本義春教授・丸善ブックス様のご了解をいただき文献を掲載させていただくことになりました。
深く感謝申し上げます。

 


からだの理(ことわり)

山本義春   (東京大学大学院教育学研究科)


ホメオスタシス


物理学が「物理現象の原理」を追及するのと同様に、生理学は「生命現象の原理」を追及する学問である。そして物理学で「ニュートンの運動の法則」がその基本原理であったように、「キャノンのホメオスタシス」は、今世紀の生理学の基本原理であった。ホメオスタシス (homeostasis)とは、同一の(homeo)状態(stasis)を意味するギリシア語からの造語で、「生体内の組成・物理的状態を一定に維持する機能」を表わす生理学用語として、今世紀初頭の米国の生理学者キャノン(Walter B. Cannon)により命名された。わが国では、「生体恒常性」などとも訳されている。

これがどのくらい基本的な原理であるかは、たまたま筆者の手元にある3冊の生理学の教科書の、いずれも第2ページにその記載があることからも伺える(要するにまず最初に書いてあるということ)。これらの記載を要約すれば、「われわれが個体として生命を維持していくためには、ホメオスタシスを保つことが必要であり、何らかの原因により、体内のホメオスタシスが著しく乱されると病気になる。ホメオスタシスが保たれるのは、生体に自動調節機構が存在するからであり、その作動原理は負のフィードバックと呼ばれる。」とでもなろう。

われわれのからだの中で一定なものの具体例として、動脈血二酸化炭素分圧( tex2html_wrap_inline214)を取り上げる。二酸化炭素は別名炭酸ガスと呼ばれるとおり、体内の酸性度を規定する重要な因子であり、通常ヒトのtex2html_wrap_inline214 は 40mmHg程度に保たれている。そして「なぜわれわれのtex2html_wrap_inline214 はいつも40mmHgに保たれているのか」との問いに対して、ホメオスタシスの原理は以下のような説明をする。

脳内には、化学受容体と呼ばれる tex2html_wrap_inline214のセンサがあり、このセンサが現在の tex2html_wrap_inline214のレベルを常に監視している。例えば代謝による二酸化炭素産生量が増えたりして tex2html_wrap_inline214 が設定値(=40mmHg)よりも高くなると、脳内の呼吸中枢が刺激され、換気量を増やして余分な二酸化炭素を体外に排泄し、 tex2html_wrap_inline214 を減らそうとする。一方換気量を増やし過ぎてtex2html_wrap_inline214 が設定値を下回ってしまった場合は、換気を抑制して、体内の二酸化炭素レベルを維持しようとする。結局血液中の二酸化炭素レベルに変化があると、呼吸中枢がその変化を打ち消すように働いて呼吸調節反射が起こってくる。すなわちtex2html_wrap_inline214 は負のフィードバック機構によって調節されている(図1A)。

figure9


ところでこのようなtex2html_wrap_inline214 調節機構は、少し考えれば(最近の)室内空調機の動作原理と全く同じであることに気付く(図1B)。すなわち、化学受容体が室温センサであり、換気量が温風あるいは冷風ファンにあたるし、設定温度からのズレに応じてどの程度ファンを回すかの決定も、最近の機械では「ニューロ〜」と呼吸中枢(の神経細胞)を彷彿とさせるような演算装置が行っている。

したがって、このような自動調節機構を「生命現象の原理」と呼ぶなら、そこには生体固有の構造は不要であり、ヒトのtex2html_wrap_inline214 調節でも空調機による室温調節でも、その内部での「(制御)情報の流れ」という機能的側面のみが重要となる。これは大変な思考の簡略化であり、キャノン以降、ウィナー(N. Wiener)に引き継がれ、「サイバネティクス」という新しい学問の原動力となっていった。

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ホメオダイナミクス?


少々乱暴なようだが、今世紀に出版された生理学の教科書の相当数は、上記のようなホメオスタシスの原理を中心に構成されているといっても過言ではない。何しろ tex2html_wrap_inline214 に限らず、血圧でも体温でも、構造を離れて統一的に調節原理を語れるのであるから、その魅力は大変なものである。さらにこの原理、特に負のフィードバックによる調節作用の概念は、生理学を離れても、「苦あれば楽あり」というわれわれの思考様式と奇妙にマッチするところもある。

そんなわけで本書においても、次章以降ホメオスタシスの原理を念頭において「からだの理」についての理解を深めていただいて一向差し支えないのであるが、少し変わった読み方をお望みの読者のために、最近の話題にもいくらか触れておくことにしよう。

実はよく調べてみると、われわれの tex2html_wrap_inline214 は一定(40mmHg)に保たれてはいない。図2は、ヒトの安静時の tex2html_wrap_inline214 を、その推定値とされる肺内の二酸化炭素分圧によって60分間にわたって示したものである。全体を平均してみれば確かにtex2html_wrap_inline214 は40mmHgくらいに制御されているのだが、その変化には大きな「うねり」が存在し、所々で40mmHgとは大分離れていることがわかる。特に10〜15分のところでは、かなり長期にわたってtex2html_wrap_inline214 が設定値より高くなっており、このとき図1Aのフィードバック系が働いていれば、数秒のうちに換気量を上昇させて tex2html_wrap_inline214 を低下させるはずである。したがってこの場合、この時間帯に調節系が作動していないか(とりあえずあまり考えられない)、設定値自体が42mmHg程度に上昇しているかのどちらかが起こっていることになる。

figure92


負のフィードバックによる調節は、通常設定値からのズレに対しては有効に働くが、設定値自体ズレることについては何も語らない。そして、「状態の変化→設定値の変化」と対応がつく場合はまだマシなほうで(実はそんな単純な対応関係はないのだが)、図2のように設定値が時々刻々と変化するような場合は、もはや手のつけようがない。実際、血圧や体温、心拍数の経時的変化などを調べていると、「果たして設定値などあるのか?」と思わず目を疑ってしまうことが少なくない。tex2html_wrap_inline214 調節の例でいえば、むしろ「きっちりと40mmHgに設定していないのに、どうして平均的に40mmHg近辺に落ち着くのか」と問う方がしっくりくるのである。

このように、生体の安定性は、ホメオスタシスすなわち一定状態というよりも、むしろ一定の「動態」、あるいはホメオダイナミクスとでも呼べるものかも知れない。そして、このような生体の動的安定性がどのような原理によるものかは、現在のところ全く知られていない。

また、少し考えてみれば分かるように、「なぜわれわれの tex2html_wrap_inline214 はいつも40mmHgに保たれているのか」という問いに対する負のフィードバックによる説明は、「なぜ〜保たれているのか」との説明にはなっているが、「なぜ40mmHgなのか」という点には答えていない。空調機の場合ならいざ知らず、「設定値が40mmHgだから」というのでは、まるで禅問答である。

血液中の二酸化炭素分圧は、換気量、代謝量はもとより、体液の(酸の)緩衝剤の量などにより影響を受ける。動物の体重あたりの換気量や代謝量は、からだのサイズが小さいほど大きく種によってまちまちであることが知られているが、それでもなお哺乳類の tex2html_wrap_inline214 調節系の設定値は40mmHgであり、しかしながらカモでは30mmHg、カエルでは10mmHg、ニジマスでは2mmHgとなっている。したがって、「なぜ40mmHgなのか」という問いに真剣に答えようとすれば、哺乳類の体液組成が、進化の過程でどのようにできあがってきたのかまでを問わねばならいことになる。こういった問題を、生体の構造を離れたフィードバック調節の図式で十分に説明できないことは明白であろう。

ホメオスタシスのような説明能力の高い一般原理であっても歯が立たないほど、「からだの理」は奥が深いのである。

(からだの理. 武藤芳照編.丸善ブックス, より)

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参考図書


ホメオスタシス、あるいは生体調節の生理学についての入門的図書としては、

  • 真島英信. 生理学. 文光堂, 東京, 1986.
  • Wiener, N. Cybernetics. MIT Press, Cambrige, 1961.(ウィナー. サイバネティクス. 池原他訳. 岩波書店, 東京, 1962.)
  • 諏訪邦夫. 人体の制御. 真興交易医書出版部, 東京, 1992.

ホメオダイナミクス(仮称)に関連する文献としては、

  • 野崎大地,山本義春. 生体の tex2html_wrap_inline266 ゆらぎとその解析法.BME 8(10):5-12, 1994.
  • 合原一幸. 生命・カオス・工学. 数理科学 381:5-10, 1995.

比較生理学(比較動物学)の入門的教科書としては、

  • Dejours, P. Principles of comparative respiratory physiology. Elsevier Biomedical Press, Amsterdam, 1981. (デジャール. 呼吸生理学の基礎. 落合他訳. 真興交易医書出版部, 東京, 1983.)
  • 本川達雄. ゾウの時間ネズミの時間. 中央公論社, 東京, 1992.

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からだの理

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The command line arguments were:
latex2html -split 0 jres_5.

The translation was initiated by Yoshiharu Yamamoto on 1998年06月06日 (土) 14時23分47秒 JST


Yoshiharu Yamamoto
1998年06月06日 (土) 14時23分47秒 JST