ウェブ界隈でしばしば目にする『Tumblr』。FacebookやTwitterなどのタイムライン上で、「Tumblrからの投稿」となっているものを目にしたことがある人も多いと思います。しかし、実際にTumblrをやっているという人は意外と少ないのではないでしょうか。

Tumblrの面白さは、ズバリ「ネタの宝庫」であること。以下でTumblrの面白さについて見ていこうと思います。

Photo by Marky Mark V.

1. ネタの宝庫

Tumblrはまさしくネタの宝庫。大手メディアサイトから2chまとめサイトまで、幅広いウェブ記事からの「引用」がダッシュボードに流れてきます。もちろん、そのネタは自分がフォローしているユーザーからの投稿です。しかし、自分がいつも見ているサイト以外のものをチェックできるので、自分の好みやフィルターを外して情報収集できます。

しかもTumblrのネタは質が高いです。ブログ「portal shit!」では、以下のように書いています。

はっきり言って、書店に並んでる雑誌とかつまんないと感じられるくらい、Tumblrは圧倒的な質と量の情報を浴びることが出来る。北朝鮮のミサイル関連だったら、誰かがその道の専門家のブログから引用してきた文章を、NHKの速報を見ながら読むことができる。雑誌だったら数日から一週間経ってからしかフォローできない内容を、Tumblrはリアルタイムでフォローしてくれるのです。

Tumblrのおもしろさ」より

Tumblrは、ほかのSNSに比べてアーリーアダプター層のユーザーが多く、投稿されるコンテンツもセンスがあったり思わず納得してしまったりするものばかりです。

また、ウェブ上のコンテンツが等しく同じダッシュボードに流れてきます。元ネタが新聞社だとかTiwtterでの言動だとか掲示板への書き込みだとか、本来なら別のセグメントに属するはずの文章が、「引用」というTumblr独特の文化によって並列に並んでいます。

例えばこちらは大手メディアの引用です。

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対してこちらは2chまとめからの引用です。

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このように、さまざまなメディアのコンテンツが流れてきます。出典元に関係なく面白い投稿はリブログ(Twitterでいう「RT」)され続け、つまらないネタは消えていく。そこにネタの淘汰が自然と起こるわけです


2. 自分の個性が出る

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自分がリブログした投稿は、自分のTumblr専用ブログにポストされます。つまり、自分が面白いとか思わず感心してしまった投稿がそのブログにアーカイブに残るわけです。自分が面白いと思ったものだけが集まったブログですから、自分の個性も自然と表れます

自分のフォローする人によってダッシュボードに流れてくる投稿も変わってくるので、どんな人をフォローするかによってもTumblrに流れる内容は変わってきます。面白い投稿を見つけたら、そのポストした人だけではなくはじめにポストは誰なのか、引用元をチェックしてみましょう。そうすれば、自分に合うアカウントだけを探し出すことができます。


3. 「引用」してコンテンツを簡単に発信できる

引用するのは簡単。ライフハッカーの記事を例に、試しに引用してみましょう。ダッシュボードで「引用」を選び、引用する文字と出典を入力するだけです。

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たったこれだけでTumblrへの投稿が完了します。

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ちなみに、引用は公式ブックマークレットでも投稿できます。ブックマークはこちらから入手してください。


■TwitterとTumblrの違いとは

Tumblrとよく比較されやすいのがTwitter。この2つの違いは何なのでしょう。

あるTumblrのヘビーユーザーは、

Twitterは自分から発信するものだが、Tumblrはネタをコレクションする感じに似ている。

と言っています。Twitterに比べて比較的Tumblrは閉じた空間で、面白いネタや画像をコレクションしておく場なのです。例えるなら、自分の紙ノートにドラマの登場人物のセリフやフライヤーなどをメモしたり貼ったりする感じです。リプライなどでほかのユーザーと交流するTwitterとは、ちょっとSNSの使い方が異なるのです。

このように、ブログともTwitterとも違うTumblr。まずは自分のアカウントを作ることからはじめてみましょう。思わず笑ってしまうネタから気付きを与えてくれる深い内容のものまで、投稿されているネタの幅広さにきっと驚くはずです。

(安齋慎平)