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No.15482の一覧
[0] [習作]強い自分になりきろう (H×H 転生) 修正中[凡人の種](2010/10/20 07:49)
[1] 第二話[凡人の種](2010/01/22 11:00)
[2] 第三話[凡人の種](2010/01/15 19:25)
[3] 第四話[凡人の種](2010/01/18 05:57)
[4] 第五話[凡人の種](2010/01/19 22:46)
[5] 第六話[凡人の種](2010/01/24 20:05)
[6] 第七話[凡人の種](2010/01/26 20:21)
[7] 第八話[凡人の種](2010/02/27 15:42)
[8] 第九話[凡人の種](2010/03/16 05:57)
[9] 第十話[凡人の種](2010/02/17 17:29)
[10] 第十一話+オマケ[凡人の種](2010/03/16 05:57)
[11] 第十二話+オマケ[凡人の種](2010/03/16 08:44)
[12] 第十三話[凡人の種](2010/03/16 10:29)
[13] 第十四話[凡人の種](2010/07/15 20:30)
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[15482] [習作]強い自分になりきろう (H×H 転生) 修正中
Name: 凡人の種◆84b6463f ID:4fa409a1 次を表示する
Date: 2010/10/20 07:49


どうしてこんなことになったのだろうか。

『ここに生まれてから』初めて見た眼前の新聞は、知りたくも無かった、
しかし知っておかねば確実に後悔するであろう絶対に見逃してはいけない事実を俺に突きつけていた。

頭が痛い……。


「どうしたの、具合が悪いなら先生呼んでこようか?」

頭を抱えて難しい顔をしている俺はかなり目立ったのか、数人の注目を集めていた。

見かねた一番年上の『少女』が俺に声をかけてくれたようだ。

「ううん、だいじょうぶ。
ちょっと書いてある字がむずかしくて読めなかったからちょっとなやんでただけだよ。
やっぱり僕にはまだちょっとはやいみたい。
しんぱいしてくれてありがとう、『おねえちゃん』」

「……確かに、きみには新聞はまだ早かったみたい。
もし何か分からないことがあったらなんでも聞いてね?
一応これでも図書委員、『新入生』の相手も私達の仕事なんだから遠慮しないでね」

「うん、そうするよ。
またね、おねえちゃん」

……。




俺は現在7歳。
まだ小等学校に入ったばかりだ。




その割には口調や考え方が老成しすぎていると疑がうかもしれない。

そうだろう。
疑問に思うのも当然だ。

だが、事実、俺は『ここでは』7歳の少年に過ぎない。

それを説明するには、これまでの俺の人生を語らなければならない。

到底信じられる話ではないだろうが……。


以前の俺の話をしよう。

特徴ある人生でもなかったから、そんなに長くは無い。

7歳だから当然?

……ところがそうでもないのだ。
最後まで聞いて欲しい。




では、『ここでの俺』が生まれる以前の事を、話してみようか。



赤ん坊から、小学校、中学校を卒業するまでは、さほど目立たないごく普通の一般的な学生だったと思う。

運動が得意なわけでも、不得意なわけでもなかったし、
家にこもってゲームばかりしていたというわけでもなかった。

平凡な中流階級の家庭に育ち、成績もだいたい中間あたり。
友達と大騒ぎしたり、馬鹿やったりするのをなんとなくで参加する背景にも似た存在。

強いて特徴的なことを挙げるとするなら、クラスの人気者や芸人の真似をよくしていた。

これは誰でもよくやることだったが、俺は他のヤツより飛び抜けてうまかった。

だからといって所詮は真似でしかない。
クラスの中心とは程遠かった。


転機が訪れたのは高校二年の春。
学校の行事でお芝居を見に行った時だった。

俺はその芝居を、演技を見て、ひどく心打たれた。

今思い返しても、そのときの感動はすぐに頭の中に思い浮かべられる。

色あせた記憶の中でさえそうなのだから、
そのときの俺には一体どれだけの衝撃だったのか。

その時その瞬間に、自分の人生の指針を決め込んでしまった。


その後の行動は早かった。

舞台が終わった後にその劇団の事を調べ、頼み込んでなんとか弟子入りに近い形に持って行き、
高校卒業と同時に入団した。

なにより、自分にこんな行動力と決断力があったことに驚いた。



それから十数年。
そのときの劇団は多少の人数の入れ替わりはあれど、変わらず興行を続けていた。

俺も同じくそこで働き続けた。

しかし、俺は一度も主役級の役を演じたことはなかった。



監督や、先輩曰く

俺の演技は台本のキャラクターそのままで、自分の個性がない。
大きな役を演じられるヤツは、台本どおりではなく、台本以上を自分なりに解釈して表現している。
お前にはそれができていない。
それでは目立つ役どころは張れない、という事だった。

実際その話を聞いて、「確かにそうだ。妥当だろうな」と自分でも納得できてしまった。


おそらく監督達は、発破をかけてくれていた。

一皮剥ける事を期待してくれていた。

そうでなければ理由を求めて詰め寄った訳でもないのに、
わざわざ面と向かって言う必要が何処にあるか。

……とても、ありがたいことだ。



それでも、俺は現状で満足していたのだ。

歯車がかみ合うように、パズルのピースがはまるように自分にぴたりと合う仕事。

正直言って、ここまで自分に合う仕事は他になかったと思う。



そんな仕事、そんな人生を俺は気に入っていた。


大好きな演技に関わりながら、大きな問題なく生きられれば良い。

脇の役でも文句や不満を出したことはなかったし、人付き合いもうまくやれていた。

悪くない。

監督達も、少し期待が外れたような視線を向けることもあったが、
こういう支え役の脇役専門の人物もある程度必要なのだと理解してくれたのか、そのうちそれもなくなった。

あるいは、単に見限られただけかもしれない。




でも、終わりなんて本当に唐突であっけないもので。



ある日の舞台稽古中、俺は落下してきた舞台照明に押しつぶされた。

まるで探偵モノの被害者のような死に方である。

だが、別に殺人ではない。


特別、悪事を働いたことはないし、人間関係は良好だった。
俺みたいな端役で取り合いなんてありえないし、恨みを買うような覚えもない。

純然たる事故だ。


俺達の劇団が練習用に所有していた仮舞台は、かなり古く、相当に痛んでいた。
今までにも、老朽化によって軽症を負った人がいたから、近く全面的に補修工事をする予定だった。

こういう事故が起こっても不思議はではなかった。

単に、とびきり運が悪かっただけ。


……人生に未練はなかった。

好きなことをしていたし、家庭を持っていなかったから、残した家族もいなかった。



しかし、あの最後はひどかった。

胸から下がぐちゃぐちゃになり、それでも数十秒息があった。
目の奥から視界が真っ赤に染まりじわじわと麻痺した痛みが戻り始め脳を焼いた。

せめて即死であれば、気付くまもなく死ねたのに。

……こうして俺の一度目の人生は幕を閉じたのだ。






そう、『一度目』である。







まさか、二度目があるなんて思っても見なかった。


目が覚めたときには既に赤ん坊だった。

生まれた瞬間等は覚えてはいない。

死後の世界を信じていたわけでもなかった俺は、
目が覚めたときはたいそう驚いたものだ。

ぼやけた視界とちゃんとしゃべれもしない声。

ああ、助かったのか。
でも、一生寝たきりだろうな、と変な誤解をしていた。

ぼやけた視界の中で自分の手と周りの大きさを比較してから、
ようやく自分が赤子だと理解し、これは夢だろうと思い込んだりもした。

疲れやすい赤子の体で何度も寝て、起きて、ようやく事態を受け入れた。

残念ながら両親が何を言っているのかは分からなかった。
赤子で、まだ耳がちゃんと聞こえないのもあるが、単純に言語が理解できなかった。

英語や中国語、ドイツ語の発音でもなく、勿論母国語(元、がつくが)でもある日本語とも違う未知の言葉。

どうやら知らない場所、国で生まれてしまったようだった。

まず言葉を覚える所から始めなくてはいけなかった。
まともに動けるようになるまで数年。
それだけの期間があれば十分覚えられると踏んだ。

まぁ実際の所、それ以外にやれることなんてなかったのだが。


全く身動きが取れない乳幼児にできることといえば、泣く事と考えることとお漏らしすることぐらいしかない。

おしめやミルクはなかなかに耐えがたかったが、赤ん坊とはそういうものだとなんとか自分を納得させた。



新しい母はそれなり以上に器量良しであったからかなり恥ずかしかった。


しかし、人間は環境と慣れの生き物だ。
半年もすると何の疑念も抱かなくなっていた。


こうして、慣れと諦観によって不自由な乳児期を耐え切ることはできた。



……俺が最初に疑念がわいてきたのは、言葉と共に文字を覚えた時だった。

書いて覚えたというより読んで覚えたのだが、言葉とは違いこちらはすぐに覚えることができた。

なぜか、文字が日本語のひらがな表の文字だけ変えたような物だったからだ。

この時点でも大混乱だったのだが、決定的だったのは小等学校に通ったときのこと。

地理の地図や教科書を見て、どこか覚えのある地名と名称を発見してしまった。

くじら島、アイジエン大陸。


……どこかで見た名前だ。

たぶん気のせいだろう。



そうは思いつつも、俺は図書室で、今まで故意に避けていた新聞を読んでいた。

避けていた理由は単純明快。
せっかく生まれ変わったのだから子供らしく生きようと思っていたからだ。

普通の子供が興味を持ったりしない事は極力避けていた。
難しい活字の集合体である、新聞や文庫などを読むようなことはできなかったのだ。

否定するための材料探し。
しかし駄目押しがそこにはあった。





ハンター協会、天空闘技場、ヨークシン。


……もう、ほぼ間違いない。

字の法則が明らかに日本語をベースにしているのを気付いたときに嫌な予感はしていたのだ。



ここは、漫画の舞台となる世界。


ゴン・フリークスという少年を中心として描かれた、ハンター×ハンターという世界だった。


ここで冒頭で頭を悩ませていた問題に移るわけだ。


なんで、こんな死亡率高い世界に……。



――――――――――――――――――――

オリジナルのほうも更新してないのに書いてしまいました…。


更新速度はかなり遅いですが、おそらく続きます




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