<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

SS投稿掲示板


[広告]


No.41135の一覧
[0] 壊したい、護りたい死神(IS)[ベ~タ](2015/05/03 18:59)
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[41135] 壊したい、護りたい死神(IS)
Name: ベ~タ◆75f4b8ea ID:c29f8c99
Date: 2015/05/03 18:59
涙が、溢れる。


辺りには炎が燃え盛り、瓦礫や肉塊が転がる。

それが何の肉塊なのかは最早判断できない。

正に、地獄絵図だ。


「─────」


その中で赤い目をした少年が1人、空を見上げる。

全身血の色で染め上げ、腕の中に少女を抱き抱えながら。

赤い両目からは涙が止めどなく溢れる。


まだ、溢れる。


少女の顔に涙が止めどなく滴り落ちる。

少女は目を覚まさず、力無く体を預けるように眠る。

それが何を意味するか、少年は理解している。

ただ、認めたくない。

認めたくなく、理解したくなかった。


涙は、溢れ続ける。



何でこうなった?俺達が何をした?何でこいつは起きてくれない?悪いのは彼奴らなのに。

悲しい、哀しい、憎い、許さない、殺す、殺してやる。
俺達をこんな目に合わせたあの組織の全員、1人残らず、殴り殺して、踏み殺して、撃ち殺して、斬り殺して、殺して、殺して、殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して


「ねぇ、君」

「っ!?」


彼奴らの仲間かと思い、殺気を放ちながら振り返る。

しかし、そこに立っていたのは、大凡この場には似つかわしくない美しいドレスを着飾った女性だった。

(何者だ、此奴は?)

殺気は消さない、何処かにナイフか何かを隠しているかもしれない。

そう警戒しながら様子を伺う。

「そう殺気立たないでよ。方に敵意は無いわ」

「…どうだかな」

「随分警戒されてるのね」

「…当たり前だろ」

実際敵意は無い様だが、何を考えているのかわからない。

まずここで警戒を解く馬鹿はいないだろう。

「そう、まぁ仕方ないわね。とりあえず単刀直入に言うわ」

そう言うと同時に、この女は優しく微笑み掛ける。

「私達の所に来なさい」

「…は?」

訳がわからない。の女は本当に何を考えている?

この惨状を見れば俺がやったんだと思い付くだろう。

その俺に対して一緒に来ないかだと?馬鹿げている。

何なんだこの女は。

一体何が目的だ、一体…

「そう考え込まなくても、只私達と一緒に行こうと言っているのよ」

「…それがわからない。何故俺を誘う?お前もわかってるだろ。俺は普通の人間じゃないことを」

「わかっているわ。だから貴方を誘いに来たのよ」

「…何?」

俺が普通の人間じゃない、だから誘いに来た?まるで前から知ってるような口振りだ。

それにこの女、私達の所と言った。

まさか彼奴らの仲間か?

もし彼奴らの仲間ならここで殺す。

彼奴らの仲間ではないのなら、何故俺を知っているかを無理矢理にでも聞き出す。

そう考えていると女はタイミングを見計らうように喋りだした。

「私は亡国機業という組織に勤めているわ。達亡国機業は今世界の裏側で暗躍している組織よ。奴らと同じね」

「っ」

彼奴らと同じだと?ならば俺達みたいな人間が他にも…っ

思わず殺気立つ、今すぐ殺したいという衝動に駆られる。

「落ち着きなさい、言い方が悪かったわね。彼奴らと同じというのは裏側で暗躍しているということだけであって、人間を実験体なんかにはしてないわ」

それを聞き、殺気が緩まる。

なら亡国機業とやらは何をしているのだろうか?

金のこと、暗殺業、少し考えてはみたが…

「私達と一緒に、世界を壊しましょう」

答えは斜め上を行っていた。

「壊す…だと?」

「そう、今の世界はISによって大きくバランスが崩れた。の傾いたバランスを元に戻そうとしている、それが私達亡国機業よ」

…成る程、理解した。

確かにこの世界のバランスは一気に崩れた。

ある天災が生み出した女性にしか扱えない現在最強の兵器、インフィニット・ストラトス【通称IS】

ISがこの世界に出回ったせいで男女の力関係は逆転し、世界のバランスは崩れ、世界に混乱が生じている。

その崩れたバランスを俺の力で戻そうというのか。

「…俺が今の世界を壊して、ISが世界から消し去ることが出来たら、もう俺や、こいつの様な人間はいなくなるのか?」

「いなくなるとは限らないけど、数は殆ど無くなるだろうし、いたとしても私達が救う。そして貴方は人体実験をしている研究者達を潰す」

「…そうか」

俺が、俺やこいつの様な人間を無くすことが出来るのか。

俺が、この世界の崩れたバランスを元に戻すのか。

俺が、彼奴らを…



「彼奴を潰すのか」



自然と口元が吊り上がる。

俺が彼奴ら潰す。そう思うだけでこんなに高揚するのか。

嗚呼、楽しみだ。

楽しみで仕方ない、彼奴らを潰すのが。


「ようこそ亡国機業へ、織斑一夏」



涙は、止んだ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

どうも初めまして、ベ~タといいます
初めてのSS投稿で駄文だと思いますが、生ぬるい目でお付き合い宜しくお願いします


感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.026160001754761