題名変更、以前は『見滝原在住のMKさんが二代目魔王を襲名するそうです』で投稿してました。
この作品はまどかマギカに別作品の世界観を混ぜたクロスオーバーです。
<注意>
クロスオーバーです。
キャラの設定変更、及び魔改造あり。
後、声優ネタがあります。
おりこマギカのキャラが今後出てきます。
少し下から本編始めます。
注意書きを読んでからスクロールしてください。
これから始まるのは後にとある世界で73人目の魔王として恐れられる少女の物語である。
「まどかってちょっとずれてるよね」
鹿目まどかは時々友人にそう言われる事がある。
それはなかなか的を射た意見だと思う。
自覚しているが「ずれ」を直すことは難しいだろう。
そもそも、原因はまどかの母親にある。
子供のころは母は普通の人だと思ってたし、自分もそうなるだろうと思っていた。
最初に疑問に思ったのは母とその友人達との会話からだ。
昔から家に母の仕事上の知り合いだという人が訪ねる事は多かった。
本業の骨休めと称し、家を別荘扱いする彼女達と遊ぶのは楽しかった。
彼女達はまどかと弟の面倒を見てくれたし、まどかにとっても年の離れた姉のように感じていた。
違和感を覚えたのはいつからだっただろうか。
母と友人達との会話に不思議な響きの言葉が混じっていることに気づいた。
異国の人々の会話を聞いているよう気がする事がたまにあった。
思い切って母にそのことを話した。
「まどか、お母さんはね・・・なんだ」
突拍子もない答えに誤魔化されたと怒るまどかに証拠を見せてくれた。
呪文を唱えてゆっくりと宙に浮く。
指とピンとだしほのかな光を生み出す。
そんな不可思議な光景を見せられては納得するしかない。
びっくりしたまどかに彼女はこういった。
「やり方が知りたいなら教えてあげる。
でも誰かにしゃべったらだめ。
あなたも『魔法』を使いたい?」
そして、まどかの生活は一変した。
母の問いに「うん」と答えてから母と友人達が魔法の使い方を教えてくれたことになった。
本当は一人で教えたかったようだがどこから聞きつけたのか揃って押し掛けてきた。
大変だったが、まあ、賑やかで刺激的な毎日だった。
魔法以外にも色々なことを教わった。
世界が一つではないこと。
教えてくれた魔法は異世界のものだということ。
異世界で使われているという道具のこと。
学校の友人達に言われる「ずれ」はこれが原因だろう。
まどかがそんな評価を受けているのはある意味、自業自得である。
「非常識」な世界に自分から首を突っ込んでしまったのだから。
まどかも「常識」と「非常識」の二重生活を楽しんいるししょうがない。
とはいえ変わり者扱いされたりするけどこれらの経験が役に立つこともある。
例えば、友人と不思議な場所に入り込み人外の存在に襲われた時とか。
『最近、物騒だし護身用にもって行きなさい』
そんな言葉とともに母から渡された異世界の道具を素早く取り出した。
魔法の射程と連射力を強化するマジックアイテム「破魔弓」を装備しマジックボールを打ち込む。
球体の形状に圧縮された魔力が襲い掛かる何かを消し飛ばしていく。
友人を背に一体、二体と近づく端から迎撃する。
「む、新手!」
「ひっ」
今までより大きな影が現れた。
蝶のような羽を持つ異形、今までよりも明らかに禍々しい気配を持っている。
後ろで友人が息を呑むのがわかった。
「大丈夫だよ」
安心させるように笑ってその影に狙いをつける。
「ママならこう言うかな?
―――二秒で倒してあげる」
明らかに護身の粋を超えている大技(実際に使うとは思わなかった)を新手に向かって放った。
「ディヴァインコロナ」
巨大な閃光が影を飲み込み跡形も無く消滅させた。
「黒い宝石?これは一体」
最後に現れた影が遺したそれを拾い首を傾げる。
影と同種の禍々しさが感じられる。
(気になるけど、あれ、何か忘れているような?)
(いや、現実逃避は駄目だよね)
「さやかちゃん、えーと、これは」
まどかは友人をどうするか考えた。
他に方法はなかったとはいえ魔法を知られてしまった。
さて、こういう状況ならみんなはどうするか。
きれいで優しいけど怒ると怖いルーさん。
物知りで教えるのが上手なリオンさん。
大人しくて寂しがりやのアゼルちゃん。
怒りっぽいけど私には優しいパールちゃん。
時々怖いことを言うおしゃれ好きのマイちゃん。
そして、偽名を名乗ってこの世界に住んでいる母、大魔王ベール=ゼファー。
少し考え、結論が出たがいくらなんでも乱暴すぎる。
『殴って気絶させたら適当に言いくるめて夢だと思わせる』
多分、半数以上がこうするだろう。
せっかく助けた友人にそれをするのは気が進まない。
「とりあえず、ここから出よう」
帰り道を行きながら言いくるめる方法を考えることにした。
だが、まどかは自分の戦いを見ている物達がいたことに気付かなかった。
「あの子、魔法少女じゃないのに魔女と使い魔を倒した」
「そうだね、マミ、実に興味深い」
おまけ
「魔法少女?却下よ。
まどかは私の後を継ぐのよ。
城だって領地だってあげるわ」
「(親馬鹿すぎて)駄目駄目です、ベル」
さらにおまけ
「ベル、あの破魔弓はどうしたんですか?」
「ロンギヌスの備品よ。
アンゼロットの宮殿からパク、拝借したの」
・・・に入るのは大魔王です。
というわけでナイトウィザードとのクロスです。
まどかの母親の中の人を知ってずっとやってみたかったんです。
ちょっと補足するとナイトウィザード(及び7=F)では世界が8つあります。
魔王達は主に8番目の世界で活動してます。
ただ、過去にその世界によく似た世界が発見されました。
作中の世界もそことは違うけど8番目に似た世界の一つという設定です。
この作品は大魔王に鍛えられた少女と親馬鹿になった大魔王の物語(予定)です。