<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

チラシの裏SS投稿掲示板


[広告]


No.29600の一覧
[0] 【ネタ】転移しますか?(リリカルなのは)[フォッ](2011/09/04 16:06)
[1] 1話[フォッ](2011/09/05 18:45)
[2] 2話[フォッ](2011/09/06 18:57)
[3] 3話[フォッ](2011/09/07 20:00)
[4] 4話[フォッ](2011/09/08 16:47)
[5] 5話[フォッ](2011/09/09 20:10)
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[29600] 【ネタ】転移しますか?(リリカルなのは)
Name: フォッ◆b9af0178 ID:357235de 次を表示する
Date: 2011/09/04 16:06
転移魔法、一見地味に見える魔法かもしれないが此れ程便利な魔法はない。物や人を一瞬で別の場所へ送る力、例えるならそうボソンジャンプが近いだろう。何故これが重宝されないのか彼は不思議だったので、幼なじみに聞いてみる。


「なぁユーノ、何で転移魔法が流行らないんだろうな。便利なのに」


クリーム色の髪に翡翠の瞳、顔立ちは中性的で温厚な雰囲気を持つ少年ユーノ・スクライアは読んでいた本を閉じ答える。


「座標を設定しなければ発動しないからね、そう簡単にはいかないんだよ。というかムーノ? 転移魔法に失敗して女風呂に現われたり宇宙に放り出されたりして、その危険性は身に染みて解ったんじゃないの?」


呆れたように答えたユーノにムーノは遠い目をして呟く、女風呂は天国だった。スクライア一族のお姉さんの裸を堪能する間もなくぼこぼこにお仕置きされたが、問題は宇宙だ。宇宙キター、どころじゃない。


「バリアジャケットがなければ即死だった……」


「いやいや! 宇宙は空気がないから、ムーノが何で生きてるのか不思議だよ。生きてて良かったけど」


「メタな言い方をすれば、オリ主補正またはギャグ補正だな」


きっとこの宇宙は空気が有る設定に違いない、何処かの熱血ラムネ勇者時空如く。胸を張って言い切るムーノにわけがわからないよと首を振るユーノ、二人の関係は概ねこんな感じだった。


スクライア一族天才の“有能”な人材がユーノであり“無能”な人材がムーノと比喩されているが本人達は気にしてない、大人達はちゃんとユーノもムーノも一人の責任ある男として接している。では何処から無能と罵られるのか、子供達の間だ。中の人が大人の精神であるムーノは堪えなかった、むしろ。


「やーいやーい、無能が通る!」


「チェーンバインドォッ!」


悪口を言った子供を黒の光の鎖で縛りぶん回す、大人げない対応だった。精神は肉体に引っ張られる善い例である、逆かもしれないが。


ムーノ・スクライア、八歳の出来事。月日は流れその一年後、ユーノが蒼い菱形の石ジュエルシードを発掘した。封印処理をしてトランクに積め輸送を頼もうとしたところでムーノが待ったをかける、彼は知っていた。この後事故で散らばり責任を感じたユーノが一人管理外世界に飛び出し魔法少女に出会う事を、その流れを壊すかもしれないが言う。


「転移魔法で送ればいいんじゃね?」


「えっ」


ぽかんとするユーノを余所にムーノはトランクを抱え時空管理局本局の座標をチェック、長いコードが浮かぶがショートカットせず一字一字間違ないように設定。マルチタスクを駆使して完了、デバイスがあれば早くできるのだが高いので買えない。


「よし出来た、ゲートオープン! 転送!」


ムーノの足元に光るミッドチルダ式魔法陣、黒く輝いたそれはトランクを転送させた。ちなみに呪文はノリで作った、デジモン02とデビチルを参考にしている。ムーノの青春バイブルだった、我に返ったユーノは深呼吸して慌てず管理局に問い合わせる。たまにこうして突発的にムーノは動く、その後始末はユーノが自らやっていた。幼なじみの縁は深い。


「はい、あっちゃんと届きましたか。ええ事前に連絡した通りと、ありがとうございました」


ユーノはムーノが取るだろう行動を幾つか予測して事前に管理局に連絡していた、あちらにしてみればいきなり黒く光りトランクが転移されただろう。連絡は大事である、結果オーライ。ため息を吐いてユーノはムーノに注意、この件は終わった。


ジュエルシードを巡る事件なんてなかった、まさかのPT事件無しである。これもムーノの洗練された転移魔法の賜物か、ある意味で最強だった。


「うんうん、平和が一番だな」


「何か言った? それより次の発掘準備をしないと、ムーノも手伝って!」


青空の下、腕を組み頷くムーノにユーノは急かすのだった。
ムーノは知らない、彼が良かれと思って取ったこの行動が世界を揺るがす結末になる。


変化はその数ヵ月後に起きた、ユーノが持ってきたニュースにムーノは唖然とする。


「第九十七管理外世界が……消滅?」


「……うん、何でも昔から騒がせたロストロギア闇の書の仕業らしいよ」


「……」


神妙に言葉を紡ぐユーノ、ムーノは顔を真っ青にさせ頭を抱えた。
第九十七管理外世界が消滅? 闇の書? 取り敢えず解った事は一つ、リリカル終了のお知らせ。


「やっちまったあああああっ!?」


ムーノの叫びが響く。
何時までも何時までも……


プロローグ
『人生にリセットボタンはない』




次を表示する
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.021243095397949