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No.30610の一覧
[0] 【習作】ZガンダムにニュータイプLv9の元一般人を放りこんでみる[ア、アッシマーがぁぁ!!](2011/11/21 17:15)
[1] 2話[ア、アッシマーがぁぁ!!](2012/02/24 23:53)
[2] 3話[ア、アッシマーがぁぁ!!](2012/02/25 00:39)
[3] 4話[ア、アッシマーがぁぁ!!](2012/03/22 02:04)
[4] 5話[ア、アッシマーがぁぁ!!](2012/05/10 05:57)
[5] 6話[ア、アッシマーがぁぁ!!](2012/05/26 06:30)
[6] 7話[ア、アッシマーがぁぁ!!](2012/06/07 06:44)
[7] ※お知らせ※  10/23 別板移行[ア、アッシマーがぁぁ!!](2012/10/23 11:02)
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[30610] 【習作】ZガンダムにニュータイプLv9の元一般人を放りこんでみる
Name: ア、アッシマーがぁぁ!!◆14555f86 ID:38d43f61 次を表示する
Date: 2011/11/21 17:15
ある日、俺は死んだ。で、生き返った。
いやまぁ……頭の悪い物言いだが、他に言いようが無いのだから仕方ない。
22歳・学生。死因はトラックとの交通事故……ではなく急性アル中だ。
馬鹿な友人たちと盛り上がりに盛り上がった飲み会。お酒は程々にしましょう、マジで。
親の脛を齧りながらダラダラと学生を続けながら、毎日趣味のガンプラ作りやゲーセン通いに没頭してきた俺。
自分の事ながらトコトン終わっている。
どうせ何時かは社会人にならなきゃいけないから、親父と御袋への恩返しはそん時でいいやぁなんて甘く考えていた結果がこれである。

で、俺は死んだ訳なんだが……どういう訳だかまだ生きてる。
なんか、水槽だかシリンダーだかみたいな入れ物に入れられて。
水だか培養液だかみたいなアレがボコボコいっている。なんぞコレ。

「NT-007、意識が覚醒しました。各神経に異常ありません」
「成功か…!」

培養液から出されると、そこにいた白衣の連中がワラワラと集まって来る。
ここは、研究所か何かだろうか?なんか凄そうな機器やらパソコンっぽいコンピューターやらがズラリと並んでいる。
白衣の人たちも、なんだか青白な理系っぽい感じだし。
とりあえず、嬉々としている一番偉いっぽいオッサンに何か聞こうと話しかける。

「……だれ?」
「……っ!?もう会話が出来るのか、流石だな」

…なんだこれ。「えーと、誰すか?」みたいな感じで聞こうとしたのに、何故か言葉が出ず、妙な感じになってしまう。
しかもなんか声がスゲェ高いし、自分の声とは思えない。
というか、なんかオッサンがやたら大きく見える。…寧ろ周りの物全部が大きく見える。

「私はここの所長だ。君は自分が誰か解るか?」
「……ううん」

いや、知らんがな。なんの所長だよ。
そう言おうとして、また言葉出ない。というか、勝手に変換されているような感覚。
ホントになんなんだ。いや、一回死んでる時点でもうなんでも有りなんだろうが。

「君は被研体NT-007。人類の革新……最高のニュータイプとして私たちが生み出した存在だよ」

Why?
いや、ちょ、ニュータイプって……
ガンダムかよ!?
混乱の中、ふと先程まで自分が入っていたシリンダーに目をやる。
鏡の様に磨き上げられたソレに写っていたのは、白い髪に赤い目、アルビノの少女。
……な、なんじゃこりゃあああ!!??





「ティターンズ出資の秘密研究所が見つかった?」
『はい、クワトロ大尉。詳細までは分かりませんが、かなり非人道的な研究を行うニュータイプ研究組織の様です』

通信機越しの報告に、クワトロ・バジーナは眉を顰めた。
ニュータイプ。人類の革新、人間の可能性。
嘗ての彼にとっての希望であったそれは、戦時に置いて非常に有用な兵器として未だ軍に利用され続けている。

「ムラサメ研究所の様な強化人間を研究している所とは違うのか」
『…それがどうも、研究者たちが旧公国のフラナガン機関の生き残りらしいのです」

フラナガン、と聞いたクワトロの顔に驚愕が浮かぶ。
フラナガン機関。ジオン公国、キシリア・ザビが設立したNT研究の始祖ともいえる場所だ。
クワトロ――否、シャア・アズナブルにとって最も深い傷として残っている少女。ララァ・スン。
恐らく後にも先にも現れる事の無い、最高の素質をもったニュータイプ。彼女がその適正を発揮したのもフラナガン機関だ。

「分かった、私が出よう。アポリーとロベルトも同行させる」
『よろしいのですか?時期が時期だけに、アーガマもあまり大っぴらな戦闘は難しいとは思うのですが…』
「構わん。地球に降り前に、後顧の憂いは絶っておくに越した事はない。それに――」

フラナガン機関、ザビ家の遺物が未だ世に残っているというのなら、それを潰すのは自分の役目だ。
公国軍のシャア・アズナブルとして、ザビ家への復讐者キャスバル・レム・ダイクンとして。
キシリア・ザビの妄念など、この世に一片たりとも残して置く気などない。

『大尉?』
「――いや。なんでもない、任務には関係のない事だ」

かつて夢見た、ニュータイプの世界。
自分の理想そのものだったララァは死に、可能性を感じたアムロはその類稀なる才能故に最悪の敵となった。
夢は所詮、夢でしかない。
父ジオンの掲げた思想はザビ家によって地に堕ちた。
そのザビ家の亡霊であるデラーズは歴史を繰り返し、再び地球にコロニーを落とした。
あるいは真のスペースノイドの国になりえるかと思ったアクシズも、所詮はザビ家の怨念に囚われた愚物たちの巣窟だった。
そしてコロニーの支配者たるダイクンの名を継ぐべき自分は、流れ流れて地球連邦の犬になる始末だ。

「…ままならない物だ」

だが、その一方でまだ諦めきれない自分がいた。
かつてララァの居たフラナガンの残骸に、自分の理解者となる者が居るのではないか。
らしくもない考えが、頭を過った。









廃コロニーに偽装された、それの中にある研究所。
資料の中に在った物と一致している。

「あれだ。アポリー、解っているな!」
『ロベルトが施設を制圧するまでの時間稼ぎ。解ってますよ、大尉!」

黒いリックディアスのパイロット、アポリーが答える。
リックディアスは、エゥーゴの主力機体として採用された機体である。
高コスト故に高級士官用の少数生産の機体に留まってはいるが、その性能は折り紙付きだ。

『っ大尉!MS反応1、施設から出てきました!』
「防衛部隊…いや、一機だけということは研究用のサンプルか?」

コロニーの地表に降り立った二機のディアスの前に現れたのは黒いジム、ジム・クゥエル。
ティターンズ結成当初に象徴的モビルスーツとして開発された経緯を持つそれは、既に一線を退いた機体だ。
それは旧式となったからなのもそうだが、何よりジム・クゥエルの設計思想に問題があったからである。
ゲリラ鎮圧を想定したクゥエルは、コロニー内での戦闘を主眼に置いているために、出力が抑えられている。
それは宇宙戦を始めとした空間戦闘での不利を意味し、ひいては対MS戦闘での不振という致命的な結果をもたらした。
それは並みのパイロット同士ならば、勝負の行方を左右する要因としては微々たるものだ。
だが、今このジム・クゥエルが相対しているのは百戦錬磨の熟練兵と、あの"赤い彗星"だ。

『喰らえっ!』

アポリーのディアスの頭部から、55mmバルカンが吐きだされる。
コロニー崩壊の危険があるためビームピストルの使用は不可能だが、ジムの装甲なら55mm弾でも十分な脅威の筈だ。
クゥエルは、その射撃をふらふらと危なげに避けると、後ろに下がりながら廃墟となった建物の影に隠れる。

「新兵か…?アポリー、一気に畳み掛けるぞ」
『了解!』

二機のクレイバズーカがビルを爆砕する。
火を上げて倒壊するビルから、たまらず跳び去ったクゥエル。
それは、数多の戦場を駆けた二人が捉えるには、十分な隙だった。

『貰ったぁ!』

クワトロ機より前に出ていたアポリーが、ビームサーベルを抜き放ち、ジム・クゥエルに肉薄する。
体勢を整えていないジムはコックピットごと真っ二つになる。そうアポリーは確信しての一撃。
だが……

(―――!?)

次の瞬間に、撃墜されるだろう敵機から、クワトロは強烈なプレッシャーを感じた。
本能が危険を知らせる。この感覚には憶えがある。そうだ、これはア・バオア・クーの…

「罠だッ、アポリー!!」
『え――?っなぁ!?』

アポリーのディアスのサーベルが、ジムをすり抜けた。
否。すり抜けたのではなく、そう見える程の直前のタイミングでジムのパイロットはその機体をズラし、回避したのだ。
必中、その筈だった。それをジムのパイロットは超常的ともいえる反応速度で回避してみせたのだ。
ジム・クゥエルが、サーベルを抜いた。

『うわぁ!!』

放たれた一撃がリックディアスの右腕を肩から切り落とす。
バックパックを僅かに掠め、マウントしていたビームピストルが誘爆し、アポリーのディアスは地面に叩きつけられた。

「無事か、アポリー!」
『ぐっ、すいません、大尉…!』
「完全にしてやられたか…!」

こちらを睨みつけるジムからは、先程までの危なげで稚拙な様子はない。
クワトロの頭にチリチリとした重々しい感覚が断続的に続く。
間違いない、ニュータイプだ。しかもアムロやララァに匹敵する程の――!!

「下がっていろ、ヤツの相手は私にしか出来ん!」
『ッ大尉!』
「どの道その機体では無理だ、ロベルトの援護に回れ――行け!」





「ちぃっ…!」

ジムを正面に捉え、サーベルからの攻撃を次々と放つ。
ジムの動きは決して洗練れた物とは言えない。
むしろ操縦技術そのものは自分より下、それどころか並みの兵以下の新兵といったところだ。
だが、倒せない。自分が、この"赤い彗星"が、ただの一度も有効打を与えられずにいる。

「っ…またか!」

次の行動に入ろうとした時に、ジムそれを予知したかのような絶妙なタイミングで懐に入り込んでくる。
辛うじてジム・クゥエルの一撃をサーベルで切り払うものの、依然として戦況は膠着している。
バルカンを放つ、それをジムは見越していたように、危なげなく避ける。

「私は一体、何を相手にしているというのだ…!?」

強烈なプレッシャー、ニュータイプなのは確かだ。
だが、アムロではない。ララァであるはずがない。じゃあ、誰だ。

「だがっ…!」

いずれにせよ、倒さねばならん。目の前のパイロットは危険過ぎる。
先程の動きを見る限り、奴はこの戦いの中に置いても成長している。
奴は反応速度でこちらを上回る、ならば!
スラスターの出力を限界まで引き上げ、目の前のジムに組みつく。

「いくらレスポンスが高かろうと、パワーの差まで覆せまい!」

重モビルスーツであるリックディアスの利点を、最大限に利用する。
相手が如何な化物といえども、これなら…!

『……こ、のっ!』
「子供、なのか…?」

直接触れ合った機体から、相手のパイロットの声が伝わる。
まだ幼い、少女の声。馬鹿な。
一瞬思考に意識を向けたのが拙かったの、ジムが上へとスラスターを吹かして逃げる。
しまった、と思った時にはもう遅い。
跳躍したジムは、ライフルの照準を定め、此方に向かい引き金を引こうとしていた。

終わった、そう思った瞬間。
ジムの後方で、研究施設が爆発した。
それに気を取られたジムの動きが、一瞬止まる。

「おおおお!!!」

武器を構えている暇などない。
ディアスの脚部で、ジムのコックピットを直接蹴り上げた。
ジムが吹き飛ぶ、パイロットが意識を失ったらしく、起きあがる様子はなかった。

『大尉、御無事ですか!?』
「ロベルトか!」

通信機から、待ちに待った声が聞こえる。
施設からは黒い煙が立ち上っていた。






いやぁ、負けたよ。頭がぐわんぐわんする。
あの二度目の誕生から、間もなく俺は良く解らん検査やらなんやらを山のようにやらされた。
中にはMSのシミュレーター訓練とかもあった訳だ。
まあ人体改造とかされてる訳じゃないし、飯も三食ちゃんと喰わしてくれるから、ほいほい言う事きいてたけどさ。
まさかホントに出撃させられるなんて思わないだろう?

「非道な人体実験、違法薬物の使用、ティターンズめ…!」

目の前でなにやら怒りを押し殺しているのはクワトロ・バジーナその人。
なんか赤い馬鹿強いモビルスーツがいるから、まさかなぁとは思ったが、本当に赤い彗星かよ…
この身体になってから妙に物覚えがいいから、もしかしたら勝てるかもーなんてやってたらボコボコにされた。

「くそっ、貴様ら!一体何の権限があってこんな真似を!」

なにやら喚く所長。
いや、まぁ真っ当な処じゃあないとは解ってたけどさ。
往生際が悪いのはどうよ。

「人類の革新、人類の未来、その為に私たちがどれだけの事をやって来たと思う!?」

ああ、所長…怒るのはいいけど、目の前のこわーい軍人さんがそろそろプッツンしそうなんだが…

「貴様らエゥーゴの御大層な大義も、結局は私たちのやって来た事とかわらんだろう!?この、殺し屋どもが!!」
「貴様っ!」

とうとう我慢の限界だったのか髭面の軍人、ロベルトが銃を抜く。
いや、ちょっ目の前で流血騒ぎはマジで勘弁!というか一応三食の恩がある相手が死ぬのは目覚めが悪過ぎる。
こ、ころさないで!

「撃つなっロベルト!」
「しかし、大尉!」
「目的は果たした…退くぞ」

俺の必死の思いが通じたのか、金髪グラサンのナイスメンであるクワトロがロベルトを止めてくれた。
流石だ…これがニュータイプの思いを伝える力か…(違
まぁなんにせよ、血の惨劇を見ないで済んで良かった。

「一緒に来るか?」

クワトロをマジマジと見ていると、その視線に気が付いたのかクワトロがそっと手を差し伸べて来た。
クサいにも程がある仕草だが、イケメンがやると絵になるものだからやってられないものである。
選択肢もなさそうなので、仕方なくクワトロの手を取る。
まぁ、なるようにならあね!!(ヤケ







――ころさないで!

「撃つなっロベルト!」

発狂する研究員の言葉に激昂したロベルトへ、半ば反射的に制止を掛ける。
頭に響いたのは、先程ジムのコックピットから降ろしたアルビノの少女の物。
自らの身体を弄んだ研究者たちの命を懇願する無垢な心。
こんな少女を戦わせるなどと、人は何時までこんな事を繰り返すのだ……!

「しかし、大尉!」
「目的は果たした…退くぞ」

ロベルトの不服そうな声を黙殺し、アルビノの少女に手を差し伸べる。

「一緒に来るか?」

私の顔をじっと見つめる少女に、まるで心のなかを見透かされる様な感覚を受ける。
ララァへの未練。強力なニュータイプを利用しようという打算。
この純粋な少女に見せるには、あまりに汚い自分の内面に嫌気すらさすが、顔にはださない。
一瞬彼女が、自分の手を払いのけるかと思った。かつてのアムロのように。
だが、少女は手を取った。
荒みきった心の何処に、暖かいものが芽吹いた気がした。






「アーガマに帰還するぞ」
『了解!』
『了解!』

クワトロのリックディアスに乗せられ、数日過ごした研究所を後にする。
いや、しかしまぁ…おかしな事になってきたものだ。
アーガマときたら、多分これから起こるであろうグリプス戦役の前線も前線、真正面で戦う船だ。
このまま戦いに巻き込まれたりとか……ま、まさかね……

「そう言えば、名前を聞いていなかったな」

クワトロがそんな事を聞いて来る。
名前…名前?前の本名なんぞ使えないし、この身体の名前は研究者たちが言ってたアレしかない。
NT-007とかいうあれだ。しかし007か…7ねぇ…

「……ナナ」
「ナナか。良い名前だ」

7ばかり考えていたら、勝手に口から声がでていた。
言いたい事が言えないのに、いざ喋れたと思ったら変な感じに変換される謎の言語機能はどうにかならんもんか。

「私はクワトロ・バジーナだ。よろしくな、ナナ」
「…よろしく、シャア!」
「―――ああ」

よろしく、クワトロ大尉!と言おうとしてまた勝手に別の言葉に変わりおった。
なんか地雷を踏んだ気がするがまぁ気にしない。
そんな事よりも、先程からずっと疑問に思ってたが、なぜこの大尉は俺を膝に乗せているのだ。
これはアレか?貞操の危機か!?この人そういえばロリコンが半公式だったよな…!?

そんなこんなで、この宇宙世紀に言葉が異常に不自由な俺は降り立った。
一体どうなる!?
俺の思いに答えてくれる人間は何処にもいなかった。








MS戦闘と勘違い物の練習。……勘違い?
キワモノ揃いのティターンズ機体ですが、クゥエルとジムスナⅢはガチだと思います。

あと、タイトルの間違いは釣りじゃなくてガチだった……


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