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No.31685の一覧
[0] 【ネタ】転生者な廃人トウコちゃんと主人公の話【ポケモン】[さかな食べよう](2012/02/23 01:00)
[1] ロケット団だっけ?[さかな食べよう](2012/03/08 19:18)
[2] ようこそ廃人ロードへ。[さかな食べよう](2012/03/11 23:42)
[3] 夢特性マジ欲しい。[さかな食べよう](2013/04/07 19:36)
[4] 待ち続ける少女の話。[さかな食べよう](2013/04/07 20:31)
[5] ゴリ押し酷い。[さかな食べよう](2013/04/10 08:29)
[6] 初夜だよ![さかな食べよう](2013/04/10 21:08)
[7] ひとかりいこうぜ![さかな食べよう](2013/04/11 08:48)
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[31685] 【ネタ】転生者な廃人トウコちゃんと主人公の話【ポケモン】
Name: さかな食べよう◆4e676b62 ID:1b06d174 次を表示する
Date: 2012/02/23 01:00
私の名前はトウコ。転生者だ。
といっても、前世の記憶がはっきりある訳ではない。
ただ生まれた後、ポケモンに出会って「あ、ゲームの世界だ」と気がつく程度の知識があるだけである。
私はどうやらポケットモンスターの世界に転生してしまったらしい。
しかも、トウコという。ポケモン白黒の女主人公のデフォ名である。
親父が言うには十回ヤって出来たからトウコだとか言ってたが、死ねばいいと思う。
といっても女博士ktkrとかベルちゃんぺろぺろとかメガネデコデコとかそういう訳ではなかった。

++

トウコは生まれてからずっと、バトルサブウェイで育った。
親父が廃人だからである。母親は分からない。
初めは親父のような廃人になるつもりはこれっぽっちもなかった。
だが、バトルサブウェイを保育所のように使っているうち(電車の音はどこか懐かしく好きだった)に一つの転機が訪れた。
また一桁の年のトウコに、廃人の一人がポケモンを譲ってくれたのだ。
一応、法律か何かでポケモン所持は十歳以上からが好ましいと記載されているのだがアングラのバトルサブウェイではそんなことお構いなしらしい。
このバトルサブウェイはゲームのイメージとは違い、現実はかなりアンダーグラウンドな感じである。何しろみんなやばい。たまごを何十個持ち歩く人やドリョクチドリョクチコタイチコタイチ呟く人、似たような性格のポケモンを引き連れカクイチがどうだの、ウケがどうだのとにかく怪しい人ばかりである。
強さは手に入るが、まあアレだよ?みたいな感じである。廃人達もドリョクチとか様々な理由で外のトレーナーとは戦わないので、割と閉鎖的である。

とまあ、トウコは廃人からポケモンのたまごを頂いたのである。
そのポケモンのたまごはヒトモシであった。ろうそくのような可愛いポケモンである。
一応、女の子なトウコは嬉しかった。初めてのポケモンである。しかも、可愛い。
いっぱい可愛がろう、なんて女の子らしい考えはヒトモシの目を見たときに打ち砕かれた。
ヒトモシは闘志に燃えていた。4Vという他の個体より優れた能力を持ってうまれたヒトモシは、戦いを待ち望んでいた。
自分を他の人間に譲って、他の個体を選んだトレーナーを見返してやりたいという気持ちも大いにあった。

トウコはここで、廃人への一歩を踏み出すことになった。



そして、月日は経った。トウコは多くのポケモンを譲り受け、育て、戦い、立派な廃人の一人になっていた。
いつもはバトルサブウェイにこもりっきりのトウコだったが、今日は珍しく外に出ていた。ドーピングするための資金集めである。
手元には育成中のポケモン2匹。ドリョクチを増やせるポケモンと遭遇したらついでに戦わせるつもりだった。

自転車など買うお金はないので徒歩で水辺に向かう。水辺で宝探しである。意外とよく落ちている。コツが必要だが。

ノボリとクダリをボッコボコにするために、次はどんなパーティで挑もうか。
そんなことを考えていると、目前に影が迫った。ポケモンであった。
ウォーグルが怒ったようにトウコに迫ってくる。
トウコはモンスターボールに手をかけ、―――なかった。

現実はゲームとは違い、逃げることはなかなか難しい。
何かハプニングがあって育成中のポケモン達に余計なドリョクチが入ってはたまらないとトウコは思った。
よって、トウコが取った行動は無抵抗。少しぐらい怪我しても構わないとトウコは考えていた。
何せ、この世界は医療がとても発達している。ポケモンバトルで大やけどを負ってもキズくすりであっという間に治ってしまう。人間の怪我も同様だった。

トウコは衝撃に備えて目を瞑ったが、衝撃はいつまでたっても襲ってこなかった。
その代わりに声が聞こえた。

「大丈夫?」

目の前には、倒されたウォーグル、そしてエンブオーとどこかで見たことあるような帽子を被った茶髪の少年であった。

「ありがとう」

痛い思いをしなくて済んだのでトオコは一言お礼を言った。そして立ち去る。もう特に用はないからだ。
しかし、背後の気配はなくならなかった。あの主人公っぽい少年はトウコの後をついてきているようだった。

「あの、何か」
「え、……ええと、街まで送ろうか?」

言葉の理解に少し時間がかかった。

「大丈夫、まだやらないといけないことあるし」
「危ないよ、手伝おうか?」

さすが主人公、お人よしだなとトウコは思った。
手伝っても手伝わなくてもトウコにとってはどっちでもよかったが、一人より二人の方が早く終わるだろうと考え了承する。

そして海についた。
トウコはなみのりを覚えているポケモンはいるが(ダイビングはいない)、海の中で戦闘になったらまず逃げられない。余計なドリョクチを得るのは避けたかった。
となれば、海での探索はトウコがやるしかない。

トウコは服を脱いだ。隣の少年が悲鳴を上げる。
いや、下に水着来てるのだけどと思いつつトウコはストレッチを開始する。

「何するの」
「宝探し」
「き、君が?」

何か言いたそうな主人公にトウコは少しイラっとした。

「僕のポケモン、なみのり使えるから貸そうか?」

主人公の言葉は意外と良い提案だった。
別にトウコは好き好んで自ら泳ごうとしている訳ではないからだ。
もちろん頷いてポケモンを借りる。でかいくらげだった。トウコも赤い方を持っている。
乗ろうとするが……拒否された。言うことを効かない。
トウコには他人のポケモンを使う技術はなかった。つまりバッチを一つも持っていない。
人のポケモンを借りる機会などないから忘れていた。
妙な沈黙が訪れた。

「僕が探してこようか、宝だっけ?」
「え、それは……」

ちょっとお人よしすぎないかと主人公のことが心配になってきたトウコである。
結局、なみのりポケモンを使う主人公に掴まって乗せてもらうことにした。
くらげだからふよふよして不安定だ。トウコは落ちないように主人公を掴む。
そして海に目を凝らす、凝らす、凝らす―――発見。

そんなこんなで無事目的を遂げたトウコは、バトルサブウェイまで主人公に送ってもらうことになった。

「ありがとう、主人公くん」
「どういたしましてって……主人公?」
「あ、……えーと、あはは」

対人スキルが低いトウコは笑ってごまかす。主人公は追及はしないようだ。

「ここでいいの?」

あの悪評高いバトルサブウェイの前なので微妙な顔をする主人公。

「ここに住んでるし、私」

トウコの言葉の後の主人公の顔は面白かったと言っておく。
信じられないようなので、ダンボールの上にまとめてある荷物やら毛布やらを見せる。
トウコの他にもバトルサブウェイに住む廃人は多いが、トウコは最年少である。
トウコは今まで家というものに住んだことはなかった。父親も廃人だったのでバトルサブウェイ暮らしである。
今はバトルサブウェイにはいない。死んだのではない。どこかの廃人施設に旅立ったらしい。

茫然とした少年と分かれ、トウコは1日だけのリア充タイムを終えて廃人ロードに戻った。
いつもと変わらぬ日々がまた始まる。



突然思い付いたネタ。
正統派主人公くん×社会性0廃人トウコちゃんとか可愛いなとダブルなバトルサブウェイやってて思った。
主人公くんがついてきたりお人よしなのは、インドア引きこもりトウコちゃんの顔色がはんぱなく悪いからです。
ちょっと病んでる感じで不健康な雰囲気が、主人公君には体調悪い風に見えてます。


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