幹事クリタのコーカイ日誌2024

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5月7日 ● ドラマ『季節のない街』第5話まで。

 昨年ディズニープラスで配信されたドラマ『季節のない街』が今クールにテレビ東京で放送されています。宮藤官九郎が企画監督脚本ということで、クドカンファンとしては見たかったドラマなので毎週録画して見ています。すでに配信済みのドラマなので全話見てから感想を書こうかと思いましたが、全10話のうちの半分が終わったので、このあたりで一度ここまでの感想をまとめておきます。

 クドカン企画監督脚本とは言え、オリジナルドラマではなく山本周五郎の同名小説が原作であり、ほとんどのエピソードも原作から採られています。また黒澤明が『どですかでん』というタイトルで1970年に映画化もしています。クドカンは小説も映画もリスペクトしているらしいので、そこまでオリジナル作品のように小ネタ満載で遊んだりはしていません。コメディをベースにしていますが、どちらかと言えばビターなタッチの落ち着いた大人のドラマになっています。

 深夜ドラマですが、元々がネット配信だけあってキャストもスタッフもゴールデンタイムのドラマ並みに豪華です。クドカン得意の群像劇で、毎回スポットが当たる人々が変わっていきます。大抵ちょっと非常識で困った人たちが描かれているのですが、最後の数分間で一気にその人が単なる迷惑な人ではなく、それぞれに事情を抱えていて大変な中を生きている愛すべき隣人だと理解と共感をさせるような組み立てになっています。このあたりの作りの上手さがさすがです。

 原作が書かれたのは1962年とすでに60年以上前なのに、それを現代の日本に舞台を移して違和感なく映像化しているところにも匠の技を感じます。これからドラマも後半戦になるので、具体的な内容についてはまだ書きませんが、とにかく評価が高い作品であることは前半を見ただけでもよくわかりました。見れば見るほど癖になるドラマです。



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