幹事クリタのコーカイ日誌2024

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5月3日 ● 25話までの『虎に翼』。

 NHKの朝ドラ『虎に翼』が面白いです。これまでの朝ドラの個人的トップ3は『あまちゃん』『カムカムエヴリバディ』『あさが来た』ですが、5週分まで終わったところで僕の中での評価は『あさが来た』を上回っています。今後の展開次第ではトップも狙えるほどの勢いです。

 『虎に翼』には僕が重要視する朝ドラらしい「爽やかさ」「軽やかさ」「ユーモア」があります。特に東京制作の時に多いのですが、妙にずっしりと重くなったり暗くなったりする「鬱展開」の朝ドラは、とてもじゃありませんが胃もたれして見続ける気になりません。その点、『虎に翼』は、脚本も演出も重いテーマを取り扱っていても、どこかに肩の力を抜けるところが用意してあって楽しく見続けられています。

 このドラマでもっとも褒めるべきはナレーターの尾野真千子です。陰の主役と言っていいでしょう。これだけナレーターが喋りまくる朝ドラは見たことがありません。時には顔芸だけしている主役の伊藤沙莉の代わりに全てのセリフは尾野が喋っているようなシーンすらあります。尾野がもっと若い頃なら、このドラマの主役を演じられただろうと思いますが、伊藤には尾野にはないほんわかとしたユーモアがあるので、やはり伊藤が表、尾野が裏の主役でちょうど良いバランスかも知れません。

 さて、25話を終わっていよいよ物語は序盤から次の展開に移るのかなと思います。25話のラストでドラマのテーマに触れるようなセリフが飛び出しました。松山ケンイチが「君は裁判官になりたいのか?」「ご婦人は裁判官になれなかったね」と言いました。主人公のモデルの三淵嘉子は日本で初の女性弁護士の一人ですが、日本初の女性判事および家庭裁判所長でもあります。弁護士を目指して法律の勉強に励む主人公が、今後弁護士から裁判官への道を選んでいくその最初のきっかけが描かれていたと思われる25話でした。



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