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ロゼッタストーン日記

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第26部 「体力をつけよう!」


女編集長起業奮戦記
ロゼッタストーン日記
ついに書籍化!
「ロゼッタストーン日記」第1部(ロゼッタストーンは本当に創刊できるのか)が、
『女編集長起業奮戦記』という本になりました!
>>詳しくはこちら

今年、ロゼッタストーンはいよいよ創立25周年を迎えます。なんと四半世紀! 超低空飛行ながら、よく続いたものだと思います。これも、株主様、スタッフの皆様、著者の方々、読者の皆様、取引先の皆様、家族や友人・知人などなど、多くの人がロゼッタストーンを応援し、見守ってくださったおかげです。心より感謝しております。ロゼッタストーンはまだまだこれからも頑張りますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。。

ロゼッタストーン 弘中百合子


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◆部品とバージョンをめぐる問題…4月25日日記
私は基本的には同じものを長く使うタイプだ。まだ使えるものを捨てるのはもったいないので、電気製品も基本的にこわれてから買い替える。安く修理できるなら修理する。が、古い電気製品は、「部品がなくなる」という問題が起きてくる。

いま、悩んでいるのは、コピー機。いまなら、部品はあるらしいが、うちのコピー機の一つ前のバージョンは、すでに部品の生産を中止しているという。ということは、もう2〜3年すると、修理してほしくても、部品がなくなってしまう可能性が高い。リース期間が終了して、安く使えると喜んでいたけど、いつまでも使える保証はないということだ。うーむ。

パソコンなどは、壊れていなくても、古くなると、最新バージョンのソフトに対応できなかったりする。技術の進歩が速いから仕方がないのかもしれないけど、なーんか、もったいないんだよなあ。

データの保存にしても、フロッピーやMOみたいに、保存しておいたものを読み取る機械がなくなってしまうこともある(レコードは最近、ちょっと復活しているらしいけど)。
ドイツでは、よいものを修理して大事に使うというけれど、IT系の製品はどうなんだろう?

最近、藤原定家が古今和歌集の歌の解釈をした書物の原本が発見されたというニュースがあった。鎌倉時代に書かれたものだ。ということは、今から800年ぐらい前!? 「紙」ってなんて素晴らしいんでしょう!


◆木偶(でく)の坊でもいいじゃないか…4月15日日記
宮沢賢治の有名な詩、「雨ニモマケズ」という詩の中に、

ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ

という一節がある。子どもの頃は、「みんなに木偶の坊と呼ばれ」というところがよくわからなかった。「私は『木偶の坊』とののしられるより、ほめられたいわ」と思っていた。が、年齢とともに、人目を気にせず、自分の信念にそって生きる姿に共感できるようになってきた。

岸田首相がアメリカ議会で演説して、拍手喝采だったそうである。アメリカにとって拍手喝采の内容は、日本にとってはどうなんだろう。日米同盟は大事だとは思うけど、あまりにも一体化すると、アメリカに反発している国は、日本まで嫌いになってしまうのではないかと不安になる。私はやっぱり、日本が他国を攻撃するような国にはなってほしくないのだ。

東ニ戦争デキズツク人アレバ
行ッテ治療シテヤリ
西ニ飢エニ苦シム人アレバ
食料ヲ援助シ
南ニ災害ニアッタ国アレバ
行ッテソノ復興ヲタスケ
北ニ戦争スル国アレバ
ツマラナイカラヤメロト仲裁シ

宮沢賢治風に言うなら、そういう国で私は暮らしたいのだ。(一緒に戦うには)役に立たない「木偶の坊」と呼ばれても、それはそれでいいじゃないかと、私は思う。


◆猫のいる栽培漁業センター…4月5日日記
今年の春は、一気にやってきた。ここ八代は標高が少し高いので、桜も少し遅れて咲くのが普通なのだが、今年の桜は、山口県の他の地域とほとんど変わらない。開花から満開になるまでも早い。桃も、れんぎょうも、水仙も、雪柳も、みんな一斉に「私を見て!」とばかりに花を咲かせている。気温が急に上がったからだろうなあ。

ところで、「♪♪お魚くわえたドラネコ、追いかけて〜♪♪」と、サザエさんでも歌われているように、猫といえば魚を食べるイメージ。ところが、私が住む周南市のお隣にある下松(くだまつ)市栽培漁業センターでは、なんとネコを飼っている。かつては、稚魚を狙うカラス・トンビや、漁網をかじるネズミを追い払ってくれるネコ職員として活躍していたそうだ。ネコ写真で有名な岩合カメラマンのNHK番組『岩合光昭の世界ネコ歩き〜山口〜』に出演したこともあるという。へーえ。

いま飼っているのは、ネコ職員だった猫の子どもたち。管理室にキャットタワーまで作ってもらって、可愛がられている。この栽培漁業センターは、泳いでいる魚を子どもたちが直接触れる「タッチングプール」があったり、養殖の様子を見学できたりで、観光バスもやってくる観光コースになっているらしい。お土産物やグッズの販売コーナーもある。建物自体も新しくてきれいで、ロビー(?)なんて、カフェのような雰囲気。なんとなく思い描いていた「栽培漁業センター」と、ずいぶんイメージが違うのだ。

下松市は、ヒラメの養殖が有名で、ここで育てた「笠戸ひらめ」は下松市の誇る特産品になっている。先日、笠戸島にある国民宿舎大城のレストランで笠戸ひらめのセットを注文してみたら、お刺身、しゃぶしゃぶ、天ぷら、ヒラメ茶漬けと、いろんなヒラメを味わえる工夫がしてあった。

下松市は、「住みやすさランキング」でいつも上位に入る街。ブランドを作るのも上手である。人口約5万7千人という規模が、ちょうどコンパクトでいいんじゃないかと思う。2市2町(徳山市・新南陽市・熊毛町・鹿野町)が合併した周南市は、面積が広いので「一体感」を持つのはなかなか難しい。それぞれの地区で個性を出していけば、多様な魅力を持つ市になるのかな……??


◆『聞き書き 秋吉台と生きる 〜29人が語る「草原と共にある暮らし」』…3月25日日記
Mine秋吉台ジオパーク推進協議会発行の『聞き書き 秋吉台と生きる 〜29人が語る「草原と共にある暮らし」』が刷り上がってきた。ロゼッタストーンも制作をお手伝いしている。

この本は、秋吉台周辺で暮らす70代から80代くらいの方々の話をまとめた聞き書き集だ。滋賀県在住の研究者、荒木陽子さんが、長い時間をかけてインタビューされている。秋吉台というと、観光地のイメージしかなかったのだが、農業だったり、畜産業だったり、林業だったり、いろんな視点から秋吉台が語られるので、読み進めるにつれて、少しずつ秋吉台の輪郭がはっきりしてくるような面白さがある。

昔は草刈り大会の全国大会があった話。秋吉台の山焼きのときに、地域の人たちが「火道切り」という防火帯をつくる話。秋吉台に林道をつけようという話が持ち上がったときに、ある新聞記者が自然破壊だと非難する記事を書いたので、新聞記者を呼んで「現場を見てから記事を書け」と高齢化と過疎化の中で続けている「火道切り」の実態を見せた話。美東ごぼうをパワーショベルで収穫する話。遺跡を足で蹴ったら土師器(はじき)や須恵器(すえき)といった、弥生時代後期の土器がゴロゴロ出ていた話。…などなど。

著者の荒木さんは、明るくて素直でタフな女性だ。秋吉台に溶け込み、お年寄りたちとすっかり仲良くなっている様子。よき聞き手にめぐりあえたことは、秋吉台にとって幸運だった。庶民の普通の暮らしというのは、なかなか記録に残らないから、実はとっても貴重なのだ。

定価1980円(税込み)。秋吉台のジオパークセンター「カルスター」で販売中。秋吉台に行く機会があれば、ぜひ手に取ってみてください。


◆地球が早送りされている!?…3月15日日記
この前お正月だったと思ったのに、今年ももう3月半ば。本当にあっという間に時間が過ぎていく。姉が「最近、地球の自転速度が速くなったんじゃないか」という。私も賛成。気が付かないうちに、地球は速く回るようになっていて、だから1日が速く過ぎるのだ。1日24時間の基準が変わっているのだ。きっとそうに違いない。

最近の若い子たちは、早送りでテレビ番組や映画を見るそうだ。どのぐらいの割合の人がそうするのかは知らないが、みんな時間が足りないのだ。地球も早送りされているのだ。それとも、時間どろぼうに時間を奪われる「モモ」っていう児童小説があったけど、どこかに時間どろぼうが潜んでいるんだろうか。

世の中もどんどん変わっている。日本はとうとう戦闘機を輸出できるようになったそうだ。いま現在戦闘が行われている国は除外されるそうだが、「日本は外国の戦争に加担しない」なんて原則はいつの間にか消えてしまっている。大して話題にもなっていない。ウクライナやガザなどの現状を見れば、理想主義が遠のいてしまうのはやむを得ないのかもしれないけれど、なんかモヤモヤするなあ……。


◆八代のナベヅルが7羽に…3月5日日記
2月25日、ナベヅル3羽が新たに八代にやってきて、八代のツルが7羽になった。このところやや持ち直していたナベヅルの渡来が、今年はまた少なくなり、4羽で年を越していた。たぶん、四国か九州で年を越したツルが、シベリアへの帰りに立ち寄ってくれたのだろうけど、ゆっくり羽を休めて、また来年も来てほしい。

ナベヅルはシベリアで卵を産み、育った幼鳥を連れて、日本に渡ってくる。結婚後は、家族単位で行動するので、成鳥2羽と幼鳥1羽とか、成鳥2羽と幼鳥2羽とか、いつもは家族連れの姿が見られるのだが、今年は八代には幼鳥が1羽もいない。今年は鹿児島の出水もいつもより渡来数が少ないらしい。天候的に過酷な状況とか、鳥インフルエンザなどの病気とか、ツルの世界に危機があったのだろうか…。

ツルは日本で婚活してお相手を探すらしいので、独身ヅルがお相手がいそうな場所に行くのは仕方がない。でも、結婚したら、八代のような静かな場所で暮らすのがいいと思う。お相手が見つかったカップルが、来年の冬をのんびり過ごすために、八代に下見に立ち寄ってくれないかしら。せめてあと3羽立ち寄ってくれたら、この冬の渡来数が2桁になるんだけど。


◆近所に発達障害児童の支援施設ができた…2月25日日記
住んでいる方がお亡くなりになり、ここ数年空き家になっていた近所の家に、親戚の方が移住してこられた。過疎化がすすむ田舎で、人が増えるのはめでたいことだ。

先日、挨拶にきてくださったのだが、その方は八代で発達障害児童の支援施設を始めるという。こんな子どものいない地域で不思議な気がするけど、「環境のよいところでゆったりと育てたい」という親御さんがいらっしゃるのだろう。従業員の方も一緒に挨拶に来られていた。八代で雇用が生まれている! すばらしい!

お近づきの印に、弊社の本『精神疾患の元新聞記者と発達障害の元新聞記者がお互いを取材してみた。』をプレゼント。「発達障害の関係のお仕事をされているのですか?」と聞かれたが、「いえ、うち、出版社なので」とにっこり。あまりよく理解できていないようだった。そりゃ、こんなところに出版社があるなんて思わないわよねえ。ただの民家だし。

その方が始められる施設は、「ウィズ・ユー」という名前。インターネットで検索すると、ホームページはまだ準備中になっている。たくさんの子どもたちと、そのご家族にとって、幸せをもたらす施設になりますように。


◆『白い宝物〜ホワイトストーンの長い旅〜』…2月15日日記
2月20日から『白い宝物〜ホワイトストーンの長い旅〜』という絵本を発売する。これは、山口県美祢市の「みね華の会」というボランティアグループが制作したもの。美祢市は観光地として有名な秋吉台や秋芳洞のあるところだ。石灰岩、石炭、銅の「白・黒・赤」をシンボルに、市全域が日本ジオパーク「Mine秋吉台ジオパーク」に認定されている。

『白い宝物』は、もともとは美祢市の石灰岩を題材にしてつくった紙芝居。子ども向けの絵本なのでむつかしいことは書いてないが、石灰岩がどんなふうにしてできたのか、というイメージを持つことができる。絵本を読んで大人になれば、「あ、あれは、こういうことだったのか!」と腑に落ちるんじゃないかな。

石灰岩に関しては私の知識は3歳児レベルだったので(つまり、石の名前以外、何も知らない)、私自身も勉強になった。フズリナとか腕足類とかウミユリとかサンゴとか、いまだったら、「これらは石灰岩とふかーいつながりがあるんですよ」と言えるもんね。エッヘン。

何も知らなければただの石。由来を知れば、人間の脳は、はるか昔にも、はるか遠くにも旅することができる。だから、知識って大切なんだよね。

絵本の絵を描いた岩崎賢治さんは、元美祢市職員だそうな。公務員の中には、実はすごい才能を持った人がいろいろいるんだろうなあ。

『白い宝物』は、アマゾンのほか、下松市サンリブ内のブックランド都野下松店、周南市の宮脇書店徳山店、下関市の児童書専門店「こどもの広場」、明屋書店厚狭店などで発売予定。全国のどの書店からでも注文は可能です。


◆「ナスビの夢」は実在する…2月5日日記
初夢で見るといいのは「一富士二鷹三ナスビ」という。縁起の良いものの代表なのだとか。日本大百科全書(ニッポニカ)によれば、(1)駿河のことわざで駿河名物をあげた、(2)徳川家康があげた駿河の国の高いものの順位が富士、愛鷹山(あしたかやま)、初茄子の値段だった、(3)富士は高く大きく、鷹はつかみ取る、茄子は「成す」に通じて縁起が良い といった説があるという。

子どもの頃から、「ナスの夢なんて見る人いないんじゃない?」と疑問に思っていたのだが、母が「ナスの夢を見た」という。近所の人に「もうナスを植えたか?」ときかれ、「まだナスは早いじゃろう」と答えたそうな。時は立春、旧正月。これってめでたいのかしらん?

母はできれば自分でなんでもやりたいタイプなので、私は手を取ったりすることはせず、近くに控えて様子を見ていることが多い。最近は割と調子がよく、料理を作ったり、繕い物をしたり、自分のペースで生きている。が、第3者が見た母の姿は、年相応にヨボヨボなようで、節分祭で神社に連れて行ったら、階段をヨボヨボ上る母を何人もの人が駆け寄って、引っ張り上げたり、靴を脱がせてくれたり、面倒を見てくれていた。世の中、本当に親切な人が多いのだ。それをそばで見ていて、あとでお礼を言う私。気の利かない薄情な娘の図(笑)。でもまあ、なんとか神社にお参りまでできるようになった母も、親切な人が多い土地柄も、ありがたいことだ。ナスビの夢の恩恵かな?


◆『ピンクのキャップはlove color』…1月25日日記
周南市在住の稲井愛さんの詩集『ピンクのキャップはlove color』が本日から発売である。表紙のイラストや装幀は、周南市在住のデザイナー、DESIGN ROOM Neo Sense の岩亀好恵さん。今回は、完全に周南市スタッフでつくりあげた本なのである。

自費出版本なので、紙質や本のサイズは、稲井さんの好みを最優先。それが岩亀さんのイラストの雰囲気にぴったり合って、めちゃくちゃ可愛い詩集に仕上がった。普通の人がちょっとお小遣いを貯めて、理想の本をつくる。それを地元の著者を応援しようという書店が店頭に置いてくれる。いい時代だなあ…と思う。

稲井さんは、お名前が「愛」というだけあって、詩集にも愛が詰まっている。ご主人への想いを綴った詩が多いのだが、この人は本当にご主人を愛しているんだなあというのが伝わってくる。これだけ愛されているご主人は幸せ者だ。「結婚すると、恋愛感情は消えて家族への愛情になる」とよく言われるけれど、愛さんの場合、気持ちが全然変わらず、恋愛感情をずーっと持ち続けているようなのだ。(「ご主人」という呼び方は今の時代どうなんだろう…と思わないでもないが、「夫」を敬語で呼ぶ適当な言葉がみつからない)

そんなわけで、この本は、愛のお守りになるんじゃないかと勝手に思っている。ロゼッタストーンがお金持ちの出版社だったら、愛の幸運グッズとしてピンクのキャップを流行らせたいぐらいだ。

愛さんは、J-popの影響を受けているそうで、そのまま歌詞になりそうな詩もある。稲井さんの詩に音楽をつけてユーチューブで歌ってくれる人とかいないかなあ…。愛のコラボをしたい方、ぜひご連絡くださいませ。お金はかけられませんが(汗)、愛さんともども応援いたしますよ。(詩集は買ってね♪)


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