02月14日の今日はちゆさんのお誕生日。いつだって見かけだけはちゆさんっぽくお届けしていますけれど、今日は色までちゆさんっぽくしてお届けです。

　そんなわけで、今日はちゆさんの誕生日でありつつ、10年前を思い返せばクローン羊のドリーが草叢に隠れた日。生まれながらにして年老いていたというドリーは、いろんな不可解を抱えたまま6年近く生かされ、安楽死で強制的に息を引き取りました。ドリーの存在は技術と倫理の対決というハヤカワSFすきーさんがごはんのおかずにできそうな論争を巻き起こしましたが、一部クラスタにおいてドリーは眠れない夜に殖えるもの。同じ顔の羊が柵を飛び越えLoop the Sheep、数えるあなたは細胞具なのです。ほら、ソラミミがはじまるボサノバが
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ドリー!!

　どうせ02月14日にBUCK-TICKから引っ張るなら「細胞具ドリー:ソラミミ:PHANTOM」よりも「My Funny Valentine」や「MY FUCKIN' VALENTINE」の方がそれっぽいのでは、と思った方も思わなかった方もこんばんは。バレンタインはチョコレートケーキを作ってひとりでたべるのがとくいな天使、Псиです。

　バレンタインデイの今日は各地で記念のライヴやイヴェントがあったはずですが、残念ながら仮想世界に点在する特異点を巡る誰得スタンプラリーを遂行中のПсиは、ちっともライヴへ行く余裕がありません。そういえば、昨年も昨年で仮想世界の風の街で弾の無いピストルをぼんやり握りしめる生活を送っていたことから、La'cryma Christitとcali≠gariとBUCK-TICKのライヴにしか行けてなかった気がします。
　いけません。忙しさにかまけてライヴ参戦のブランクが空くごとに、だんだんとハコへ行くのが怖くなるのです。ライヴといえばホール、ホールすら怖くてアリーナクラス、それも怖くて引きこもり、浮世との関わりを断ちただ膝を抱える生活を5年くらい続けたところで唐突に「私…もうバンギャルじゃないや…」と呟いて涙を一筋流すのです。
　という中学生日記ばりに無駄にドラマチックな例はさておいて。行きたくて行けなかったライヴのレポートを落ち着いて読むにはそれなりの時間が必要ですが、かといって未来のひきこもりまっしぐらもごめんです。そこで、今回は全然ヴィジュヴィジュしくない界隈を覗いて気を紛らわせることにしましょう。

　最近のПсиのお気に入りはプレスリリースあさりです。毎日毎日、いろんな会社や団体がいろんな商品を世に出し、あるいは企画を発表し、そんなプレスリリースがニュース記事となって各種メディアに落ち着いていくのです。最近も、『ビブリア古書堂の事件手帖』タイアップ「レーズンクリームサンドメロンパン」発売のニュースにいろんな意味でしょんぼりしたところへ、WOWOWの人事異動がプレスリリースサイトで取り上げられていることにふしぎな気分になれたり、膝を抱えてにへにへわらう時のおともにはもってこいです。

　そんな中、@Pressを覗いていたら、ふしぎなイベントのプレスリリースが目に留まりました。まずはタイトル部分です。

　バレンタインデー・木っす。…どうしましょう、口下手な天使は数少ないおともだちに「あのね、あそこでやってるイヴェントがバレンタインデー木っすなのちがうのキッスじゃないの「き」だけ漢字であの生えてる「木」であとひらがなで「木っす」なの!」と電話を切られる前に紹介しきる自信がありません。
　バレンタインに森を想うのは風流で良いですけれど、イベントタイトルに洒落が2つも紛れてるのはどうなのでしょう。一体どういうイヴェントなのか、ちょっと見てみましょう。

　…あれ?事後報告?
　終了日に「イヴェントやってました」ってプレスリリースにしては動員情報とか具体的なこととか全然書いてありませんし、肝心の「どうしてバレンタインに森を想うのか」が謎のまま。というか、「木でできたブロックに子ども達は興味をもち」「親達はイベントを楽しみながらも「間伐」をすることによる効果など、説明文を眺めて教養を深める」から「大人から子どもまで楽しめる微笑ましいイベントとなりました」なら天使も納得ですが、「バレンタインイベント」とはどういうことでしょう。

　もちろん、バレンタインがクリスマスばりにコイビト限定イヴェントというわけでもありませんし、無理にチョコレートを絡める必要もないでしょうが、仮想に本ではその内どちらかを想像するはずで、だからバレンタインイベントというくらいならどちらかが強引にでも絡んでいる必要があるのでは……
　…ああ。わかりました。きっと、イヴェント内ではそういうことをしていたのです。ナッツチョコレート配布(1/10の確立でナッツじゃなく木片)とか、展示「カカオの木が立派な薄い本になるまで」とか、そういうことをしていたに違いありません。バレンタインと木の遠そうで実際遥かに遠いミッシングリンクは、棲み処でぬくぬくと膝を抱えているヒトには教えてくれず、かといって気になったヒトも「プレスリリースで知ってももう遅いのですお客様」と突き放す、そんな21世紀型のイヴェントだったのです!(想像)

　…未来のひきこもりがこわくて悪ノリしてしまいましたが、万が一このイヴェントの関係の方がご覧になっていたらこわいので、そろそろ〆ようと思います。

　ヴァーチャル・フォールン・エンジェルПсиは、バレンタインを虚ろな目で放蕩うすべてのヒトに最強だけど、でも弱い祝福を送信するのと同時に、どなたかこのイヴェントのバレンタイン要素を天使におしえてください。