Ms.Garnet Diary


 
 2022. 5. 24. Tue
  2023年3月21日(火) 思い出せる限り書く 3
「とにかくぼくは日本人を観察した。 
そしたら日本人は素直、真面目、清潔、勤勉、そう言う性格の人が多い 
ことに気が付いた。 
しかも神経質。 
もしかしたら原子力発電が合ってるかもしれないって(笑) 
変な解釈だけどね(笑) 
原子力発電が合ってるなんて言われても嬉しくはないだろうけどさ(笑) 
でも避けられない運命だったのよ。 
だって原爆落とされたんだもん。 
日本人の死因の1位はがんじゃなきゃ世界中が困ったのよ。 
わかるでしょう? 
日本人は世界中から嫌われてるの。 
ショック?(笑)」 
 
 
「はい、少し」 
私が答えるとトムは 
「少し?(笑) 
少しなの?(笑) 
良かった(笑) 
でも理由聞いていい?」 
と話しを中断して言いました。 
 
「人種ですよ。」 
私は答えました。 
 
「人種?(笑) 
それぼくの話しの引用?(笑)」 
 
「そうですね(笑) 
でも日本人から見ても人種の違いはわかりやすいんですよ(笑) 
欧米人をそう簡単にキレイとかかっこいいとは感じませんからね(笑)」 
と答えると 
「そう?(笑) 
それ知って良かった。 
日本人から見たら欧米人がキレイでかっこ良く見えるように 
映画やドラマを日本で流してるだけどね(笑) 
もちろん意識してやってるのよ。 
あ、これも覚えておいて。 
世の中には偶然なんてものはないのよ。 
全部意図されてるってこと。 
逆に欧米では日本人の姿を見せないようにしておくのよ。 
そうすれば初めて見た日本人に驚いて、 
あまりキレイには感じないはずだから(笑) 
それ考えるとお前ってすごいよね(笑) 
1人で日本人やって海外で姿見せてるんだから。 
赤ちゃんの頃のお前の写真が載ってたミルクの缶見た? 
あれ、ドイツでは「かわいい」ってお前の顔で売上上がったって 
知ってる?(笑) 
お前1人で日本人頑張ってるんだけどね。 
でも日本政府はお前に冷たいけどね。 
でもかばえないのよ、ぼく。 
日本政府とアメリカは仲良しだからね。 
 
とにかく日本人の性質は真面目、清潔、勤勉、素直、 
これなら狭い国でも原子力発電を維持してやっていけると 
気づいたのよ。 
つまり、声少し落とすけどね、 
サカテニトレ、ってこと。 
馬鹿にされてるんだぞ。 
しかもつい近所に原子力発電所だぞ。 
どれほど怖いか。 
わざと作らせたんだぞ。 
 
サカテニトレ。 
 
覚えておいてね。 
せめてお前だけでも。 
経済だぞ。 
そう! 
日本人の次の性質はお金持ち。 
経済の国だぞ。 
原子力を持ったまま経済だぞ! 
とお前じゃなく、皇族に教えられたらいいんだけどね。 
皇族大ピンチってことも教えておく。 
皇族は頭のいい人が多いらしいのよ。 
これ警戒されるのよね〜。 
とにかく日本人は世界中から嫌われやすいって。 
ここに尽きるな。 
かわいそうだな。 
関わってみると金魚鉢のひらひら作ってたり、 
いい人も多いんだけどな。 
多分、永久に世界には伝わらないだろうけどな。 
おれもこんな話、いくらお前が子供で、記憶を無くすって 
知ってるからって言っても、しちゃならないんだけどな。 
叛逆罪だな。 
そう、おとなしく脳外科医だけやってたらこんな惨めな人生には 
ならなかっただろうに、今じゃ英国はじめ欧米から見たら 
叛逆罪なんだって。 
おれほど愛国心の塊はいないって言うのに。 
うまくいかないもんだな(笑) 
 
後悔? 
そりゃしてるよ!(笑) 
後悔だらけだよ。 
もう一度人生やり直せたらと思うよ。 
なんで原子力なんかに関わったんだか。 
宇宙の果てを見たなんてばかみたいなこと真面目に語ったからだけどな(笑)」 
 
トムはたまにとても辛そうな人でした。 
 
「見たんですか?」 
私が聞くと 
「うん、見た。 
見たと言うより誰でも見てると思ってたんだけどね。」 
 
「果て、なんですか?」 
 
「うん、果て、と言うかブラックホールだな。」 
 
「ブラックホールが見えるんですか!」 
私が驚くと 
「うん、簡単にね。 
つまり何もない、と言うよりブラックホールがある、ということ。 
大したことじゃないんだけどね。」 
 
「ブラックホールって見えるんですか?」 
私が聞くと 
「うん、見える。 
自衛隊の迷彩服あるでしょう? 
あれの緑色の薄い色の部分あるじゃない? 
あれに似たような色。 
もう少し暗いけどね。」 
 
 
この話から50年近くも経ってから 
私もブラックホールを見ることになります。 
これ日記に書きました。 
ふちがひらひらになって夜空に浮かんだブラックホールは 
近所の家を闇の中に入れて見えなくしていました。 
そして「近づくぞ、近づくぞ」と言いながら 
近寄って来る恐ろしく不気味なものでした。 
 
しかしブラックホール目撃から1年、 
私は昨日の日記に書いたように 
宇宙を見ました。 
その漆黒の闇は命など持たず、ただ漠然とそこに存在し、 
冷たい目で地球上の私達のそばにいました。 
何もない、何もない、何もない、 
ここには何もない、 
地球は孤独、そう言っているように見えました。 
それに比べたらブラックホールの方がまだ魔物のようで 
脅威で、抗えて、生命かもしれません。 
 
トムは言いました。 
 
「サカテニトレ」 
 
世界中からばかにされてるぞ。 
日本人の本当の姿なんて誰も知ろうとはしない。 
 
サカテニトレ 
 
頑張れ。 
トムはそう教えてくれました。 
 
たくさんの金魚鉢を買って、トムは帰国しました。 
しかし空港についた時、割れてなかった金魚鉢は1個も 
ありませんでした。 
粉々に壊れた金魚鉢を見下ろしながら 
日本が世界に伝わることをこんなにも嫌がる欧米がある限り、 
日本にも自分にも救いがないことを知ってしまったのかもしれません。 
 
サカテニトレ 
 
原子力発電所と太陽光発電、 
日本人に相応しいものです。 
そして優秀な水道水。 
絶対に忘れてはなりません。 
たくさんの命の為に。 
命がけで空気を守るたくさんの努力と命の為に。 
どうか忘れないでください。  

>> 返信

 
 2022. 5. 23. Mon
  2023年3月21日(火) 思い出せる限り書く 2
数回、怪我をするたびにしか会ったことがないトムですが、 
念のために書いておくと私達がよく見る「相対性理論」で有名な 
アルバート・アインシュタインとは顔が全然違います。 
しかし偶然にもトムも脳外科医でありながら物理学者でもありました。 
そして偶然にも日本の原子力発電のことをよく知っている人でも 
ありました。 
 
「お前が忘れないでくれたらいいんだけどね。 
でも話しておこう。 
いつか思い出すかもしれないからね。」 
トムは言いました。 
 
「日本には原爆が落とされたでしょう? 
お前はまだ生まれていなかった時代のことだけど 
学校で教わったでしょう? 
ええっと、「はだしのゲン」あれよ。 
お前、あの映画観るたびに落ち込むって言ってたらしいけど、 
落ち込んだるだけじゃダメなのよ。 
人間が住む場所に原爆と言う恐ろしい兵器が使われた話だから 
落ち込んでないで毅然と戦う方を選ばなきゃ。 
終戦記念日に学校で必ず原爆の話を子供たちに聞かせるように 
教えるように、その悲惨さ、悲しみを忘れさせないようにと 
指示したのはぼくなんだけどね。」 
 
「あなたが?」 
私が驚くとトムは 
「そう、ぼく。 
嫌だけどあの原爆に少し関わっていたからね。 
罪悪感とも違うんだけど、何だろう? 
人種かな。 
どうでもいいことで、どうでもよくない、そんな感じ。 
ま、この話は長くなるな。 
いつかお前にもわかると思う。 
お前とぼく、似てるからね。 
人種って絶対なのよ。 
どんなに優しくて寛容で、いい人でも人種を越えることは難しい、 
そんなとこかな。 
ま、こんな話、いいわけみたいに聞こえるけどね(笑) 
でもいつか必ずお前にはわかる日がくと思うよ。」 
 
トムは続けました。 
 
「原爆が落とされた国に原子力発電所ができた、 
これ、今のお前に理解できるかな? 
つまり原爆を落とされた悲しみや悔しさを、さっぱり忘れて 
ネオンギラギラの浮かれた派手な国になるために 
大量の電気が必要と迷うことなく原子力発電を選んだ、 
そんな変な国にされてるのよ、日本って国はね。 
ぼくはその方がいいよね。 
原爆に少し関わってた立場だから、 
日本が原子力発電に積極的ってぼくにとっては悪いことじゃない。 
でも少し違う部分もある。 
つまり原子力発電はリスクが大きいのよね。 
特に日本のように小さな国ではね。 
しかも日本は地震も多い。 
原子力発電に地震なんてご法度だからね(笑) 
いくら人種が違うと残酷に客観的になっていても 
どこかでぼくは日本の原子力発電に対して注意を払わなければならないと 
考える。 
査定・・・とは違うな。 
日本は原子力発電を避けることができない国だから。 
乗り越える、うん、これが相応しい! 
ぼくは下町って言う所に住んで日本人を観察していたんだけど、 
日本人って意外とものを大事にするのよね。 
お金持ちが多い国だから、つまり皇族やサムライの子孫がお金持ちって 
意味だけど、お前の父方もお金持ちだもんね〜。 
使えないお金らしいけどさ。 
ま、内心ざまーみろなんだけどね。 
先祖が作った財産で生きようなんて厚かましいって 
世界は考えるからね(笑) 
それ考えたらお前やお前のお母さんは素晴らしいよね。 
無一文から始めて今や大富豪だもん。 
僕ら欧米人はお前のお母さんみたいな人のことは 
認めるのよね(笑)」 
 
トムは今日、話さなければ後悔すると言わんばかりに 
話し続けました。 
 
「とにかくぼくは日本人を観察してたのよ。 
そしたらある日、金魚鉢って言うガラスの器を見つけたのよ。 
あれ口の部分がひらひらになってるでしょう? 
お祭りで金魚すくいって言うのがあって、 
失敗しても1匹はもらえるんだってね。 
その時、金魚を口の部分を紐でぎゅっと縛ったビニール袋に入れてくれる 
らしいんだけど、あ、お前なら知ってるね(笑) 
あれをそのまま金魚鉢の形にしたって知った時の驚きと感動! 
この厚かましい、お金にガツガツしている、 
何でもお金さえ出せばいいと思ってるって悪評判の日本人に 
お祭りでもらった金魚をそのまま金魚鉢に放せるように 
口の部分をひらひらにした器を作った、って 
これ日本人に合わないじゃない!(笑) 
うわ〜、そんなかわいいセンス、日本人に合わない〜! 
いやだ〜! 
そんなのいやだ〜! 
とぼくは泣きそうになったね(笑) 
でも目の前の現実は変わらない。 
さっきまで、この人もお金さえ出せば人が喜ぶと思ってると 
思っていた国連の日本人がぼくの質問に淡々と答える様子を見てたら、 
つまり金魚鉢についての知識ね、 
それ見てたら、国連のその人までいい人に見えてきちゃってさ(笑) 
これアメリカ人には困るのよね〜(笑) 
アメリカ人にとっては日本人はとにかく金、金、金、 
何でも買えばいい、そして捨てる、 
朝から晩まで金、センスも情緒も何もない、 
夜は繁華街にネオン、朝から晩まで浮かれて金、 
こうでないと困るわけよ(笑) 
なのに口の部分がひらひらした形のかわいい金魚鉢作って、 
金魚を1匹入れて飼うなんてあってはならない現実だった(笑)」 
 
 
繁華街にネオン、私は母のことを思い出していました。 
母の仕事も原子力発電の恩恵だったとは(笑) 
 
 
 
 
(続く) 
  

>> 返信

 
 2022. 5. 22. Sun
  2023年3月21日(火) 思い出せる限り書く 1
2歳の時の大怪我の手術の担当医だったドクターは 
実際にはドイツ人ではなく、英国人でした。 
2歳の時の記憶は 
「うわ〜、こんなに小さな子供なの? 
想像以上に小さいね」 
と診察台で眠る(気をうしなっている)私を見て 
驚いたあの声の主がこのドクターでした。 
「2歳ですからね。 
しかも日本人は大人でも小さいですから、子供なら更に小さいですよ。」 
と別の誰かが説明していました。 
実は私の左脳と右脳を逆にする手術には 
後にこう言う特技が表れることもわかっていました。 
つまり2歳の私には理解できなくても、そこで聞いた話を 
そのまま忠実に後に思い出せること、再現できることでした。 
今、書いているのはその時の記憶です。 
「うん、日本人が小さいのはわかるけど、 
この子、特に小さいじゃない! 
頭なんてこんなものよ(手で頭の大きさを丸く作って見せました) 
これを開くの? 
失敗したらいやだな。 
こんな怖い手術初めてだよ。」 
と言いました。 
 
別の人が 
「先生なら大丈夫ですよ。 
自信もって!」 
 
そんなやり取りの後、手術が始まりました。 
 
「うわ〜、こんな場所か! 
右脳にも影響してるじゃない! 
こんな場所、いやだ〜。」 
 
「先生、怖いからそんなこといちいち口にしないでください。」 
看護師さんが言いました。 
 
手術台の上の私は思っている以上に酷い怪我だったことを知り、 
幼いながら落ち込んでいました。 
そして記憶がなくなりました。 
 
次にドクターと話した記憶は数年後、 
私は小学校の4年生か5年生になっていました。 
つまり10歳か11歳。 
その時も怪我をみてもらっていました。 
その時は脚を怪我していました。 
 
ドクターが言いました。 
「初めまして、ぼくの名前はトーマス・アインシュタイン。 
初めましてではないんだけど、あなた初めてぼくと会った時 
2歳でとても小さかったから多分、覚えてないでしょう? 
だから今日が出会いの日ってことにしましょうね。 
ぼくのことを呼ぶ時は「サー」か「ミスター」か 
どっちがいいですか?」 
とドクターが聞いてきたので、私は少し迷った後、 
「サー」にします、と答えました。 
すると驚いたことにドクターは 
「ええ〜っ!「サー」?ぼく、ミスターの方がいいな。 
サーを選ぶとは思わなかった。」 
と言うので私は困ってしまい、どうやって訂正しようか考えました。 
するとドクターが言いました。 
 
「じゃ、トムにしましょう。 
サーやミスターより仲良しになれるから。」 
 
ドクターの呼び方がトムに決まりました。 
 
「実はぼくは昔、日本に住んでたことがあるんですよ。 
日本の下町って言う場所に住んでいたんですけどね、 
あの辺の人達って犬を飼ってる人が多いんですけどね。 
たまにトムって名前の犬がいて、 
「トム!」って誰かが呼んでるからぼくのことかとぎょっとしたことが 
あってね(笑) 
犬と同じ名前はいやだな、と思って(笑) 
だからあなたがぼくとのこの会話を忘れてしまって 
でも潜在意識にぼくとの会話が残っていて、 
犬やネコにトムと名前をつけたくなったら困るので 
先にぼく印象をインプットしておくために 
ぼくのことをトムよ呼んでくださいね。 
サーはダメですよ。 
あなたもいつかわかる日が来ますよ。 
サーはダメだとね。」 
 
しかし当時の私は大人の男性をサー以外で呼ぶことが 
滅多になかったので、トムのこの時の話は 
それから長い間、ぴんときませんでした。 
 
トムと私の出会いです。 
と言って人種が違う、年齢が違う、立場が違うトムと私が 
親しく関わることはほとんどありませんでした。 
 
 
 
 
 
(続く)  

>> 返信

 
 2022. 5. 21. Sat
  2023年3月20日(月) オゾン層補足 2
私が毒ガスと水道水に気づいた時は9月も終わりになっていました。 
家の中に置くネコ達のお水が入ったボウルの数を増やし、 
お風呂場に大きなタライを置いて常に水をいっぱいいれて、 
いつでもネコ達が使えるようにしました。 
そしてデフューザー。 
ネコ達はデフューザーのあまりの小さな仕事に驚く、 
不安がりましたが、その脆弱なデフューザーも 
時間の経過と共に役に立つようになっていきました。 
しかしそれでも寸暇を惜しんで入って来るピッキング泥棒達は 
観葉植物を枯らし、ネコ達を麻酔銃で撃ち、催眠ガスをまき、 
動くことができないネコ達を棒で殴って 
怪我をさせました。 
今、飼い猫達の9割が骨折していて、ほとんど動くことができません。 
その間にも病弱な飼い主はパタパタと倒れ 
飼い猫達に心配をかけました。 
私にできることは水をまくことだけでした。 
どこかの排水口に流れていくうちの水道水が役に立つかもしれないと 
知ると私は大量の水を流しました。 
水を惜しんで動物保護はできない。 
これが家訓でした。 
 
そして数ヶ月、私は本物のオゾン層を見たのです。 
その向こうにある漆黒の闇の宇宙も。 
私達の大切なオゾン層はボロボロの雑巾のようになっています。 
一刻も早く元のオゾン層に戻さなければなりません。 
日本には水道水があります。 
一日に6ℓでもいいから、庭に、ベランダにまいて欲しいのです。 
全員でやれば必ずオゾン層を元に戻すことができるはずです。 
 
「ついこないだまでは9割真っ黒だったんだよ。 
白い雲が増えて良かったよ。」 
 
リオンが嬉しそうに言いました。 
 
ということは私の努力が実ったということなのでしょうか? 
 
地球を包むオゾン層ですから、たくさんの水でリンクができれば 
あっという間に全体に広がると思うのです。 
 
今日は雨でした。 
雨がリンクになるはずだと信じて、 
私は上空に向けて45分水をまきました。 
 
みんなで頑張りましょう。 
  

>> 返信

 
 2022. 5. 20. Fri
  2022年3月20日(月) オゾン層補足 1
いきなりオゾン層の話を書いてしまってから 
気づいたのですが、なぜオゾン層なのか書いたことありましたっけ?(笑) 
書いたかどうか忘れたので、もう一度書いておきたいと思います(笑) 
重複してたらごめんなさい。 
 
2022年7月の時点で 
毒ガスが私の頭の高さに到達するとオオカミ犬が言いました。 
つまりどういうことかと言うと地上でまかれた毒ガスは消滅しないまま 
上空に上がっていき、下積みに重なっていくと言う意味。 
上から下に積み重なって私の頭の高さまで到達するのに 
あと2ヶ月だったということは、オゾン層にはもうすでに毒ガスは 
たどり着いていたわけです。 
地上にいるとそれに気づかないということでもあります。 
動物達はそれがわかっていたということです。 
私より頭の位置が高い大きな犬達は 
「ぼく達が先に逝きますね。」 
と挨拶していたのです。 
 
私がそれの気づいた時はすでに11月になっていました。 
私も地上の毒ガスしか考えておらず、 
ミストだ、デフューザーだと買いまくるくらいしか 
頭に浮かびませんでした。 
これが一番恐ろしいことでした。 
そうでしょう? 
地上にいて毒ガスが「ああ、やっと消えた」 
と安心しているだけでは何も良くなっていないわけですから。 
人工的作られた毒ガスは地上の何にも負けず、 
消滅することなく、どんどん上空に上がって大事なオゾン層を 
破壊し続けていたわけです。 
果たしてこの現実に地球上の人間がどれくらい気づいていたのでしょう? 
目の前の毒ガスにだけ気を取られていたとしたら、 
こんなに恐ろしいことはないでしょう。 
 
この恐ろしい兵器をどういう理由で使ったのかも 
わかりませんでした。 
しかし動物達と関わっていて少しわかってきました。 
クマやオオカミみたいな猛獣を銃で撃つには簡単なことではありません。 
弾を当てることすらできない人が多いのです。 
その猛獣達を殺す為に使われたのが毒ガスのようでした。 
何も知らない猛獣達は銃と同時に毒ガスを向けて 
自分達を狙う人間に怯みませんでした。 
毒ガスは猛獣達の顔に命中し、そこで初めて自分が死ぬことに 
気づきました。 
恐ろしい武器でした。 
始まりは北米大陸だったそうです。 
北米大陸のたくさんの猛獣達がこの毒ガスで死にました。 
そして日本に連れて来られた動物テロの為の猛獣達が 
使えなかったと言う理由で殺されることになりました。 
しかし銃でヒグマを殺せる人間はそう多くはありません。 
毒ガスが使われました。 
毒ガスは日常的に使われるようになり、 
猛獣だけじゃなく、犬やネコも狙われたくさん死んでいきました。 
 
胴部保護団体と動物を殺す人間たちとの 
戦いが始まりました。 
毒ガスは人間をも狙いました。 
 
毎日、まかれる毒ガスは動物や人間を殺し、 
そして上空に上がっていったのでしょう。 
 
空には鷲や鷹が舞い始めました。 
彼らは何かを必死に伝えていました。 
旋回する鷹は、毒ガスの下積みに重なっている境界線を 
教えようとしました。 
しかし人間はそれに気づかず、理解することすらできませんでした。 
 
1980年代頃から言われ始めていた 
オゾン層に穴が開き始めている、温暖化対策etc. 
それは冷蔵庫などに使われる部品の影響ではなかったのかもしれないと 
今ならわかる気がします。 
 
鈍い私に気づいてもらうこともなく、 
ネコ達は怯え、耐えるしかありませんでした。 
そしてついに飼い猫達すべてを殺そうとしたピッキング泥棒達が 
私が留守にしていた間に家の中に大量の毒ガスをまきました。 
重なっている毛布一枚一枚の間に 
本棚一段一段に、隠れようと必死になっているネコ達を殴りながら 
その背中に、 
ピッキング泥棒達は情け容赦なく毒ガスを家の中にまきました。 
 
帰宅した私は鈍いまま気づきもしませんでした。 
 
ある日、居間で感じた何か焦げたような匂いに気づくまで。 
 
ピッキング泥棒達は飼い猫すべてが死んだと確信していました。 
しかし飼い猫達は生きていました。 
怯え、苦しみはしましたが生きていました。 
その原因は毒ガスが家中にまんべんなく充満したことでした。 
飼い猫達用のお水が入った小さなボウル5個に 
まかれた毒ガスが当たりました。 
お水に当たった部分の毒ガスがそこから消えていったのです。 
 
格付け最下位だったマーズは居場所も常に不利な場所でした。 
マーズは縁側のお洗濯を干す場所の窓際が居場所で、 
そこはお洗濯もので常にジメジメしている場所でした。 
その日は特に最悪で、私が大きくて分厚いこたつ布団を 
お風呂場で洗って、脱水もできないまま 
縁側の物干し台に干した直後でした。 
こたつ布団からは水が滴り落ちていて 
下にはたくさんのバケツが置いてありました。 
毒ガスがまかれる中、マーズは怯え、身動きひとつできませんでした。 
どのネコも呼吸しないように必死でした。 
マーズも同じ。 
苦しくて気を失いかけた時、目の前にある濡れたこたつ布団から 
水滴が落ちました。 
不思議な光景をマーズは見ました。 
毒ガスが水滴に吸い込まれたのです。 
マーズは死に物狂いでこたつ布団に顔を近づけました。 
 
その日、たくさんのネコ達の明暗を分けたのは 
格付けだったことはとても不思議でした。 
格付けが低いネコは最悪の居場所にいることが多いのですが、 
その為、なぜか酸素に当たりやすい場所が多かったのです。 
格付けの高いネコ達は私のいる場所のような 
家の中で居心地の良い場所が多いのですが、 
そこはピッキング泥棒達の目につきやすく、 
毒ガスを払いのけることもできないことが多く、 
最悪の状況になってしまいました。 
この経験で飼い猫達の考え方が変わったことは間違いありません。 
いい場所と不運な場所を交換しようとしたわけではありません。 
家の中で飼い猫で生きることは全員平等だと気づいたのです。 
 
しかし飼い主は当時、まだ何もわかっていませんでした。 
 
 
 
(続く)  

>> 返信

 
 2022. 5. 19. Thu
  2023年3月20日(月) オゾン層 3
そして気づきました。 
遠いところが見えることがある私の目ですが、 
一瞬、近い場所を見たのかもしれないと。 
 
つまりあの不気味な雲と漆黒の闇は 
めちゃくちゃに破れて破壊されたオゾン層と本物の宇宙を見たのかもしれないと 
気づいたのです。 
 
オゾン層に穴が開いたと世界中が今、心配し、 
その対策に一生懸命になっています。 
遠くでそんな記事を読むだけの一般人の私は 
穴が開いたオゾン層をイメージし、台風の目みたいな形状を 
漠然とイメージしていました。 
つまり地球を覆うオゾン層のあちこちに台風の目のように 
ぽっかり穴が開いてしまっていると。 
しかしあの不気味な白い雲が実は本物のオゾン層で、 
その向こうに見える情け容赦ない漆黒の闇が宇宙の本当の姿だとしたら? 
 
考えても考えても白い雲はオゾン層としか考えられなくなって 
しまいました。 
どこかでそれを打消したいのに。 
めちゃくちゃな配置に見える白い雲、 
破れたと言うより破壊された曇にも見えます。 
あんな不気味なものがオゾン層? 
しかしその向こうに見える漆黒の闇が 
オゾン層だと教えているのは間違いありません。 
 
そこには情け容赦ない攻撃がありました。 
何もないのです。 
私達に同情も親しみも、宇宙人すらいないようにも見えます。 
あれが宇宙でなくて一体何なのだろう? 
そんな黒い空、今までどこに存在していたのか。 
私はあの漆黒の闇に吐き気を感じるようになっていました。 
それほど恐ろしいものを見てしまった気がしました。 
 
前方にあるビリビリに見える白い雲、 
あれがオゾン層だとしたら、 
穴どころの話ではないのです。 
 
声が聞こえてきました。 
「喜んでくれるかと思ったのに。 
おかあさん、前はこの白い雲、1割ほどしかなかったんだよ。 
おかあさんが毎日、お水をまくようになったら 
白い雲が大きくなったんだよ。 
だから喜んでくれると思ったのに。」 
 
ネコだったのか、タヌキだったのか 
誰かわからない声が楽しそうに言いました。 
「向こう側の黒いところ、怖いよねえぇ。 
ぼく、見たくないもん。」 
 
かつては地球をぐるりと覆っていたオゾン層、 
私達はそのオゾン層をメガネ代わりにして宇宙を見ていたのです。 
オゾン層と言うメガネを通した宇宙は 
真っ黒ではなく、ブルーグレー色で、 
空に落ちていくような錯覚を起こすこともありません。 
そしてそのブルーグレー色の夜空に浮かぶキラキラ輝く星達、 
見慣れた夜空、季節ごとに変わる星座、 
昔は毎晩、見えた天の川、 
UFOが見えるかもしれないと期待して見上げる夜空を、 
夜空はいつでも仲間でした。 
いつかたどり着ける、遠くの星を知ることができる、 
それが何の役に立つのかなんて考えない。 
ただ知りたいだけ。 
夜空は遠い海外にいつか旅行しようと考えるような存在に 
私には見えていました。 
 
しかしあの夜、見た黒い闇はそのすべてを打消しました。 
宇宙に親しみも情けもないことを知ったのです。 
その情け容赦ない宇宙から私達を守ってくれたオゾン層は 
ビリビリに壊れて限界を迎えていました。 
なぜこんなことになってしまったのか。 
オゾン層がなかったら私達は星など見えていなかったのです。 
と言う前に存在していなかったのです。 
 
庭に水をまくたびに植物達が 
「たくさんお水をください。 
必ずたくさんの酸素を作ります。」 
そう言うのを聞きながら、この優しい植物達が作ってくれた 
オゾン層と言う優しい毛布を 
私達はなぜ破壊してしまったのだろう? 
 
家の中でネコ達が毒ガスをまかれて死にかけた時も 
観葉植物達は 
大丈夫、私が全部吸い取るから。 
何が何でもあなた達を守るから。」 
そう言い続けていたそうです。 
そしてその観葉植物は枯れていきました。 
 
「だめでしたね。 
私だけでは毒ガス全部を吸い取ることができませんでした。」 
 
枯れた観葉植物を見てネコ達は泣きました。 
 
「泣かないで。 
大丈夫。 
私みたいな植物を10個買ってもらってね。 
そうすればあなた達を守れるから。」 
 
庭の植物も同じでした。 
「頑張っても頑張っても無理です。 
あなた達が吐く毒とは違うみたいです。」 
 
植物が作った大事なオゾン層を私達は失いかけているのです。 
 
「でもおかあさん、前よりもいいんだって。 
だって前は見上げる夜空ほとんど真っ暗闇だったんだよ。 
おかあさんがここまで白い雲を戻したんだよ。 
自慢しなきゃ。」 
 
そんなもんだろうか?(笑) 
 
とにかく私は見たのです。 
気持ち悪い白い雲とその向こうに見える漆黒の闇。 
何もない闇ならまだいいかもしれない。 
優しくない闇。 
嘲笑うわけでもなく、敵視するわけでもなく、 
ひたすら私達を孤独にする闇がすぐそこに近づいているのです。 
 
とにかく毒ガスを消すしかありません。 
それは上空に上げるのではなく、消滅させるという意味。 
そんな私は2時間ほど前に庭に水をまきました。 
水道水の雨を庭中に降らせました。 
 
日本には水道水があります。 
みんなで力を合わせましょう。 
そうすれば全部繋がった元の優しいオゾン層を取り戻すことができます。 
日本には水道水があります。 
何度も書いておきましょう。 
努力ですよ、努力。 
 
 
ああ、怖かった。 
あんなもの見たくなかった。 
夜空は味方ではなかった。 
 
  

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 2022. 5. 18. Wed
  2023年3月20日(月) オゾン層 2
数日前のことです。 
いつものように夜、毒ガスや細菌消えろ!と願いながら 
庭に水をまいていました。 
夜の9時くらいのことです。 
夜空には小さな星がぽつぽつと輝いていました。 
脳の状態が変わったせいで、私はもう昔のように星が大きく輝いて見えることが 
なくなったようでした。 
その夜もこの1週間ほど毎晩、西の空に大きく輝く白い星ひとつが 
妙に目立っているだけの夜空でした。 
コンタクトを入れないと視力が0,07くらいしかない私の目では 
その白い星がどんな状態かきちんと確認することはできません。 
ぼんやりわかるのは2つの星がくっついているお団子みたいに見えました。 
お団子と言うか8の数字のように見えると書いた方がいいかもしれません。 
目を細めて何度もその星を見ましたが、 
どうしても8の数字のように2つ重なって見えます。 
ですからものすごく大きな星にも見えるので 
そんな大きな星って今までの星なら何だろう? 
そればかり考えていました。 
1週間ほどその8の星を眺めていたら、 
思い出したのです。 
 
海王星だ!(笑) 
 
 
海王星がなぜ見えるのかはわかりませんが 
私の脳なら見えないとも限らないのです(笑) 
しかも輝いているのです。 
海王星があんなに輝くか、それすら怪しい話なので 
海王星を見たと言う話は、読んだらすぐに忘れてください(笑) 
 
そして海王星か何かわからない妙に大きな星を眺めながら 
庭に水をまいていると、 
ホースが絡まって引っ張ることができずに 
私は癇癪を起こしながら水をまいていました。 
ふと空を見上げるとさっきまで海王星だけが目立っていた普通の夜空では 
なくなって白い雲が「田」や「囲」の文字のように 
縦横にぐちゃぐちゃに繋がって、その隙間には 
漆黒の闇の夜空が見えていました。 
2秒前まで海王星が見えていたとしても普通の夜空だったのに、 
一瞬で空は変化していました。 
おどろおどろしい恐ろしい夜空になっていました。 
 
嵐が来るんだ、私はそ思いました。 
こんな一瞬で変化する夜空なら嵐以外考えられません。 
それにしても恐ろしい空! 
田や囲みたいに見える変な形状の白い雲、 
その間に見える夜空の黒はあまりにも黒く、 
不気味でした。 
その黒い夜空には生命も星も、優しさも、親しみも 
救いも何もないように見えました。 
空なのに、見上げているのに、まる上に落ちて行くような錯覚を起こす 
不気味な漆黒の闇でした。 
 
嵐だ。 
絶対に嵐が来るんだ。 
 
私はそう思い、ホースを引っ張り、急いで水まきを終えることに 
しました。 
そして再び空を見上げると。そこには白い雲も隙間から見える漆黒の闇も 
なく、またさっきまでの海王星が妙に目立っている普通の夜空に 
変わっていました。 
 
 
私は何を見たのだろう? 
 
ホースを片付けながら考え続けました。 
何を見たのだろう? 
嵐はやっぱり来ないのだろうか? 
それにしても気持ち悪くて不気味な空だった。 
一瞬で消えたから良かった。 
あれは何だったのだろう? 
 
私は家の中に戻ってからずっと考えていました。 
 
 
 
 
 
(続く)  

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