高級レストラン"また行きたい"偏差値【2024年最新版】

  • フレンチ イタリアン 中韓焼肉 和食 その他 
  • 私の主観的な"また行きたい"偏差値です。味や店の優劣ではありません。


【保存版】高級レストランでナメられないためのマナー集

高級レストランには一種独特の雰囲気があります。「なんだか店に値踏みされているようで居心地が悪い」と感じる方が多いかもしれませんが、その通り、店は客のことを値踏みしています。

「お客様は平等に扱う」なんてのは大ウソです。レストラン業界には『ソワニエ(大切におもてなしするべき客)』という言葉があるくらいであり、一流の客や金払いの良い常連・重い客に対しては恭しく接し、どう見ても場慣れしていない一見客に対しては、人間だもの、おざなりな対応になるものです。

そこで、「高級レストランにあまり行ったことは無いが、ナメられたくはない」と考えるワガママな貴方のために、高級レストランにおけるマナーを整理しました。結構な長文となってしまったので是非ブックマークして頂き、必要に応じて読み返して頂けると幸いです。

アラビアレストラン ゼノビア(Arabian Restaurant Zenobia)/広尾

広尾の商店街の奥の地下に位置する「アラビアレストラン ゼノビア(Arabian Restaurant Zenobia)」。シリアを中心としたアラビア料理店です。麻布十番「ゼノビアカフェ(Zenobia Cafe)」の系列で、⾁類は全てハラルを使⽤しており、豚⾁・豚製品は⼀切使っていないとのこと。
店内は従業員もゲストも皆、外国人であり、異国情緒溢れるというか異国です。あちらのテーブルではアラビア語、お隣はフランス語、基本的なやりとりは英語と、各国の大使館が集まる広尾ならではの光景です。スタッフの誰かのお子さんが店内を走り回り、下膳やテーブル拭きを手伝ったりと心和みます。
シリアはイスラム圏なのでお酒はNGなのかなと思いきや、普通に置いてありました。こちらは隣国レバノンのビールであり、軽めのピルスナーでスイスイ飲めます。その他ワインなども用意されており、いずれも良心的な価格設定です。
2,900円の「ケバブコース」を注文。まずはサラダで独特の酸味が感じられクセになる美味しさです。ザクロのツブツブ感も心地よい。
これは何のスープだろう。豆っぽい穀物のザラつきが感じられモッタリと思いのですが、不思議と酸味も感じられます。スパイシーというわけではないのですがフラリと香る異国の風味が乙な味。
「ナン」と呼称していましたが、いわゆるインド風のバターがリッチなナンとは異なり、サッパリと軽い口当たりです。どこかで「ジャバティ」という表記を見かけたのですが、もしかするとインドの「チャパティ」と語源は同じなのかもしれません。
こちらは私も知っています。フムスです。いわゆるヒヨコ豆のペーストですが、ゴマやナッツの風味も感じられ実に濃厚。ヘルシーなピーナッツバターのような味覚で美味しい。
メインはシシカバブ。マトンの挽肉のハンバーグといった方向性であり、スパイスやハーブがふんだんに練り込まれており食欲をそそります。備え付けのゴハンは日本のお米と違って長細くパラッパラで、先日お邪魔したご近所の「イラン レストラン アラジン(Persian Restaurant Aladdin)」のそれと同じニュアンスを感じました。
以上を食べ、軽く飲んでお会計はひとりあたり4千円前後といったところ。ちょっと普通じゃない環境の中で興味深い食事を摂り、しかも結構美味しくて、この支払金額は実にお値打ち。それほど香辛料を使わず素材の持ち味を生かす芸風であり、思いのほか日本人の口に合う気がしました。韓国料理や辛い中国料理よりも余程距離が近い。

次回は大勢で訪れて、アラカルトでもっと色んな種類を試してみたいと思います。

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島キュイジーヌ あーすん/金城(那覇)

小禄駅から歩いて5分ほどの場所にある「島キュイジーヌ あーすん」。ゴエミヨに掲載された話題のフランス料理店です。イオン那覇近くの住宅街にあって、バブル期に建てられた個人の大邸宅を改装したそうです。
玄関で靴を脱ぎ、使い捨てのスリッパに履き替えてダイニングへと向かいます。このあたりの動線は完全に個人の家であり、奇妙な居心地の良さを感じます。全体として内装は明るくグリーンも映えるので、ランチタイムにお邪魔するのも良さそうです。

小林拓真シェフは東京のイタリアンや日本料理店で経験を積み、オーストラリアでも腕を振るっていたようです。帰国後は「星のや竹富島」の厨房を預かったのち、当店の料理長に就きました。
ディナーは8,800円で、ドリンクのペアリングを付けても13,000円と大変お値打ち。ソムリエは料理に合わせた面白いワインを発掘しており、やはりワインは値段だけで語れない部分が大いにあります。
アミューズは揚げたての小さなコロッケ。あちこーこーなベシャメルソースが詰まっており、中には島ダコが組み込まれています。島ダコのグニグニとした食感が食欲を刺激します。
久米島産の車海老は半生状態で。月桃で軽く包んで香りを移しつつ、エビの甘味を楽しみます。
チラ汁。「チラ」とは豚肉の顔を指し(チラガーのチラね)、たっぷりのキャベツと共に頂きます。豚肉のコクにキャベツの甘味が溶け合い、優しい優しいひと品です。
県産の旬野菜の盛り合わせ。このひと皿で20近い食材が組み込まれており、いずれの野菜も力強い味覚。ペースト状のものも含めてオシャレな味覚であり、当店の象徴的な料理と言えるでしょう。
今帰仁アグーのハンバーグ。ミッチリと密度の高い肉な味に舌鼓。トッピングのゴボウの土っぽさも合っていて、このひと品を300グラムぐらい大量に食べたい衝動に駆られます。
優しく火を入れたサワラ。かなり分厚いカットで肉のような食べ応えがあります。エビのお出汁を用いたスープやイナムルチー(沖縄の白味噌)を用いたペーストなどの工夫もあり、記憶に残る魚料理です。
メインディッシュは今帰仁アグー。バリっと実直に焼き上げたものであり、赤身の逞しさと脂の繊細な甘さを同時に楽しみます。付け合わは「タカアンダー」という在来品種の大豆だそうで、レンズ豆のような口当たりがフランス料理的で面白い。
デザートにはやんばる産のみかんを用います。ジューシーな果肉が印象的で、上品な仕上がりのソルベと共にエレガントなひと品です。
お茶菓子はちんすこうと心憎い演出。ハーブティーと共に楽しみごちそうさまでした。以上のコース料理が8,800円で、ワインのペアリングも付けてひとりあたり1.3万円と大変にお値打ち。「Maison de Fujii(メゾン ド フジイ)」に勝るとも劣らない費用対効果です。
ちなみに奥には和室もあって、個室として利用することも可能だそう。那覇空港からも近いので、旅行者の到着直後や出発前の利用にも便利。沖縄の食材をたっぷり楽しみましょう。オススメです。

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TRATTORIA Fragranza (トラットリア フラグランツァ)/白金高輪

白金高輪駅から歩いて5分ほど、三光坂の少し手前に2021年秋にオープンした「TRATTORIA Fragranza (トラットリア フラグランツァ)」。私の推しのフレンチ「テチュ クラシック エ ナチュール (Têtue. ~classique et nature~)」の並びにあります。
アイボリーを基調とした柔らかい雰囲気の店内。奥に細長くテーブル席のみで20席弱といったところ。軒先にはちょっとしたテラス席もあります。

露木裕史シェフは漁師からイタリア料理の世界へ入った興味深い経歴で、イタリアでも経験を積んだそうです。
ランチセットには食後のお茶が付くのですが、500円の追加料金でワインへと変更可能。こういう思想の持ち主のお店は良いことが多いです。
まずはミネストローネ。野菜たっぷり滋味あふれる味わいで内臓が休まります。ところで最近、我が家にはシャープの「ヘルシオ ホットクック」が導入され、上質な具沢山スープへのアクセスが格段に良くなりました。とても丁寧な生活を送っています。こんにちわ。
前菜盛り合わせ。ランチコースのそれとしてはリッチなラインナップであり、この時点でワインの2杯目を注文するか真剣に悩みました。
ショートパスタは赤海老とフキノトウで頂きます。赤海老が昨今類を見ないほど気前よく投入されており、甲殻類の旨味に淫します。パスタのクニクニした食感と合わせて屈託のない美味しさです。
メインは仔羊。しっとりと熱が入れられミルキーな甘味がふんわりと増します。3,500円のランチコースできちんとしたラムをお出し頂けるとは嬉しい限りです。
デザートはミルクのジェラートにクラシックなプリン。豊潤な乳脂肪が艶っぽい甘味を湛え、またプリンからは卵のコクがリッチに感じられ骨太な味わい。
以上のコース料理が3,500円で、飲み物をスパークリングワインに変更してもらって合計4,000円。料理の質ならびに量を考えれば見事な費用対効果であり、次回は夜にお邪魔しようと期待させる食後感。ランチにサクっとパスタだけ食べに来るのも良さそうだ。

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イタリア料理屋ではあっと驚く独創的な料理に出遭うことは少ないですが、安定して美味しくそんなに高くないことが多いのが嬉しい。
イタリア20州の地方料理を、その背景と共に解説したマニアックな本。日本におけるイタリア風料理本とは一線を画す本気度。各州の気候や風土、食文化、伝統料理、特産物にまで言及しているのが素晴らしい。イタリア料理好きであれば一家に一冊、辞書的にどうぞ。

トルネコパーパ (TORUNEKO PAPA)/泉崎(那覇)

2022年夏にデビューし「二郎系と家系が悪魔合体したラーメン屋」として耳目を集めた「トルネコパーパ (TORUNEKO PAPA)」。県庁前駅もしくは旭橋駅から歩いて数分の好立地にあり、近隣の勤め人からカルト的な人気を誇ります。
店内はカウンター席に加えテーブル席も結構多い。サーフショップのような内装であり「二郎系と家系の融合」からはイメージが大きくかけ離れています。女の子おひとり様や子連れ客なども散見され、皆に開かれたラーメン屋なのでしょう。
私は「コッテリうまうまトルネコラーメン」を注文。950円にプラス300円で「肉肉ジロもやし」を追加してもらいました。なるほどスープは豚骨醤油をベースとしており非常に濃厚。他方、オイルは豚ではなく鶏油を用いており、また違った面白味があります。
「肉肉ジロもやし」の迫力は中々のものであり、いわゆる二郎系の「マシマシ」に匹敵するボリューム感。モヤシだけでなくピリ辛のそぼろ肉もトッピングされるのが嬉しい。また、「コッテリうまうまトルネコラーメン」には大量の刻みニンニクも投入して頂けます。
肉も美味しい。その辺のラーメン屋は豚肉をチョロっと煮込んでハイ終わりですが、当店のそれは三枚肉をじっくりと煮こんでおり、ラフテーやトンポーローのような深みが感じられました。厚さも充分だ。
麺は低加水のストレート麺で、程よい太さが二郎の麺を想起させます。ツルツルとした口当たりとガシガシとした噛み応えが同居する。濃厚なスープにピッタリの麺である。
また、卓上には卵が山盛りに置かれており、ひとりにつき1個を無料でサービスして頂けます。そのままラーメンにぶち込むも良し、溶いてスキヤキのように食べても良し。
加えてランチタイムには無料でライスをお付け頂けます。ランチタイムにはと書いたものの、当店はディナータイムは営業していないので、実質的に常時サービスといったところでしょう。先の生卵を放り込んでTKG化するのもありですな。
連れは「兎琉猫(トルネコ)肉中華そば」を注文。先のスープとは打って変わって綺麗なスープであり、私の心のように澄んでいます。少し味見させて頂きましたが、見た目に比して塩気が強くボディが感じられる味覚であり、暴力的な喜多方ラーメンといったところ。
また、こちらの麺は加水率が高くちぢれておりプルンプルンとした口当たり。ちなみに「兎琉猫(トルネコ)肉中華そば」の場合は大盛り無料と気前が良い。
美味しかった。ラーメン1杯900円~と沖縄のラーメン店としては高価な部類にはいりますが、ゴハンもついて卵もついてこの価格設定なのだから寧ろ良心的と言えるでしょう。

ちなみに8時-10時半で「朝ラー」を提供しており、そちらはプレートで1,100円とランチより高い価格設定と挑戦的。次回は朝ゴハンの時間帯に挑戦したいと思います。

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