Yasuo's Notebook

ソフトウェア開発の話題が中心の備忘録です。

2023年のふりかえり

毎年恒例の1年のふりかえりです。今回はテーマ別にふりかえってみました。

2023年は主に仕事面で大きな変化がありました。4月から横浜の部門に兼務となり、毎週週の前半は尼崎、後半は横浜にという生活をしています。
横浜の部門では、長年取り組んでいるアジャイル開発と品質保証にフォーカスしており、今までのコミュニティでの活動でお世話になった方々とも仕事面でコラボレーションできる機会があったことが良かったです。

2023年の出来事で一番ショックが大きかったのは、長年テストコミュニティでお世話になった、にしさんがお亡くなりになったことです。私の記憶では、にしさんに初めてお会いしたのは、2006年につくばで開催されたSPI Japanだったと思います。にしさんのセッションに参加した際に、「メトリクスは自分たちが、うまくできてないと感じていることを測って共有して改善するために使うといい」というようなお話をされているのを聞いて、当時メトリスクは画一的な項目を取らされて報告するだけだった私はとても共感しました。最終日のパネルディスカッションの際に、偶然隣の席ににしさんが座っておられたので、ご挨拶しました。その時に、「関西で組み込み開発にTDDを広げるコミュニティ活動をしています」と伝えたら、満面の笑顔で「それはとても素晴らしいですね。応援します」と言ってくださいました。その後は、共同研究、JaSST Tokyoのクロージングパネルなど色々な場でご一緒させていただきました。最初の方に書きましたが、毎週横浜に行くようになって、にしさんにも会いにいきたいと思っていた矢先の訃報でした。私は、にしさんとの共同研究やその後の活動での経験は本当に財産になっていて、今も頻繁にその経験に助けられていることを感じています。ありがとうございました。

プライベートでは、5月から猫を2匹飼い始めました。もともと4匹の猫を飼っていましたが、2022年に4匹目が20歳で亡くなってから、1年間猫がいない暮らしでしたが、縁があり6歳と7歳の猫を家に迎えました。大人の猫なので最初はなかなか警戒していましたが、徐々に慣れてきてくれています。

コミュニティでの活動にはなかなか参加できていないですが、関東に行く機会が増えたことで、長くお会いできていなかった方々と再会することができました。来年もしばらくこの状況が続くので、木曜日、金曜日で時間が合う方はお会いできると嬉しいです。
来年もよろしくお願いします。

2022ふりかえり

2022年のふりかえりです。
今年は、コミュニティでの活動がほとんどできませんでした。

・SQiPシンポジウム
2月に投稿応援のためのイベントを開催しました。
イベントでは阪井さんに開発現場で役立つ論文の書き方についてお話していただきました。
この講演はシンポジウムの投稿に興味のある参加者の方にとって、学術論文と開発現場の人が書く論文の取り組み方の違いなど非常に有用な内容でした。また、私の会社の部署で作成する報告書を作成するプロセスに取り入れさせていただき、私個人としてもとても得るものが多かったです。また、このイベントの参加者から数人は投稿していただいたということで開催して良かったです。
www.juse.jp

今年は例年開催しているAgile Tour Osakaを開催できませんでした。来年は何かできればと思います。
仕事が忙しくなり、コミュニティ活動ができなかった一方で、コミュニティ活動の繋がりから仕事で助けていただくことが少しつづ増えてきました。また、自部門の人のシンポジウムへの投稿を後押しすることができたのも良かったことです。
あと、この歳になってゴルフを始めました。まだ、下手ですが一緒に行ってくださる方がいればお声がけください。

来年も、よろしくお願いします。

2021年ふりかえり

今年も大晦日になってしまいました。2021年のふりかえりです。

5月 
2020年から取り組んでいたUltimate Agile Stories 10th Anniversaryがようやく発刊できました。
5年ぶりのUASですが、コロナ禍の状況でイベントでの頒布が困難なこともあって、初の電子書籍として作成しました。多くの著者の方にご協力していただき非常に面白い本になりました。忙しい中執筆いただいた著者の皆様、表紙を作ってくれた @NoriyukiMizunoさん、ありがとうございました!

booth.pm

7月
スクフェス大阪で @kohseiさんにお誘いいただきLTでUAS10の紹介をさせていただきました。他のスピーカの皆さんの話がとても面白かったです。

https://confengine.com/conferences/scrum-fest-osaka-2021/proposal/15351/agilelt-2021

9月
シンポジウム委員をしているSQiPシンポジウムで今年は本会議の前のチュートリアルの講師を担当しました。演習中心の内容でしたがオンラインでスムーズに実施することができました。

12月
Agile Tour Osakaを今年も開催しました。今年も昨年に続いてオンラインでの開催でした。今年はアジャイルとQAをテーマとして、永田さん、井芹さん、荻野さん、山口さんに協力いただき議論することができました。このテーマは継続的に議論していけたらと考えています。

agile-tour-osaka.connpass.com

今年も多くの方に助けていただきありがとうございました。来年もよろしくお願いします!

スクフェス大阪でUAS10の紹介をしました

岩切さんからお誘いいただいてスクフェス大阪でUltimate Agile Stories Anniversary10の紹介をしました。
今回は著者の皆さんからUASへのメッセージをいただきました。メッセージをくださった著者の方がそれぞれどのUASにどんな記事を書いてくださったかもまとめました。
いただいたメッセージを見て改めて皆様に支えられてUASを出してこれたんだと思い感謝しています。

アジャイル同人誌 Ultimate Agile Stories 10th Anniversary - Speaker Deck


Boothにて頒布していますので興味の方はぜひチェックしてみてください。
uas - BOOTH

Ultimate Agile Stories 10th Anniversary

アジャイル開発をテーマにした同人誌Ultimate Agile Storiesの10周年を記念した新刊を電子媒体(PDF)にて頒布しています。
Ultimate Agile Storiesは2011年に最初のIteration1を頒布してから、5年間コミックマーケットXP祭り、JaSST Tokyoなどで紙媒体で頒布をしていました。5年ぶりの新刊となります。

booth.pm

今回も素晴らしい著者の方に様々な面からアジャイル開発についての記事を寄せていただきました。
既刊を読んでくださっていた方も、読んだことがない方も是非読んでいただきたい内容になっています。

Ultimate Agile Stories発刊に寄せて/岩切 晃子
アジャイル放談/Ultimate Agile Stories編集部
プロダクトオーナーが最低限守るべき10のこと/吉羽 龍太郎
新任のスクラムマスターが観察すべき5つのこと/原田 騎郎
実践から学ぶリモートアジャイルのノウハウ/岡島 幸男
チケット駆動開発はチケットの二重性を生かしたプロセスである/小川 明彦
アジャイル開発導入を成功に導く期待マネジメント/松浦 洋介
視座を広げ、上げ下げするためにどうすればいいか?/中村 洋
受託開発でのスクラムにおける、共犯者モデルについて/川口恭伸
アジャイル開発のたった三つの肝/徳冨 優一
ソフト開発30年やってみた/土屋 秀光
アジャイル品質はどのように取り組まれているのか? ― パターンQA to AQの実践状況より ―/鷲崎 弘宜
私がアジャイル開発を学ぶ理由/阪井 誠
Fearless Changeでやってみる現場改善/細谷 泰夫
自己の成長のためのアジャイル活用術/伊藤 宏幸
22世紀のシステム開発風景 -いま私達がやること-/kyon_mm
中動態と感覚統合とアジャイルと/長沢 智治
アジャイルリーダーのための行動モデル:アジャイル・パフォーマンス・ホラキー(APH)/小林 浩
ことさら、アジャイル/新保 康夫
アジャイルなウェブサイト構築のお客さんになりました。/山中 美智子
キーワード駆動によるシステムテストの自動化/小井土 亨
マイクロサービスにおけるユニットテスト/長瀬 嘉秀
テスト自動化を続けて学んだこと~OSS/コミュニティ/ビジネス/石川 達也
他人に言われなくてもやることを増やして、今日やることを選び取ろう!/のーどみたかひろ
SEPGな組織でタスクかんばんをチームで実践した話/都築 将夫
行動につなげるふりかえりフレームワーク「KPTA」/天野 勝
新興国ベンチャー企業で学んだコンフリクトマネジメント/徳 隆宏
アジャイルの不自由/やっとむ
Regional Scrum Gathering Tokyo、 10 年のあゆみとこれから/永瀬 美穂
あとがき

2020年のふりかえり

2020年のふりかえりです。2年ぶりの年末のふりかえりです。
今年は、コロナ禍の影響もあり、仕事では出張がほぼ無くなりました。2019年には多いときは週に3日くらい出張していました。ちょうどオリンピックに備えて会社も在宅勤務の制度、インフラを整備しかけていたので、意外にスムーズに在宅勤務に移行できたと思います。

1~2月 
Asian PLoP2020に向けてパターンランゲージの論文を書いていました。
3月に台湾でカンファレンスに参加する予定でしたが、コロナ禍により台湾でのカンファレンスは中止になってしまいました。

9月
3月に台湾で参加する予定だったAsian PLoP2020がオンラインで開催されることになり、ライターズワークショップに2本の論文の共著者として参加しました。SQiPシンポジウムは例年通りシンポジウム委員として参加しました。今年はシンポジウム委員会もシンポジウム自体もオンラインでの開催でした。
今年は、小井土さん、山口さん、伊藤 由貴さんと一緒にテスト自動化についてのパネルでお話ししました。

11月
市谷さんからお誘いで、イベントに参加しました。仕事でアジャイル導入のお手伝いをさせてもらった吉村さんに事例発表をしてもらいました。
静岡ギルド(準備中)勉強会「製造業アジャイル、静岡での実践!」 - DevLOVE | Doorkeeper

12月
Agile Tour Osaka × miniPLoP2020を開催しました。Agile Tour Osakaとしては11回目の開催でした。
今年はオンラインということもあり、1日での開催にこだわらず、2回に分けて実施しました。
Day1は鷲崎さんに基調講演をしていただき、午後にライターズワークショップを実施しました。
このイベントでは論文としての体裁は要求しておらず断片的なパターンでも気軽に出せるようにしています。
気軽にパターンについて議論できる場にしていきたいと思っています。
Agile Tour Osaka × miniPLoP 2020 基調講演 2020年12月12日(オンライン・Zoom) - こくちーずプロ

あやなるさんのブログ
ライターズワークショップ初体験!とても画期的でためになった話|あやなる|note


Day2は「SCRUMMASTER THE BOOK」の監訳の皆さんに書籍の内容についてのお話と翻訳のメイキングについて話をしていただきました。
ディスカッションがAgile Tour Osakaらしく面白かったです。

Agile Tour Osaka × miniPLoP 2020 Day2 2020年12月22日(オンライン・Zoom) - こくちーずプロ

監訳者のikikkoさんのブログ
Agile Tour Osaka × miniPLoP 2020で、SCRUMMASTER THE BOOKの紹介とディスカッションしてきたよ - @ikikko のはてなブログ

akipiiさんのブログ
AgileTourOsakaでSCRUMMASTER THE BOOKの裏話を聞いた: プログラマの思索

2021年は、Ultimate Agile Storiesの新刊を久しぶりに出します。
今日も編集作業をしていました。今年は編集しながら年越しになりますが、なんとか休み中に作業を完了して皆さんに早くお届けできるようにしたいと思います。
来年もよろしくお願いします!

12/22 SCRUMMASTER THE BOOKで広がるスクラムマスターの世界

久しぶりの投稿です。今年もAgile Tour Osaka × miniPLoP 2020を開催します。
Agile Tourは、グローバルなカンファレンスで世界中で10~12月にアジャイルのカンファレンスを
実施し、共有するという趣旨で2008年から実施されています。
Agile Tour: Edition 13th | at2018.agiletour.org
Agile Tour Osakaは、2010年から実施していますので、今回で11回目になります。
今年はオンラインで開催となっており、Day2を12/22に開催します。

www.kokuchpro.com


今回は、今年出版された「SCRUMMASTER THE BOOK」(翔泳社)の監訳者の皆さんに「SCRUMMASTER THE BOOKで広がるスクラムマスターの世界」というテーマで書籍の内容についてお話いただきます。

www.shoeisha.co.jp

チームでスクラムを適用し始めた方に、いろいろなことを質問してもらいます。そのチームの成熟度合や状況によって具体的な対処は違ったものになるのですが、対処を判断する視点や考え方は共通しています。本書はそのスクラムマスタが持つべき視点や考え方について書かれた貴重な書籍です。

また、来月開催されるRegional Scrum Gathering℠ Tokyo 2021で原書である「The Great Scrum Master」著者のZuzana Sochovaさんの講演が予定されているので、それに先立って、監訳者の皆さんのお話を聞く貴重な機会ですので是非参加をお願いします。