愚かの頂で、骨になるまで

本と、マンガと、ボードゲームが心の主食

今年読んでおもしろかった漫画(2014)

今年のまとめと、

今週のお題「2014年のお別れ」〈2014年をふりかえる 3〉」

をかねて、今年読んでおもしろかった漫画を列挙。

アナーキー・イン・ザ・JK

アナーキー・イン・ザ・JK (ヤングジャンプコミックス)

アナーキー・イン・ザ・JK (ヤングジャンプコミックス)

 

今年一番の衝撃。
正直言ってちょうおもしろかった。
けれどだれにでも勧められる漫画ではないです。
どこかへんな女子高生たちがファミレスでダラダラしているだけ、
みたいな漫画が繰り広げられます。
単眼少女だったり男の娘だったり興奮すると尻が光る子だったり。
基本的に下品でしょーもない会話が繰り広げられるだけですが、
そのテンポと言葉選びは非常にツボです。

ストレッチ

ストレッチ(1) (ビッグコミックススペシャル)

ストレッチ(1) (ビッグコミックススペシャル)

 

ストレッチ漫画。
事情があってシェアハウスをしている、20台前半の女性2人の話。
2人は高校の先輩後輩で、どうも東北出身らしい。
東北の地震を受けて2人ですむ事になったらしいことはほのめかされるが、
あくまでほのめかされるだけ。
なんか事情がありそうな雰囲気を漂わせつつ、2人の日常とストレッチを描くだけ。
蘭がかわいいです。

ドミトリーともきんす

ドミトリーともきんす

ドミトリーともきんす

 

高野文子、12年ぶりの単行本。
特に、科学者をテーマにした本とあり、面白かった。
大学に関連施設のあった牧野富太郎の人柄の鱗片に触れられた気がした。

なにより、高野文子がすごく丁寧に一つ一つの話を作っている印象を受けた。
自伝やエピソードの一つを取り上げ、ある程度想像をおりまぜ、
一人一人の科学者たちがどんな人だったのかをふっと匂い立ち上がらせてみる。
おそらく丁寧で迅速で熟練した手つきでないと綺麗には立ち上がらないものなんだろうな、と思わせてくれる完成度があった。
あと、作中で出てくるうどんの湯気の表現がとても好き。

子供はわかってあげない

子供はわかってあげない(上) (モーニング KC)

子供はわかってあげない(上) (モーニング KC)

 

完全ノーマークでした。
出て、ネットで少し評判になってから読みましたがやられました。
評判になるのも分かる。
非常に画力に富んでいる訳ではないですが、
この作品の空気感とテンポのためにはあまりに絵がマッチしている。
そして一つ一つの言葉選びがぐさぐさ来る。
そーかーそーだよなー、そーいうことばかけるよなー、と何か知らんが納得してしまう。

超能力、新興宗教、ボーイミーツガール、父親探し、とか
どんだけハードボイルドでサスペンスでスペクタクルだ、と思ったけど、
まったくもってそんな感じではなく、青春で透明感あってあったかかったです。
悪人1人もいない。

ちーちゃんはちょっと足りない

空が灰色だから」のころから阿部共実は大好きなのだが、
遂にこの作品で「この漫画がすごい!」の一位を受賞した。
阿部共実の作品を読む時、「これは”どっち”だろう」とハラハラしながら結末まで読み進める事がある。
“どっち”とは、救いがあるのかないのか、という問いなのだが、
自分が、そのいずれであってほしいと思っているかは分からないまま読んでいる。
ちーちゃんはちょっと足りない」は「ブラックギャラクシー6」と同時発売であり、
どっちかが”ある”側で、どっちかが”ない”側であることは見抜けていたが、
ちーちゃんが”ない”側だとは予想だにしていなかった。
何より本作すごいのが、ちーちゃんは本当の意味での主人公ではなく、
真の(読者自身を投影する)主人公を浮かび上がらせる装置にすぎないところ。
それでこのタイトル付けるか、って。

正直、ちーちゃんがこんなにたくさんの人に評価される事に少し意外な思いをもっている。
この作品、もんのすごく自分には突き刺さったし痛かったが、
同じような経験や思いを持っている人が結構いるものなのだな、と感じた。

おかえりなさい サナギさん

サナギさんがすごく好き。
正しく言うと施川ユウキがすごく好き。
更に正しく言うと、がんばれ酢めし疑獄!! がすごく好き。

どーでも良いネタで高校生(たぶん)がグダグダ言ってるだけですが、
その着眼点とユーモアセンスにはいつも脱帽です。
たまにおもしろがるだけではなく、感心さえしてしまう事がある。
多分作者は日常生活においても脳内でいろんな突っ込み入れながら生きているんだろうな、と思う。

宇宙兄弟

宇宙兄弟(1)

宇宙兄弟(1)

 

え?いまさら?
そうです。
今更全巻集めてしまいました。

あんだけ話題になっているので面白くないはずは無いんです。
それは知っていました。
でも、それ以上でした。
単純に題材や内容が面白いだけじゃない。
登場人物たちの悩み方や現実の壁がリアルに描かれているので、
一緒に手にあせ握って没頭できる。
(その解決方法が多少御都合主義だとしても、漫画にそれを指摘するのは無粋かと)

とにかく先が気になる。

MAMA

MAMA 1 (BUNCH COMICS)

MAMA 1 (BUNCH COMICS)

 

売野機子、初の長篇連載作品。
売野機子は好きで大体持っていますが、
ここのところ MAMA で迫力ができた気がしています。
国中から歌のうまい少年のみを集めた聖歌隊の話。
ここで歌声が神に認められるとこの世のものと思えない歌声を得たあげく、最後には天に昇る事となる。
それを至上の名誉ととらえるもの、バカにしつつ恐れるもの、家族の生活のために目指すもの、その様々な目的と思いと性格を持った少年たちの話。
不安定だからこそ到達できる一つの極地を描き切っていると思う。

路地恋花

路地恋花 1 (アフタヌーンKC)

路地恋花 1 (アフタヌーンKC)

 

作品自体は2010年から2012年の作品。
恋愛漫画が読みたくてお勧めされているものを読んでみた。
京都の町外れにある手に職系の若者たちが集まる長屋を舞台にした、
一話完結型の恋愛漫画
銀細工師とか、本の装丁屋とか、花屋とか、美容師とか。
重いトラウマがあってどーの、という話ではなく、
軽いタッチで人の思いと時間が過ぎていく話がたくさん入っています。


夜とコンクリート

夜とコンクリート

夜とコンクリート

 

最近大のお気に入りの町田洋。
相変わらずのクオリティ。
夏休みの町とか、なんでこんな作品をかけるんだろう。
この人は抜群に「夏の空気」を描くのが上手いと思う。
すごく少ない線と面で、夏のヒリヒリする暑さを書き切る。
更にはそこにもの寂しさや懐かしさや愛情や執着さえ乗せ切る。
光の使い方が上手いんだろうなーとは思う。

こちらで一話読めるので是非。
http://mavo.takekuma.jp/title.php?title=32

Amazon で買ってよかったもの(2014)

今年のまとめと、

今週のお題「2014年のお別れ」〈2014年をふりかえる 3〉」

もかねて、Amazon で買ってよかったものを振り返り。

 
USB急速充電器

 マルチタップの半数以上を占めるUSB充電器に辟易していたのが、
これでかなり解決された。
主にこれで充電しているのはこれ。
iPhone 5 以降用
iPhone 4S 以前用
・Cheero と Kindle paperwhite
bluetooth イヤホン用

本当ならコンセント5つを占めるか、入れ替えなければ行けなかったのでかなり便利。

FILCO majestouch 茶軸

仕事でキーボード使っている時間は膨大だから、
なるべく良いもの使った方が良いよなーと思って購入。
結構キータッチが軽い方なので、茶軸にした。
かなり快適。

YAMAHA NX-50 スピーカー

ヤマハ パワードスピーカー (左右1組) ブラック NX-50(B)

ヤマハ パワードスピーカー (左右1組) ブラック NX-50(B)

 

実は既に一度購入済みだったのだが、
壊れてしまい、保証も聞かなくなっていたので再購入。
この値段帯では非常にいいクオリティだと思っている。
(そんなに比較している訳じゃないけれど)
少なくとも自分に取っては、映画を見たりゲームをするためには満足のいく音質となっている。

・トイレットペーパースタンド

tower  トイレットペーパースタンド タワー ホワイト

tower トイレットペーパースタンド タワー ホワイト

 

なにかのまとめでお勧めされていたもの。
シンプルで手頃で使いやすくで何の文句も無いです。
トイレは白いものが多いので敢えて黒でなく白の方がよいかと。

ラガヴーリン16年

ラガヴーリン 16年 箱入り 700ml

ラガヴーリン 16年 箱入り 700ml

 

Amazon がアルコールの扱いをし始めたらしいので頼んでみた。
Islay Whiskey が好きなのだけど、ラガヴーリンが一番まとまりのある味な気がする。
ラフロイグピーキー加減も大好きだけど。

 

 

 

ゲームマーケット2014春 所感

今年も行って参りました、ゲームマーケット

ゲームマーケット春、というか夏、でしたね。

 

朝の待機列は前回秋の屋内と違って屋外。

朝の陽がかなり照りつけ、本気でくらくらしました。

仕方ないのでシャツを脱いで頭に掛け、太陽に背を向ける本気の陽の光対策。

頑張った甲斐あり、友人に頼まれたものもほぼほぼ買う事ができましたが。

 

今回買ったのはこちら。

 

・開拓王

・仮面の王

・Night Clan

・Gods' Gambit

・オツカイフクロウの苦労話

・ロストレガシー 貧乏探偵と陰謀の城

・黒猫ローラと魔法の森(カードゲーム)

 

そして身内のシンデレラが多すぎる、です。

 

今年は直前まで忙しかったのであんまり調べられなかったのですが、

とりあえず気になるものは手に入りました。

去年気になった人狼系のゲームはかなーり少なくなった気がしますね。

一旦ブームも下火になった感じでしょうか。

今回結構多いな、と思ったのはビジュアルやコンポーネントにこだわったゲームでしょうか。

今回買った、「オツカイフクロウの苦労話」や「Night Clan」がまさにそんなところでしょうか。

やっぱり一発で目を引くのは強い印象が。

 

あとは同人でも大箱めのゲームが増えたかなぁと。

ゲーマーズゲームというか、ボードを使うゲームと言うか。

あくまで所感ですが。

 

とりあえず、ゲームマーケット前に買ったロココの仕立屋、炭鉱讃歌、宝石の煌めきあたりも消化していかなきゃなー

 

 

GM2013秋 獲得物レビュー その2

今日もゲーム会をやってきましたのでその結果を。

 

・フランベ

・こびとのくつや

3秒ルール

・犯人は踊る

・僕らのLIVE 君とのDICE

・恋おちアイドル

・かれいど

 

自分所持のものでないものもあるので細かいルール間違いあるかもです。

ご指摘お願いします。

とはいえ、あくまで紹介のためにルール説明しているのですべては説明しきっていません。その点は悪しからず。

 

■フランベ

正確に言うと今日でなくてゲームマーケットの打ち上げの日にやったゲーム。

「サイコロを振らないからフランベ」、「サイコロステーキを焼き上げるゲームだからフランベ」というダブルミーニングだけで芸術点。

そういうの大好き。

ゲームもゲームで非常に面白い。

おもしろい、というと月並みだが、「興味深い」っていうのが一番心情に近い。

自分の前にサイコロ10個を階段状に積み上げ、上から見えているサイコロの面だけをゲームに使います。

ゲーム当初は3個しか見えておらず、手番ではそのうち一つをを中央の1〜6のサイコロの目に対応したフライパンにおいていくことができます。

サイコロを置いた際に、対応する(1と6、2と5、3と4)の反対側に積まれているサイコロが2 or 4個だった場合、それを引き取らねばなりません。

たとえば、「2」の目のサイコロを置いた際、「5」のフライパンに4つサイコロが既に載っていた場合はそのすべてを引き取るのです。

また、既に4個載っているところに追加で乗せる場合は、乗せた一つを手元に引き取ることができます。奇数にするためにはこの手順が必須です。

プレイヤーはそれぞれ、「9個」や「11個」など目標個数が書かれたカードを手にしており、その個数に近づける必要があります。よって、取らなくてもいけないし、取り過ぎてもいけない。

 

さて、感想。

大体誰も最初はよくわからん顔しながらゲームを始めるのですが、上から二段目が崩れるぐらいになると大体うんうん唸りながらサイコロを置くことになる。

ゲーム感があまり既存のものと共通しておらず、奇数と偶数の寄せては返すジレンマと、他人および自分の見えぬ賽の目という敵と奮闘感覚は唯一無二と思う。

手軽でルール説明も少なく、その割に戦略性や論理性が必要とされる。

このテーマ勝ちっぽさと、しっかりゲームゲームしている感じは正直、かなり好き。

 

■こびとのくつや

春に『ポストマンレース』で話題をさらったImagine Gamesさんの新作。

マニュアルに多少の疑問を禁じ得ないらしく、インストしてくれた所有者は首を傾げつつ説明してくれました。

出てくるコンポーネントは「材料」「くつ」「こびと」の3つ。

基本的には「くつ」にかかれている「材料」を集めてそのくつを作ることを目指します。

とはいえ馬鹿正直に集めていただけでは大変なので、「こびと」の力を借りることで素早く靴を作っていくことができます。が、「こびと」が最後まで手元に居ると最も点数の高いくつを持っていかれてしまいます。

そのため、要求する材料を渡して丁重にお帰りいただくか、靴を売った際にお帰りいただく必要があります。

その他、作成途中だと他人に使われてしまう「コレクション」なども。

 

さて、感想。

ルール把握は少し手間取りましたが、把握できてみると意外に重厚めのドイツゲーム風。

自らの利益と相手の不利益を考え、上手くお帰りいただく計画を立てながら小人に手伝ってもらう必要がある。

その割にゲームの完了時点が程よいところに設定されており、「もう少しこのシステムで遊びたかったのに」と「一体どこまで走り続ければいいの」の適度な中間点で終わる仕組みとなっていた。

 

■3秒ルール

ザ・パーティーゲーム

様々なお題に対して、「3秒でいくつまでできるか」を競り&実践するゲーム。

例えば、「3秒間で○回ターンできる!」とあれば、自分が3秒間でターンできると思う回数を宣言していく訳です。

最大回数を宣言した方に実際3秒間でやってもらいます。

できれば「成功」としてカードを獲得。できなければ「失敗」としてカードを獲得です。

 

必至に行為を繰り返すメンバーに腹を抱えて笑わさせてもらった。

もはやそれ以上語ることはなし、というところ。

個人的にヒットだったのは、20回のお辞儀を繰り返す人や、25回の足踏みをくり貸す人をiPhoneのスローモーション動画で撮影すること。

回数カウントにも使えるし、なによりそのスローモーションの様が面白すぎる。

 

■犯人は踊る

GM2013秋の最注目株のひとつ。

プレイヤーは「犯人」や「探偵」、そのほか手札交換の能力を持つカードなどをつかって、犯人として最後まで生き残ること or 犯人を持つのが誰であるのか当てることで勝利を目指すゲームです。

「犯人」や「探偵」は役割として与えられるのではなく、カードの能力として与えられます。

『犯人カードを所持している際に他者の探偵カードにて指名された場合、敗北する』、『犯人カードとアリバイカードを同時所持している場合は探偵に指名されても敗北しない』、などと。

いくつか種類のある手札交換カードに依って流れ行く犯人カードの在処を探ること、または探らせないことが何より重要となります。

 

ラブレター meets 人狼と言った感じ。

勝利条件や敗北条件がカードの能力に依って与えられるという意味ではラブレターに近い。

2、3回やりましたがやっぱりかなり面白い。

犯人カードを後まで取っておいて買ってやろうと思うのですが、大体流れていってしまう。今度は探偵で指名してやると思っても探偵カードが流れてこない。

その攻防が非常に面白いが、そのまま何もできずに他人の犯人宣言などを行っているのを見るだけの「一般人」に成り下がってしまうことも度々。

そのハズレ感も含めてのゲームデザインなんだろうな、とは思っています。

 

■僕らのLIVE 君とのDICE

通称「ぼららだ」。

6個のダイスを振り、中央に置かれた楽曲カードの出目合計数を満たすことで点数を得ます。

カードによっては非常に高い出目目標や必須ダイス目などが指定してあるため、手札の女の子カードの能力を使って出目や合計数を変化させ、目標の点数を達成していくことになります。

目指す楽曲カードが他プレイヤーと一致した場合はより高い点数のプレイヤーのみが獲得できるルール。

 

失礼ながら、ラブライブがテーマのゲームということで完全に敬遠しており、知人のすすめてやってみて反省した。

非常に面白かったです。

楽曲カードの絶妙な難易度設定やカード能力のヴァリエーションと想像力。

『王への請願』というゲームとシステムが似ているという話ですが、自分はやったことがなく、寧ろ今回カナイさんが発表されていた『Eight Epics』と似ているな、と感じた。

普段あまりダイスゲームはやらないのだが、これはこれで面白いな、というのが最近の気付き。

 

・恋おちアイドル

やってきました、恋おちアイドル。

これはヤバいね。

パーティーピーポーならぬパーティーゲーマーたちの心を鷲掴みにするテーマ。

親プレイヤーはシチュエーションカードをランダムに選び、読み上げます。

そのシチュエーションにて親プレイヤーの心を射止める台詞を、各プレイヤーは考え発表します。

全員発表が終わったら、親プレイヤーは「ロマンチック」や「クール」などと書かれたステータスカードを各プレイヤーに配ります。ただし、各プレイヤーはこのカードを"見ることができません"。

3回おわったあと、中央に置かれたやおよろずメンバーカードの誰にアタックをするのかを選びます。

各メンバーは好みのステータス組み合わせが書いており、プレイヤーに配られているステータスカードの組み合わせと一致したのであれば「告白成功」とみなされます。

ねいじまさんとポールさんだけはちょっと特殊ルールでしか成功することができません。

自分がもらえていると思ったステータスを予想しつつ、アタックをする必要があります。

 

こりゃ話題になるわ。

おいおい、お前さん、突然口説き文句なんか出ねぇだろ?だったらここで練習していけや。と言わんばかりのゲームコンセプト。

同人ゲームはとがるとやっぱり面白いですね。

単純にアホなこと言って終わり、ではなくて、「どんな印象を持たれるのか」をコントロールおよび予想しつつ、それをもって「女の子にアタックにいく」というコンセプトが秀逸。

あとは普段ボードゲームやらない集団も気に入る可能性はあるなぁ。

うちの会社の同期とか絶対悪ノリしてやるな…。

 

<追記>

ちなみに、唯一私が「最高」の評価をもらったのは

「友達とけんかしちゃった女の子に仲直りするよう勧める言葉は?」に対して

『明日俺、世界滅ぼすけど。どうする?』でした。

今考えると、どうだろうこれ。

 

■かれいど

今回注目株の一つ、桜遊庵さんのかれいど。

まず箱が良い。あの質感で作ってくるのはすごいなぁ。

テーマは万華鏡。そのテーマだけでもすごく興味を引かれる。

ゲームは六角形エリアの陣取りゲームと言った感じ。

ホールケーキを六等分したときの形に陣地が空いています。

http://ouyuuan.cloud-line.com/sakuhin/kaleido/

そこに自分の色のタイルをはめていき、6箇所すべてが埋まったタイミングでそのうちの占有度に応じて点数を配分します。そして最終計算の時に重要となる、六角形の回転を行えます。

また、六角形の陣地を新たに置いていくこともできます。

すべてのタイルが置き終わったタイミングで今度は接した3辺に依って作られる真ん中の六角形の占有度を比較し、更に点数計算をします。

最終的に最も点数が高かった人が勝ち。

 

正直上手いことルールが説明しきれないのですが、かなり真剣に考える陣取りゲーム。

単に上下左右を考えていれば良い陣取りゲームでなく、回転することを見越してより有利な場所にタイルを置いていかねばならない。

独走を許しても行けないが、邪魔ばかりしていても自分の点数を稼ぐことができない、そのジレンマがよい。

自分は(図らずも)なるべく多くのところで2位の点数をもらえるようにしたところ、最終的には勝つことができた。

まだ施行回数1回ですし、意図してやった訳ではないのでもう少し次は考えながらやってみたい。

 

 

 

ゲームを消化することよりレビューを書くことの方がよっぽど大変。

でもせっかくやったからには書きたい。

ブログ書きはそのジレンマを楽しむゲームです。

違うけど。

後やっていなくてやりたいのはヘイムスクリングラ、ロストレガシーですかね。

あ、あと妖精と塔もやらねば。

 

 

GM2013秋 獲得物レビュー

ゲームマーケットの余熱覚めやらず、平日に中野のボードゲームバーにて新しく手に入れたゲームを遊んできました。

完全に前のめりになっていて写真を取り忘れてしまったので文字情報でまとめてお送りします。

 

■メイガスホールデム

I was game さんの新作。

私はモチーフになっているテキサスホールデム自体を寡聞にして存じませんでした。

テキサスホールデムはポーカーの一種であり、手札のみで5枚からなる役を完成させるのではなく、手札の二枚と場の前プレイヤー共通カードの組み合わせに依って、役を完成させる、というのが簡単な説明になるかと思います。

メイガスホールデムも同様に、各プレイヤーは2枚の手札を持っており、場に公開される3枚のプレイヤー共通カードのうち1枚と手札によって、より高い点数の組み合わせを目指す、というのが基本的なルールです。

 

カードには「ユニット」、「ユニット−魔術師」、「呪文」の3種類があります。

ユニットは単体で点数になるカード。

ユニット-魔術師は、それだけでも点数になるが、呪文を唱えることができるカード。

呪文は単体では点数にならず、魔術師と同時に選ばれた場合、唱えられたことになり点数となるカード。

それぞれ、特定の種類やカードと組み合わせることで高い点数を狙える可能性がある能力を持っています。

 

手札が配られ、場の共通カードが公開されていない時点から賭け金をベットしていき、一枚場のカードを公開して再度ベットをしていきます。

当然途中でおりるのもあり。

最後まで残ったメンバーで、場のカード一枚と手札で作れる最高点数を競い、買った一人がすべての賭け金を獲得します。

 

さて、感想。

3人でやったので少し変則ルール入りだったのですが、

個人的にはかなり楽しかった。

カードの種類や特殊効果も1回やれば把握しきれる範囲。

達成できる点数とその確率もある程度ぼんやり把握できるので、

勝負のしどころを見極めつつベットしていく感じがたまらない。

「いけるかなー」ぐらいで勝負をするとあっという間にチップを持っていかれるので、

本当に勝てるときに全力で勝ちにいく、が正攻法なのだとおもいます。

それが根付いたらブラフで勝負を仕掛ける、と。

今回人数が少なかったので、5人以上のゲームを遊んでみたい。

ルールはシンプルだし、人を選ばないけど

本当に深いところはゲーマーズゲーム、という印象。

 

■クルリア

たしか試作の段階で一度遊ばせていただいたのですが、

製品でガッツリと勝負。

 

ルールは両面神経衰弱。

タイルの両面が 赤 or 青 or 黄 or 緑 となっており、両面の組み合わせは均等になるように数があります(両面同色も各色あり)

4 x 4 の升目状にタイルを配置し、プレイヤーは手番で任意の二つのタイルを裏返します。

裏返した先のタイルが同色だった場合、裏返した2枚のうち任意の1枚を獲得することができます。

同色でなかった場合、タイルは裏返した状態で次のプレイヤーの手番となります。

基本はこれの繰り返しです。

勝利条件は、6枚のタイルを先に集めること。

ただし、敗北条件があり、獲得したタイルが4枚以上同色となった場合、即座に敗北となります。

上記の敗北条件を任意で発生「させる」行為が手番中にできます。

4 x 4 の升目状のタイル二つを裏返すかわりに、相手の獲得したタイル2枚を裏返すことができます。

裏返した結果、同色だった場合獲得することができます。

また、裏返した時点でそのプレイヤーの獲得タイルに4枚以上同色があった場合、即座に敗北します。

 

さて、感想。

本気で覚えようとすると脳みそが搾りかすになるほど頭使う。

でもそれが爽快。

肝は「両面同色」のタイルがどこにあるかを把握すること。

4色すべて把握すれば、1枚タイルを裏返したときにそれを「獲得する」ことは可能となる。

また、「獲得しないこと」も可能となる。

(例えば裏返して緑が出たときに、両面緑を2枚目に選べば獲得、両面黄を2枚目に選べば獲得しないこととなる)

ここまで考えると、「相手が獲得していない色の両面タイルを、早めに自分が獲得してしまうこと」が有効な戦略なのかな、と考えてしまう。

一方で、自分の獲得タイル内で同色そろってしまう可能性も高くなりますね…。

今回は自分も対戦相手も両面同色を残したままプレイしていたので気になります。

いくつかセオリーは出てきそうなので何度かやって Try & Error してみたいですね。

 

■Eight Epics

カナイさんの新作試作品。

感覚としては「成敗」に似たプレイ感のダイスRPGといったところです。

世界の危機に対し、それぞれ能力を持った8人の英雄が立ち上がる、というストーリー。

各プレイヤーは英雄を1人もしくは複数人担当することになります。

世界の危機は「災厄」カードとして表現され、そこには災厄を乗り切るために達成しなければいけない「必要達成度」の数値と、必要達成度を下げるために必要な条件(ダイス目の合計値や任意のダイス目、ダイスのぞろ目数など)が書いてあります。

例えば必要達成度が「12」、条件として「ダイス目合計30:-4」「ダイス目合計20:-3」「ダイス目合計10:-2」と書いてあったとしましょう。(実際にこのようなカードはありません)

この災厄に対して、プレイヤーは自分の担当する英雄から今回の災厄に挑戦する英雄を一人選び、その能力値に書かれた個数のダイスを受け取ります。

ダイスを振り、2回まで振り直せる(一部制限有り)中、出目の合計が30を超えた場合は必要達成度が4下がり、8となりました。

同様に後続のプレイヤーの英雄が出目を30出せた場合、3回で対象の災厄を乗り越えることができたことになります。

 

そのように、全部で5つの災厄を乗り越えていくことになります。

災厄を乗り越えるのは難しく、英雄各々が持っている特殊能力や、その英雄が命を失う(ゲームから取り除かれる)ことで発揮される奥義などを駆使しながら乗り越える必要があります。

 

さて、感想。

結果としては勝つことができた。

とはいえ、かなりシビア。

一度ダイスを振った英雄は横向きになり、何らかの能力(つうか大将軍の能力)で再度行動可能にならない限りダイスは振れなくなってしまう。

いつ、だれが、何の災厄に挑戦し、いつ、だれが、奥義を発動するのか。

上手く組み立てなければいけないけれど、ダイス次第の部分もあるため容易には思った通りにすすむ訳ではない。

ダイスが少ないのに高い目や好条件を作り出せた時は賞賛の嵐、ダイスが多いのにクズ手しかできなかった時は罵声の嵐、でかなり盛り上がった。

プレイヤーの選択性とランダム要素、論理的戦略性という意味では非常にいいバランスで成り立っているのではなかろうか。

ただ一点あったのは、プレイ時間15分、とマニュアルに記載してあるがその時間で終わるとは到底思えない。

今回1時間ほどかかったのは初プレイであったことを考慮しても、30分ぐらいが妥当なのではなかろうか。

 

やっぱり評判高い方々のゲームは面白い。

うううむ悔しい。

 

ゲームマーケット2013秋 所感

ゲームマーケット2013秋に、行って参りました。

獲得したのは以下。

 

・ロストレガシー 百年戦争と竜の巫女

・月夜の人狼(限定版)

・メイガスホールデム

・Dragon's Stone 拡張 妖精と塔

・Eight Epics

ボードゲームガイド500

・ドミニオンラーニング

・プリンセスワンダー

 

ゲームマーケット自体は3回目の参加、ビッグサイトでは2回目の参加です。

なのでサンプル数は少ないのですが、その傾向を見てみるとやっぱり人増えてるなーとは感じました。

特に今回は女性が多くいるように見受けられました。

人狼の影響も大きそうですが。

 

そう、もう一つ傾向と言えば人狼系のゲームが凄まじく増えましたね。

気になったので、ここ3回のサークル数をカウントしました。

 

開催人狼ブース数人狼企業ブース数人狼同人ブース数総ブース数人狼ブース数/総ブース数
2012秋3122081.442%
2013春3122221.351%
2013秋12572574.669%

 

※カタログに「人狼」の文字が入っているサークルを抽出

※企業ブースはカタログの1/2ページエリアを用いているブース、同人サークルは1/6もしくは1/8エリアを用いているブース

※総ブース数はゲームマーケットホームページの一覧からカウントアップ

 

多いと感じた今回、総数でそれまでの 4 倍になっていますね。

そりゃ多い訳だ。特に企業ブース(大型ブース)が人狼に関わり始めている、という結果になっています。

特に最近はTVでもいくつか番組をやっていることからかなり一般認知度と企業のプッシュ度は高そうですね。

個人的な話で言えば、「月夜の人狼」を予約購入しました、限定版を。

正直、人狼をやるために欲しかった、というよりは長谷川さんの絵の人狼カードを手元に置きたかった、というほうがモチベーションに近いです。

 

相変わらず8時ぐらいから待機列に並んでいたわけなのですが、

今年は去年に比べて格段に誘導がよかったです。

カタログ非保持者のルートを明示し、素早く待機列を形成、

10分前になっても開場せず時間通りに開く、と

去年気になったことはすべて改善されていたな、と感じました。

一方で同人サークルの待機列についてすこしモヤッとしてしまいました。

ものすごく人気のサークルは最初長蛇の列ができます。

だいたい、30〜40人ぐらい並ぶことも。

とあるサークルに並んだときにそのサークルのスタッフは対応し切れておらず、

そばにある企業ブースの方が列誘導を手伝ってらっしゃいました。

おそらく事前にお願いしている訳ではなく、好意で手伝っていたんだと思いますが、

そもそもサークルに並ぶ列の誘導は誰の責任なんでしょうか?

列を作ることで邪魔になったら誰が誰に謝る?

サークルは列誘導のための人員を準備する義務があるのか?

どれほど並ぶか、確実に予想できる材料も無いのに?

難しいですね。(投げっぱなしです)

 

もう一つ。

朝から並ぶ他に、事前に取り置き・予約をお願いしていたところもありました。

全部で5つほど。

おかげで後からゆっくりと確実に、そのサークルの作品を手にすることができました。

ですが、その入力フォーマットがバラバラだったため、いくつかご迷惑をおかけすることが。

予約方法パターンは

本名 or アカウント名 と 数字なし or サークル提示の数字 or 自分指定の数字

の組み合わせで決定する感じ。

2 x 3 = 6 パターン。

本名かと思ってアカウント名言ってしまったり、自分指定の数字を忘却してしまってワタワタしたり、とてんやわんやでした。

もちろん、情報を整理しておかない私が悪いのですが、入力フォーマットがバラバラなことって非生産的だよな、と思わざるを得ません…。

サークルによっては予約管理の既存サービスを利用されてたりしていたので、ゲームマーケット運営側が何かしら担いで推奨してもいいんじゃないかな、と思ったりします。

サークル側は自分で情報を整理する手間がある程度省けるし、購入者側は予約情報の一本化と予約物の一覧化ができるようになる、と。

もうちょっと21世紀満喫しても怒られないと思います。

 

あともう一つは些細なことなのでさらっと流しますが、

ゲームマーケットで3時や4時を超えて在庫が残っているサークルって「もしかして全然売れてないところなのかな」と感じてしまったりしません?

午前中に売り切れるのが偉いのか、だったら30個限定で持っていけば良いのか、ってそういう話じゃない気がするのですが、あの空気感は何に起因していて誰が作り出しているのか気になります。

 

とかとか言ってますが、

とにかく相変わらず楽しんできました。

「モテねば。」のインストでまたたくさんの方とインストしながら遊べましたし。

また行きます。