戦略派学習塾 愛岐ゼミより

戦略派学習塾 愛岐ゼミより

岐阜市 可児市 犬山市 岩倉市 の学習塾「愛岐ゼミ」、名古屋市 の学習塾「エフィカ藤が丘教室」を運営しています。
少人数指導・個別指導の学習塾・進学塾です。
塾の経営や指導で感じたことを率直に書いていきたいと思います。

ここ2ヶ月くらい

新規生のお問い合わせや

在塾生の学習相談が多く

同時に決算処理もあり

かなり忙しい時期を過ごしております。


春は新しい目標、新しい生活に向かって

やる気が高くなる時期でもあり、

逆に中弛みの学年は浮つく時期でもあります。

だからこそ、

この時期にしっかり取り組める生徒は

他の生徒たちと差を作ることができるのです。


とはいえ、

受験の学年を迎えるのでなければ

やる気が起きないのが普通ですが、

それでは気に入らない保護者も

とても多いのです。

これまでうまくいっていたのに

この時期にやる気がないお子様に腹を立て

まるで何も成果がないかのようにおっしゃると

さすがに私も腹が立ちますので

さよならということになります。


やる気のない時期との付き合い方は

とても難しいものです。

管理を強めれば、

うまくいくように見えても

当の本人のやる気がないと

本人のストレスが高くなり、

余計な衝突の原因にもなります。

スケジュール管理はもちろん大事です。

しかし、本人ができる範囲を超えた

頑張らせるための計画は

頓挫するか手抜きになるか、

あまり良い結果にはならないのです。

ですから、

できる範囲のスケジュールをつくり

ゆるめでも何かを続けさせることが

ベターな導き方だと私は思います。

そこで機嫌を取って、

スマホ、ゲーム、レジャーを提供すると

余計に学習に向かわなくなり

親の怒りは爆発します。

みんな自由にしたい時期は

お誘いも多く、遊びたい気持ちを

常に刺激されていますから

最低限すべきことを約束させて

自由を与えることが必要だと思うのです。


学校課題が多い学校の生徒でも

この時期は比較的暇なので、

何かに取り組むのに絶好の時期です。

得意科目を一つ伸ばすとか

先取りして貯金を作るとか

何もなければ、

英検に挑戦するのはどうでしょうか。


塾ではみんな頑張っています。

学校の学習が止まっていますから

今取り組んだことは全部貯金です。

中学受験コースと子たちにとっては

学年が上がって急激にたいへんになり

積み残しがたくさんある状態を

少し緩和することができます。

新4年生にとっては

学習ペースを作るチャンスです。


目標を作ることは

今以上に頑張らせるためのものだと

多くの方が思っておられるようですが、

調子の悪い時、やる気が起きない時に

これだけはやっておいて

あとは少し休憩しても大丈夫だという

安心のため目標も必要だと思うのです。


皆様にとって

この春が価値的なものでありますように。

私たちは皆様の厚いご支持に支えられて

良い新年度を迎えることができました。

講師の配置が変わって、

まだ私自身も慣れていませんが、

今年はさらに多くのことを成し遂げられる

予感がいたします。

皆様はいかがでしょうか。


愛岐ゼミより


模試の偏差値が良かったとしても、
確かな「合格力」があるとは限りません。
模試で点を取るために
模試で出題されやすい内容を徹底したり、
時間配分や問題選び等の戦略を立て、
点数を最大化するようなテクニックは、
本番の受験でも役に立つ可能性はあります。
しかし、
模試は入試問題そのものではありません。
バラエティー豊かな中学入試の
典型的な一面をテストにまとめたものと言えます。
学習の定着度を確認し、
受験の戦略を図る意味では、
模試の活用が確かに合理的だとしても、
実際に志望校の入試過去問と向き合って、
偏差値通りの点数が取れるかどうかまで
しっかり確認してこそ
対策の有効性が確認できるというものです。
 
入試問題への対応力が真の実力です。
東海地区の某塾では、
過去問は最新の2年分しか解いてはだめだと
指導されていたことがありました。
塾での模擬テストで
東海地区の過去問を素材として使うので
過去問を解いておくと効果がないと。
塾のテストをしっかり復習したら、
きちんと入試対策ができているので
過去問対策をしなくても安心だと。
その塾のある保護者様が
本当に大丈夫かどうか心配だったので
我が子に「禁断の」入試問題を解かせたら
きちんと合格点を取れて安心したとか。
そんな「笑い話」もありました。
 
模擬試験の多くは塾が主催しています。
その模試で高い偏差値が取れて、
志望校の合格判定が良ければ、
塾に対する信頼度も高くなります。
何もかも塾の言いなりに対策すれば
良い結果が得られるような錯覚をします。
我が子の得意不得意はしかし、
同じ塾同じ教材で学んだお子様たちと
全部同じということはないでしょう。
周りが合格できたという方法を
我が家に当てはめたところで
それが良い結果になるとは限らないわけです。
受験とはそういうものだと皆さん割り切って
合格数が多い塾に預けることが
確率の高い方法だと思うのは安易です。
その確率だって、
合格数が多くなるほど下がっていくのです。
 
中学受験の後、
中高一貫校の中高校生を預かる私たちの所には
受験で思うような結果を得られなかった生徒様や
思うような結果にはなったけれども、
中学以降の学習に同じやり方が通用しないと、
心配された生徒様、保護者様から
多くのご相談があります。
何かしらの後悔があったとして
わかった上で仕方なく取り組んでいたのか、
何も考えず、塾任せだったのか、
それはとてつもなく大きな違いです。
私たちは皆さんの思いを受け止めながら、
それまで取り組んできた確かな成果を
生徒様一人ひとりの中から見つけ出し、
そのベースから戦略を練ることが
最初の仕事となるのです。
 
模試の点数が取れていても
期待した結果が得られなかった場合
それが実力が足りなかったのか
実力は確かにあったけれども
本番だけうまくいかなかったのか
そういう分析はもちろんのこと
その「現実」の中から
次の3年間6年間の戦略を練るのです。
中学受験の結果は
良い意味でも悪い意味でも
「失敗した」子にとっては
実力どおりの結果ではないのです。
 
中学受験は「地頭」で決まると
多くの塾講師は言いますが
もちろんそうだとしても
じっくりと3年計画6年計画で育てれば
可能性を大きく広げることはできます。
私は個性的な塾を運営しているため
中学受験から大学受験まで
長期にわたって在籍する子が多くいます。
一人の子を長期間指導した経験が
たくさんあります。
短期間の指導だけですと
受験は地頭だと言いたくなりますが
私は地頭説を支持しつつも
中長期的には差が縮まると考えています。
 
不合格は大きなダメージです。
その中にも大きなアドバンテージはあります。
何より、謙虚に自分と向き合うことができます。
人生は長く、中学受験の経験は否が応でも
今後の人生に影響を与えます。
勇気あるチャレンジは
必ず人生の糧になるべきです。
周りの大人の支えが必要です。
 
愛岐ゼミより
 
東海地区の中学受験は
日能研東海さんがシェアを占めていて
この地区の合格判定は、
合不合テストよりも合格判定テストの方が
信頼性が高くなっています。
私たちは四谷大塚加盟塾ですので
学習の定着を試すためには、
四谷大塚の模試である合不合テストを受けるべきですが、
東海地区での、
難関中学志望者の中での位置を知ろうとすれば、
特に、愛知県の中学受験において
多大な影響力を持つ日能研さんの模試に
参加せざるを得ないのです。
もともと愛岐ゼミの塾生は、
四谷大塚の模試よりも、
日能研の模試の方が偏差値が高く取れて楽しい
と言っていましたが、
今はこの地区の上位層が
多く日能研さんに在籍されていますので、
四谷大塚でも偏差値60あたりの生徒層が厚く
合格判定テストの偏差値が取りにくくなり、
少なくとも他流試合の不利が
模試の結果に反映しているように思います。
オンザロードの資料などを見せていただくと、
あまり合格者が出ていないゾーンから
愛岐ゼミ生は合格をしています。
別教材で学んでいるので、
逆転に見える結果も不思議ではないのですが、
日能研さんに在籍されているお子様が
模試とは相性が悪いために点数が取れないからといって
実力がないとは言い切れないのではないかと思うのです。
現にうちの塾生が日能研さんに転塾したとして
Mクラスに入ることができなかっただろうと思う子も、
滝中学の合格が出る事は少なくありません。
集団塾にお通いであれば、
相対的な学力を上げることが主目的ですから
周りのお子様より良い点数を取れるかどうかは
その学習環境で学ぶお子様の
受験対応する力を測るものさしとして、
確かに理にかなったものだと思います。
集団塾に通われていて、
模試で偏差値が取れなければ、
その主目的を果たしていないのですから
受験の勝負としては厳しいと
言わざるを得ません。
実力をつけることが目的で
きちんと一つ一つ押さえようとすると
模試での得点は取りにくくなりますが、
そうした目的、態度で学んでいるお子様が
模試の偏差値を稼げなくても
受験本番では良い勝負をするのです。
その見極めは過去問演習で可能です。
他教材で学んだお子様からすると、
もう少し低い基準でも合格が可能なわけです。
私たちのような小規模塾であれば、
その可能性を見つけることこそ、
勝ち抜くための手がかりとなるのです。
 
模試で点が取れなくても合格できるのは
入試問題と相性が良いとか、
得意科目を最大限に活かす戦略や
苦手科目の不利を最小限にとどめる戦略をとっているからであり、
個別の対応がうまくいった時のみ
良い結果が得られるものです。
私たちはこれまでの経験を生かし、
職人的な仕事で勝ち抜いていきたいと思います。
 
偏差値によってお子様たちが格付けされ、
本人やご家族から
周りのお子様たちよりも劣る部分だけを
ことさら意識させられるような受験は
あまりにも辛いものです。
まだこれからどんなふうにでも変われるはず。
模試の結果にとどまらず、
中学受験で思うような結果にならなくても、
それもまたその子の能力の烙印では無いのです。
悲しい不合格の後も
なぜか塾にそのまま残って学習をし続け、
大学受験では実力にふさわしい進路を勝ち取った
というドラマが毎年あります。
ひとりひとりの成長を見つめてきたからこそ、
模試での格付けは
ある意味合理的ではありつつも
それが全てと思って欲しくないなと思うのです。
 
愛岐ゼミより