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ボクの書庫に大切に保管されている本があります。
河田耕一氏著「シーナリイガイド」
奥付を見ると、初版本で昭和49年ですから、ボクが20歳の時に買ったものでしょう。
もう50年も前のことです。
若き日のボクはこの本を貪るように読み、レイアウトへの夢を膨らませたものでした。
それまでの鉄道模型関係の本といえば「工作」一本槍で、どうやったらこの車両を作れるかといった記事ばかりでした。
そこに一石を投じたのがTMSに連載された坂本衛氏による「摂津鉄道」のレイアウト記事であり、この本でした。
典型的な駅本屋や農業倉庫のスタイルとは、機関車駐泊所を取り巻くストラクチャーの要素とは、といった記事が目白押しで、こういった情景が模型で作れたらイイなあ、と夢見たものです。
中でも模型ゴコロを直撃したのが「スケール運転を楽しもう」という巻末の記事。
様々な情景を紹介してきて最後に「さあ、これらを踏まえて、スケール運転の楽しさを教えて上げましょう」とでも云いたげに。
まずは川俣線を例にとり車両の入れ換え作業の実際を見せた上で、最後の最後に架空の「川正線の一日」と題する記事があり、時系列に車両の動きを考えています。
この発想にはノックアウトされました。
これを読んでからというもの、ただ単にエンドレスを走らせることに満足できなくなり、そこから心象鉄道への道を進んだものでした。
今でも「温泉電軌のりかえ」の風情などは作ってみたい情景で、半世紀を経った今でも第一級の本と信じて疑いません。
そんな河田さんとモデルワーゲンのFacebookでコメントの遣り取りをしていることが嬉しく、SNSの有難さをつくづく感じています。
だいぶ部品も揃ってきたので、一昨日から袋詰めを始めました。
この製品は再生産ですので、一般的な「キット組立講座→製品出荷」ではなく、いきなり出荷になります(^O^)。
冬姿・夏姿ともに残数は4両となっておりますので、御希望の方はお早めにお願いします。
https://www.modellwagen.com/product/09156-1.html