今年も「ハロプロ楽曲大賞」の投票時期を迎えた。

12月7日23時59分までの投票と定められ、結局投票したのは締切5分前だった。

毎年のことだが、チキンレース大好き人間のようである。別にそういうわけではないのだが、結果として毎回そうなる。

 

今年の投票は以下のようになった。

毎年そうだが、特に楽曲部門の「5曲」というのはいいだけ悩む。これも入れたいがどうしようと迷い、土壇場で順位を入れ替えることもある。今年もそれが起きた。

 

<楽曲部門>
1位 3.0 英雄~笑って!ショパン先輩~/BEYOOOOONDS
どうしたって今年はこの曲を選ばないわけにはいかなかった。
英雄ポロネーズ・ノクターン第2番・幻想即興曲というショパン作曲の3曲をポップの歌モノに変換してしまった作家陣に敬意を表すのと同じかそれ以上に、小林萌花というメンバーの存在が重要過ぎた。そして終盤、平井・前田と続く静かなパートの情感豊かな歌はこの曲でも屈指のポイントだと思っている。
(作詞:星部ショウ/作曲:FREDERIC FRANCOIS CHOPIN/編曲:加藤裕介・星部ショウ)

2位 2.5 愛すべきべき Human Life/アンジュルム
「アンジュルムとは」という命題に対してこれ以上ない明快な答えを音楽で示した曲だと思っている。初めて聴いたのが「ひなフェス」だったが、この曲の持つ明るさとメンバーの笑顔のパフォーマンスに圧倒されてしまった。「前途は多感だ」とか「お先はまっキラだ」という歌詞は実に気持ちいい。裏打ちのスカのビートも気前のいいホーンセクションも大好物だ。これは堂島氏に脱帽するほかない。
(作詞・作曲:堂島孝平/編曲:鈴木俊介)

3位 2.0 POPPIN' LOVE/Juice=Juice
今年リリースのアルバム「terzo」の新録曲はいずれも佳作と言うべきであった。中でもこの曲は新体制のJuice=Juiceにバッチリ合っている可愛らしさが魅力的。気持ちよく突き抜ける高音域を聴いているだけでも、この体制の充実を強く感じる。稲場愛香卒業後もパートを一部組み替えながら、新メンバーを含めて全員がソロを持つ聞かせ方は変わっていない。Juice=Juiceここにあり、である。
(作詞:山崎あおい/作曲:Andreas Carlsson・Julie Yu・Erik Lidbom/編曲:Erik Lidbom)

4位 1.5 悔しいわ/アンジュルム
本当にカッコよく歌ってくれているけど、これはタテの線を揃えるだけだって超絶難しい曲。間奏部分なんか「君たち何でしれっと歌えるの」ってレベルだと思っている。そして役者揃いの中でも、満を持して登場するリーダー竹内朱莉の存在感がやっぱりひときわ大きい。カッコイイ。そして無条件にサンキュー卓偉。さらに俊介先生が編曲とあっては安定と言うほかない。
(作詞・作曲:中島卓偉/編曲:鈴木俊介)

5位 1.0 規格外のロマンス/宮本佳林
とってもポップで、キラキラした佳林ちゃんの側面を純度高く抽出した佳作である一方、歌の内容は「世間的な愛」ではない気持ちを歌っている。これだけポップなメロディに乗るから聞き流しがちになってしまうが、歌詞を含めて味わいたい一曲。でもやっぱり、伸びやかな歌声がどこまでも聞き惚れるレベルなんだよなぁ。
(作詞:西野蒟蒻/作曲:Caroline Gustavsson・Chris Meyer/編曲:Chris Meyer)

<カバー曲部門>
1位 3.0 I WISH/モーニング娘。'22
ひところ多産された「Updated」シリーズのようにするのではなく、オリジナルの音源のままに、現メンバーの歌声を乗せた作品。「人生って素晴らしい」とリフレインするこの曲は、時代や歌うメンバーが変わっても色あせることを知らない。永遠のスタンダードである。つんくが総合プロデュースの立場を離れて久しい今、改めて新録がなされたことは喜ばしいと思う。
(作詞・作曲:つんく/編曲:河野伸)

2位 2.0 GIRLS BE AMBITIOUS! 2022/Juice=Juice
メンバーが変わると歌詞も変わる。この曲に関しては2015年に書き下ろされたバージョンからバックトラックも改めて制作されており、ドラムが生音に変わった。これだけでも十分すぎるほどの嬉しい変化。
(作詞・作曲:中島卓偉/編曲:中島卓偉・宮永治郎)

3位 1.0 もしも…/稲場愛香(Juice=Juice)
いわゆる「あざかわ」系の曲としてこれまでにもカバーが誕生している曲だったが、この春満を持しての稲場愛香によるカバーとなったが、これがやはり絶妙にスイートでニヤケ放題であった。ここまで可愛いを抽出しきってくれたのは流石である。
(作詞・作曲:つんく/編曲:高橋諭一)

<MV部門>
1位 3.0 大・人生 Never Been Better!(モーニング娘。'22)
大変風の強い日だったという後日談があったが、開放的な屋外での撮影を含みながら、メンバーの笑顔がたくさんの、爽やかなMVが公開されて気持ちは高ぶった。カッコイイMVも見どころはたっぷりだが、メンバーが笑顔だったり、自然な感じでじゃれ合っているのが何より幸せだと思う。ゆえに本作は最高レベルの幸せをもたらしてくれる。

(Director : 森田亮)

 

2位 2.0 イニミニマニモ ~恋のライバル宣言~(Juice=Juice)
Juice=Juiceの最新体制で撮影されたMVは、有澤・入江のお芝居から始まるという、これまでにはなかったスタート。「Juice=Juiceの日」でMV初公開となった時も、この出だしはちょっとしたどよめきが起きた。Juice=Juiceの新しい魅せ方が提示されたと思っている。メンバーのいろんな表情が収められているが、終盤の一気にバーッと明るくなるバートはやっぱり華やぐものだった。新メンバーもソロパートを持ち、堂々たるデビュー!

(Director : 今村繁)


3位 1.0 ハムカツ黙示録(BEYOOOOONDS)
トンチキ部門と言っては失礼だろうが、やっぱり一筋縄でいかなかったのがこれ。もちろん寸劇を含めてメンバーの魅力はたっぷり引き出されているのだが、その一方でスナイパーがハムカツを発射する展開なんて、どんなアイデアマンがいたもんだと思いながら笑って見ていた。しかしよくよく考えれば歌詞でハムカツ連呼してるのがそもそもの原因だったわけで、その意味ではだいたい雨子師匠のせいと結論した。いいぞもっとやれ。

(Director : 植木秀治)

 

<推しメン部門>
宮崎由加(M-line Club / ex.Juice=Juice)
今年もADIRAプロデューサーとして不定期ながらインスタライブを行ったり、FCイベントを実施したり、私たちと「会える機会」を作れるように考えてくれていた、いつまでも自慢の推し。一人を選ぶとなると、やはり私は彼女を選ぶ以外にない。新しくブログも開始したことでもあり、2023年もますますよろしくとお伝えしたい。

 

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更新履歴

2022.12.08 00:08 投票内容を更新

しかし我がことながら余裕がなさすぎる。

12月8日締切だというのに、当日になってから一気に書き上げるというのは考え物である。

 

というわけで、2020年12月1日から2021年11月30日までに発表された作品を対象とした投票も、いよいよ今年で20回目となった。

最盛期には楽曲も膨大な数がリストアップされたが、今回は楽曲部門99曲、MV部門66作品と、いささか控えめな数であった。

 

12月にモーニング娘。'21とJuice=Juiceが揃って新曲をリリースしたが、これは対象期間の

いたずらで次回扱いとなっている。ただ、これが今回の対象だったら、先行はますます混迷の

度合いを深めたと言っていいだろう。その意味では救われたと言っても過言ではない。

 

今回の私の投票結果は以下の通りであった。

 

<楽曲部門>
1位 3.0点 マサユメ(つばきファクトリー)

作詞:児玉雨子/作曲:中島卓偉/編曲:炭竃智弘

※アルバム「2nd STEP」より

 

印象的なカッティングギターから始まってどんな曲になるのかと思ったらまぁ、強烈にカッコイイ!今年新メンバーを迎え入れる直前、平均年齢20.25歳のお姉さんグループの迫力にすっかり圧倒されてしまった。

特に2サビラストからCメロへつないだ岸本ゆめのの歌いっぷりには拍手を送りたい。

曲の激しさに一切ヒケを取らない激しい歌詞は児玉雨子さんの手によるもの。

件のCメロに乗せる「わたしの大真面目な失恋 あんたの試練にするなよ」は凄い。

2位 2.5点 愛されルート A or B?(アンジュルム)

作詞:山崎あおい/作曲:山崎真吾/編曲:山崎真吾

※シングル 「はっきりしようぜ / 泳げないMermaid / 愛されルート A or B?」 より

 

個人的な趣味として「バリバリのホーンセクション」というのがあって、

これがズバリ当てはまった曲。

もちろんそれだけでなく、1Aメロのどこか気だるい感じで歌い出す笠原桃奈の表現力の

豊かさにハッとさせられ、3サビでたった一人追いかけるパートを歌う竹内朱莉の凄さを

再認識。

サビ終わりの歌い上げるパートもそれぞれカッコよくてたまらない。細かいシャッフル

ビートの上で動き回る歌が聴いてて気持ちいいのもグループの充実を感じた。

そして最後の最後に「だけど変わりたくない」をぶち込む山崎あおいさんのテクニックが

今回も冴えた。こう言うの好きなんだなぁ。

3位 2.0点 きみの登場(ハロプロ研修生)

作詞:中島卓偉/作曲:中島卓偉/編曲:炭竃智弘

※アルバム 「3-STARS』」より

 

今年開催された研修生の初単独ライブで初披露され、自分自身は後にYoutubeの動画で

視聴したのだが、初めて聴いた段階で気に入ってしまった。なんたって歌詞が素敵すぎる。

研修生に向けた応援歌だと私は勝手に理解している。

そこに乗る曲は歌いやすいように見えて随所で転調していたり、リズムが変わってみたり、

そこはハロプロだよなぁと感じられてそれもまた最高ではないか。

大サビ前のソロギターの熱さも良い。

いささか余談だが、ハロプロでは初めてクレジットされるギタリスト・小林ファンキ風格氏は

これまでにもTwitterでいろんな曲を自分なりにギターでプレイする動画を公開してくれて

いて、どれもこれも楽しそうに弾いてくれるから個人的にも好きなのだ。

4位 1.5点 このまま!(モーニング娘。'21)

作詞:つんく/作曲:つんく/編曲:平田祥一郎

※アルバム「16th ~That's J-POP~」より

 

「ひなフェス」で披露されて聴いたのが初めてだったと思うが、とにかく「これはライブで超楽しそう!」と思った。疾走感たっぷりで楽しくて、ステージでメンバーもみんな笑顔で歌っている、素晴らしい!としか思えなかった。

とは言えサビから始まる曲は、いきなり裏打ち&細かいリズムを要求されるという、簡単に歌いこなすことなんてできない仕掛けだった。

これを笑顔でダンスしながら歌っているんだからやっぱり凄い子たちだと思ってしまった。

5位 1.0点 ガラクタDIAMOND(つばきファクトリー)

作詞:森由里子/作曲:馬飼野康二・鎌田俊哉/編曲:炭竃智弘

※シングル「涙のヒロイン降板劇 / ガラクタDIAMOND / 約束・連絡・記念日」より

 

歌謡曲テイストあふれる、どこか懐かしい曲と思ったら、

作曲が馬飼野康二先生・鎌田俊哉先生という大御所でビックリした思い出。

このシングルからつばきファクトリーは新体制となったが、新メンバーがいきなり素晴らしい

仕事を見せてくれている印象がとっても強かった。

従来メンバーに混じると妹的な感じのように見えるが、この曲の世界を十分に表現する、

儚さを感じさせる歌を聴かせてくれていて拍手を送った。先輩メンバーも負けじとカッコイイ

からたまらない。

サビ終わりの「ダイキライよ!」の低音は毎回痺れられせれる。

<MV部門>
1位 4.0点 フレフレ・エブリデイ(BEYOOOOONDS)

 

 

今年のMV部門はもはやこれ一択と言って良かった。

曲自体が既に大好きだったが、MVになるとその曲の持つ幸せなエネルギーはさらに

強いものになる。

最初に見た時からこれ最高だと思っていたが、途中で見慣れぬ「広告まであと3秒」が

表示されて何事かと思ったら、ガチで「野菜生活」のCMが入ってきて、その作り込み方に

圧倒されたし、もちろんその展開の予想外さ加減に大いに楽しませてもらった。

元気がない時とか、ちょっと辛いと思った時に観るとこれが効果てきめん。

ふと心が軽くなるどころか、油断すれば泣ける。こんなに幸せたっぷりで明るい曲なのに

不思議だ。

そんな力がこのMVにはある。

2位 1.0点 こんなハズジャナカッター!(BEYOOOOONDS)

 

 

とにかく「楽しませる」MVをやったら彼女たちの右に出るものはないと言ってもいいかも

しれない。

この作品では芋洗坂係長氏を振付に迎えて、とにかくコミカルに、さらに過去の自分たちの

登場人物が続々現れるという展開で見る者を飽きさせない。

終盤、セットに立っていた「?」の電飾を倒すシーンがあり、直後の一岡伶奈の素晴らしい

表情が全部持っていく感じはするものの、疑問を吹っ切って「逆にこれで良かった!」と

高らかに締める演出としては私は大変好きだった。

2位 1.0点 泳げないMermaid(アンジュルム)

 

 

今回選択した中では唯一綺麗で儚げな「魅せる」MV。

万事賑やかなアンジュルムだが、モードを切り替えればこの「青の世界」に引き込んでくれる。

この曲では歌い出しと落ちサビ後半で川村文乃がソロを取っているが、アップの表情と、

少し細く高い歌声がもたらす儚さがこの曲に非常に合っていると感じた。

楽曲部門には選考できなかったが、切ないメロディの後ろでベースが暴れているのも

個人的には大変好み。

 

<推しメン部門>
宮崎由加(M-Line Club / Juice=Juice OG)

 

今年も「ADIRA」のプロデューサーとして活躍する一方、お昼休みの時間に新商品紹介

などでインスタライブをしてくれたり、FCイベントで会える機会を作ってくれたり、私たちの

方にもしっかり目を向けてくれるのを感じ、それがまた安心感でもあった。

また、Juice=JuiceのOGとして、後輩メンバーを可愛がったり、メンバーの卒業などに

際しては短いながらも愛情にあふれたコメントをTwitterで発信してくれたり、今もなおJuice=Juiceの母のような存在感。

今年もしっかり推し続けさせてくれる、そんな推しである。

1)楽曲部門
1位 ニッポンノD・N・A!(BEYOOOOONDS) 3.0点
曲だけでなく歌詞も大事だと思う私にとって、この曲のサビの歌詞は「おいおいトールちゃん半分放棄しよったなw」と思ってしまうものだったが、それすら吹き飛ばすほどの、この曲が持つ力強さと勢い、さらに中間部の「主張」を挿入した戦略に白旗。

2位 「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?(Juice=Juice) 2.5点
何と言っても、Juice=Juiceメンバーの表情豊かな歌が良い。特にイントロや落ちサビなんか聴き入ってしまう。その感情を乗せる歌詞も、弱さや寂しさを抱いていた中から、最後に力強い想いで締めくくるという構成が見事だった。

3位 Come with me(こぶしファクトリー) 2.0点
なんという豪華なバックトラック!と驚いた曲。川口千里さんの見事なドラムは動画でも公開されているが、この曲に関して言えば、私はベースラインも大好物だった。そもそもこの曲めっちゃ難しいと思うけれど、バッチリ歌いこなすこぶしファクトリーに脱帽。

4位 好きかもしれない(こぶしファクトリー) 1.5点
正統派のマイナーに乗った「あなたが決めてよね 愛か錯覚か」という歌詞にまずぶん殴られる。タイトルの「好きかもしれない」は、歌詞としても何度も出てくるが、この言葉と裏腹な強い思いが描かれ、大サビで決壊するかのようでさえある。ここでソロを歌い上げる井上玲音さんに拍手を贈るほかない。

5位 恋のおスウィング(BEYOOOOONDS) 1.0点
スッと聴けるスウィングのリズムが気持ち良くて、聴くほどにお気に入りに。お嬢様言葉の「おスウィング」が歌詞では「Oh Swing」になっていたりする遊び心もいい。BEYOOOOONDSお得意の寸劇もしっかりやり切ってくれるのが楽しくて実にいい。

2)MV部門
1位 25歳永遠説(Juice=Juice) 2.5点
金沢ロケが敢行され、ツアーの金沢公演の前後でたくさんのファンが聖地巡礼を楽しんだ本作は、メンバーがゆかちゃんに一斉に抱きついてくる演出が、直前の光線と相まってとっても好きだった。「大切なもの」に思いを馳せながら味わいつつ、後半を観てはじんわりと感動する。

1位 Good bye & Good luck!(Juice=Juice) 2.5点
やなみんの在籍ラストシングル。とにかくメンバーたちの笑顔が全編に散りばめられた、幸せな雰囲気満点の素敵なMVで発表当時から大のお気に入り。こんなに明るい「Say Good bye」はそうそうない。「またいつの日にか みんな集まろうよ」に心温められる。

3位 アツイ!(BEYOOOOONDS) 1.0点
いやね、これはやっぱり入れるべきだ。MV発表の時のざわつきと盛り上がりはなかなか見事だったし、英語のコメントもいつも以上に多かったような気がした。数々の先達たちのオマージュを盛り込んだ、音楽事務所の本気の悪ふざけ(御幣有)に敬意を表するぱかり。

3)推しメン部門
宮崎由加(ex.Juice=Juice)
ほわっとした雰囲気でありながら、強い意思を持ってアイドルとしての時間を全うしてくれたのが嬉しすぎた。その卒業の日に「みなさんがJuice=Juiceを正解にしてくれた」という言葉を私たちに示してくれたが、私にとっては、この人を推してきたことが正解であり、どんなにか素敵なことだったかを改めて感じさせてくれた。卒業後も活発な活動を続けてくれているので、まだまだ私の推しメンは変わることはない。