長い黄金週間が明けて、「眠れないほどおもしろい日本書紀」を読み終えた。著者は、カリスマ予備校講師の板野博行さんだ。
日本書紀は天武天皇の命を受けて、藤原不比等が約40年かけて編纂した日本の正史だ。天皇の正統性を示すために書かれたもので、神話時代に始まり、初代神武天皇から第42代文武天皇に至るまでが描かれている。
ただ、第2代糸綏靖天皇から第9代開化天皇までは実在していなかった可能性があり、亡くなった年齢が百歳を超えるなど現実的ではない。その当時は、春夏を1年、秋冬を1年と数える春秋2倍歴というものがあったとも言われている。
また、神功皇后は日本初の摂政として69年間も君臨し、邪馬台国の卑弥呼ではないかと見られたこともある。この時代には6人の女性天皇が即位しており、男性の皇位継承者が育つまでの間をしっかりつないでいたことも大きな特徴だ。
『天皇』という称号も天武天皇の時に初めて使われ、日本書紀編さんを命じた偉大なる天皇として描かれているのも面白い。I've noticed something! 日本人の尊王心はここから始まったと言えるだろう。