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東京オリンピックにおける、

イスラエル選手の鎮魂


※メモ代わりにここへ記します。

オリンピックの開会式を通して、知らなければならないことが山ほどあることを学びました。

私もここに、1972年の事件に向けて黙祷と、このメモ書きを捧げます。


↓↓↓

◎「黒い九月(ブラックセプテンバー)」

レバノンで活動していたPLO(パレスチナ解放機構)の最大派閥「ファタハ」は、対イスラエル闘争の行き詰まりから、過激な活動を行うための秘密テロ組織を結成した。これが「黒い九月」(ブラックセプテンバー)である。


黒い九月の存在は、ミュンヘンオリンピック事件で一気に知れ渡り、イスラエル選手とコーチが殺害された事件はイスラエルに大きな衝撃を与えた。

※イスラエル諜報特務庁はこの報復として黒い九月関係者の多くを暗殺している。組織自体はファタハとの関係が明るみに出るや否や解散した。


「黒い九月」は、各国で様々なテロ行為をはたらいた。

・カイロを訪れていたヨルダン首相を暗殺
・駐イギリスのヨルダン大使(元ヨルダン最高裁判所長)の暗殺未遂
・西ドイツやオランダのガス施設に破壊工作を仕掛ける
・ウィーン行きサベナ航空572便ハイジャック事件


☆中でも、世界的に最も有名な事件が…



・1972年9月5日 - 
西ドイツのミュンヘンオリンピック会場に武装したメンバーが侵入、選手村にいたイスラエル選手とコーチ、計11名を殺害(ミュンヘンオリンピック事件)。

◎1972年の事件だが、それまでのオリンピックでは、一切このことについて触れられてこなかった。平和の祭典、各国の人々を混ぜ混ぜにしたお祭りムードのオリンピックで、暗きに触れることはある種タブーだったのかもしれない。


ところが、"Tokyo2021"の開会式では…



イスラエルでコンテンポラリーダンスを勉強した森山未來氏(地元では割と有名らしい)が、静かな会場で1人、鎮魂のダンスを披露。悲しさや悔しさ、怒り、様々な感情で受け止められるようなダンスを見せた。

※イスラエルでは、宗教とダンスは密接な関わりがあるようで、様々なダンスのジャンルがある中で、コンテンポラリーも文化と密接な繋がりがあるそう。



その後、ミュンヘンオリンピック事件で亡くなったイスラエル人選手団、コーチへの黙祷が行われた。現地には、亡くなった方々の家族も来席していた。

これはイスラエル、またはユダヤ人の人にとっては非常に衝撃的な案件だったようで、大変感謝していると共に、オリンピックの意義を再確認させられるようなものだったらしい。

人によっては、これまでのオリンピックの開会式で1番、意義のあるものだったと感じたという。




オリンピックは毎回、沢山の人が関わっていて、披露されるものも沢山の人が出てきてお祭りのムードを作り上げていく。

だが、このコンテンポラリーのパートにおいては、たった1人の人間と、たった数分の黙祷が、大勢のイスラエル人、またはこの事件を知る全ての人の心を慰め、安らぎを与えた。


これは非常に素晴らしい出来事。

外交がどうのとか、金銭的な優遇がどうのもあるかもしれないが、オリンピックというお祭りの中で、理解できない人の方が圧倒的に多いなかで、あのパートを入れることは非常に勇気のいる決断だったろう。


開催少し前に、ラーメンズ小林氏の過去のホロコースト揶揄を取り上げて辞任させられる案件があったが、数10年前のそんなことを取り上げるよりも、もっとこの案件を取り上げて欲しいと、現地の人々、また、ミュンヘンの事件を知る人は感じているそう。幼稚だとか、訳が分からないとか批判する前に、まずは訳を知るところから始めたい。