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【尾張の衆 Owari no shu 】

 

タートルアイランド(TURTLE ISLAND)は日本を代表するハードコアパンクバンド。

出所は愛知の豊田エリアで、和太鼓やチンドン、お囃子(はやし)の要素と合体した重厚なサウンドを繰り広げる。

 

もうかれこれ20年くらい前に、初めて愛知でタートルと犬式で対バンしたときは、その音圧とエネルギーの高さにぶっ飛ばされて、戦国時代の尾張・三河の織田信長の軍団が強かった理由が分かった気がした。

 

彼らが主催する「橋の下世界音楽祭」は、日本のインディペンデントな音楽フェスの象徴のような存在になっているし、福島や能登の震災の時にはパンクスシーン特有の迅速なネットワークによって現地に入り支援活動を行う。ソーシャルパンク。これはドイツなどの左派パンクスなどにも共通して見られる、世界的な文化だと思う。

 

そして右派や左派すらもう超えたところで、自分たちの「あり方」で世界を変えようとするカルチャーが広がっている。

政治や経済やプロパガンダやイズムが綺麗事を並べてる前に、俺たちは自分たちで仲間たちのためにさっさと動く、という姿勢。

 

【愛樹 Yoshiki】

 

タートルアイランドのVo永山愛樹(よしき)は、そうしたパンクスのコミュニティのエネルギーでサツマイモの自然栽培と焼酎の製造までやってしまったりするし、畑は違えど目指すベクトルはすごく同じで、そして時代が差し迫るほどに音楽がジャンルの垣根を超えて繋がりあっていく中で、すごく波長の同期した同志、仲間として僕はリスペクトしている。

 

バンドマン同士、フロントマン同士、若い頃からライバル意識とか、意見が違うとか、そういうのはよくあるもんで、

僕と愛樹の間にも多少なりとも歴史があったりする。

 

そもそも、福島へ支援に入った人たちと、放射能から距離をとった人たちとの間で、根深い感情の溝が存在した時期もある。皆んな傷ついて、皆んな疲弊していたピークの頃には。そして皆んな誰かを助けたかったし、助けられたかった。

 

2013年の選挙フェス(1回目の参院選)の時は、選挙の場での演奏をしっかりと断られている。

 

「俺たちはその船には乗らない」

 

そこには愛樹自身が韓国ルーツで、選挙権を持っていないことの複雑な思いや感情もあったと思う。

 

でもとにかく、それぞれがそれぞれのフィールドで「漢を魅せる」(古い「男言葉」だけど)たびに、それはちゃんと届いていたように思う。

 

コロナやウクライナをめぐる偏った報道に世間が踊らされる中で、国連PKOの紛争調停も担った経験のある伊勢崎賢治さんに直接、ロシアとウクライナの話を聞きに行ったりという発信は、ややもすれば安易な「悪と正義」のストーリーに乗っかりがちな世間にあって、貴重だったし、勇気をもらった人も多いと思う。

 

「パンクスは動くのだ。さっさと自分の足りない頭で動くのだ俺は。」

きっとそんな風に言うだろう彼は。

 

2012年くらいか、鳥取のフェスの打ち上げで、放射能をめぐる意見の交換をしたとき、当時多くの仲間を全国から集めて福島の支援に入っていた愛樹は僕にこう言ってきた。

 

「洋平、俺たちはバカだからさ。動くしかできないんだよ。洋平しか理解してない情報があるのなら、俺たちにもわかるようにどんどん教えてくれよ。」

 

この一言は、僕が翌年に1回目の選挙に出ることを決めた理由が100個くらいあるとしたら、その1つに数えられる。

 

 

 

 

咆哮(ほうこう)してほしい。

雄叫びをあげてほしい。

老若男女踊り狂ってフロアの力でバンドを押し上げてほしい。

 

皆んな誰かを助けたかったし、助けられたかった。

それは今も変わらないはずだ。

 

 

 

 

4/27(土) 2145〜(2200に変更) TURTLE ISLAND (ライブ音響:内田直之)

 

 

 

開催まであと2日!

4/27〜28

 

赤壁邸 「犬ってばかりの亀」

・直接予約フォーム https://x.gd/7QeGo

・E + https://x.gd/XpouZ

 

・チケット取り扱い店

コタン(岡山)

マルゴ(岡山)

ラコスバーガー(岡山)

ノラネコ食堂(岡山)

デザートタイム(倉敷)

三宅商店(吉備中央)

楽しみ処 うたげや(大阪)

Village natural food(京都)

 

(赤壁音楽祭2024開催記念 特別連載 「俺たちに明日はない」⑤)

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【最光の夕暮れ時を Psychedelic Sunset】

 

そう言うわけで、この三つ巴の公演を名付けるにあたって地元岡山の衆との会合(という名の飲み会)を開いた際に、犬式とタートルアイランドと踊ってばかりの国を全て内包する適格なネーミングとして喧喧諤諤(けんけんがくがく)の末に「犬ってばかりの亀」がめでたく誕生し、そこへ地元岡山から、という形で「4410(シシトー)」と「IdolPunch」が加わった5バンドによる開催と相なった。

 

踊ってばかりのボーカルの下津光司は、父方のルーツが岡山・倉敷の下津井だと言うことで、僕の本籍が倉敷の連島なので、往年の水軍や回船問屋が闊歩する瀬戸内海を共にしていたのかも知れない。

 

10代に犬式を熱烈に聴いてくれていたと言う彼は18歳くらいの頃にお台場の「渚」と言うオールミックスのレイブフェスで犬式を観ていたと言う。2009年かな。僕は28か29くらいか。活動停止発表後のラスト5本くらい、鬼気迫るライブだったように思う。

 

2011年3月、東日本大震災の時に東京を出て、沖縄へ移住(避難)した際に、何本か飛ばしたライブのうちの1本が(仮)ALBATRUSと踊ってばかりの国の対バンだったらしいことは最近、知った。

 

2018年くらいに東京のO-EASTで開催されたシンクロニシティの時には楽屋で、「下津くん」ではなく彼の曲名にちなんで「セシウムくん」と呼んだらしいがあまり覚えていない。(少し昔の姿、曲だが、踊ってばかりの国「セシウム -A Take Away Show-」

 

彼は何度か音源を手渡してくれたが、なぜかその時は聴くに及ばなかった。YOUTUBEでは何度か観た記憶があるが内容はおぼろげだった。何ら彼らのせいではなくて、ただ僕の人生の状況やコンディションやタイミングの問題である。

 

下津光司が僕にぶっ刺さってきたのは、本当の意味で彼を認知したのは、2022年恵比寿リキッドルームでの「(ボガンボスの)どんと還暦祭」だ。(おそい、自分でも驚く)

 

ブラフマンのトシローや、シアターブルックの佐藤タイジ、友部正人、たまの知久寿焼、ら錚々たるメンバーが、ボガンボスやどんとの名曲を変わるがわるに歌いつなぐ中で、彼の弾き語りのギターの音色にハッとするほど音楽に向き合う狂気じみた真剣さを感じたし、歌が、独特で特異な伸びを持っていて驚いた。何かその後に歌う自分の中の、めっちゃ奥にある本気を刺激してくれる競演者。

 

その後程なくして、どこで観たんだろうか?場所を全く覚えていないんだが、いやそもそも、このどんと祭りの前だったのかも知れないが、やや記憶が曖昧なのだが、バンドセットで見た時のバンドがゾクっとするほど美しかった。3ギターっていうのがマジカルに絡み合うし、リズムはタイトで柔軟だった。どことなく、90年代シアトルグランジのブラインドメロンを思い出させるサイケで甘美な退廃性とか(当連載のタイトル「俺たちに明日はない」は彼らのちょっと前のツアータイトルだったと思う)。

 

そして下津の目はいつも、狂気に満ちた真剣さをまとっていて、それでいて楽しそうだ。

 

何年も、選挙に出たり、自然と格闘ばかりしているうちにすっかり現在進行形の日本の音楽事情に疎い僕の限られた経験の中での話に過ぎないが、踊ってばかりの国とGEZANは、僕の中で自分より10歳くらい若い世代を代表する2バンドだ。

 

タイムテーブルにおいては、初日27日のOPENから3時間後の夕暮れどきを、サイケデリックに彩ってほしいと思って配置させてもらった。

永い夜になるのは間違いないが、サンセットと言う1つのピークタイムに、一氣に皆んなを深い世界まで誘ってくれることは間違いない。逃さずに味わってもらいたい。

 

 

 

 

4/27 18:00- 踊ってばかりの国

 

ちなみに、踊ってばかりの国の前後はDJ geeeeとDJ pAradiceの夫妻でサンドイッチさせてもらいました。

 

 

(明日へと続く)

 

 

 

 

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(赤壁音楽祭2024開催記念 特別連載 ④「俺たちに明日はない」)

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ラッコさんにギャラの事電話したら額を言いたがらない。

 

せめて交通経費をと言っても、それも言ったら結局は重荷になるからとなかなか言いたがらない。

 

最終的に交通経費は聞き出せたが、岡山で、赤壁というアクセスの決して良くない環境で、すでにタートル、踊ってばかり、犬式を呼んでる時点で懐の大変さは解っているから、本当に開催の実入があったら払ってくれれば良いと言う。もちろん、出してくれるところからはちゃんともらうけど、

「俺たちは昼間働いてるバンドだから。そう言うスタンスでやってこれてるから。」

 

その時、ハンバーガー屋、ラーメン屋、など営むラッコさんは足繁く通う能登炊き出しからの帰路、独りで運転している合間だったように思う。

 

ブリーフ一丁とかで爆音で爆速でファストコアで、とかの世界で長年、全国的に名の知られた人ではあるのだが、出演したJwaveでは「俺たちの演奏は別に避難所では求められてないと思います、引き続き炊き出し頑張ります」とさらっと。

 

タートル愛樹の紹介で、最近知りあったばかりなんだが

もう何回も

岡山の先輩、Idol Punch かっけえっす…!

って思わされてる。

 

写真:4歳児の差し向けるカメラにもちゃんとピースで応えるコワモテ

 

 

 

 

4/27 20:15〜 Idol Punch

 

 

 

(明日なき明日へと続く)

 

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(赤壁音楽祭2024開催記念・特別連載「俺たちに明日はない③」)

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そもそもの発端は、かねてからタートルアイランドと踊ってばかりの国と犬式 INUSHIKI の三つ巴の公演を組みたいと言う構想にあった。

 

近年、僕が自分の目で見てきた限りの中で、タートルアイランドは最も力強いバンドで、

踊ってばかりの国は最も美しいバンドだったからだ。

 

「最も」とは言ったが、僕の限られた経験の中での感情の話。本来、1番とか2番とかあり得ないのが音楽で、100年先のたった誰か1人にでも本当に届けばいい。

 

僻地「赤壁」で開催するにあたって、つまり人が来にくいところへ人を集めると言うのは、人が来やすいところを狙って人を集める選挙のフェスとは真逆の行為であるから、僕は勝手にボリビアのチェ・ゲバラみたいな気分になる。キューバは平時のオーガイゼーションに長けた大人なカストロさんたちに任せた、ガキな僕は相変わらず藪漕(やぶこ)ぎが好きだ。

 

犬式と合わせて、この3バンドを同時にブッキングすると言うのは、これまでの赤壁邸でのイベントの実績的には無謀。取引と博打は手前のケツのふける範囲で、と言うヤクザの不文律は統計学的に絶対に正しいと思うが、僕は別にヤクザじゃないバンドマン。夢と志は、いつも同じところで共振している同一の点だ。身に魂が入って一緒に震えてる。円に点が入った状態、マルテンな。損得勘定ないやつと命捨ててるやつが短期的には強くて、それやってもう散々に懲りたミドルが継続性とサステイナビリティとか言いながら、結局。

 

 

 

広島のハードコアパンクスの集まりからの帰路、愛知豊橋のタートルアイランドの愛樹が突然に、三宅商店にやってきた。ラッコさんという人を連れて。確か、一昨年の夏だった。

 

僕は自宅で、2歳児の息子を夏の午後に昼寝させてるうちに一緒に寝落ちしていて、その足で鳥取へと向かった彼らには会えずじまいで。

 

この頃から「岡山の赤壁邸でタートルと犬式で」と言う話をさせてもらってた頃で、愛樹は「岡山のパイセン」であるラッコさんを帯同したんじゃないだろうか多分。「先日の恵比寿リキッドのどんと還暦祭に出てたブラフマンのトシローが洋平の歌がよかったって言ってたから、ノリで寄ったぜ。岡山で開催するなら、地元岡山のIdolPunch(アイドルパンチ)呼んだら、地元の皆んなも集まりやすいんじゃないかな。」

 

確かに!

 

しかしもう予算がギリギリすぎて、いわゆるイベント開催にありがちな、ブッキングがブッキングを呼んでオーバーキャパする大出血サービスになってしまうんじゃないかと言う恐れも湧いたのも確か。

 

そもそも IdolPunchって知らないし!どんなバンド?ファストコア?12年くらい前の渋谷O-eastでのライブのyoutube見たら、ブリーフだし!(いや12年前とかって下手したら俺もふんどし一丁の頃だけど)

 

 

(明日?、へと続く)

 

 

 

 

 

 

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(赤壁音楽祭2024開催記念・特別連載「俺たちに明日はない②」)

うっかり忘れそうになるし、忘れることは人が生きていく上で必須の能力だと思う。

 

2年前までは明らかにライブやイベントには自粛ムードが吹き荒れていたし、ロックダウンの時には完全に遮断された状況でミュージシャンたちは必死で配信ライブを試みたり助成金の申請をしていた。人が集まることが「当たり前」ではなくなっていた。

 

それから、情報としてのパンデミックは一応、情報としては収束をし、科学的には何もかもが曖昧なまま、なにか日常が戻ったような感じがするが、世界線は変わっていない。

 

僕らによく分かっているのは、戦争を企てる圧力も存在するし、世界を停める事のできる圧力も存在するということ。

 

そこには富の寡占という集団意識の原動力があって、それ以上のアジェンダや信仰が原動力になっている可能性もあって、そこから生み出されるプラットフォームに全身を委ねて生きる圧倒的大多数のエネルギーが世界をどこかへ導いている。

 

「次に何が起こるか、もうわからない」

という諦めの念のようなものが、社会と惑星とを覆っている感じもする。ミヒャエル・エンデが描いた「虚無が世界を覆っていく」果てしない物語だ。

 

未来は自分たちで手繰り寄せるものだし、実際には過去も未来も存在はせず全ては今起きているという感覚を失って、多くの人が大きな力に委ねてしまう心境なら、世界を情報で操る人たちの「認知戦」は長い時間をかけて成功を収めているということだろう。

 

かく言う僕も

「イベントやライブなんて、またいつできるか分からないよな」

と言う「俺たちに明日はない」感を内包しているし、

 

そこから

むしろ翻って「そもそもイベントや祭りをやるって何のためなんだ」とか「そもそも来年も再来年もって保証なんて前からなかったわけで」と言った、禅問答の材料にしている。

 

それに、選挙フェス2016(山本太郎推薦で東京選挙区に出た2回目の参院選)以降、フェス級のでかい主催を避けてきたし、そんな中でも岡山の僻地である赤壁邸で3回ほど試みたパーティは、どれも「内容充実、お客さん満足、主催者赤字」の例に漏れずで、この2年ほどは「呼ばれる」ことに専念して、主催を打ってこなかった。

 

しかし当世、なんだか如何わしい未来像と不穏な空気が世界を包んでいく中で、未来線0.1°変えるくらいのことは余裕で出来る僕らの「今」と言う波動を宇宙に記しておく必要を感じたりもするし(つまり何もしないでいると何もできない来年や再来年になってしまうんじゃないかという危機感)、あとは単純にマンパンの「満パワー」に充ちた赤壁バッシュを成立させたい、人間の熱量が生み出す文化の奇跡を岡山のあの場所でも見てみたいと言うシンプルな想いもあって、かねてから僕の頭の中で構想のあった3バンドを軸としたライブを組んで岡山の仲間たちに協力して動いてもらうことにした。それが4月27-28日に開催される祭りの発端となった。

 

ところで、「俺たちに明日はない」感とは言ったが、

それは決して投げっぱちな意味合いではなくて、そのくらい今を大切にする思いに繋がるし、

アメリカン・インディアン運動の闘士、デニス・バンクスの「Today is a very good day to die.(今日は死ぬにはもってこいの日だ)」とも通ずるような感覚を、少し投げっぱちに言ってみせているだけである。

 

(明日に続く)

 

 

 

 

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(赤壁音楽祭2024開催記念・特別連載「俺たちに明日はない①」)

犬式 INUSHIKI - 意識の新大陸FLRESH (2024 REISSUE) 

2024.2/20 発売

 

あれは2008年だったから、29歳から30歳にかけてくらいの時に出したアルバムを、45歳になってこの度、改めてリイシューすることに。

なぜなら、今の時代に聴いてほしいから。自分のエッセンスとなるものが詰まっているから。そして、純粋に音楽として納得がいっていて、好きなアルバムで、廃盤になっていて、原盤権が自分たちの手元にある作品だったから。時代の空気が詰まっていて、そして時空を超えるgrooveも詰まっている。

 

 

 

 

 

2009年4月に解散する前の、前期犬式のラストアルバム。

"Final Flight(最終飛行)"などという曲タイトルもあって、確かに制作中すでにそうした意識が強くなっていたのを思い出す。

歌うことやツアーやフェス制作やレーベル、そしてバンドの運営に疲れて、全部捨てたくなっていた。

離婚をして幼い娘と離れて暮らすことになった心の痛みにもうまく対処できず、心も不安定だった。

今思えばウブい決断だったかも知れないが、振り返ってみてその後、そうしなければ分からないことやできないことがあったのも確か。(Peace-Kとのユニットでの海外ツアー、(仮)ALBATRUS結成、2度に渡る選挙フェス、などなど)

かつ未だ模索の旅、最中。

 

2022年4月にリリースした犬式 INUSHIKI 再結成後の初アルバム『動物宣言』は、CD、LP共にいわゆるショップ展開だけではなく、全国50箇所を超える様々な業態のヘッズの皆さんへと自前流通をした。13年ぶりに作品を発表したオールドルーキーにしては上々だ。レコードショップはもちろん、バーや美容室、服屋、食品店、居酒屋、レストラン、果ては大工の現場、歯科医院に至るまで。あと、個人もいた。結果としては、自分の講演会で一人で100枚を売った大西つねきが、最優秀バイヤー大賞を受賞(彼の場合は、全部にサイン入りを要求してくるという特例だけどね)。

 

音楽が配信中心になり、マテリアル商品の売り上げが激減してそれまでのメインの売り場であった大手レコードショップが存在感を薄くしてる中で、こうした自前のネットワークが既存の流通をはるかに上回る枚数を扱ってくれたんだ。

 

しかもみんな、特有のお客さんを持っていて、これはという人に勧めてくれる。犬式というカルト宗教の重要な最高幹部たちだ笑。

 

それが大金になったかどうかなんてことより、その一期一会の出会いを何百、何千と創出してくれたことが、1つの集団アートだと思う。

1つ1つの瞬間を想像してみて、熱いものが胸に込み上げるよ。

 

「犬式いいよ、聴いてみな」ってカウンター越しに常連に薦めるバーの店主とか、さりげなくBGMにかけて客の反応を見る床屋の亭主とか。それ、そのために作った!氣がする、マジでありがとう。

 

来月には新作のリリースも控えている。

CDは決定しているけど、Vinyl(ヴァイナルつまりビニールつまりレコード盤)は原価が高くて、1000枚刷って楽勝で100万円を超えるので、資金が足りないから、CDをたくさん売って後発でリリースすることになる。

 

それに先駆けて、このとても旧譜とは呼べない内容のリイシュー盤CDを2/20に発売することにしたので、なるべく早くにたくさん売れてくれたら、新作のレコードが間に合うかも知れないというウルトラCが頭をよぎっている。(500枚くらい予約が入ってくれたら!)

 

7がけ仕入れ、送料自己負担。

業態不問、個人も可。(ミニマムロット5枚より)

 

検討よろしく!

 

犬式 INUSHIKI『意識の新大陸FLRESH(フレッシュ)』

仕入れフォームはこちら

 

 

リマスターではなくリイシューにした理由は、故北村秀治さん(Audio City)のマスタリングがとても素晴らしくて、そのまま活かす決断になったから。時のうつろいを感じる故人の存在と、その確かな仕事をひしひしと感じる。

 

「君たちみたいなヴィンテージなロック感のあるバンド、好きだなー、僕。ハモンドが必要な時は、言ってきてね。」

 

サウンドプロデューサーやハモンド奏者としても活躍されていた氏のさりげない一言だったが、今の僕だったら聞き逃さずに、数ヶ月後には制作を持ちかけることだろう。悔やまれる。

 

人生はそんな経験が積まれるほどに「今」が加速して、青春が闌(たけな)わになっていく。

(そもそも闌わ、という言葉は、春の終わり、まさに花々が咲き、散り、舞う「晩春」「惜春」の情を表す。)

 

そして、あの時の今を、今の今にお届けすることができるのもまた、乙。

 

CD、レコード、配信それぞれの調整は、原勇樹くん (SHOGIN ENGINEERING) にお願いした。3月に出る新作は、彼のスタジオで録音・編集・マスタリングした。

 

 

 

 

—————————— 2024.2.20 RELEASE 犬式 INUSHIKI 意識の新大陸FLRESH (2024 REISSUE) CD / INSK-011 / 定価3,000円 (税込) 

前期前期犬式活動停止前にリリースされた2008年の3rdアルバム待望のリイシュー盤(2024年) 

 

「十五年の時を経て、時代が作品に追いついた。」

 

 1.BEAUTIFULL

2.意識の大陸

3.自由の荒野

4.手芽口土

5.Beginning of the WW2 with DEVIL

6.OPEN THE

7TH GATE 7.DANCING WITH GHOSTS

8.岬の先で人類

9.WE THE POWER

10.MODERN TIME IN BAGDAD

11.BIG BANG, BIG CRUNCH

12.TRIP INTO THE SHELL

13.FINAL FLIGHT(最終飛行)

14.貝殻模様

15.volar

 

犬式 a.k.a. Dogggystyle are

Yohei Miyake: Vox,Chorus, Guitar, Percussion

Seitaro Mine : Guitar, Chorus, Percussion

Shoji Ishiguro : Bass, Chorus, Percussion

Kazunari Kakinuma : Drums, Chorus, Percussion

IZPON : Chorus, Percussion

元晴 : Sax

All Songs Produced by INUSHIKI 

 

Guests : Keyco (Chorus) on volar, 女伊夏 & 風雅 (Chorus) on volar

Recording & Mixing at POTATO STUDIO, GOK SOUND, WANSK STUDIO

Recording & Mixing Engineers : URBAN (POTATO STUDIO/GROUNDRIDDIM), 犬島和宣(WANSK STUDIO), 松田直 #01, YAMARO volar version2

Mastering Engineer : 北村秀治(Audio City)

Creative Direction : 三宅洋平(provincia RECORDS/provincia LLP)

Art Direction & Design : BIGANEGON (Big! & KANEGOOOON)

Photographer : Chin

A&R Direction: 服部"BONZU"光助 & 中村"URBAN"督(GROUNDRIDDIM)

Executive Producer : 光山征児(provincia LLP) 

Executive Produced by : 犬式 a.k.a.Dogggystyle & プロヴィンチア有限責任事業組合

Remastered by : 原勇樹 (SHOGIN ENGINEERING) 

Produced by INUSHIKI & INUSHIKI Production ⓅⒸ2024 INUSHIKI Production All rights reserved. Unauthorized copying and reproduction of works are prohibited.  Sampling and referencing within the  art forms of expression are welcomed.  Send us your brilliant works.

www.inushiki.jp

 

■お問合わせ : inushiki2017@gmail.com INUSHIKI PRODUCTION LLC

【今朝のニュース】


ビルゲイツは2022年、突如として米国最大面積の農場所有者になり、この計画を世界に広げている。世界の胃袋を支配。同時に「食べるワクチン」を開発中。問答無用スタイル。


WEFは、世界各国政府に人口の86%削減を平和的に達成するアジェンダを示し、クラウス・シュワブは「選挙の要らない世界」を語る。


AIを用いれば、大多数の民衆はいかようにも洗脳できるのだそうな。(だろうな)

今年は本当に、コミュニティ農場とか、共同体での食糧生産、エネルギー確保、などに動かなければならない年だね。随分と追い込まれたが、民衆の目覚めを信じて、ペース乱さずに、着々とやることやっていこう。

超富裕エリート層が思い描く都合の良い未来像に、認知を奪われることなかれ。未来線を0.1°でも変えれば、たどり着く未来は異なってくる。

0.1°ってのは、1/3650度、ってことだから、単純計算だと地球人口78.88億人のうちの216万1095人が変化すると与えられるインパクトが0.1°って事になる。それくらいなら、できそうだね。

そんな動きがシンクロして2161万950人が騙されなくなると1°、さらに波及して2億1619万5000人が生活様式や哲学を変化、進化させると10°のインパクト。もう、惑星探査機だったら、永遠に目的地に着かないね。そのくらい未来線を変えられる。


【インタナショナル御用学者に注意⚠️】

写真は、「サピエンス全史」「ホモデウス」など書いたイスラエルの歴史学者ユバル・ノア・ハラリ。クラウス・シュワブの右腕。俺はインターナショナル御用学者って呼んでる。すごい面白い本なので、俺も一回騙された。でもオランダの気鋭の社会学者ルドガー・ブレグマンが「ノアハラリはエリート超富裕層が思い描く未来像を肯定する係にすぎない」と言って目が覚めた。そうか!AIだシンギュラリティだ、ってなんかいつのまにか確定事項だと思わされてた。

で、ノアハラリがコロナ初期にNHKで言ってたのが
「陰謀論に気をつけろ」
「ワクチンの開発を待て」

最近はこんな感じ。

AIの発達で、人類には「役に立たない」層がたくさん出てくる。

そんなに沢山の人の数はそもそもいるのか問われる時代になる。

とりあえず、その膨大な役に立たない人たちは、薬とゲームをやらせて、何とか対処していこうと思う。

(薬というのは、遺伝子組み換えや食品添加物も含まれるし、ゲームというのは広義にはネット空間、ひいてはVR仮想現実空間のことを指すのだろう)

ノアハラリ
確か俺の1個した
ほぼ同世代
今度一緒に呑みにいこか
もっと町場の人らと
話した方が良いよ、君ら








ルワンダ🇷🇼赤須翔ロマンチックス

ルワンダってところがまた
久しぶりにルワンダの歴史をWikiっちゃったよ

 

ルワンダ虐殺

1番の歌詞を拾ってみた
ルワンダを旅した旅人のさりげない
情景描写のようでいて
ルワンダ内戦、ルワンダ大虐殺を経ての
Peaceソングに聴こえる

ルワンダ内戦も、宗主国フランスが関与して

英仏によるアフリカ侵略(「アフリカ分割」)の歴史の終わらなさを感じるんだけど

代理戦争ビジネスが主にやることの1つが

近隣地域内での民族的アイデンティティを煽って

争いの歴史と感情を掘り起こして再着火させて

また争わせるってことだと思うんだよ。

 

今、日本と中国もまさにそのターゲットになってる。

 

民族意識が悪いってんじゃなくて

ただ民族意識は戦争ビジネスに利用されやすくて

結局その民族や地域の大切なものを

ぶっ壊してしまうことがあるから

本当の民族意識ってのはその危うさを良く理解した上で形成していくべきものなんだ。

 

あー

こう言うことゴチャゴチャ書くと曲の良さが減損するから書きたくないけど、書いた。

 

(そして、あくまで僕の勝手な解釈に基づきます。)

ーーーーーーーーーーーーーーーー

ルワンダ 風に乗って浮かんだ
仰いだ 真っ青空
オウムは風に倣って浮かんだ
手のひら 翼になった
日暮れに指でなぞった星のマーク
夜更けに雨になって
ぽっかり穴が空いた雲の間
ahah 不思議な空
青い色 赤い色
あなたと私
記憶の歌い
思い出してまた一緒になろうよ
ルルル ルワ
ルルル ルワ
ルルル ルワ ルルル ルルルワンダ

 

 

 

 

 

(THGの代表曲 "WAKABA")

 

長野・上田を代表するジャズギタリスト、イベント企画者。(仮)ALBATRUSのメンバーでもあったTHGこと白石才三(としぞう)の未発表ソロ音源を集めたミックス集のDLコード付きの三年番茶(静岡・在来種の川根茶)。Peace Tea Factoryとのコラボレーションで、本人も刈り取りに参加したのだとか。

配信が主流になって、マテリアルの音源がどんどん市場を小さくしている時代に、別にマテリアルはCDやレコードじゃなくても、お茶でもいいじゃんと言う1つの提示。配信はメガ再生数出さないと儲からないシステムなので(今のところ)、特にインディペンデントなアーティストからマテリアルを購入することは間違いなく活動を後押しする。

*繰り返しますが、音源はDLコードからデータを読み取っていただく形になっています。

(店主)

 

THG(白石才三)/Teatime mix (三年番茶100g付き DLコード) ¥1,680 税込 

 https://miyakeshoten.base.shop/items/77424937

 



 

 


Toshizo Shiraishi a.k.a. THG

幼少期はオランダの田舎町で過ごし、17歳からギターを始め、20歳で渡米。ジャズギターをジョン・D・トーマスに師事。帰国後、INMYLIFE PRODUCTIONを立ち上げ、数多くの音楽イベントを主催、12枚のアルバムをリリース。数多くの配信楽曲やMVが日本のみならず、韓国、台湾、コロンビア、チリ、インド、スペイン、カナダ、メキシコ、カンボジア、リトアニア、オーストラリア、フィリピン、アメリカ、ウクライナ、ロシア等世界各国でチャートイン! FUJIROCK FESTIVAL2022出演。

BAND
T&HC, blissed, WESTLAND, (仮)ALBATRUS(2010年脱退), IRIE JAZZ SESSION, Play with the Earth  Orchestra, Djamer , THG&D, Eel-ya-dah

website 
inmylife-pro.com

【奄美マヤスコで】

彼に奄美大島で出会ったのは、暖かい雨の降る3月末のマヤスコにて。

この日は島を代表する若きシンガー・森拓人と出逢えたのも良かったけれど、トップバッターで独りで演奏してた赤須翔もなんか良くて。ジャズギターと歌とツラ構えが。

彼は地元のミュージシャンなのかと周りの人に聞いたら、なんでも旅の音楽家でじきに奄美に移住するかも知れない、なんて言う話を聞いて、よく分からないけど打ち合わせもなしにほぼ全曲僕のソロライブでギターを弾いてもらって、その時はそれでおしまい。

インスタフォローしてたら「小箱ギター」っていうのを作るワークショップをやりながら、弾き語りの旅をしているというので、三宅商店のイベントに来てもらってワークショップもライブもやってもらったら良いなと思って岡山の吉備中央町に来たのが7月の末。

やっぱりライブも改めてナイスで、力の抜けた歌とジャズギターと佇まい。河原でヘッドスタンドやって髪切ってもらって、地元のチキン南蛮屋と仲良くなって延泊して次のライブ地大阪へ向かって行った。


【かなりの名盤】

その翌週にDJ空中水泳の誘いで三重と愛知へツアーに行く道中に、そのチキン南蛮屋に借りた車のオーディオからこのCDが聴こえてきた。

卓越したギターと気の抜けた歌、そして曲。全部よかった。今の自分の人生の日々の感情の何かとすごくフィットしたんだろう。岡山の山中から四日市に着くまでの4時間半、6周くらいそのまま聴けた。こんなアルバム久しぶりだ、と思って赤須翔に仕入れの連絡をした。

という次第。

日本のアンダーグラウンドには無名の宝石がゴロゴロ転がっています。本人が近ごろ欲しいもの、サンタさんにお願いしたことは「ネームバリュー」だそうです。

本当にナイスなアルバムなんで、ピンと来た人はぜひご一聴を。かなりの名盤です。隠れた名盤が、早いうちに陽の目を見ますように。

 

AKASUSHO RomaN'Chicks 『肖像画』(CD)

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AKASUSHO RomaN’Chicks
アカスショウロマンチックス

アーティスト赤須翔は、楽器も弾けば、歌もうたい、演奏もすれば、曲作りもする。旅をすれば、絵も描くし、言葉を綴れば、ハミングもする。現在マルチな才能を発揮し続けている、風のように生きる人。

自身のリーダーバンド“AKASUSHO RomaN'Chicks”1st アルバム「肖像画」を2022年8月29日に発売。
音源はSpotify等 各配信サービスでも全世界185カ国配信リリース中。
ジャズ、ブルース、ファンク、ロック、ラテン、四つ打ち、ユニークでポップな歌から、泣きそうなくらい切ないメロディまで。幅広いジャンルが詰まった、極上の音楽集。そしてジャケットは自らが描いた肖像画。さまざまなジャンルの音楽を表現するように、あらゆる感情がそこにあります。

AKASUSHO RomaN'Chicks
are
赤須翔(Guitar&Vocal)
鳴海克泰(Bass)
澤村一平(Drums)

instagram @akasushoromanchicks