コントラバス奏者・田嶋真佐雄のブログ

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タワーレコードのフリーマガジン”intoxicate”（イントキシケイト）掲載

タワーレコードのフリーマガジンintoxicateにベースコレクティブのアルバム「瞬く森」のインタビューが掲載されました。インタビュアーはコントラバス奏者でライターの布施砂丘彦さんです。

intoxicateーhttps://tower.jp/mag/intoxicate/

２０２４年５月のスケジュール

　５／８（水）　

◆神保町：試聴室　

◆東京都千代田区西神田3-8-5　ビル西神田1F
◆開場１９：００　◆開演１９：３０

◆チャージ：３０００円(1ドリンク、スナック込み)

◆ご予約/お問い合わせ：お店HP(http://shicho.org/contact_form.html)まで。

◆メンバー：荻野やすよし（アコースティックギター/クラシックギター）　

　　　　　　田嶋真佐雄(コントラバス)

　　　　　　芳垣安洋（ドラムス）

　＊生音で紡ぐアコースティックギターとクラシックギター荻野さんとのデュオです。今回はドラムの芳垣安洋さんをお迎えします。

どんな音になるのか楽しみです。

　５／１５（水）　江古田音楽化計画2024

◆江古田：ホワイエ江古田

◆東京都練馬区旭丘1丁目３３-１０

◆開場１９：００　開演１９：３０

◆料金：予約¥３０００　当日¥３５００

◆問い合わせ／ご予約：ue6.1002@gmail.com/070-4228-0048(江古田音楽化計画)

◆メンバー：田嶋真佐雄(コントラバス)

　＊江古田音楽化計画さんにお呼び頂きました。新たに歳を重ねた最初の公演です。この日は即興演奏を予定しています。

　５／２３（木）

◆東中野：マヤン

◆メンバー：宮原パンダ裕子（ヴォーカル）

　　　　　　加藤実（ピアノ）

　　　　　　田嶋真佐雄（コントラバス）

＊詳細調整中

　５／２４(金)　

　【オーネットコールマン・ジャムセッション】

◆阿佐ヶ谷：マンハッタン
◆東京都杉並区阿佐ヶ谷北2-2-7喜楽ビル3F
◆開場１８：３０　開演１９：３０　
◆チャージ：¥３０００＋order

◆お問い合わせ：03-3336-7961

◆メンバー：古和靖章(ギター)

　　　　　　阿部真武（エレキベース)

　　　　　　白石美徳（ドラムス）
　　　　　　田嶋真佐雄（コントラバス）

　＊定期的に開催されている、オーネットコールマンセッション。より自由なアプローチに挑戦したいプレーヤーはぜひともご参加ください。

　５／２６（日）

◆横浜：クロサワ楽器無料体験レッスン
◆神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町2-17-1 相鉄岩崎学園ビル2F
◆開始１５：００他
◆問い合わせ：045-317-3721

　＊これから始める方も、演奏に悩んでいる方も歓迎！

　５／２９(水)　

◆本八幡：クールジョジョ
◆千葉県市川市八幡2-16-16 B1F
◆開場１９：００　開演１９：３０　
◆チャージ：

◆お問い合わせ：こちら

◆メンバー：古和靖章(ギター)

　　　　　　阿部真武（エレキベース)

　　　　　　白石美徳（ドラムス）
　　　　　　田嶋真佐雄（コントラバス）

　＊２Bassトリオにドラムの白石さんが加わり、オーネットコールマンセッションのメンバーで公演をします。オリジナル曲中心でオーネットの曲はやらないと思います。セッションとは違う顔が見えてきそうです。

４月のスケジュール　　　　　６月のスケジュール　　

4/26　遊楽園-You Luck ¥-＠横浜エアジン

来週末はこちら。毎回、即興演奏と新曲盛り沢山の遊楽園ですが、今回はミヤマさん作詞/私作曲で3曲作りました。歌詞から見えてくる風景に音を付けていく作業は性に合っているようで、DIYをしている気分です。世界初演です。是非とも！

　４／２６（金）

◆関内／馬車道：エアジン　http://airegin.yokohama

◆横浜市中区住吉町5ー60

◆開場１８：３０　開演１９：００

◆チケット：配信￥２０００　ライブ：予約￥３０００/当日￥３５００

◆オンライン購入先：こちら　

◆問い合わせ：045-641-9191

◆メンバー：　　遊楽園-You Luck ￥-

　　　　　　　　ミヤマカヨコ（歌）　

　　　　　　　　田嶋真佐雄(コントラバス)

The Bass Collective 通信　4/10号

ジャーナリスト菅原出さんのポッドキャスト「国際情報Focus」にて、アルバム「瞬く森」より「タンゴ・エクリプス全3章」抜粋にて紹介されました。

https://open.spotify.com/episode/3B6Jnj3eu8btj3jstWAXne?si=XfF1V5PBQLCeZiHV5oWFwQ&nd=1&dlsi=3fc71150b28b4b75

The Bass Collective アルバム「瞬く森」楽曲解説

The Bass Collective アルバム「瞬く森」収録曲紹介　

アルバムは全国CD販売店、nagalu、各メンバーからお求めになれます。

Disc1

1.「森の扉」　作曲：田嶋真佐雄

コントラバスというこの大きな楽器は見た目も音も、どこか森の一部を切り取ってきた感じがしています。そこには人間がどうやっても越えられない年月や自然の尊大さを感じます。我々は現在ではあまり使われなくなった、動物の腸を捩ってできたガット弦を好んで張って演奏しているのですから尚のことです。低音に深い闇や不安と同時にどこか安心感を感じたり、高い音に生命の叫びや繁栄を感じます。

この楽器に触れて27年が経ちますが、緑のない繁華街で生まれ育った私の、森の世界への興味は段々と大きくなっているようです。パンデミックで息の詰まった生活を強いられていた時は頻繁に、ひと気のない森を探し当てては楽器を持ち込み、創作活動をしていたこともありました。これはそんな想いの中からできた曲です。

コントラバスの弦は通常低い弦からミ、ラ、レ、ソの4度チューニングにされていますが、この曲ではド、ソ、ド、ソとなっており、2弦の楽器が１オクターブの音域違いで2本あるという想定で合わせています。これは楽器1本でソロをやっていた時に思いついた調整法です。こうして響きを変えることで、いつもとは違った顔や表情、世界観が浮かび出てくる気がしています。

2.「ただ月をながむる」　作曲：田辺和弘

世界でも身近にも胸の詰まるような事の起こる日々、何も考えずに同じ月を眺める平安の一瞬くらいは全ての人にあると良いなという思いで作曲しました。

3.「タンゴ・エクリプス全三章」　　作曲：齋藤徹

我々3人にとって、コントラバス奏者の故齋藤徹さんの存在は欠かせません。バール・フィリップスさんや井野信義さんをはじめ、様々なコントラバスの先駆者たちとのアンサンブルを展開していた彼が、自身のコントラバス音楽の集大成のグループを作るにあたって、若い世代のベーシストを探していました。そこで紹介があり、当時はお互いに名前も知っているかどうかくらい、それぞれの活動に距離のあった3人が出会ったのですから、この機会がなければ一生出会う事は無かったかもしれません。

それは、奇しくも2011年震災直後のタイミングでした。結果的にそのアンサンブルの活動期間は2年程でしたが、それぞれにとって大きな体験でした。

この曲は徹さんが大きく影響を受けたタンゴ音楽を、彼独自のコントラバス音楽に落とし込んだ作品です。徹さんとご家族へ、大きな感謝を込めて録音しました。

4.「Improvisation I」　瀬尾高志

瀬尾高志による即興演奏。

5.「Echoes of Moonlight」　　作曲：瀬尾高志

Covid-19によるパンデミックの中、東京から離れ近郊の海辺の街へ引越した。子供を連れてよく海に遊びに行った。色とりどりの小さく可愛いウミウシを発見したり海辺でキャンプもした。そういう新たな生活から生まれてきた曲だ。冒頭の序曲パートは2022年に札幌で行った12人のコントラバス奏者によるコンサートの為に作った。月へ降り立ち、宇宙から地球を眺めているイメージ。

6.「Improvisation II」　The Bass Collective

3人による即興演奏。弦にクリップや鈴などを取り付けたプリペアード奏法を用いたり、弓や棒などで叩いたり擦ったりして音を出すなど様々な手法を用いて、異世界の空間が出来上がりました。

Disc.2

1.「アルダン・マードゥル」　　作曲：瀬尾高志

トゥバ音楽演奏家の等々力政彦さんとやっていたグループ『グロットグラフィー』の為に書いた楽曲。自分の故郷である北海道と南シベリアの自然をイメージして書いた。喉歌（フーメイ）によるルバートのテーマと、冬の厳しさを思い描いて第二楽章を作った。等々力さんが「これはアルダンマードゥルの革命の歌だ。死ぬとわかっていて闘いに行く“60人の英雄”（アルダン•マードゥル）の歌だ。」と言った。清国に支配されていたトゥバの男達が独立を目指し、たった60人で清へ赴いたという。その時に歌ったとされる唄がこの曲なのだ。

2.「 Improvisation III」　田辺和弘

田辺和弘による即興演奏。

3.「白い梟」　　作曲：田嶋真佐雄

以前画家の小林裕児さんとの共演後に、「僕の作品には梟がよく出てくるから、梟で何か曲書いてよ！」と、きっとご本人は覚えていないくらいの冗談で言われたのを本気にしてしまい、すぐさま動物園に取材に行き、開園から1日中張り込みをしました。しかし待てど暮らせど梟はほとんど微動だにせず...段々と嘲笑われているような気分になり、そのまま途絶えてしまいました。

それからしばらくして、ふと小林さんの個展に訪れた際、大島紬のダークな生地に悠然と舞う白い梟が描かれた作品が目に入り、大きな生命力を感じました。そこから一気にイメージが湧き出してこの曲ができました。

4.「Improvisation IV」　　田嶋真佐雄

田嶋真佐雄による即興演奏。

5.「逆夢のブーゲンビリア」　　作曲：田辺和弘

正夢の反対、逆夢。作曲者の夢見の悪さからきた曲。ちなみにブーゲンビリアは好きな花と言うわけではありません。

6.「待春」　　作曲：田嶋真佐雄

ある春先に横浜の庭園を訪れた時のこと。園内をひとしきり周って疲れてきた頃に目に入ったのが待春軒(たいしゅんけん)という茶屋。「ここでゆったりと春の訪れを楽しんでくださいな」と言わんばかりの名付け心に気持ちが温かくなった事がありました。

そうしたら、その年の冬に大寒波が東京にやってきたのです。ふとその時の事が思い出されて、この曲ができました。

7.「瞬く森」 (Improvisation)　　The Bass Collective

予定の楽曲を録り終え、最後に一連の即興演奏(Improvisationシリーズ)を録音しました。その最後の最後に「何か調性のあるものを！」というプロデューサーの福盛さんからの提案のをもとに、全体の調のみが決められスタートしました。このテイクは様々な音の旅を経て、幾つもの河から一つの大きな海に辿り着いたような演奏になり、このグループの新たな顔を垣間見るようでした。

曲名をつけた方が良いとなり、アルバムタイトルを曲名としました。