俺はメタグロス

俺はメタグロス

Twitter:@volgross

Amebaでブログを始めよう!

 

考察力を鈍らせたくないので久しぶりの考察記事の投稿。

 

 

◆シーズン7(S12~S14)環境まで

ダイマックス同士の撃ち合いでエースバーンにも撃ち勝てる最強の対面性能を持ちつつ、アッキの実や怪電波と併せて相手を詰ませる耐久型、ボルトチェンジや蜻蛉返りで裏に繋げるクッション型など型の選択肢も非常に広いサンダーがトップメタとして君臨。

 

その結果、ダイジェットを半減しつつ弱点を突ける岩タイプがメタとして流行。


岩タイプ+αの並びに圧力をかけられるウオノラゴンがサンダーのお供として大流行。

所謂ウオノサンダーの並びである。

 

半端なサイクル構築ではサンダー+ウオノラゴンの並びを受けてから対応することは出来ず、どちらも数値受け出来る受けループの形をとった構築が増えてゆく。

 

サンダー+ウオノラゴン対策の受けループを更にメタる形で悪ウーラオスが台頭し、サンダー入りのサイクルを凌ぎ切る受けの軸+ウーラオスに崩されないための対面の軸である攻めの軸を両立した「受け+攻め」の構築がスタンダードとなる。

 

サンダーを中心とした環境の研究が進み、サンダーを簡単に通せなくなるにつれ現環境の主要エース枠であるサンダーとエースバーンその他広い範囲に対応しつつ、サンダーと同様にダイマックスエースから耐久運用までなんでもこなせるカイリューがトップメタの一員となる。

 

トップメタであるサンダーとカイリューに強く、崩し性能の高い駒が揃っている氷タイプもかなり強い環境と呼べるのではないだろうか。

 

...以上がシーズン7環境の推移であると認識している。

総括すると、型の選択肢が広いダイジェッターが剣盾では最強であることをサンダーとカイリューが証明した環境と言えるだろう。

 

ちなみに私は対面性能と崩し性能を両立したダイマックス枠として一定の使用率を保っているものの、非ダイマックス時の性能が低いこと、ドラパルト、ミミッキュに不利をとるなどの欠点から氷タイプの枠(主にブリザポス)に役割を奪われつつある…というのが実情である。

(TOP10禁止ルール下でミミッキュ、ドラパルト、悪ウーラオスのいずれかが消えればめちゃくちゃ強いかも?)

 

 

 

◆シーズン8(S15~)環境の推測

 

まず、シーズン7からのルールの変更点として、シーズン7環境をベースに、更に伝説ポケモンが1体のみパーティに加えられるようになる。

 

詳細は下記URLを参照。

参考記事:【ソードシールド】シリーズ8のルールが発表!伝説のポケモン1体を使用可能なランクマッチ!【ポケモン剣盾】

 

ザシアン、ザマゼンタ、ムゲンダイナを除いた全ての伝説ポケモンがダイマックスできるらしい。

 

 

●伝説ポケモンの追加で起こること

 

剣盾環境はダイマックス時の対面性能が高いポケモンが環境の中心となるという特徴がある。

 

シーズン1~5中期までトップメタとして君臨していたポケモンはどれもダイマックス時の制圧力に優れたポケモンばかりであったし、

 

夢特性エースバーンの解禁後、その対面性能と崩し性能からシーズン5後期~6のヨロイ島環境を席巻していたのは記憶に新しい。

 

サンダーが評価されたのも絶対的なダイマックスエースとして君臨していたエースバーンをも上回る対面性能を有していたことがきっかけのひとつである。

 

シーズン8ではサンダー以上に高火力、高耐久のポケモンが環境に加わることになるので、追加されたポケモンの中でダイマックス時の制圧力に優れたポケモンが環境を動かすことは容易に想像がつくだろう。

 

 

・どのポケモンが流行り、どのように環境が動いてゆく?

 

ダイマックスというシステムが対戦環境の鍵を握っている以上、これまでの環境の推移と同様、エースバーンやサンダーのように突き抜けた性能を持つポケモンが台頭した場合はそのポケモンを中心にメタが回り、複数のポケモンの性能が拮抗している場合は単体性能が高いポケモンを軸にして組まれた構築が鎬を削る環境になるだろう。

(剣盾環境に精通しているプレイヤーから見ればわりと当然の推察に見えるかも?)

 

個人的に注目しているポケモンについて簡単に触れていこう。

 

・カイオーガ

ラッキーですら数値受けが成立しない圧倒的火力から注目している人も多いだろう。

しかし、ディアルガ、パルキア、ギラティナ、ゼクロムなど対面不利をとる伝説枠が存在することからダイマックス時の対面性能で突き抜けているわけではない。

また、ミミッキュよりも遅いのも欠点で、襷枠でダイマックスターンとHPを消耗させつつミミッキュで詰めるような対面的な動きに強いとは言えない。

対策手段がそれなりに多いので絶対的エースから選出圧力を買われての採用に遷移するのではないだろうか。

 

・ゼルネアス

伝説枠に多い90族を抜けていること、伝説枠にドラゴンが多く相性上有利がつく相手が多いこと、パワフルハーブ+ジオコントロールという分かりやすく強力な勝ち筋を持つことからこちらも注目している人が多いだろう。

欠点を挙げるとすると、制圧力を発揮するために1ターン消費すること、鋼タイプに打点を持てる特殊技がないこと、巨獣斬に弱いことなどが挙げられる。

 

・ディアルガ

伝説ポケモンとの相性だけ見た場合、ドラゴンが多い環境でドラゴン・フェアリー技で弱点を突かれず、逆にそれらのタイプに打点がある点が評価できる。

タイプが優秀なのでサイクルに組み込みやすく、ザシアン、ザマゼンタ以外に一方的に不利な対面が少なくトリックルームという切り返しもできる。

シンプルに腐りにくい伝説枠として採用できる。

 

・ホウオウ

個人的に最も注目している伝説枠である。

アタッカーとして十分な性能を持ちつつ、特殊耐久の高さ、相手を火傷に出来る、自己再生を持つなどのひとつひとつの性能が噛み合っていて、聖なる炎+自己再生による両受け、ダイマックスエースなど型の選択肢が広い。

また、ゼルネアス、ディアルガ、ザシアンなど有利がつく相手が多い。

ホウオウはサンダーと共通した強みを持ち、剣盾環境で強いポケモンの条件を満たしているのである。

 

・イベルタル

注目枠その2。

伝説枠の中では比較的Sが高めで、ダークオーラ補正込みのダイアークやダイジェットを撃てることからダイマックス時の撃ち合い性能が非常に高い。

また、殴りつつ体力を回復できるデスウイングと羽休めを組み合わせた耐久運用も選択肢となり、ホウオウ同様型の選択肢が広い。

こちらもサンダーと共通の強みを持つ非常に強力なポケモンである。

 

・ゼクロム

ホウオウ、イベルタル、カイオーガなどに強く、これらのポケモンが流行した場合の環境メタとして期待できる。

しかし、素早さの関係からスカーフを持たせたいので択が多く発生することが容易に想像がつき、ホウオウやカイオーガ以外のポケモンに対しての通りも良くないのであくまで環境メタとしての採用になる。

 

・ザシアン、ザマゼンタ、ムゲンダイナ

ザシアン、ザマゼンタ、ムゲンダイナだが、ダイマックスが強い環境においてダイマックスができないのは無視できない大きなデメリットである。

種族値。タイプ共に極めて優秀で、場に出すだけでAが上昇するザシアンは環境初日は流行るだろうが、ダイマックスできないデメリットが響いて次第に数を減らすのではないだろうか。

しかし単体性能が極めて優秀であるのは事実なので、"相手のダイマックスを裏のポケモンで防ぎつつ非ダイマックスエースを通す"構築の開拓で評価が揺るぎないものになると予測している。

 

・活躍しづらいであろうポケモン達

伝説枠との撃ち合いで不利をとりそうなレシラムや、ホウオウやイベルタルに弱めなエスパータイプの伝説ポケモンはこの環境での活躍は難しそうである。

また、ドラゴンもしくはエスパータイプ、かつS90族というミミッキュに容易に切り返される条件が揃ったポケモンがやたらと多いのが伝説ポケモンの特徴である。

ミミッキュが流行るのは容易に想像がつくためミミッキュを苦とするポケモンも厳しいだろう。

 

Sが高めで特性と攻撃範囲に優れ、専用技でミミッキュを貫通できるルナアーラは強いかも?

 

 

個人的な注目株はホウオウとイベルタルである。

仮にこの2匹がトップメタとして君臨した場合は岩・電気タイプ、ステルスロック、役割破壊の岩技(ゼルネアスの岩雪崩等)が流行るだろう。

 

サンダーはシーズン8でもホウオウ、イベルタル、カイオーガなど刺さる相手が多い。

ダイジェットに下方修正がかからない限り似たような環境が続きそうである。

 

 

◆近況

 

私生活が非常に忙しいのでポケモン対戦に割く時間がないのが実情です。

(なんとTwitterを全く見なくなりました)

 

Twitterから情報を追えておらず、この記事もぽけっとふぁんくしょんの上位記事を参考に環境の動きを推察しただけなので実際の環境の動きとは差異があるかもしれません。

その点はご了承を。

 

対戦も暇があれば齧りますが、今後のポケモン関連の活動自体は考察がメインになっていくと思います。

 




ウルガモス@ラムの実or鋭い嘴
控えめ
H36 B252 C116 D4 S100
165 * 117 187 126 133
炎の舞/暴風/ソーラービーム/蝶の舞

※ダイマックス=DMと記載

C-
C+1ダイジェットで155-95エースバーンが確定で落ちる
C+1ダイソウゲンで215-136カバルドンが確定で落ちる(215〜)
鋭い嘴込みのC+1ダイジェットがD95ドラパルトに対して186〜ダメージ

H-B
・DM
A168エースバーンの珠ダイジェットを確定で耐える
A112マリルリのダイストリームを高乱数で耐える(15/16)

S-
準速トゲキッス抜き
※最速アーマーガアとの撃ち合いで負けないようにS130〜は欲しいため、アーマーガアを抜きつつ準速眼鏡トゲキッスの上から殴れるようにこのラインを確保



蝶の舞を積んで全抜きを狙う際に、Bに厚く振ることでDMを切ってウルガモスを止めようとするエースバーンやマリルリに止められなくなる。

特殊ポケモン相手だとタイプ相性上不利でも蝶の舞を積めば撃ち合いには非常に強い。
トゲキッスやスピンロトムはダイバーン→晴れダイバーンでゴリ押しが可能で、アシレーヌや水ロトムにはダイソウゲンを刺せる。
蝶の舞によってDが上がるため相手の攻撃は余裕をもって耐える。
こちらもダイジェットを撃って殴り合うため相手のダイジェットに縛り返されないのが偉い。


蝶舞+DMによる制圧の運用が前提となるポケモンなので耐久ポリゴン2のような火力のない特殊ポケモンやゴリランダーを起点に積んでいく。


●持ち物について

ラムの実を持つことでカバルドン対面や不意の電磁波に対して行動保証を得られる。

ダイジェットを撃つ機会が多いので鋭い嘴を持たせるのも面白い。
鋭い嘴込みの1舞ダイジェット×2でリザードンや耐久に厚めのDMドラパルトまで射程圏内に入る。

また、鋭い嘴ウルガモスはステルスロックとも相性が良い。
ステルスロックを撒く事で蝶舞鋭い嘴ダイジェット×2でギャラドスまで射程圏内になる。



現環境のウルガモスは炎+虫の攻撃範囲が色んな相手に半減される、不利対面が多い等の理由から弱いと思っていたが、ある程度の火力を確保しつつBに厚ることで蝶舞を積んだ際に高いタイマン性能と制圧力を両立することが出来る。

ステルスロックに弱い上に不利対面が多く舞わないと強いとは言い難いポケモンであるため採用出来る構築は選ぶが強力なスペックを持ったポケモンだと言える。
役割対象であるゴリランダーの流行はウルガモスにとって追い風である。

シーズン7の中盤〜終盤まで使っていた地雷枠。
パッチラゴンは耐性が優秀なためこのような型もアリだと考えた。


パッチラゴン@オボンの実
腕白
特性:蓄電
H180 A12 B164 D4 S148
188 122 144 90 91 114
電撃嘴/大文字/電磁波/身代わり

A-
上からの電撃嘴で155-95エースバーンが珠ダメージ×2込みで高乱数で落ちる(15/16)
ダイサンダーで171-99ギャラドスが確定で落ちる

C-
大文字×2で185-85ドリュウズが高乱数で落ちる(180〜)
大文字×2で181-137ナットレイが確定で落ちる(224〜)

H-B
A168エースバーンの珠火炎ボール→珠飛び膝を高乱数で耐える(〜193)
→半減技への受け出しなら次の攻撃も耐えるため膝を撃たれない対面での後出しを想定
A184エースバーンの飛び膝×2をオボン込みで確定で耐える(オボン確定発動)
→対面で2回電磁波を撃てる
※HB特化でA168エースバーンの珠飛び膝×2をオボン込みで確定で耐える
A114ナットレイのジャイロボール、及び叩き落とすを身代わりが確定で耐える

S-
準速ラプラス抜き+1


HBに厚く振ることでギャラドス、アーマーガア、エースバーン等を受けつつ電磁波で足を奪う運用が出来る。
電磁波を入れて上から殴ることでクッション枠でありながら高い火力を出せる。

HBロトムと比較した際の優位点はナットレイに打点があることボルトチェンジの一貫を切れてロトム全般に強めであること、一方でドラパルトやトゲキッスとの対面に弱くカバルドンに有効な打点がないのが欠点である。

身代わりは有効対面時の様子見、ナットレイやアーマーガアとの対面でアドバンテージを得るため、ロトムの鬼火を避けるために採用。
身代わりを採用することでナットレイに明確に強い駒となる。
ロトム対面で上から身代わりを置きつつ電撃嘴で負担をかけられるようにギリギリまで耐久を落としてSを確保した。

また、ここまでSに割いたことで最低限ラプラスに負担をかける駒として動かすことが出来る。

ギャラドスと相性が良く、耐久ベースのギャラドスが苦手とするポケモンにこのパッチラゴンが強めであり、パッチラゴンが苦手な地面タイプはギャラドスでケア出来る。
水ロトムと違いギャラドスとタイプが被らず、ヒートロトムと違い相手の水ロトムもケアできる点を評価してHBギャラドスと組ませてシーズンの終盤まで運用していた。
最終的にPTとの兼ね合いで構築から抜けはしたが、使っていて面白いポケモンであった。
 
ギリギリですが最終二桁順位でシーズンを終えたため構築記事を書くことにしました。
 
 
【使用構築】
 


エースバーン@拘りスカーフ
159 184 95 * 95 168
火炎ボール/アイアンヘッド/捨て身タックル/蜻蛉返り
 
ギャラドス@カゴの実
191 145 143 * 120 114 
滝登り/飛び跳ねる/眠る/竜の舞
 
ナットレイ@オボンの実
181 114 187 * 150 22
種マシンガン/ジャイロボール/宿り木の種/守る
 
バンギラス@拘り鉢巻
175 186 131 * 120 124
ストーンエッジ/ロックブラスト/噛み砕く/馬鹿力
 
ピクシー@命の珠
201 * 93 154 110 89
ムーンフォース/火炎放射/10万ボルト/瞑想
 
ガマゲロゲ@食べ残し
209 * 95 105 108 128
熱湯/毒々/身代わり/守る
 
 
●構築の軸
 
特性リベロの解禁によって広い範囲に攻撃を通しやすく高火力の蜻蛉で削りを入れつつ試合展開を作ることが出来るスカーフエースバーンと、エースバーンに対して後出しから切り返しを行えるHBねむカゴギャラドスを軸に構築を組んだ。
 
 
●並びについて
 
 + 
スカーフエースバーンとHBねむカゴギャラドスを軸とし、ギャラバーンどちらとも相性が良く水ロトムやラプラス等を受けられるナットレイを採用し、この3匹によるサイクルを構築の主軸とした。
特に、ねむカゴギャラドスは想定以上に強力な型だった。(後述)
 
補完としてヒートロトム、スピンロトム、リザードン、トゲキッスに強めで有利対面からの高火力の押し付けで崩しを行える鉢巻バンギラス、ドヒドイデを誘いつつドヒドイデ絡みのサイクルを崩せる珠ピクシー、重いパッチラゴンとロトムの対策として電気の一貫を切りつつ、珠ピクシーでは崩せないドヒドイデ+HDピクシーの並びに対してTODを仕掛けられる駒として残飯どくまもガマゲロゲを採用し、構築が完成。
 
 
●立ち回りの例
 
 → 
スカーフエースバーンから裏の5匹のいずれかに繋いで有利対面を作り、こちらに有利なサイクル戦を展開する。
 
 → 
もしくは有利対面からの崩しを行えるバンギラス、ピクシー、ガマゲロゲのいずれかを初手に置き、有利対面なら崩しを狙い、不利対面ならギャラドス、ナットレイに引いてサイクルを回す。
 
とにかくサイクルを回すことでこちらの有利な展開を作り崩していくというサイクル戦の基本に忠実な立ち回りを行う。
 
サイクルを回すのが困難な相手に対してはエースバーンにダイマックスを切りダイアタックで対面処理、ギャラドスの龍舞眠るによる切り返し、ギャラドスで複数回威嚇を入れつつピクシーで瞑想をしてダイマックスといった立ち回りで対処する。
 
 
 
【個別解説】
※ダイマックス=DMと記載

エースバーン@拘りスカーフ
意地っ張り
H28 A252 S228
159 184 95 * 95 168
火炎ボール/アイへ/捨て身/蜻蛉
 
●調整意図
 
最速リザードン抜き
A特化にすることでダイアタックで153-99リザードンが高乱数で落ちる=DM状態で高乱数2発(ダメージ147~)
 
●解説
 
攻めの軸。
スカーフ枠としては受けにくいポケモンの対面処理性能、優秀な繰り出し性能、高いDM適正をもったドラパルトやサザンドラと比べて繰り出し性能で劣るものの、非DM時に攻撃技を一貫させやすい点で勝っている。
 
初手蜻蛉による試合展開作りやエース運用の他、受けるのが難しいポケモンの対面処理が役割となる。
 
技構成は高火力で晴れダイバーンの火力によるゴリ押しを狙えるメインウェポンとして火炎ボール、火炎ボールを半減する水タイプに通る捨て身タックル、命中安定かつドラパルトへの打点となるアイアンへッド、上から削りを入れつつ裏に引ける蜻蛉返りとした。
スカーフ枠ながらダイマックスとの相性が良く、火力を上げるダイバーン、Bを上げるダイスチル、Sを下げる捨て身タックル、Cを下げるダイワームとダイマックスと非常に噛み合う技構成になっている。
 
捨て身タックルを採用してダイアタックを撃てるようにすることでバンギラスを選出出来ない場合にトゲキッス、リザードン、スピンロトムを対面から処理する駒として動かせる。
無振りリザードンならダイアタック×2で高乱数、トゲキッスはダイアタック→ダイスチルで処理出来る。
 
炎+鋼+ノーマルという広い技範囲から対面+後続に一貫する技を選択出来て、ダイマックスとも噛み合うためスカーフ枠としてかなり完成されたポケモンである。
特性リベロは技の撃ち分けだけでなく、技を一貫性させるという観点から見ても強力な特性であると言える。
 
 
ギャラドス@カゴの実
腕白
特性:威嚇
H164 B244 S100
191 145 143 * 120 114 
滝登り/飛び跳ねる/眠る/竜舞
 
●調整意図
 
A184-1エースバーンの球ダイジェット×2を高乱数で耐える(~194)
 
●解説
 
受けの軸。
HBギャラドスを使っていてエースバーンに後出ししてもダイジェット→ダイナックル→ダイジェットで突破される点が気になり、それを防ぐためにねむカゴ型にした結果最強のポケモンが爆誕した。
 
ねむカゴ型にすることで物理を受けるクッションとしての役割の他に、下記の役割を任せられる。
 
・最強の切り返し
受け出し→眠る→ダイウォール(珠でなければ竜舞)でエースバーンに対して後出しから切り返しを行える。
思考停止でダイマックスを切ってくるエースバーンは後出しから竜舞の起点に出来る。
死に出しからならトゲキッスやリザードン等一発耐える相手であれば誰であろうと眠る→ダイマックスと動くことで切り返しが出来て非常に強い。
 
・対カバルドン
カバルドンの欠伸の一貫を切れる。
A184エースバーンの蜻蛉→A145+1ギャラドスのダイストリームで215-187カバルドンが高乱数で落ちる。(ダメージ210〜)
 
・全抜きエース
ギャラドスを削って処理しようとする動きに対して眠るを挟むことで何度も舞えるため積みエースとしても強い。
 
・TOD
ギャラドスを突破出来ない低速サイクルに対して数的有利をとれば眠るだけで勝ちである。
 
このように単体でカバー出来る範囲が非常に広い。
勝ち試合の半数がこのギャラドスによる切り返しと全抜きによる勝利であり、シーズン7環境においては最も強いポケモンであったかもしれない。
H-Bに振り切るとA194球ギャラドスも後出しから切り返せるようになるが、Sが欲しい場面が多かったため耐久を削っている。
 
剣盾環境において6〜7世代の相棒であったメガメタグロスの代替枠を探しても一向に見つからないが、高数値によるサイクル+積みによる全抜きが出来るメガボーマンダの代替枠となるポケモンは皮肉にも発見してしまった。
 
 
ナットレイ@オボン
呑気
H252 B148 D108
181 114 187 * 150 22
種マシンガン/ジャイロボール/宿り木/守る
 
●調整意図
 
オボン込みでA194球ギャラドスへの後出しが可能なH-Bを確保し、残りをD振り
 
●解説
 
エースバーンとギャラドスが共通として苦手とする水ロトムやラプラス等を受ける駒として採用。
特殊水への受け出しが多いので、H-Bを珠ギャラドスのダイジェットへの受け出しからダイスチル→ダイウォールで切り返しが可能な数値を確保した残りをDに割いて特殊にも気持ち厚くした。
当然だが対ラプラスは安定しない。
 
役割対象に受け出して宿り木+守るで削る以外の役割に乏しい点が気になったため、詰め筋になれる鉄壁+ボディプレスの構成にするべきだったかもしれない。
地面タイプに受け出しをしなければHP管理にはかなり余裕があるため構成変更の余地はある。
 
 
バンギラス@鉢巻
陽気
A252 B4 S252
175 186 131 * 120 124
ストーンエッジ/ロックブラスト/噛み砕く/馬鹿力
 
●解説
 
数を増やしたスピンロトムとリザードンに強い枠としてバンギラスを採用。
型は有利対面から崩しを狙える鉢巻型とした。
 
採用理由的にはヒートロトムと選択だが、この構築において重いドラパルトとの対面に強い点を評価してバンギラスを選択。
 
トゲキッスに強い枠としても動かすことはあるが、珠ダイフェアリーで処理されるので役割は安定しない。
 
意地っ張りASで採用していたものの、最速ラプラスの影響でS60族のメタレースが激しく、意地っ張りバンギラスでは上をとられることが多かったので性格を陽気に変更。
意地っ張りバンギラスの利点である後出ししてくるアーマーガアをエッジ×2で処理する場面はほぼなく(あってもオボンで確定数をズラされる)、陽気にすることで全てのラプラス、耐久ロトム、アッキミミッキュ、遅いトゲキッスを上から殴れるようになったので変更して良かったと思う。
 
 
ピクシー@珠
控え目
特性:マジックガード
H244 C196 S68
201 * 93 154 110 89
ムーンフォース/火炎放射/10万/瞑想
 
●調整意図
 
無振りアーマーガア抜き調整+1
C189トゲキッスの球ダイジェットを耐える
 
●解説
 
ドヒドイデを後出しから崩しを行えるポケモンとして珠ピクシーを採用。
ドヒドイデを崩す枠でありながらドヒドイデを誘うのでとても刺さった。
 
崩し枠でありながらドラパルト、ギャラドス、トゲキッス等と撃ち合える点が優秀だった。
また、この構築で重いドラパガエンを強引に崩す役割も担った。
 
 
ガマゲロゲ@残飯
臆病
H228 D100 S180
209 * 95 105 108 128
熱湯/毒々/身代わり/守る
 
●調整意図
 
Hを16n+1にしつつ、準速パッチラゴン抜き
残りD
 
●解説
 
パッチラゴンが重いので地面枠が必要で、カバルドン、ドサイドン、ヌオーと色々試した末に電気の一貫を切りつつロトムに強いガマゲロゲを最終日に採用した結果想定以上に噛み合った。
 
パッチラゴン、ドサイドン、ウインディ等のポケモンを処理しつつ受け回しに強めな命の珠を持たせたアタッカー型を採用したかったがピクシーに命の珠を奪われているため残飯型で採用。
現環境ではどくまも戦術そのものが全く警戒されていないためか、後出ししてきたラプラスを嵌めたり、ドヒドアーマーガアピクシーの並びに対してドヒドイデ対面で身代わりを貼って熱湯を撃っているだけでTODで勝てたりした。
 
パッチラゴンに対してはサイクルによる択ゲーを仕掛けられるだけで全く強くない。
 
 
 
【総括】
 
●構築の欠点
 
ドラパガエンが非常に重い。
エースバーンのアイアンへッドでドラパルトを上から削ろうにもガオガエンに受けられ、ギャラドスを展開しようにもガオガエンによってギャラドスのAを下げられドラパルトの展開を許してしまう。
 
また、ゴリランダーは崩し性能の低いエースバーンとギャラドスでしか処理出来ないので、この2匹を通せない構築に採用されたゴリランダーはとても重かった。
 
ドラパガエンゴリランダーの並びとマッチングしたら詰んでいた。
シーズン7ではよく見かけたこの並びに弱いのは構築の欠陥である。
 
ピクシーをトゲキッスに変更することでドラパガエンに厚くなり、ガマゲロゲに命の球を渡しやすくなるのでこのような並びに組み替えるべきであったかもしれない。
 
 
●選出
 
マッチング率が高かったカバルドン入りの展開構築、ドラパガエンのサイクル構築、ドヒドイデ絡みの受け回し構築への選出立ち回りを記載。
 
・カバルドン展開
カバルドンの裏はゴリランダー、エースバーン、スピンロトム、リザードンが多め。
カバルドンさえ削ればエースバーンが通りやすいので初手エースバーンの蜻蛉からギャラドスに繋ぐ立ち回りを軸として水タイプがいた場合はナットレイ、スピンロトムやリザードンがいた場合はバンギラスを選出する。
水タイプ+スピンロトムorリザードンの並びの場合はエースバーンを切ってバンギラス+ギャラドス+ナットレイと選出。
 
・ドラパガエン
鉢巻バンギラスと珠ピクシーが比較的一貫するのでバンギラス+ピクシーという選出でドラパガエンどちらにも厚めに選出。
ドラパガエンの裏にゴリランダーがいたらバンギラス+ピクシーという選出は不可能なのでほぼ詰みである。
上述したようにドラパガエンゴリランダーの並びとはよくマッチングしたのでこの構築の欠陥である。
 
・ドヒドイデ絡みの受けサイクル
ドヒドナットやドヒドアーマーガアピクシー等。
珠ピクシーがとても刺さる。
また、ガマゲロゲや鉢巻バンギラスで崩せそうであれば併せて選出する。
数的有利をとった後のTOD要員かつ、崩し枠に対する切り返しとしてギャラドスを裏に添えることでそうそう負けない。
 
 
●後書き

最終日の瞬間最高順位は80位程。
7/1の0時に1200位からスタートして全く溶かすことなくじわじわと順位を上げていけたが、デフレシーズンであること、シーズン8から環境が変わること、二桁順位で終わらせたいことからこの順位を維持している段階で辞めてしまった。

ねむカゴギャラのような単体で強いポケモンの開発は出来ても、上位勢と比べて強い勝ち筋を生む発想力とそれを形にする構築力の足りなさが原因で伸び悩むためシーズン8ではその点を改善していきたい。
要は頭が硬いのである。歳をとるのって嫌だね。


セキタンザン@食べ残し
慎重
特性:炎の身体
H252 D244 S12
217 100 140 * 155 52
ロックブラスト/炎の渦/鬼火/守る

現環境では唯一トップメタであるトゲキッスを後出しから完封出来るポケモンであり、
トゲキッスに後出しした際に悪巧みを積まれても、C+2命の珠ダイジェットを素の状態で耐えつつ炎の渦で縛り、次のターンにダイウォール→ダイロックと動くことで確実に遂行することが出来る。

更に、現環境でのカビゴンはフルアタ構成を除いてノーマル炎鋼悪(最近だとDDラリアットの採用率が高い)という技範囲がテンプレートであるため、セキタンザンでの受け出しが比較的安定する。
特性が炎の身体であるため接触技に受け出すことで火傷を入れる立ち回りが出来る。
カビゴン側が地震を採用していたり呪い眠るカビゴンには起点にされたりとカビゴン対策として安定するポケモンではないものの、欠伸守るや3ウェポン+欠伸という構成のカビゴンが多かったシーズン3環境では後出しからカビゴンを処理する駒として活躍したため、環境次第ではカビゴン対策の駒として運用することが可能である。

セキタンザンの強みはただトゲキッスとカビゴンに強い点ではなく、鬼火、ステルスロック、炎の渦とサイクル戦において一貫した削りを入れやすい技が揃っている点にある。 
特に炎の渦が非常に優秀で、相手を拘束出来るので役割対象に当てればそのまま遂行が出来るし、裏のポケモンに当てても交代読みを防ぎつつスリップダメージを入れられる。

タイマンにおいても優秀な技であり、炎の渦+守るを駆使することでドラパルトを対面から削り切ることも可能である。

トゲキッスやカビゴンに何度も受け出すために持ち物は食べ残し一択で、HP管理、ダイマックス枯らし、炎の渦のスリップダメージ稼ぎ守るは必須。
鬼火かステルスロックかは好みだが、個人的には対カビゴンの安定感が増し、後出ししてくる物理ポケモンに負荷をかけられる鬼火のほうが使い勝手が良かった。
サイクルパーツとしてのセキタンザンはこの型が最適解であると言える。



セキタンザンがヒードランに近い性質を持つポケモンであるため、7世代環境で活躍したナットドランの並びを踏襲し、
セキタンザンと組み合わせるポケモンとして相性補完がとれていて後出しからギャラドスを受けられるナットレイと組み合わせることで、トゲキッスとギャラドスを後出しから受け切るサイクルを構築コンセプトとした。
これがセキタンナットである。


この2匹のサイクルの優秀な点は主に3つ。

鬼火、炎の渦、ステルスロック、宿り木と一貫して削りを入れられる技が揃っている

耐性受け→守るという流れでダイマックスターンを容易に枯らせることが出来る
実戦的な例として、ナットレイとギャラドス対面であえてセキタンザンに引き、ダイジェットを受けつつ次のターンで守ることでセキタンザンでギャラドスのダイマックスを枯らしつつナットレイによるギャラドス受けをより安定させる立ち回りを狙える。

耐性受けをするため受け出しから負担をかける行動に移りやすい
クレベースのような数値受けの場合、次のサイクルで受けを安定させるために回復から入らないといけない場合が多いが、セキタンナットの場合は受け出ししてもHPに余裕を残しやすいため負担をかけにいける。
この性質と①の強みが噛み合っているため受け回しが成立すれば非常に強力なサイクル戦を展開出来る。

セキタンザンもナットレイも役割破壊を受けやすいこと、剣舞ドリュウズ、ドサイドン、バンギラス等の物理の崩し枠に弱いなどの弱点も相応にあるため残りの4匹でうまく補完する必要がある。



セキタンナットと相性補完がとれているドラパルト、
サイクル構築のエースとして使いやすいエースバーン、
セキタンナットのサイクル戦が展開出来ない相手に刺す対面の駒として襷カマスジョー、
炎タイプやロトムを受けつつ、カバルドン対策にもなるラムトリトドン。

ドラパルトとエースバーンは様々な型を試しつつ、この6匹の並びでシーズン3は潜っていた。


・瞬間最高順位
シーズン3 最終178位(最終日瞬間108位)
100〜200位くらいをずーーっと彷徨っていました。
トゲキッスとギャラドスの全盛期であったシーズン3環境でセキタンナットの並びで勝ちきれなかったあたりに、改めて構築力の不足を露呈する結果になりました。

ちなみにシーズン4環境では呪いリサイクルカビゴン、ホルードラプラス等の崩し枠、身代わりドラパルト等の増加によってセキタンザンが刺さっているシーズンとは言えませんでした。
使い勝手に関してはかなり環境に依存するポケモンですね。