ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

勝手映画評及び舞台評です。自分の思ったことを脳から直接指先に排出しているので、制御が効きません。音譜


映画館、試写会での鑑賞の他に、映画祭の記事も載せています。他に、舞台なども好きなので、そちらも読んでください。私の趣味満載のブログです。文句などがあっても、お手柔らかに。コメントなど、反映に長くて1日かかる場合がございます。申し訳ありません。待っていて下さいね。カメ

ペタを一時中断させていただいています。スミマセン。

 

「異人たち」

 

を観ました。

 

ストーリーは、

12歳で両親を亡くし、孤独に生きてきた40歳の脚本家アダム。ロンドンのマンションに住み、両親の思い出をもとにした脚本の執筆に取り組んでいる。ある日、幼少期を過ごした郊外の家を訪れると、そこには30年前に他界した父と母が当時のままの姿で暮らしていた。

というお話です。

 

 

孤独なテレビ脚本家のアダムはロンドンで静かな生活を送っている。ある日マンションで非常用サイレンが鳴り外に逃げ出すが誤作動だったらしい。その時、マンションの中に残っている人を見つける。あそこに人が住んでいたんだと思い部屋に帰ると、部屋のチャイムが鳴り、ウィスキーを持ったハリーが訪ねてくる。ハリーはあの部屋の住民らしかった。しかし酔っぱらった彼を家に招く気は起きず、彼を送り出す。

 

アダムは新作を書き始め、今は空き家になっている幼少期に住んでいた家を訪ねることにする。彼は、数十年前、12歳のときに交通事故で両親を亡くしたのだが、何故か家に行くと両親が待っていた。訳が分からないまま、アダムは両親と夕食をとり、また訪れることを約束して帰る。



 

家に戻ったアダムはエレベーターでハリーに再開する。お互いに気になっていた二人の距離は縮まり、恋人となっていく。アダムはハリーも家族と疎遠であり孤独なのだということを知り、一緒にアダムの部屋で暮らし始める。

アダムは何度か両親に会いに行き、自分が同性愛者であることを告白し、子供の頃にいじめに合っていたことなども話して、心に残っていたしこりを一つづつ減らしていく。ハリーとの仲も深まり、一緒にクラブでドラッグなどを楽しむようになると、段々と記憶があやふやになっていきます。

 

 

ハリーを両親に会わせようとするアダムですが、家に着いてドアを叩いても両親はドアを開けてくれません。どうしてと何度も叩いているうちに、ハリーはいなくなってしまいます。あれ?と気が付くと家の中で両親と一緒にいます。両親は、ハリーは帰ったと言い、もうここに来るのは辞めなさいとアダムに話し始めます。そして…。後は、映画を観てくださいね。


この映画、良い映画でした。昔、TVで「異人たちとの夏」を観たと思うのですが、まだ子供だったのでほとんど覚えていないんです。あらすじを読んでみたのですが、風間杜夫さんと鶴太郎さんが出てたことは憶えているのですが、名取さんや秋吉さんは憶えていないんです。こんなお話だったのかな。


 

そして、今回の「異人たち」を観ました。こんな内容の映画だったんですね。ゲイを描いたりしたのは、現代風にしたからなのかしら。とても感動的な作品でした。原作は読んでいないのですが、あまり変えずに、ゲイ要素などが加わっていたくらいのようでした。ごめんなさい、自分で読んでいないので、皆さんの感想からの想像です。

 

アダムは孤独に暮らしているというのですが、ロンドンのこのマンションに2人しか住んでいないらしいと最初にハリーがいうので変なマンションだなーと思ったのですが、最後まで見ると、あー、そういうことだったのねと理由が解りました。細かい部分にとても気を使ってあり、ちゃんと伏線回収がされてスッキリって感じでした。

 

 

マンションの非常用サイレンの誤作動があり、その後、新作の執筆にとりかかって実家に帰ってみようとなるんです。思うに、あれが話の取り掛かりで、アダムは違う軸線に入っていくような感じなんです。実家で両親に会い、マンションでは、ハリーという青年に会うんです。

 

両親との交流で、子供の頃に両親を亡くしてしまって話したかったことや、相談したかったことを時間をかけて話していくんです。布団に潜り込んで一緒に寝たり、まだまだ親が必要な時に両親を亡くしてしまったことで出来なかったことを、今、遣らせて貰うんです。なんか、とっても気持ちが解りました。大人になったって、父は父、母は母ですからね。変わらないんです。

 

 

アダムは何度も両親に会いに行き、何故かどんどん体力が無くなっていきます。倒れてハリーに連れ帰って貰ったり、電車で爆睡してしまったり、目に見えて弱っていくので、あれ?もしかして体力を幽霊に奪われているのかなと思ったのですが、違いました。私、ずっと気が付かず、最後の最後までアダムの今の状態に気が付かなかったんです。あんなに伏線が貼ってあったのに、全然気が付かず、最後で、あ!!と思いました。

 

アダムは孤独だったけど、本当は凄く愛されていたんだよって解ったし、愛する人も出来たし、何も心配はないんだよって言われているようで幸せな気持ちになりました。だってアダムって凄く寂しそうな人に見えたんですもん。

 

 

とっても良い映画だったんだけど、考えてみると邦画の内容とほとんど一緒なんですよね。洋画になっていたので驚きました。幽霊の話とかだと、もっと日本風な雰囲気になりそうだけど、洋画の雰囲気で、ご両親も優しくて、私の中では洋画の方が”異人たち”の実写版という感じに思えました。

 

アダムをアンドリュー・スコットが演じていて、久しぶりに上手いなぁと思いました。彼は舞台の方が中心の俳優さんみたいですね。ナショナル・シアター・ライブに出演していることが多いですもん。シャーロックのモリアーティを演じていて、憎らし~!って思っていたけど、カッコいいですね。そして、話題のポール・メスカルがハリー役でした。この役だとエロいですね。うーん、好きです。お父さんをジェイミー・ベル、お母さんをクレア・フォイが演じていました。キャスティングが良かったです。

 

 

私はこの映画、超!お薦めしたいと思います。静かに感動する作品だと思いました。本当はもう一つ超!を付けたいけど、最後の最後でそういうことだったのか~となるので、これ、理解出来る方と出来ない方というか、私が理解したラストじゃない風に考える方もいると思うから、そうなると賛否が分かれるかなと思い、普通にしました。でも、私は好きな作品です。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「異人たち」