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ナイジェリア系イギリス人アーティストのインカ・ショニバレ CBEの個展「サスペンデッド・ステーツ」がサーペンタイン・サウスで開幕した。ロンドンにおいてのショニバレの20年ぶりの個展となる本展では、初公開の作品を含めて、カラフルでリズミカルなアフリカのろうけつ染めの図柄を多用しながら、ヨーロッパ諸国による植民地支配の歴史とその遺産、難民たちや彼らの避難場所などをテーマとしたものが並ぶ。
90歳でなお、第一線のイラストレーターとして活躍する宇野亞喜良。1950年代のキャリア初期から現在に至るまでの900点超で、仕事の全貌を明らかにする過去最大規模の個展「宇野亞喜良展 AQUIRAX UNO」が東京オペラシティ アートギャラリーで始まった。展覧会の企画にかかわった記者が、開幕に合わせて、宇野の代名詞ともいえる幻想やエロスの源泉、寺山修司との関わりなどを聞いた。
2022年に初めて開催された国内外のギャラリーが共同で展覧会を行うイベント「温泉大作戦」。今年は再びかつ最後の開催を迎えた同イベントが、アートシーンにどのような意義をもたらすのか。企画者たちへの取材を通じて紹介する。
実際には存在しない「偽漢字」を使った作品で世界的に知られる中国のアーティスト・シュ・ビン(徐冰)。国立新美術館の「遠距離現在 Universal / Remote」では、それまでの作品とは大きく異なる映像作品《とんぼの眼》を日本の美術館において初めて発表した。来日した徐冰に、同展キュレーターの尹志慧と同館館長・逢坂恵理子がインタビュー。本作の制作背景に迫った
第8回横浜トリエンナーレ(2024年3月15日~6月9日)における富山妙子の小展示「わたしの解放」にあわせ、2021年8月号特集「女性たちの美術史」より、文化研究者・山本浩貴のテキストを掲載。戦後から、炭鉱、鉱山や慰安婦、光州事件、自らの戦争体験、原発問題などを主題に絵と文筆で活動し、今年(2021年)100歳を迎える富山妙子。社会との関係のなかで続けられてきた批判的創作活動の歩みを解説する。