最近、平日昼時の郊外のファミレスに訪れた時に、あまりに混みあっていて驚いてしまった。
二軒訪ねて、二軒とも満席でレジ前で人が待ってる。数週間後にも同じような目にあった。
そもそも個人店が好きなので、知ってる店を巡ったところ、二軒の個人店が閉店していたので、しかたなくファミレスに向かったのだが、上のような状況。
はて数年前はこの地域で、こんなに混んでいたかなと思った。
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たったこれだけの体験からだけど、もしかして多くの小さな飲食店がコロナ不況、もしくはコロナ後の色々で閉店してしまったのか。
いやコロナだけではなく、個人や中小零細の事業はこの30年、ずっと向かい風の中だった。
その上、インボイスだの電子帳簿保存法など、小面倒くさい規制が次々やってくる。閉店しても当然である。
もしかしたら平日昼にしてこのファミレスの混雑状況は、その余波なのではないかと妄想する。
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ネット上には「家賃を払っていない味」などという嫌な言葉がある。昔から続いている飲食店は店舗の償却が終わり、不動産経費を価格に転嫁しないで済むので、安くておいしい食べ物が出せるが、しかしそれは採算度外視で競争の平等性を欠いているという考え方だ。
小さな個人店が家族経営で長年かけて、不動産の借金を返し、その分を安さと美味しさとして客にサービスをすることの何が悪いのか理解できない。そこまで見越して、これまで採算を取ってきたのだ。
これが会社組織ならどうだろう。自社ビルを建て借金を返し、テナント料をセーブすることで高いサービスを提供するとしたら、長期的視野のビジネスモデルとして褒められるのではないだろうか。
個人店だから下に見ているような気がして、気持ちが悪い。批判を書いている人間たちの中で、数十年にわたり経営をしたことがあるのはどれくらいいるだろうか。
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そういう個人店が軒並み消えて結果、大資本のファミレスに集中しているのではないだろうか。
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はてなには小さな事業に厳しい人間が多い。
しかし小さい店であっても、選択肢が減れば需給の関係から、客側がサービスを受けづらくなることもあり得る。サービス側が優位にもなりえる。だからこそ、小さな事業を育てるようにしなければならない。
今後は人口が今以上に減少し、サービス提供者の数は減っていく。大事にしないと自分が不便になっていく。