more than a SCORE

1996年から競馬を開始。20年続けてなお楽しんでいくための備忘録を兼ねた日記。

第19回 ヴィクトリアマイル

まさかのテンハッピーローズ、津村は初G1となりました、よかったね。

 

スタートから中団外目に控えてマイペース。気性的にかかる可能性もあったように理解していますが、中盤がそこまで緩まなかったことも奏功したのでしょう。

また直線に向くまで他馬のプレッシャーが少なかったことも大きいと思います。鞍上津村も直線まで上手くいったとのコメントを残していますし。

しかしあの切れ味をG1の舞台で発揮できるとは。抜け出した瞬間はまさに虚を突かれた形になりましたね。似た感覚は今年のフェブラリーS、ペプチドナイルで味わった記憶。ジョッキーが同期の藤岡佑介、継続騎乗で狙ってきたとあたりも符合しますね。

 

当日は現地観戦、ゴール板の少し先で観ていたのですが、初G1を獲って引き上げてくる人馬に温かい声援が飛んでいましたね。おめでとうがあちこちから聞こえていました。人気薄の勝利なので当たっているひとは少ないはずですけどね。

対立軸をあおる応援ははるか昔、いまはゴール板を過ぎたらノーサイドというファンが大勢ということ。表彰式のパワー!(プレゼンターがね)も含めてとてもよい雰囲気のレース後でした。

 

個人的なフリカエリですが、スタートから中団外目につけて、直線に向くまでマスクトディーヴァの進路を塞ぐポジショニングをして(ちょうどジャンタルマンタルのNHKマイルカップのイメージですね)、直線末脚を伸ばせる…という馬がいないなと思って予想を組み立てていました。

おそらく1列後ろだけど2強で言えばマークされるよりする側に回る、と期待してナミュール本命でしたが、正直ちょっと消極的な本命視でした。康太の分、みたいな決め方はあまりよくないなとも思いつつ。

 

…はい、そこにテンハッピーローズがいましたね。あの首を上げてハミがからない坂路追い切りを観て、完全に検討の外に置いてしまいました。まさに意識の外からやってきた感覚。チグハグだけどカラダの出来はわるくないなという印象と、東京1400で32.7の上がりをだせる力、ここをしっかり検討しておけばという強烈な反省をした1週間でした。

だってねぇ、2~9着まで3連複フォーメーションに全部含めていて、10~15着を1枚も買わないという馬券をもっていましたので。おまけにドゥアイズのがんばれ馬券を追加する判断。おおよそレースの質は見極められていて、でも勝ち馬だけ抜けるという。。。頑張って生きていきたいと思います、ええほんとに。

 

公式レースラップ

12.2-10.5-11.1-11.6-11.4-11.6-11.7-11.7

 

Bコース替わりとはいえフラットなコンディション

当日9Rテレ玉杯は1番人気ゴートゥーファーストが番手から差し切り。レースの上がり33.9と、最内枠だった勝ち馬が3コーナーでは内ラチを離れていること、鞍上川田の判断から内に拘らなくても速い脚が使えるコンディションであることが窺えました。

合わせて32秒台が計時されるような超高速馬場ではないという認識も。トップスピードを持続するには少しパワーを要する、というコンディションと見ていました。

 

ヴィクトリアマイルのメンバー構成から、ハイペースで引っ張る馬はおらず、とはいえ事前予想で逃げと目されたコンクシェルは溜めて切れるタイプではなく。ミドルペースで3、4コーナーを緩めすぎないという展開になるのではとペース予想を立てていました。…ね、おおよそ合っているんですよね。

 

マスクトディーヴァには厳しいマーク

大外15番枠だったドゥアイズ、自分のペースで中団外目につけた結果どこかで人気馬マスクトディーヴァを外から被せることになるのかな、とイメージしていました。3コーナーからの鮫島克駿のきっちりマーク、自分の想定以上にリアルに展開しましたね。

 

直線の丁々発止は無理に出ようとしたモレイラへのペナルティとジャッジされました。自分は納得の裁定ですが、本命予想だった方には相当な消化不良だったことと思います。でもフラットなコンディションの東京マイルにはこれがありますね。

ちょうど前が詰まってしまったタイミングで、その横を勝ち馬が加速していきました。辻野厩舎の仕上げ、角居厩舎出身というのがうなずける筋肉を大きく見せる馬体でした。マイルG1をこなせるそれだったという印象です。

 

ナミュールは十分なパフォーマンスをだせず

33.8の上がりを計時していますが、パトロールビデオで見ると最後まで前がクリアになっていなかった模様。進路が開いて仕掛けたところでドゥアイズが前に入る、という場面が2度ほど。その度に武豊の追う動作が少し緩むという、不完全燃焼を思わせる流れでした。

ただしっかり進路が開けたら勝てたかというと、何ともいえないですね。ドバイ帰りのコンディショニングの難しさがでたのかなとも。ハービンジャー馬場というには少し速かったかなとも。終わってみるといろいろ噛み合ってなかったように思いますね。

 

その他、気になった馬

フィアスプライドは2着。道中3番手、3コーナーを待たずに内ラチを離れて直線は早め先頭から粘りこみました。そつのないルメールのリードが見事でしたがこれで押し切れないあたり、本命視しにくいという評価で合っていたようです。

ウンブライルは6着。ステルヴィオの妹らしく軽快なフットワークが目につきましたが、先の馬場読みの通り、トップスピードを持続するパワーに欠ける印象でした。これもおおむね見立ては合っていたと理解しています。

ルージュリナージュは5着。横山和生が決め打ちで追い込みに徹して、でもちょっと届かない複勝圏争いと読んでいました。これも見立ては合っているんですよね。府中の直線ならではの上位進出だったと思っています。

スタニングローズは9着。展開面で有利、フィアスプライドのようなレースができれば上位進出の可能性と思いつつ、本命視までには至りませんでした。この番手で控える先行馬に本命視できる馬がいなかったのが予想を迷わせる要因だったとも思っています。

 

最後に

当日は返し馬をじっくり見たく、パドックはモニターでの確認に割り切って、1コーナー付近で待機していました。馬場とのフィット感を見ておきたかったんですよね。

その成果は買い目にいれる取捨では大いに役に立ちましたが、そこからもうひとつ本命馬へフォーカスできないといけませんね。自分なりの必勝パターンがわかれば苦労はないわけで、引き続き迷走は続くのでしょう。

結果的に発見したのは、ゴール板を過ぎたエリアは少し人の混み具合が緩和していること。案外観やすかったですね。締め切り直前まで券売機に並んでいましたが、そのあとでスタンド前に出ようとしてもスムーズ。ダービーだとこうはいかないのかななどと思いつつ、昨年はソダシがいたなと気づいてからの納得感、ですね。

 

さて、もうオークス当日。まだ検討はこれからですが、ステレンボッシュ、チェルヴィニア、ミアネーロ、コガネノソラあたりが気になっています。追い込み脚質の有力馬も魅力なのですが、うーん、今回は中団から脚を伸ばす馬にアドバンテージがあるように思っていまして。

まだ追い切り映像の確認もこれからですのでね、直前まで悩みたいと思います。