41歳独身女のドン底日記改め、40代わたしの幸せな日常(今日のところは)

彼氏なし友達なし定職なし、でも幸せになりたかったので婚カツしてスピード婚しました!

ごはんが炊かれる場所が幸福であるように

今週のお題「ごはんのお供」

敬愛するコピーライター、岩崎俊一さんが書いた

『幸福は、ごはんが炊かれる場所にある。』(2009年HottoMotto)

 というコピーがあります。つやつやの炊きたてごはんから立ち昇る白い湯気は、確かに日常のささやかな、でも、かけがえのない幸せそのものという感じがします。

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 私は子供の頃から白米が好きで、炊き込みご飯の日は母に「白いごはんがよかったのに」とよく文句を言いました。どんなにおいしいおかずが食卓に並ぼうと、私の最後の一口を締めくくるのはいつも母が漬けた梅干しとごはん。

40年以上前に母が姑から教わった梅干しは、塩分が強すぎてところどころに結晶ができていたほどだったのだそう。そんな塩の塊のような梅干しを幼い私はなぜか気に入り、「離乳食をまったく受け付けずどんどんやせ細っていくあんたが、おばあちゃんの梅干しをごはんにのっけるとパクパク食べた時は嬉しくて泣いた」と母はよく話していました。

それ以来、塩分はかなり控えめになったものの相変わらず塩辛くて酸っぱい昔ながらの梅干しを母は漬け続け、私は就職して家を出た後もずっとその梅干しを食べ続けてきました。

 

明太子も塩昆布もたくわんもおかかも佃煮も、ごはんのお供は全部大好き。でも白いご飯の甘さとおいしさを一番引き立てるのは、実家の梅干しを置いてほかにないと思っています。

しかし今、瓶にわずかに残った梅干しを前に私は途方に暮れているのです。

 

結婚して家族の在り方が変化して以来、身内への甘えが著しい兄弟とそれを容認する両親に感じる違和感は次第に大きくなっていきました。そして3カ月ほど前に起きた喧嘩をきっかけに一切の連絡を断ちました。「揉めるたびに離れて、ほとぼりが冷めると元に戻って、同じことの繰り返しだね」と友人から耳の痛い指摘を受けたこともあり、今度ばかりは覚悟を決めて実家と距離を置くつもりでした。

 

なのに。もう梅干しがない。その事実が決心を揺るがせます。正直、顔を合わせず言葉も交わさず梅干しだけもらえればいい。実家の梅干しを食べるのは私だけなので、母も消費されない梅干しに困っているはずです。頼めば私の要望通り応じてくれるでしょう。

でも、そんなことをすれば、自分は食べもしない梅干しを毎年せっせと漬けていた母を思い出してとんでもない罪悪感に襲われるに決まっているのです。

 

あって当たり前だった、長年慣れ親しんだご飯のお供がなくなることに思い悩む毎日。梅干しの瓶が本当に空っぽになった時、私はどんな決断をするのだろう。

現実逃避中~婚カツ体験記 序~

昨日のブログをお読みいただいた人は私が「週明け締め切りの仕事をほっぽって川へ行き、痛い目にあった」ことをご存知かと思います。

kiki4141.hatenablog.com

 

そして今、まさしく週明け締め切りの仕事に絶賛追い込まれ中です。

本来ならブログを書く時間など1秒もないのです。しかし、人間は合理的で正しいことばかりできるわけではないのです。

つまり、テスト前に突然部屋を掃除し始めたり、ケーキを焼き始めるアレと同じです。あああ、今日中なんて間に合わないよう。もう嫌だああ。

 

川に行ったのは土曜日。だったら日曜日にも仕事できたのでは、と思う人もいるかもしれません。でも、今日から木曜まで夫は関東へ出張なのです。だから、夫は私に言ったのです。「出張前日の日曜の夜は家で好物の栗ご飯が食べたい」と。川に行く途中に寄った道の駅で売られていた山盛りの栗を胸に抱えて。曇りのない眼で。

普段は料理に関して「食べられるだけありがたい」とリクエストも文句もまったく言わない夫(立派だけど、なんか言い方複雑…)の言葉を、私も真摯に受け止めました。

で、日曜は昼からずーーーーっと栗を剥いていました。剥いても剝いても一向に減らない栗の山に何度心が折れかけたか。夕方、実家から戻った夫も加わり、2人で黙々と作業しづつけ、ようやくすべて剥き終わった時に気づきました。「全部剥く必要なかったんじゃね?」

たっぷり5合炊いてもゴロゴロ栗だらけのご飯を夫はどんぶり鉢に山盛り2杯食べ、今朝もでっかいおにぎりを嬉しそうに出張カバンにつめて出かけていきました。いい人だ。

 

妻が仕事で追い込まれて家事をしなくても何も言わず、週末は人がなるべくいないところを探して遊びに連れて行ってくれて、激増した妻の体重を咎めるどころか「毎日プール行っててよく頑張ってるね!」と褒めてさえくれる、私の家政夫ナギサさん並みの癒し力を発揮する夫。知り合ったのは去年の夏、婚活パーティーでした。

 

そもそも、41歳の誕生日に「1年以内に結婚する!」と決意して婚活をするも1か月ちょっとで挫折し、もう一生ひとりでもいいかなーと開き直ってクリスマス前にはニューヨークなんかに行っちゃってた私が婚活を再開したのは去年の初夏。夫と出会う2か月ほど前でした。 kiki4141.hatenablog.com

 

きっかけはニューヨーク旅行から帰ってきて参加した高校時代の部活の集まりで、私と同じく独身だった子がスピード婚したこと。女性は私含め2人しかいないのに(運動部系)、その2人だけが独身で、一方が結婚したと。わかりますか、この気遣われ地獄。誰も「で、〇〇のほうは?」と私に話を振らない。結婚した子も詳しい話をしない。

私がトイレに行ってる間にそういう話をしている感じなんだけど、戻った途端に「ところでさ、、」と話題を変えちゃう。地獄。

モヤモヤしたので、春の終わりにその子だけと会って結婚に至る話をストレートに聞いてみました。そしたら「実は婚活アプリで出会って結婚したから言うのが恥ずかしかった」と教えてくれたのです。即、その場で登録しました、私もそのアプリ。

で、なんとすぐにいい感じの人と知り合ったんです。東大大学院卒で京都在住の研究員。インテリ好きの私の好みにどんぴしゃ!(死語)

それから2か月近くデートを重ね、向こうもわりと好印象を持ってくれたらしく、もうすぐ来る私の誕生日は2人でロマンチックに過ごそうね(一晩中…?キャッ)なんて話も出たりして。

頭がいいのに偉ぶらず、仕事熱心で、穏やか。申し分ない人、私にはもったいなさすぎる人だったんですが、その、、、体形が。大台、超えてますよねというレベル。ベルトの意味がないお腹。そして、壊滅的に話が、やることが、思考が面白くない。。。

 

”結婚と恋愛は違う”。

婚活をしていて嫌になるほど目にしたフレーズです。婚活に「好き」という感情はいらないと実際に言われたこともあります。そう割り切ることもある意味必要なのでしょう。でも、あえて私は異を唱えたい。

婚活はあくまで出会いのきっかけ。結婚には絶対に「好き」が必要だ!!

 

ただ、これはあくまでも今だから言えることであって、当時の私は超インテリで収入も悪くない優良物件を前に、悶々と悩んでいました。

いい人だし嫌いじゃないけど1ミリもドキドキしたり好きという気持ちにならない、そんな状態で結婚へ進んでいくべきなのか。でも、私が贅沢言ってられる立場でないのは重々自覚している。むしろ相手は体形と面白みのなさゆえに今まで残っていたのであって、理由がはっきりしている分安心できると言えなくもない。

そんな時に、運命のメールが届いたのです。そこには「近所で婚活パーティー開催してんねんけど、女子が全然集まらんくて困ってるねん。参加費タダでいいから来てくれへん?」というような内容がもう少し丁寧な標準語で書かれていました。

いろんな人と会って選択肢を増やすのもいいかも。暇だし。タダだし。

ということでえっちらおっちら自転車こいで会場に行ったら、夫がちょこんと座っていたわけです。が、人懐っこくて優しそうだけどいろんな意味で軽そうなひょろひょろした男性が将来のダーリンになるとは、その時はもちろん知る由もありませんでした。

 

続きはまた。

 

 

9月、川での話。

川で、大切なブレスレットをなくしました。

 

山の中にあるその川は水がきれいで、川幅10mぐらい。水深は浅いところでくるぶし上、深いところで2m弱。鮎やヤマメなども獲れるみたいですが、周囲も川底も大きな岩がごろごろしていて足場が悪いせいか釣人はほとんどおらず、下流にキャンプ客が少しいる程度。今年たまたまこの川を見つけ、アウトドア好きの夫はそれはそれは喜びました。 

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流れが急な浅瀬から勢いよくほとばしる水は徐々に穏やかになって深くなり、次第にまた浅くなって激しさを増す。その緩急が面白く、浮き輪に腹ばいになってプチ急流滑りをしたり、大きな岩場から深みにダイブしたり。私たちは夏の間、何度もこの川で子供のように歓声をあげて遊びました。

 

そして昨日。朝食を食べていたら夫が「川に行けるのは今週あたりで最後かもしれない」と妙に思いつめた顔で言ってきました。週明け締め切りの仕事をするはずだった私は「じゃあ今から行こう」と即答し、数時間後には急流滑りで手首を岩に強打し、そのはずみでブレスレットがちぎれ、ものすごい勢いで流れる水を前になすすべがなくなったのです。

 

ブレスレットは去年、夫と知り合った夏に初めて旅行に行った帰り、記念にとおそろいで買ってくれたものでした。恋人とペアで何かを持つどころか、アクセサリー自体ほとんどつけることのない私でしたが、チェーンと細いプレートの組み合わせというシンプルなデザインとピングゴールドの上品な女性らしさが気に入り、その場でつけてから一度も外さずに過ごしていました。温泉や塩素が強いプールにそのまま入っても輝きは変わらず、常にさりげない光を添えてくれたブレスレットはある意味、大喧嘩して買ってもらった結婚指輪(その話はまたいずれ)より私にとっては思い入れのあるものでした。

 

手首からさらさらと冷たい金属が離れていく感覚は明白で、すぐ手で押さえようとしたものの水流と水圧の強さに腕を上げることさえできず。その後小一時間、周囲を探し回りましたが水中は激しく流れる水が岩にぶつかってできた無数の泡で満ち、どんなに目を凝らしても何も見えませんでした。流れの少し先は澄んだ水が昼の光にきらきら光り、川底は水面の揺らいだ影を映して目の前にあるほど近く見えるのに。絶対このへんにあるはずなのに。

 

 

また買い直せばいいからと慰めてくれた夫の言葉でようやく諦め、日暮れまで遊んで帰路へ。と、いつもなら日帰り温泉に寄って体を温めるのに、「去年ブレスレット買った店に行ってみる?」と夫。「同じものがなかったら、新しいペアブレスレット買ってもいいし。俺も半分出すから」。

必死でブレスレットを探していた私への夫なりの思いやりだったと思います。でも、わざわざ今から?和歌山の山奥からジュエリーショップまで相当距離あるよ、帰り道でもないし。あと、私の過失だから自分で買い直すのは当然だけど、即日ってなるとちょっと財布事情が…。それに、思う存分探したら気持ちの整理がついたというか、正直、形あるものはいつかなくなるわけだし。

ダークな心の声を全部押さえつけて、「いいね、行こう!」とにっこり返事する以外、私はどうすればよかったのでしょう。

 

そんな経緯で冷えた体のまま1時間以上かけて行ったジュエリーショップはコロナの影響で当面休業。どこかホッとする気持ちで「じゃあネットで似たような商品がないか探してみるよ」という私に「ブレスレットを買った時にもらった箱を見たら商品の詳細がわかるよ。帰ったら見てみよう」と優しく答える夫。

1年以上前の、特にブランド品でもないブレスレットの箱、、、ですか。。。

あった、、かなあ、、。。いや、、たぶんもうない。あったとしてもすぐには出てこない。。。

 

岩にぶつけた手首より、ずっと肌身離さずつけていたブレスレットを失ったことより、

「箱おいてあるよね、思い出の品なんだし」と曇りのない眼でまっすぐ見つめる夫の視線が痛かった夜でした。

(結局、家に帰るまでにネットの情報と記憶を総動員してブレスレットの詳細にたどり着き、箱から気をそらすことに成功しました)

(と思ったら、さっき用事で実家に行っていた夫から「箱あったよ」と連絡が。忘れてなかった!そして物持ちがいい!)

ジャマ、ジャマ、邪魔ああ!!

結婚して長年の一人暮らしが二人暮らしに変わっただけで、こんなに太るとは思わなかったのです。

 

確かに30代後半までは深夜にどんなに高カロリーなものを食べようと、どんなに酒を飲もうと、学生時代と同じ体形をキープできていたのが、40目前になるとどんどん脂肪がついていくようにはなりました。

さすがにマズいと思ってプチ断食やらウォーキングやらをし、ここ数年私の体重は緩やかな上昇と下降を繰り返しながら昔よりは高い数値でとどまっていました。

しかし、わずか1年足らずで、まるで手からするりと抜けた風船のように軽やかに高みにのぼっていくとは思いもしませんでした。

 

夫はかなりスリムな人(食べても太らない体質)で、かつ優しい性格なので、激変した妻の体形について表立っては何も言いません。ただ、ごく控えめに「少し運動するのも気分転換になるかもね」とか「夏は肌の露出が多いから女性は大変だね」とか、真綿で首をしめてくるだけです。

 

私も年は取っていても一応新妻である以上、この体たらくについては申し訳なさを感じていたので、ではジムに行きましょうとなったのですが、我が家はかなり中心地に近い場所にあり、近所のスポーツジムはビジネス街の真ん中なのです。ジムといえば行き帰りは当然すっぴんで、何なら着替えるのが面倒だから水着で行きたいぐらいの私が、完全にオンモードの社会人の中を自転車で爆走するのはやっぱり抵抗があります。

ということで、やや遠めの市民センターのプールを申し込み、1週間通っています。

 

1週間とはいえ、人がいるところには必ず何らかの対人問題は生じてくるわけで。

そこの市営プールは8レーンあり、子供の水泳スクールも開催されているのでどの時間帯もかなり盛況です。泳ぐコースは3レーンあって、早く泳ぐ人用コース、長く泳ぐ人コース、泳ぐ練習コースに分かれていて、私は泳ぐ練習コースで休み休み泳いでいるのですが、練習コースといっているのにガンガン泳いで後ろからせっついてくるガタイのいい男性に早くも嫌気がさしていました。

あおり運転、ダメ絶対! 

ていうか、そんなに泳げるなら隣の競泳レーンでなぜ泳がない?全身日焼けして金のピアスつけてチャラさ全開のくせに、ビート板持ってバタ足しているおばあちゃんとか、溺れているのかと見間違えるぐらいめちゃくちゃなフォームで泳ぐ中年女(私)とかの中だけで得意げになってんじゃない!ちっぽけなプライドだか何だか知らないけど、迷惑なんだよ!と荒ぶっていました、昨日までの私は。

 

いつもは夕食前にプールに行っていたのですが、昨日は手間取って夕食後、閉館ぎりぎりに駆け込んだのです。そこで遭遇したのは、、、

キャッキャとはしゃぐジジババ集団。そしてもれなく誰も泳がない。。。

水面にうつぶせで浮かぶお調子者(爺)に歓声をあげて群がる女子たち(婆)。人間って、いくつになってもこういう青春っぽい構図は変わらないんだな。

でも、だったらせめて歩くコースかプールサイドではしゃいでくれ。泳ぐコースのスタート地点に固まってしゃべりまくって「いいから先に行って」じゃねえよ。すっごい邪魔!!

 

日焼けチャラ男はまだ泳いているだけマシだったんだと気づき、人の評価は相対的だと実感したのでした。とりあえずプール行くなら夕食前ということは肝に銘じました。

まだ1週間。前途多難なジム通いです。

あなたは世界を見る窓だから

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ミルク寒天が無性に食べたくなりました。

ミルク寒天は甘い牛乳にたいていは缶詰のミカンが入った、素朴で少し野暮ったいけど善良な感じの食べ物です。

パンナコッタの濃厚さもヨーグルトムースの爽やかさもない、うす甘い乳とフレッシュ感のない果物の組み合わせ。

正直今まで一度も食べたいと思ったことがなく、実際食べたこともない。

なのに、なぜこんなに体が求めているのか。これはもう、セブンイレブンに走って行って解決するレベルではない。大きいバットになみなみと注がれた白いつるんとした塊をきっちりと立方体に切り分けてガラスの器に盛りつけたうえでばくばく食べたい。流し込みたい。

 

となると自分で作るしかない。

ミルク寒天の作り方は、水に寒天を入れて沸騰させる(1)、寒天が溶けたら砂糖と牛乳を加える(2)、缶詰のミカンを混ぜて固まるまで待つ(3)の3工程です。

3つしかない手順のうち、レシピは2つ目まで「お湯に寒天を入れたらダマになるから必ず水から!」とか「先に砂糖入れたら寒天が溶けなくなるから砂糖入れるのは寒天が溶けた後!」とか、それはそれは丁寧に理由を説明してくれていたのにミカンのくだりになった途端、「缶詰は中身だけ使って汁は捨てる」。いきなり切り捨て。問答無用。

 

汁、使わないんですか?私、けっこうあの汁好きなんですけども。

添加物NOとかそういう系ですか?でも中身使ってる時点であんまり意味ないと思うんです。少なくとも私は気にしないし、どうせ砂糖いれるなら汁ごと一緒に入れてもいいですよね。そのほうがより酸味が強まって好みだし、捨てるのももったいないんで。

 

はい、牛乳、分離しました。

 

一瞬の変化。まるで理科の実験。

大量に作っていた分、大量にできたかつて牛乳だったモロモロした液。

ところどころに顔を出す鮮やかなオレンジ色ももはや小狡くて忌々しい。

 

完全勝利の目前で全部ひっくり返されたオセロの盤面を眺めるかのごとく、呆然としている私を尻目に、ひっそりと固まっていく白いチリを寄せ集めたようなみじめな寒天。

 

牛乳は酸と混じると凝固する、だから缶詰ミカンの汁は使わない。

それは言わなくてもわかることなのか、それとも理由なんか知らなくても使わないと言われたら使わないものなのか。

どっちにしろ、私はもう次にミルク寒天を作るときは同じ失敗をしないし、この冴えない体験が私と同じタイプの人の参考になるかもしれない。

それが婚活体験記を書いてみようかなと思った理由だったりします。

そして、きっと今頃は、今夜あたりは

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8月が終わってしまいましたね。

まだ暑さは相変わらずなのに、9月になると何かが決定的に変わってしまうような、し忘れていることがあるような、少し不安でソワソワした気持ちになるのは、長年記憶に染みついた夏休みの宿題の呪縛でしょうか。

「母さん、僕のあの帽子、どうしたんでせうね?」夏の日に谷底に落とした麦わら帽子を惜しむ詩をふと思い出し、私も何か大切なものを放置してしまっていたような…。

 

…、わざとらしい前置き、すみません。

ご無沙汰しております。

2018年、41歳になったのに圧倒的に不甲斐ない自分を何とかしたくて「1年以内に結婚する!」という決意とともに始めたこのブログ。

とはいえ婚活(らしきもの)をしたのは最初の1か月程度で、あとはまたダラダラと日を送ってしまい、年末の投稿を最後に1年半以上も更新しなかったわけです。

が、実は去年の夏に出会った人と冬に結婚しました!

1年以内ではなかったけれど、一応大枠の目標は達成したということで。

 

そして今年もまた夏が過ぎ、だいぶ身辺が落ち着いてきたので、私なんぞが恐縮ですが婚活体験記と日常のあれこれを書いていこうと思います。

おととし、この記事を読んだ時は『<41歳独身>は婚活市場での価値がゼロ』という、完全に自分に向けられたパワーワードに打ちのめされて、そのままふて寝してしまった私ですが、とりあえず今は幸せです。

oggi.jp

 

La Liberté guidant le peuple!!

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 さて。

メリークリスマス。

約1日かけて無事にニューヨークから帰国し、普通に旅の荷物を片付けながらぼっちクリスマスを過ごしております。

 

今回は5日間の日程で、現地の滞在は2日半。行き帰りの移動時間に比べて、滞在時間のなんと短いことよ!!

全っ然、時間が足りなかったああ!せめてあと1日あったらなあ。

 

メトロポリタン美術館で買った腕時計は現地時間のままにしているので、今ニューヨークは25日の朝が始まろうとしている頃。

滞在中、毎朝ホテルの玄関で「よい1日を!」と笑顔で見送ってくれた黒人の女性スタッフも、牛乳たっぷりのカフェオレをカップのふちギリギリまで注いでウインクしてくれたカフェのおじさんも、今はクリスマスセール中だからとてもお得なのだということを何度も説明して「あなたはいい買い物をしたわ」と言ってくれた美術館のおしゃれなミセスも、最悪に態度が悪かったJFK空港の職員すらも、幸せなクリスマスを送っているといいなと思います。ワインをマグカップで飲みながら聖夜にブログ書いてる人間が、偉そうに他人の幸せを願ってる場合か、という心の声は無視して。

 

 『La Liberté guidant le peuple』(民衆を導く自由の女神)は言わずと知れたドラクロワの名作ですが、現在メトロポリタン美術館ではドラクロワ特集が組まれていて、日本なら長蛇の列必至の作品が一堂に展示され、しかもまあまあガラガラでした。というより、人が分散せざるを得ないぐらい、美術館が広大なのです。

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自画像を見る限り、けっこう男前なドラクロア

本物の名画の方は撮るの忘れちゃいましたが、ドラクロアはほかにも似たような感じの絵をいっぱい描いてました。好きなんでしょうね、人馬一体の光景が。

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さらに、ゴッホ

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まだ意味がわかる絵を描いていた時代のピカソ
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ゴーギャン
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1部屋以上のスペースに膨大な数の作品があったモネも
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あんなに大騒ぎしたフェルメールまで

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何ならガラス張りにもなっていないぐらいの無造作さで「もういいよ」というぐらい何点も展示されて、写真も自由に撮り放題。

好きなだけ近くから遠くから見ることができます。

  

西洋の近代美術を見るだけで軽く3時間越え。全部の展示作品を見て回るには最低でも3日は必要でしょう。だから、メトロポリタンミュージアムのチケットは25ドルで3日間入場可能になっています。私は時間がなくて1日しか行けなかったけど、次にニューヨークに行く時は絶対2日はじっくり見たい。

あと、今回は行けなかったSOHOにも行きたいし、見るだけだったブルックリン橋も渡りたい。

 

ということで、次回はドーバーストリートマーケットの自由の女神が捧げ持つナイキのスニーカーで、軽やかに動き回りたいと思います。その前に体力をつけねば。

(疲れすぎて、最終日、せっかくのミュージカルで爆睡したやーつ)

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 でも本場のエンターテイメントは半端なく素晴らしかったです。ところどころしか見てなくても。

 

では皆さん、最後まで素敵な夜を!!

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