イースタンに参入したオイシックスの記念すべき初陣ということで、5年ぶり、そしてこれが最後になるかもしれない戸田に行ってきました。栄えある開幕投手を任されたのは広島から移籍の薮田。立教では黒岩の陰に隠れていた感のある片山とバッテリーを組み、初回宮本川端に連打を許すも後続を断つと、2・3回と三者凡退の好発進。すると打線は3回、先頭の永澤が四球で出塁し、知念の1塁線を破る3ベースで生還!記念すべき初ヒットがタイムリーとなり、先制に成功します。
薮田は4回に1死1・3塁から鈴木に同点タイムリーを許し、なお1死満塁のピンチも連続投ゴロで勝ち越しを許さず、5回まで投げて1失点で降板。チーム門出の大役を見事果たします。力投に応えたい打線でしたが、4番の中山が5回2死満塁のチャンスに三球三振、7回には後輩の小池が繋いで得た2死1・3塁のチャンスに高々とサードフライ…。古巣相手に手玉に取られ、勝ち越し点を奪えないまま試合は終盤へ。
薮田降板後は2番手の飯田、3番手の伊禮が無失点で繋ぎ、8回からの4番手は元ドラ1の吉田。2死3塁のピンチを招くも小森を打ち取り切り抜けたものの、回跨ぎの9回、先頭の武岡にセンター頭上を越される2ベース。宮本髙野を打ち取り2死2・3塁まで漕ぎつけ、太田を迎えたところで橋上監督は申告敬遠を選択。ここまで2安打の鈴木と勝負する思い切った策に出ますが、果たして打球はセンターに抜けるサヨナラタイムリー!高卒ルーキーながら6番キャッチャーでフル出場を果たした鈴木の猛打賞&全打点を挙げる大活躍で、戸田軍が辛うじて開幕戦を制しました。

センバツ高校野球 出場32校を選出 石川から2校

https://mainichi.jp/articles/20240126/k00/00m/050/122000c
昨秋の神宮大会星稜が優勝 したことで北信越にもたらされた神宮枠は同県の日本航空石川の手に。地元を想いながら山梨の地で練習に励む選手へ、またとないプレゼントになったことでしょう。一方神宮枠を手にし損ねた関東・東京の最後の枠は中央学院。神奈川からの選出はゼロとなり、門馬監督率いる創志学園の戦いを指をくわえて見る春になりました。
そして21世紀枠は別海と田辺の2校。鶴丸・仙台一・水戸一は惜しくも落選となってしまいましたが、この悔しさを夏に、そして大学で晴らしてほしいですね!

明日は慌ただしくなりそうなので今日のうちに年末の挨拶を。今年はコロナ禍以降初の飛行機で3月のおいどんカップに参戦すると、夏はいわて盛岡サマーリーグ、冬は松山合宿と行動範囲を拡大。ついに選手権・神宮大会にも応援が復活し、相変わらず春のフレッシュが半トーナメント形式だったことを除けば、一段と平常への回復を感じた1年でした。
さて2023年は夏の甲子園・秋のフレッシュ&神宮大会慶應の年だったことは認めざるを得ないところですが、来年はまた別の年。明くる春の開幕、丸田ら目当てで神宮に押しかけた観客に、一段と逞しくなった平田の家系パワーを見せつけてやりたいですね!

歴代勝利・ホームラン一覧2023

春の開幕の時点で誰が達成するのかと注目が集まっていた通算200号は酒井捷が早々と2カード目の早稲田戦で達成。さらに立教戦では山口真にも201号となる満塁弾が飛び出しましたが、8年ぶりに4年生が未勝利andホームラン無しの状態で秋のシーズンを迎えることに。このままでは長く続いてきた1勝or1発の歴史が途切れてしまう…と半ば覚悟していたところ、松岡が法政戦で感動の完投勝利!歴史は繋がれ、さらに3年長く続くことになりました。

入学 勝利投手 ホームラン
1925年以前 東(16) 内田(2) 東(5) 清水(2) 矢田(1)
1926年 野本(2) 野本(1)
1927年 遠藤(3) なし
1928年 なし なし
1929年 木越(2) 古舘(1) 広岡(1)
1930年 高橋(7) 笠間(1) なし
1931年 なし なし
1932年 梶原(5) 梶原(1)
1933年 篠原(3) なし
1934年 なし なし
1935年 久保田(6) 津田(1)
1936年 なし 野村(2)
1937年 由谷(5) なし
1938年 なし なし
1939年 佐藤(3) なし
1940年 岡本(1) なし
1941年 なし 樋口(1)
1942〜46年 山崎諭(12) 岩佐(6) 山崎喜(1) 澤田(1) 木暮(1)
1947年 なし 加賀山(4) 伊藤(3) 佐藤(1)
1948年 島村(7) 後藤(2) なし
1949年 由良(2) 岡部(1)
1950年 蒲池(6) なし
1951年 三笠(3) なし
1952年 なし なし
1953年 なし なし
1954年 吉田(7) なし
1955年 なし 矢部(1)
1956年 なし 渡辺克(1)
1957年 岡村(17) 樋爪(1) 片桐(1)
1958年 なし なし
1959年 なし なし
1960年 なし 安部(1)
1961年 新治(8) なし
1962年 なし なし
1963年 井手(4) なし
1964年 柳町(2) なし
1965年 橘谷(3) 小笠原(1)
1966年 石渡(1) 早川(1) 渡辺(1) 小林(1)
1967年 門松(4) 橋本(2)
1968年 岩城(1) なし
1969年 入試中止 入試中止
1970年 早川(3) 喜多村(1) 相川(1)
1971年 御手洗(4) 山本(3) 河野(2)
1972年 なし 平尾(4) 渋沢(2) 遠藤(1) 春日井(1)
1973年 大浦(1) なし
1974年 西山(8) 中澤(3) なし
1975年 なし 野村(1)
1976年 なし 大石(1) 福山(1)
1977年 なし 榊田(1)
1978年 大山(10) 国友(2) 水原(1) 下嶋(6) 中野(2) 大久保(1) 国友(1) 石井(1)
1979年 なし 中村(1) 小田口(1)
1980年 大小田(3) なし
1981年 大越(8) 朝木(4) 八重樫(3) 大越(1) 立迫(1)
1982年 市川(7) 中村(1) 草刈(6) 桜井(2)
1983年 なし 浜田(5)
1984 大澤(1) 石竹(2) 岩本(2) 笠間(1)
1985年 なし なし
1986年 なし 石井(1) 斎藤(1)
1987年 なし 青野(2) 小林実(1)
1988年 なし 吉江(1)
1989年 今西(1) 礒根(2)
1990年 松本(2) 肥田(2) 古川(1)
1991年 尾崎(3) 黒川(2) 濤岡(4) 北村(3) 石田(2) 片山(1)
1992年 高橋(7) 佐治(1) 沢田(3) 間宮(2)
1993年 なし 小原(3) 大山(1)
1994年 岡(1) 林(1) 丸山(3) 村田(2) 濱田(1) 佐藤(1)
1995年 氏家(3) なし
1996年 遠藤(8) 須貝(2) 伊藤(1) 仲戸川(1)
1997年 井上(1) 酒井(1) 武藤(1)
1998年 児矢野(1) 児玉(5) 山口(1)
1999年 浅岡(2) なし
2000年 なし 河原(1)
2001年 松家(3) 木曽(3) 杉岡(2)
2002年 木村(2) 松岡(1) 北野(1)
2003年 升岡(1) 升岡(1) 富田(1)
2004年 楠井(1) 重信(1) なし
2005年 なし 大坪(1)
2006年 鈴木(2) 高橋(1) 鈴木(1)
2007年 なし 鬼原(1)
2008年 なし 岩崎(1) 田中(1)
2009年 なし 舘(1)
2010年 鈴木(1) なし
2011年 なし 有井(2)
2012年 なし 白砂(1)
2013年 なし 山本克(2) 喜入(1)
2014年 宮台(6) 柴田(1) 田口(4) 楠田(4) 山田(3)
2015年 有坂(1) 竹中(1) 宇佐美(1) 三鍋(1)
2016年 宮本(1) 新堀(3) 辻居(3) 宮本(1)
2017年 なし 岡(3) 石元(3) 笠原(1) 梅山(1)
2018年 奥野(1) 大音(1)
2019年 井澤(2) 阿久津(3) 井澤(1) 中井(1) 浦田(1)
2020年(現4年) 松岡(1) なし
2021年(現3年) 現時点でなし 山口(1)
2022年(現2年) 現時点でなし 酒井捷(1)
2023年(現1年) 現時点でなし 現時点でなし

松岡の卒部により、再びリーグ戦の勝ち試合で投げた経験のある投手が不在の状況で開幕を迎えることに。とはいえ秋フレッシュの5位決定戦ではベンチ入りメンバーをフルに使っての継投で見事「奪出」を果たしていますし、我先にと新戦力が出てきてくれるはず。誰が現部員初となる勝ち星を挙げるのか、今から楽しみですね!

2023年まとめ(打撃編)

50安打への道 2023年総集編

年間で規定打席に達したのは酒井捷・和田・矢追・別府の4人で、うち矢追までの3人が2割を達成。首位打者はもちろん酒井捷が.293(22/75)で獲得。楠田以来の年間3割にはあと一打及ばなかったものの、春秋の全試合で出塁を果たし、7盗塁もチーム最多、さらに1本塁打も最多タイで、見事三冠を達成。また大井は春の途中から梅林主将に代わってファーストに定着すると単打を量産し、惜しくも規定に届かずも.283(17/60)。残り3打席を凡退としても.270で、例年であれば優に認定首位打者を取れていたはずというハイレベルな争いでした。そしてホームラン王を分け合った山口真は6打点で打点王も獲得。その内訳は満塁ホームラン、押し出し、ゴロの間ということで、タイムリー無しで受賞という何とも珍しい記録となりました。

酒井捷 (2年) 今年 22(=10+12)安打 → 通算 22安打 (1HR)
大井 (4年) 今年 17(=5+12)安打 → 通算 22安打
和田 (4年) 今年 15(=8+7)安打 → 通算 16安打
矢追 (4年) 今年 14(=8+6)安打 → 通算 14安打
別府 (4年) 今年 14(=5+9)安打 → 通算 32安打
山口真 (3年) 今年 10(=4+6)安打 → 通算 10安打 (1HR)
藤田 (3年) 今年 9(=7+2)安打 → 通算 11安打
内田 (3年) 今年 9(=3+6)安打 → 通算 9安打
中山 (2年) 今年 5(=2+3)安打 → 通算 5安打
青貝 (2年) 今年 5(=3+2)安打 → 通算 5安打
鈴木健 (4年) 今年 2(=1+1)安打 → 通算 2安打
松岡 (4年) 今年 2(=0+2)安打 → 通算 2安打
梅林 (4年) 今年 1(=1+0)安打 → 通算 13安打
西前 (3年) 今年 1(=1+0)安打 → 通算 1安打
府川 (3年) 今年 1(=0+1)安打 → 通算 1安打
平田 (3年) 今年 1(=0+1)安打 → 通算 1安打
阿部 (4年) 今年 1(=0+1)安打 → 通算 1安打

来年は二三遊のレギュラーがそのまま残るとはいえ、フレッシュでの下級生の活躍を見るに決して安穏としていられないのが今のチーム。今までは過ぎたる願いとも言えた、走攻守三拍子揃った大型内野手の出現に、今度こそ本気で期待したいですね!

2023年まとめ(投手編)

100奪三振への道 2023年総集編

井澤の抜けた穴をどう埋めたものかと心配しながら迎えた春の開幕でしたが、蓋を開けてみれば松岡・鈴木健と左右の両輪が独り立ち。揃って規定回に到達し、実に8年ぶりとなるチーム防御率5点台の原動力となりました。

松岡 (4年) 今年 29(=16+13)奪三振 → 通算 55奪三振
鈴木健 (4年) 今年 24(=13+11)奪三振 → 通算 45奪三振
平田 (3年) 今年 16(=5+11)奪三振 → 通算 18奪三振
三田村 (4年) 今年 5(=0+5)奪三振 → 通算 5奪三振
鈴木太 (3年) 今年 3(=2+1)奪三振 → 通算 4奪三振
長谷川大 (3年) 今年 1(=1+0)奪三振 → 通算 1奪三振
渡辺 (2年) 今年 1(=1+0)奪三振 → 通算 1奪三振
青木 (4年) 今年 0(=0+0)奪三振 → 通算 0奪三振
双木 (3年) 今年 0(=0+0)奪三振 → 通算 0奪三振

とかく松岡悲願の完投勝利が語られがちですが、その陰で忘れてはならないのは三田村・青木とこちらも左右の両輪。下級生の頃から期待されながらも怪我等に悩まされていましたが、最後の年にリーグ戦デビューを果たして見事結果を残しました。特に三田村は走者を背負った場面での火消しにも重宝しただけに、来年誰がその役割を担うのか悩ましいところですが、今年経験を積んだフレッシュなメンバーの台頭に期待したいですね!