ギャンブル依存症 犬

ギャンブル依存症患者

ギャンブル依存症 犬

ギャンブル依存症患者

マガジン

最近の記事

  • 固定された記事

賭博狂の詩2

時の流れと金の流れというものは非常に早く、マニラに到着してから3週間が過ぎようとし、自分が卒業した中学校の全校生徒とほぼ同じ人数の諭吉がカジノという魔性の前に没した。 この国では文字通りなんでも売れる。国民IDさえあればカジノに入れるので死ぬ気で稼いだ金を刹那の瞬間に賭けることだってできる。破滅してもIDすら売れる。両足を売った人も見た。 カジノで出会った現地人はすでに俺に金がないのを知っているので、KTV(キャバクラ)帰りの綺麗な女性が早朝大移動をする時に通る穴場ナンパ

    • RTORIP

      「30歳までにタバコを辞めれば肺はまだ元通りになるらしいぞ。」 肺の細胞が入れ替わるという話らしい。この会話をしたのが大体8年前。 30歳になった今も僕はタバコが辞められず、おそらく肺が元通りになる最後のチャンスを逸したのかもしれない。 とはいえ、この話をした相手は結局医学部を卒業できなかったので信憑性に欠けるが。 元を辿れば、僕は果てしない田舎から上京してきた。Youtubeを初めて視聴したのは高3で、そもそもインターネットで他人と繋がる経験自体が近未来都市T.O.K.

      • カジノ、まだ間に合います

        12月3日から4日間、フィリピンはマニラにある「オカダマニラ」というカジノに行くことにした。 僕にとって、カジノは人生の大部分を占める要素であり、呪いであり、祝福だ。バカみたいな借金を作ってなお、なんやかんや3年に2回くらいは行っている。 かつては年収200万弱だったにも関わらず2日で1,000万近い金額を動かしてしまうほど理性のタガを外すのが上手かったが、今となってはそうもいかない。手持ちのクレカや消費者金融のカードはオールブラックスになり、部屋の隅に置いてある段ボールの中

        • 俺、マジでおめでとう

          太陽の光が当たるか当たらないかという話で言えば、夜は「昼ではない」と表現するのが妥当なのだろう。 今朝、日の出と共に20代ではなくなった。 屁理屈で捻出したアディショナルタイムもせいぜいここまでだ。 目が覚めた瞬間、僕はもう30歳だった。 LINEの通知でも30歳を祝われ、SNSでも30歳を祝われ、どのアプリを開いても「30歳おめでとう」の特殊なページか出現した。 みんな、ありがとう。 正直なところ、30歳になる直前と比べると、随分肩の荷が降りた気がする。 30歳になる

        • 固定された記事

        マガジン

        • 日記
          63本
        • 進捗メモ
          2本
        • 過去ブログ火葬場
          3本
        • 大阪アドレセンス
          5本

        記事

          公開処刑

          夢とか目標みたいな物は、例えば20歳とか27歳とか35歳とか40歳とか、人生の途中に点としてぼんやり置いておくものだと思う。 最初はただの星のように遠くで輝いているのだが、近づくほどに鮮明に形が見えてくる。鏡に写った自分との乖離を鑑みて、これを「達成」とするのか「挫折」とするのかを決め、人は通り過ぎた点の数だけ大人になる。 僕は高校卒業時点から精神的な成長をほとんどしていないのだが、これは点を置くことをやめてしまったからだ。強いて言うなら3年前に作った総額650万近い借金の

          有料
          100

          後方腕組み彼氏面

          23時に店を閉め、売上を計算し、やってくる明日に追いつかれないように終電に駆け込む生活が続いていた。 年末だけは20時に店を閉め、会社のメンバーで年越しの瞬間を迎える。人の気楽は環境に対して相対的で、普段から長時間労働に身を浸しているほど、こうした3時間を大切に思う。不良のゴミ拾いはクローズアップされるし、DV彼氏のプレゼントは最高のプレゼントになる。 会社を辞めようと思っていた。 口約束だったボーナスの40万円は、全て店のイベントで客に還元する形で消えた。「来てやった」と

          有料
          100

          後方腕組み彼氏面

          学級裁判

          好き嫌いはほとんど無いが、給食で出るどうぶつチーズだけは苦手だった。そもそもチーズが好きになったのも酒を覚えてからの話で、それまでは主張強めに口の中に居座り続けるあのふてぶてしい感じが嫌だった。 給食で出てくるどうぶつチーズは「おやつ」のポジションとして与えられ、食後の掃除の時間はおろか、その後にある昼休みの時間にも口の中でモタモタ広がり続けて最悪だと思っていた。 酒を覚えてからはあのモッタリ感が酒の通り道として喉を飾ってくれるとわかったが、当時の僕には黒い絵の具のように調和

          有料
          200

          夢透かし

          300人を超える規模のクイズ大会で、4問連続正解し、60万円を手に入れた。内訳は現金30万とペチャンコになった高級時計、それに10万円分の子供銀行券だった。僕以外にもう1人正解者がいて、2人とも同じ景品だったので、当然 「話が違うだろこれ!」 ともう1人が抗議しようとしたが、今の僕は所持金を1万円割っていて、この30万円は非常にありがたかった。余計な反抗をして取り上げられるよりは大人しく受け取って生活費に充てたかったので、 「やめとけよ、何されるかわからないぞ」 と言

          有料
          100

          立ち回り

          この間、 「根拠は無いけどよく考えて立ち回れば優位に立てるだろう」という謎の自信の正体は、言葉なき差別感情ではないか

          有料
          100

          幻痛

          スマブラをしながら「このままじゃダメだ」と思っていた。別に今のままでも誰に対して恥ずかしいとかは無いのだが、時折発作のように浮かび上がる。かつて抱いた希望の残滓なのだろう。事故で腕や足がなくなると「幻肢痛」と言ってあるはずの無い四肢の痛みを感じることがあるらしいが、腐れたフリーターが感じるこの焦りも、失ったはずの希望の悲鳴だと思っている。 スマブラの話をすると、最近のゲームはすごくて、ダウンロードコンテンツというものがあり、定期的にソフト自体がアップデートされて次々と新しい

          有料
          100

          知の知

          ここ2ヶ月ほど、ほとんどの時間を布団の上で過ごしている。思い返してみても、運悪く無職状態になった僕が精力的に活動をしていた記憶は無い。大学を辞めて京都に移り住んだ時、初めて就職したキャバクラを辞めて友達の家に転がり込んだ時、常に布団の上でアザラシのように前を向きながら、近すぎるモニターでアニメを観ていた。 今回もそうだ。仕事に忙殺されている時はアニメを観ようとも思わず、 「この仕事を辞めたら自分が本当にやりたい努力をするんだ。」 と傭兵の死亡フラグのような事を考えているが

          有料
          100

          行列評論家

          ラーメンが好きだ。ラーメン二郎や家系ラーメン、創作オシャレラーメンに行く事もある。 ラーメンは安くて速くて美味い。 どこに行ってもほとんど1,000円以下で食べられる安心感は、他には富士そばでしか得られない。ファストフードやファミレスで満腹を目指して注文すると1,400円くらいになる。 入店から退店まで30分で済むのもラーメンと富士そばだけだ。そして富士そばと違って大体が美味い。富士そばはクタクタに疲れ果てて塩分が飛んだ身体に合わせて作られているので、夜勤明け以外ではそれほ

          有料
          200

          解釈違いに殉じた魂たちへ

          一度インターネットの広い明るみの下で踊った人間が当初の自然体のままで居続けるのは、現代においては限りなく不可能に近い。 周囲の声は絶対にその耳に届く。 そこで「今のまま自覚のない自分で居続けるかどうか」の分岐点に立たされる。 僕が、僕を見ている人間に与えた「僕の楽しみ方」は 「無謀な生活に挑戦するヤバい若者」 だろうが、あくまでこれは人間の一側面に過ぎない。 そういう時期は確かにあったが、それは例えばアニメにハマったり、ガールズバーにハマったり、物を破壊するだけのYou

          解釈違いに殉じた魂たちへ

          エヴァを観た後に書いた下書き

          エヴァを観た後に、ツイートしようと思ったけどネットリテラシーを考えて我慢してツイートするテイでメモ帳に書き溜めたものを供養します。 個人的にはあんまりネタバレでも考察でもないつもりなんですが、何が地雷かわからないこの世の中です。マジでエヴァ観た人以外は見ないでください。 ・エヴァ、サイコー! ・一緒に見に行った友達普通にキレててウケちゃった ・俺はエヴァはオタク教養として触っただけだから本当によかった。 ・1年で作ったんじゃないかってくらいポップだったな。 ・「庵野

          エヴァを観た後に書いた下書き

          3/1から3/3まで

          3月1日(月) 3日坊主の「日」とは多分「回」という意味も多分に含んでいて、僕はまあ3という数字に弱い。決意の1回目、惰性の2回目、諦めの3回目といった感じで、何かを諦めたりなんとなく辞めてしまう時に、思い返すと3という数字が絡んでいることが多い。日記も結局2月の頭だけチョロっと更新しておしまい。長い空白期間を経てまたこうして書き始めようと思ったわけだが、今月がきっとXデー、Xマンスになるのだろう。 1月と2月は本当に忙しかった。朝も晩も働いて正直ものを書いている暇なんか

          有料
          100

          2/3から2/5まで

          2月3日(水) 世間は節分を昨日終わらせたらしい。節分と言えば僕の幼少期の親友の誕生日で、なぜ「幼少期」かと言うと、小学校に上がる頃にはなんとなく疎遠になっていたからだ。 ちょうど一年前くらいの(まだみんなが僕を面白いと思い込んでいた頃)noteにも書いたが、僕はレアカードを賭けたデュエル・マスターズカードで負けた腹いせに彼の顔面を爪で引っ掻いて血まみれにしてしまった。本来了承していたはずの条件にケチをつけ、「絶対に了承しないだろう」と思っていた追加条件を飲まれ、でも引くの

          有料
          100