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あなた、わたくしのこと、ご存じないんでしょう?

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最近の記事

過敏

6歳の息子にはいろんな感覚過敏がある。視覚、聴覚、触覚、あとおそらく、嗅覚も。つい先日も、どこかの家の居間の窓が開いていて「納豆ご飯の匂いがする」と言っていたが、私にはよく分からなかった。そういうことがたびたびあるので、息子にしかキャッチできない匂いがあるんだと思う。 そんな息子の感覚過敏を通して気付いたのは、私自身にもいくつか思い当たることがあるということだ。彼よりも生きにくさの度合いは低いけれど、私にも感覚過敏は確かにある。 私は幼少のころ、神経質な子供とよく言われた

    • 街中で鳴っている

      街なかを歩いていると、急に頭のてっぺんに電気ショックを与えられたような衝撃が走ることがある。その正体は、ビルの入り口のネズミ除けの音らしい。2万5000Hzという、人には聞き取れるはずのない音が、聞こえてしまう。 水銀のような液状の重金属のしずくを脳天にピン、ピンと1摘ずつ落とされるような音で、どうにも気持ちの良いものとはいえない。入り口を通り過ぎてしまえば収まるのだけれど、プールに入る前の冷水シャワーのように、大抵はそこを通る以外、中に入るすべがなく、仕方なく音を浴びるこ

      • 幻を見ている

        シャルル・ボネ症候群というのがある。私にもずいぶん前からその症状が出る。欠けた視野を脳が補おうとした結果現れる「幻視」らしい。視力が低下した高齢者に多いようだけれど、強度近視で視野が欠けている私にも起こるのは不思議ではない。 大学1年生の頃、急に中心の視野が欠けてしまった。片方の目だけ、中心が見えない。色はなく、もやもやとした、あえていうなら灰色の部分がある状態だった。片眼とはいえ、文字を読むのにストレスがかかり、困ってしまった。 かかりつけの眼科に診せるも「二十歳前の女

        • 血が出やすい

          鋭利でないもので怪我をしやすい。そういう家系ってあるんだろうか。あるような気がする。 ネシ夫(6)が右手の指尖球と指の腹に絆創膏を貼って帰ってきた。私に似て危険なものには近づかない性格で、絆創膏を貼るような怪我はこれまでほとんどしたことがないだけに、珍しいなと思う。 本人に尋ねると「4時間目の授業で写真を触っていたら切っちゃったの」と言う。写真で手を切るなんてことがあるだろうか。ポテトチップスのパッケージなどに「開け口で手を切らないようご注意ください」のような注意書きが必

          書きたいことがある、気がする

          ごきげんよう。フレネシです。 かつて音楽を作ることもありました。が、今はほとんど作っていません。 これまでにフレネシ名義でアルバムを4枚出しているものの、音楽を作る人だった時間は人生の中でそれほど長くはなく、作る機運が高まった時に短期間で作り、あとは何も生み出さない(ライブをすることもあったがこれは音の再生で生産ではない)という感じでした。 始めて作ったのが7歳。音楽教室で理不尽に叱られた反動で生まれたような記憶があります。1曲作ったら母がとても喜んでくれたけれど、いった

          書きたいことがある、気がする