笛僧🇨🇿佐藤直紀

チェコという国のオーケストラで働いています。笛僧という名前で作編曲活動も。🇯🇵京都市立芸…

笛僧🇨🇿佐藤直紀

チェコという国のオーケストラで働いています。笛僧という名前で作編曲活動も。🇯🇵京都市立芸大→🇩🇪ハンブルク音大→🇨🇿チェコフィル首席フルート奏者。https://twitter.com/fuesou

最近の記事

音大に合格した君に

音大に合格してウッキウキのそこの君、ちょっと立ち止まっておれの話を聴いてくれ。音大は青春を過ごす場所でも、バイトに明け暮れる場所でもない。修行だ。4年間ひたすら練習し、勉強するんだ。音大に入学しても、世間から見たらニートがただ部屋から出てきたような扱いだ。プロの音楽家になってしまえばいつでも青春を謳歌できるし(先生達を見ればわかるだろう?)、バイトもたくさんできる。だから遊んでいる同級生につられて無駄に時間を浪費することなく、練習室に引きこもり、そうだ、モーツァルトだ。モーツ

    • 第九に寄す

      ベートーヴェンの交響曲のフルートパート、オクターブ上げるか上げないかという疑問についてTwitterで訊ねてみたところ、大半の方がオリジナルで演奏するとコメントいただきました。 正解が無い問いではありますが、元来ひねくれ者の私はここで敢えて「オクターブを上げた方が良い」という立場から根拠を書いてみようと思います。 音の小さいフルートの一本がオクターブを上げようが上げなかろうが、音楽的にそれほど大した影響はないでしょう。ほとんど重箱の隅をつつくような話になるかと思いますが、

      • 久しぶりに日本の鉄道に乗って思った事

        オーケストラで働いており、もう10年以上海外で生活しています。久しぶりに帰国し、日本の鉄道に乗って思った事を、半分外国人、半分日本人目線から書いてみようと思います。 久しぶりの日本 3年ぶりに日本に帰ってきました。最後に日本に帰ってきたのはコロナ前、アジアツアーのあった2019年の秋でした。 その時は、音楽事務所がバスや電車のチケットを全て手配してくれたので、何一つストレス無く過ごせた記憶があります。仕事で演奏旅行に行く事も多いですが、グダグダなエージェントに当たることも

        • 時々ヨーロッパから飛び出したくなり、結局飛び出せずにハンガリー温泉旅行

          数年間チェコという小さな国に住んで、音楽家として細々と生きています。 首都のプラハには塔があちこちにそびえ立ち、石造りの街並みを歩いているとまるでドラクエの世界に入ったかのよう。 治安もそこそこ良いので、外を出歩くのが苦痛ではない(ドイツにいた頃は結構怖かった)。 海が無いので美味しい寿司も無いけれど、安くて世界一美味しいビールがあるので耐えられる。 郊外の山に登り、夕陽の沈むボヘミア平原を一望。 。。。 そろそろチェコ生活にも飽きてきた。 同じような毎日が続く退屈な

        音大に合格した君に