仙台通信note (Sendaitribune)

東北大学で脳科学を研究しています。記事は組織の意見を代表している訳ではありません。著書…

仙台通信note (Sendaitribune)

東北大学で脳科学を研究しています。記事は組織の意見を代表している訳ではありません。著書に『脳からみた自閉症 「障害」と「個性」のあいだ』(講談社ブルーバックス)、『脳の誕生 発生・発達・進化の謎を解く』(ちくま新書)、訳書に『心を生み出す遺伝子』(岩波現代文庫)。

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最近の記事

大野総長お疲れ様でした

昨日(3月29日)、第22代東北大学総長、大野英男先生の総長退任式が片平の本部棟前で執り行われました。朝は暴風に加えて雨模様でしたが、午後4時からの退任式前までに雨は上がり、報道機関含め、学内外から多数の皆さんが参集して、賑やかなセレモニーとなりました。(画像はすべて、史料館の加藤先生よりご提供いただきました) 旧理学部化学棟として登録有形文化財でもある本部棟の玄関で、大野先生のご退任挨拶。2018年に着任後、「東北大学VISION 2030」を11月に発出する作業が、その

    • 東京大学附属図書館訪問

      過日、念願叶って、東京大学附属図書館を訪問する機会を得ました。古くはアレクサンドリア図書館のように、大学という組織ができるよりも前から図書館は「知の府」として人類の文明に大きな役割を果たしており、情報の媒体が、粘土板から紙媒体、そして電子へと移る中で、図書館はとても重要だと考えています。 まずは坂井修一館長とオンラインで1時間半ほど、電子ジャーナル問題等を中心に意見交換させていただいた後に、図書館見学となりました。一言で言って、圧倒的な広さに感動しました。現代的な図書館の機

      • ローマ訪問アゲイン

        3泊5日で弾丸ローマ出張でした。連携協定を結んでいるローマ大学に表敬訪問し、さらに本学から派遣した8名の学生さんと、ローマ大学の学生さんの交流の機会もありました。追って詳細を記しますが備忘録として。サムネイルはSapienza Univeraity of Romeの本部棟の講堂の壁画で、ムッソリーニ政権の頃の話を伺いました。 東北大学総長と、ローマ大学Sarpienza University of Romeの国際交流担当副学長とのツーショット。学長は急に政府に呼び出されて

        • 角野隼斗リサイタルツアー2024 KEYS サントリーホールにも行ってきた

          今年の角野隼斗リサイタルツアーは、1月31日の仙台で始まり、各地を廻ってもはや終盤、昨日3月2日から東京はサントリーホールで4日連続の講演です。初日の仙台に続き、東京の初日にお友だちをお誘いして行ってきました。サムネイルはアンコールのきらきら星変奏曲を弾いているときのもの。 曲目はツアー全体で同じで、アンコールの最初の「ノクターン(夜明け)」も同じですが、きらきら星変奏曲が今回は変ロ短調でした。東京は箱も大きく人が捌けるのに時間がかかるためもあるのでしょう。アンコールは仙台

        大野総長お疲れ様でした

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          福土先生の退職記念講演会&祝賀会

          医学部主催の最終講義は2月16日(金)に開催されたのですが、2月23日に同門の方々が中心となって退職記念講演会と祝賀会が市内のホテル江陽で開催されました。 講演会では最終講義よりも少し長めだったのでゆったりと話され、折々に縁の画像も盛り込まれて和やかなもので何よりでした。100名ほどの祝賀会において、石井研究科長、吉本元総長に続いてのお祝辞を述べさせていただきましたので、その概要を記しておきます。 https://www.med.tohoku.ac.jp/nsgcoe/j

          福土先生の退職記念講演会&祝賀会

          週刊ダイヤモンド誌連載コラム#436回は神経難病ALSを取り上げました

          ただいま書店で発売中の週刊ダイヤモンド誌(2/24号)の連載コラム『大人のための最先端理科第436回(生命科学)』に神経難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)のことを取り上げました。ただいま多数の治療薬の開発が進みつつあります。 ちょうど、年明けにチネ・ラヴィータにて映画「NO LIMIT, YOUR LIFE」を見に行ったこともありました。こちらの拙note記事も合わせて読んでいただけると有り難いです。 記事の執筆にあたっては、東北大学医学部の青木正志教授、鈴木直樹助教、岐阜

          週刊ダイヤモンド誌連載コラム#436回は神経難病ALSを取り上げました

          国際女性デー企画「あすを動かす力」@コラッセふくしまにて登壇

          福島民友新聞社と読売新聞東北統括本部、福島中央テレビの主催による国際女性デー(3月8日)企画の公開座談会「あすを動かす力」が福島駅前のコラッセふくしまにて開催され、パネリストとして参加しました。(サムネイル画像はお持ち帰りとしていただいたミモザのテーブルフラワー拙iPhone撮影) 内容は翌日の両紙に速報として掲載されたのち、3月8日の紙面にも詳細が掲載予定です。以下は読売新聞オンライン記事。 今回のテーマは「女性リーダー」だったのですが、石山様、三部様は福島県在住の方で

          国際女性デー企画「あすを動かす力」@コラッセふくしまにて登壇

          角野隼斗ピアノリサイタルツアー2024KEYS@仙台に行ってきた

          私の唯一の"推し活"である角野隼斗さんのコンサート、2024年もツアー最初が仙台の東京エレクトロンホール宮城で行われました。このツアーのテーマは"KEYS"で、鍵盤や調を意味すると同時に、聴きに来た方にとっての何かの"鍵"となれば、というメッセージ。以下、備忘録なので若干ネタバレとなりますので、これからのコンサーをと聴きに行かれる方は、聴いてから読まれることをお勧めします。(サムネイルはアンコール撮影許可時に著者撮影) 前半出だしのバッハとモーツァルトは、ピアノを習った方に

          角野隼斗ピアノリサイタルツアー2024KEYS@仙台に行ってきた

          「NO LIMIT, YOUR LIFE」を観て欲しい:仙台はスタートの地

          神経難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)の当事者、武藤将胤(むとう まさたね)さんと周囲の方々のドキュメンタリー映画「NO LIMIT, YOUR LIFE」がようやく地元仙台のチネ・ラヴィータにて公開され、1月13日、14日と続けて観に行きました。13日には舞台挨拶も行われ、初めて武藤さんにお目にかかることができました。(サムネイルは東北大学病院・医学系研究科広報室にクレジットがあります) https://forum-movie.net/sendai/movie/5391

          「NO LIMIT, YOUR LIFE」を観て欲しい:仙台はスタートの地

          祝! 倉谷滋先生に朝日賞!!!

          元旦早々、嬉しいニュースが飛び込んだ。古くからの研究者仲間である理化学研究所の倉谷滋先生が朝日賞受賞とのこと(画像は倉谷先生ではなくて、法学者の戒能民江先生)。 下記は業績の紹介ページ。 これまた友人かつ高校後輩である朝日新聞社の瀬川茂子さんが業績をまとめておられたので引用。 1990年代、遺伝子発現を空間的に明らかにする技術や、遺伝子機能を人為的に改変したマウスが作れるようになり、発生生物学に「ボティプラン」という概念が持ち込まれた。種を超えた遺伝プログラムの共通性に

          祝! 倉谷滋先生に朝日賞!!!

          週刊ダイヤモンド誌連載コラム第429回で体外受精のリスクについて取り上げました

          2015年から続けている週刊ダイヤモンド誌の連載コラム「大人のための最先端理科 生命科学」の今回の話題は「体外受精」。直近で発表された京都大学の篠原隆司先生の論文を取り上げています。 この論文はオープンアクセスですので、どなたでも読めます。Graphical Abstractを貼り付けておきますが、顕微授精だけでなく、体外受精(IVF)のみでも、子ども世代(F1)以降の健康に関してリスクがあることをマウスで示しています。一見、正常に見えるF1世代を交配して得た孫世代(F2)

          週刊ダイヤモンド誌連載コラム第429回で体外受精のリスクについて取り上げました

          父加齢エピジェネティクス三部作:精子マイクロRNAの巻

          今年の春に学位を取得した大学院生の研究について、医学部4年生が頑張ってくれて無事に論文化されました。かなり待たされ、リバイスもあり……でしたが、ようやく世に出てほっとしました。医学部生にとっては、初めての共同筆頭著者論文となり、投稿から受理、プレスリリースまでの流れの経験にもなったと思います。 父加齢の問題は繰り返し主張しています。今回もオンライン記者会見を行いプレスリリースしました。すでにいくつかのメディアに掲載いただいています。 上記のScience Portalの記

          父加齢エピジェネティクス三部作:精子マイクロRNAの巻

          拙監訳本刊行! 『女性が科学の扉を開くとき』

          11月14日に監訳本が上梓されます。手元に現物が届き、我が子のように愛おしい。ボリュームのある本なのですが、紙や字体を編集者の方が工夫され、手に取って読みやすいように仕上がっています。 本書が出来上がった経緯については、「監訳者あとがき」に書きましたので、下記のリンク先よりどうぞ御覧ください。 そちらに含められなかったエピソードを、これからこちらに追記していこうと思っています。 原著者、編集者、翻訳者、監訳者が皆、女性本書は元米国国立科学財団(NSF)長官のリタ・コルウ

          拙監訳本刊行! 『女性が科学の扉を開くとき』

          お墓参り2023

          父の命日が11月2日なのに合わせて、3日の文化の日にお墓参りをしてきました。母が8月末の背骨の圧迫骨折の後の歩行のリハビリが十分でなかったので、父の縁の数名の方にご一緒いただきました。父も喜んでくれたと思います。 11月3日は年間通してもっとも晴れの確率が高い日だと聞いています。昨日もそんな好天に恵まれ、お参りの間、外で太陽を浴びていると軽く汗ばむくらいの陽気でした。 過日の佳子内親王殿下お成りが叶ったのは、辿れば父の人脈に行き着くので、そのことも報告し、今年は書籍を2冊

          週刊ダイヤモンド連載コラム第422回はカリコ博士にフォーカス♫

          2015年から続いている週刊ダイヤモンド誌の連載コラム「大人のための最先端理科」は、個々数年、この時期はノーベル賞がらみの題材を扱うのが恒例。今年はさて、どうしようと思ったのだけど、ある意味、順当すぎるmRNAワクチンを取り上げることにしました。 Amazon/Kindleのリンクが公開されるのを待っていたら、note記事公開のタイミングを逃しました……orz

          週刊ダイヤモンド連載コラム第422回はカリコ博士にフォーカス♫