セイント・ヴィンセントの新曲の「Violent Times」を聴いて、いつか彼女に007シリーズの主題歌を任せるのもありなのではないかと思った。ホーン・アレンジや歌メロの雰囲気が『007/ダイヤモンドは永遠に』の主題歌だったシャーリー・バッシーの「Diamonds Are Forever」に近いし、もともとセイント・ヴィンセントはシャーリー・バッシーをリスペクトしている人でもあるので。
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そういえばマフスのキャリアを総括した気の利いたプレイリストがほとんど存在していないことに気付いたので、私の方で(特にパワー・ポップ的視点から)まとめてみました。全28曲1時間強でマフスの全キャリアをとりあえずは一望できる。マフスの入れ墨を左肩に掘っていて、彼等のインスタグラムの公式アカウントにも載ったことがあるんだから、そこら辺の奴等が選曲するよりはそこそこツボを押さえたものになっているはず。
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トーキング・へッズのトリビュート・アルバム『Everyone’s Getting Involved: A Tribute To Talking Heads’ Stop Making Sense』のトラックリストがついに公開! リンダ・リンダズがカヴァーしているのは「Found A Job」でした! 私の予想は見事に的中! 当てたからマジで誰か酒奢ってくれ。5月のリリースが楽しみだなー。
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というわけで、トーキング・ヘッズのトリビュート・アルバム『Everyone’s Getting Involved:A Tribute To Talking Heads’ Stop Making Sense』からの先行リリース第4弾となったガール・イン・レッドによる「Girlfriend Is Better」は、原曲の顔になっていたベース・ラインを大幅にアレンジするという意欲的なカヴァー。これぐらいやってくれると面白い。全然関係ないけれど、フリーキーなベース・ラインがキモだったPILの「Poptones」をベースレスでカヴァーしたキング・オブ・ルクセンブルグのことを思い出したりもした。
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キャリア40年超えのジェイムズが最新作『Yummy』でオリジナル・アルバムとしては初の全英1位を獲得。年始にシェッド・セヴンが『A Matter Of Time』で初の全英1位獲ったのもそうだし、全英アルバム・チャートは(フィジカル・コピーが売れやすい)ベテラン・アーティストの功労賞化しつつある気がするが、まあそれも実力/人気のうちだしな。ジェイムズについては2014年の『La Petite Mort』から若いファンが改めて増えてきたことで商業的にも創作的にも充実した作品が続くようになって、UKロックの良心としての地位を不動のものとした感がある。
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パラモアがトーキング・ヘッズの「Burning Down The House」をカヴァーしたことへの返答/お礼として、トーキング・ヘッズを代表してデイヴィッド・バーンがパラモアの「Hard Times」をカヴァー(このカヴァー2曲を合わせたスプリット・シングルもリリースされた)。デイヴィド・バーンのヴァージョンは原曲のニューウェーヴ成分を抽出培養させたかのような仕上がりで、「Hard Times」の楽曲としての豊かさが浮き彫りになる結果に。「Hard Times」は映画『ハッピー・デス・デイ 2U』での大フィーチャーっぷりも最高だったすよね。