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カテゴリ:墨田区
酒場巡りは、楽しい。けれど、時間も予算も限られる中で無理矢理に行っているとどうしたって無理が生じるものです。予算はいうまでもないけれど、時間に関してもせっかく交通機関を乗り継いで辿り着いてみても、じっくり町を散策しつつ酒場を物色するのが楽しみなのにそれをしている暇がないのが非常にもどかしいのです。といって旅先の場合でもそこに宿を取っていたらいいのですが、日帰りでハシゴする場合だと呑みくたびれて休みたいと思ってもなかなか思うような休憩場所がなかったりして時間調整に苦慮することも少なくないのです。インターバルなしにひたすら呑み続けるだけの気力は今のぼくにはもはや残ってはいないのです。以前なら列車で乗降を繰り返しつつ、下車した時間を呑みの時間に充てるという移動中を休息時間とするスタイルを多用しました。でも年齢が増すにつれ、用便のことも考慮に入れて行動する必要が生じています。年を取ることは子供の頃に思っていたより悪くはないみたいですが、それでも気を配るべき事項も増しているように思えます。それはともかくとして、都内でも酒場不毛地帯ってのが結構残っていて、その典型は住宅街です。住宅街ってのは大概繁華街の外周にある場合が多いから、案外行くのが大変だったりするんですね。行きはよいよい帰りは辛いというのは酔っ払いには必ずしも当てはまらないことが多くて、行きは遠いと思っても酔ってるからという理由だけでなく帰りは案外近く感じられるものです。恐らくは帰りの道中にあるということは予定の半分以上を終えているってからなんでしょう。そういう不毛地帯の酒場ってのは不思議なことに数軒が軒を連ねていることが多い気がします。ハシゴを念頭に据えて連帯して店を出してるようにすら思えます。
業平橋の「のみや」は駅からは近いけれど、清澄通りの裏手の通りだから人影もまばらで民家の灯りがあるだけの寂しい立地であります。でも道を挟んで至近にもう一軒酒場があって、実はそこの帰りに立ち寄ったのです。そこは営業時間が8時までとかなり攻めの経営をしているのです。そこのことはまた今度書くとして、先にこちらのことを書くことにしたのには大した理由などないのです。店に入ると店内は静まり返っていて店主も何だか暗い表情を浮かべて出迎えたのです。店の雰囲気は小奇麗でかつあり触れていて、ここはもう一緒に行った旧友との再会を楽しむに徹することにします。すでにそこそこ呑み食いしていたので、肴は簡単なものでいい。と注文したのはポテトフライと何か。なんだそりゃって感じではありますが、とにかく記憶に残っているのはポテトフライがとんでもなく強烈だったからなのです。どう強烈だったか、無茶苦茶しょっぱいのです。どうやったらここまでしょっぱくすることができるのだ。揚げたポテトフライに塩ケースを丸ごと落としてしまったといった程度にしょっぱいのです。皿に塩は落ちていませんが、少なくとも皿に残らぬ程度には塩を払っているようではありますが、それが意味がないと思われるほどに塩辛いのだ。可能性としては、うっかり塩をまぶし過ぎた(普通にまぶしてここまでになるとは考えにくいけれど)、もしくは店主がポテトフライの塩加減がこの程度であると思い込んでいるというものです。いやいやどちらもなさそうだなあ。でもわれわれは成人病などどこ吹く風としっかり完食したのです。当然ながら塩味を呑み込むために結構な量の酒の力を借りたことは申すまでもありません。てな訳で、思ったより長居してしまいましたが、店は入店当時の静寂を保ったままです。お隣の酒場と連携して二軒目酒場としてのポジションを確保したらもっと繁盛しそうなんだけどなあ。そしたら肴も種類ももっと減らして省力化してもやっていけそうですけど。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024/04/22 08:30:10 AM
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