-
D陣日誌
- スタッフより
2024.04.18
藤村でございます。
本日、北海道の地で初のラグビー、リーグワンの公式試合が札幌ドームで行われました。
北海道ラグビー協会のアンバサダーとして、明治大学元監督の丹羽さんと試合開始前にピッチ上で試合の見どころなど話してまいりました。
北海道にはラグビーのプロチームがないので、通常なら公式戦は開催されないんですが、丹羽さんの明治大学人脈をフルに使い倒しまして今回、公式戦が実施されました。
だって北海道までの遠征費など、たいそうなお金がかかりますからね、なかなかできることじゃない。今日はそんな稀有なゲームだったんです。
さて、私がラグビーをやっていたのは、もう40年近くも前のことで、当時は明治、早稲田、慶應の大学ラグビーが大人気。正月に行われる日本選手権では社会人トップの新日鉄釜石や神戸製鋼なんかと死闘を繰り広げ、大学チームが日本一を獲得するなんてこともしょっちゅうありまして、大いに盛り上がっておりました。
でも考えてみてください。
サッカーや野球で大学生のチームが日本一になるなんてことありますか?ないですよね。
当時の日本のラグビーは、それほどレベルが低かった、ということの裏返しでもあります。
サッカーにしても野球にしても、ラグビーにしても、選手が一番実力を発揮できるのは、20代中盤から30代初めのころです。でも日本では社会人になってまでラグビーを続ける環境が整っていなかった。大学を卒業する22歳ごろには多くの選手たちがキャリアを終えてしまって、これからいよいよ強くなるってころには、もう仕事に明け暮れて筋肉は贅肉と成り果てていたわけです。
えぇ私もそうでしたよ。中学生からずっと10年間もラグビーをやってたのに、HTBに入社してから一気に太りましたから。
でも、ラグビーW杯の日本開催を前に、ラグビーのプロ化も進みまして、ようやく大学卒業後のラグビー環境も整ってきた。それでいきなり日本のラグビーのレベルが上がったんですね。今じゃ大学チームが日本一になるなんて到底不可能ですから。
そして今や、世界の一流選手たちがこぞって日本のプロリーグにやってきている。昨年のW杯決勝戦に出場した選手たちのうち、実に10人以上が今、日本でプレーしてるんです。サッカーのプレミアリーグ並みですよ。いや、それ以上かもしれない。
もはや日本のラグビー、リーグワンは世界一と言っても過言ではないほどの実力があるというわけです。
ではなぜ日本にそんな優秀な選手が集まってきているのか?
お金だけで言えばサッカーと同じく、ヨーロッパのプロリーグの方が収入は多いそうです。
でも日本リーグは試合数が少ない。これが大きな理由のひとつ。野球もメジャーリーグはとにかく試合数が多いですよね。でも野球と比べて体への負担が格段に大きいラグビー選手としては、試合数が少ないのは大きな利点です。
さらにはラグビーの練習環境が海外に比べても整っているそうです。指導者も一流が揃っていると。これは、トヨタやサントリー、パナソニックなどの世界的な大企業がバックアップしてるのが大きな要因でしょうね。
でも一番の理由は、日本の安全な住環境だそうです。食べ物も安くて美味いしね、安心して家族と移住できる、これが一番の理由だそうです。
そんなことで、海外の一流選手たちが伸び伸びとプレーしている姿を見られるのが今の日本のラグビー。
さらにさらに!
日本のラグビーはとにかく展開が早い。休むことなくすばしっこく動き続ける。W杯では、そんな日本のラグビースタイルに観客は拍手喝采でした。
つまり、見ていて面白いのが日本のラグビーなんですよ。そこに世界的なプレイヤーたちが参戦している。これはもう見て損はない!というか、見なきゃ損ですよ!
リーグワンの試合も残りわずか。関東や関西では、すぐに見に行けますから、是非!
ルールなんてわからなくても大丈夫。とにかく世界一のプレーを目の前でみてください!
世界で唯一、天然芝でドームでラグビーが見られるのは札幌だけ!
7月には日本代表戦も予定されていますよ。
これはオススメです。
講談師玉田玉山、人生で何度目かの居候である。
齢30を越えた居候となった。幼少のころは「俺は金持ちになるのだ、立派な家を建てる男に違いない。さって弁護士になろうか、社長になろうか、考古学者になろうか」などと鼻息荒く暮らしていた。
10代後半~20代前半には「俺はどうしようもないぼんくらだ。早晩、家を失い屋根を失い、寄る辺もなくホームレス状態になるのだ」と思っていた。
しかし34歳になった今、居候状態になっている。
家があるような無いような、無いようなあるような。不思議な状態である。あまり将来像として描かない立場であろう居候というのは。
己で家を構える力はないが、己に屋根を貸してくれる人が居る。情けをかけてくれる人がいる。これは独りで家を構え、それを墨守するために孤独に金を稼ぐ仕事を続ける、という生き方よりは幸せなことなのかもしれない。生き馬の目を抜くこの社会に於いて、この情けを得るということ、大幸福であろう。幸せ。死んでもいい。
しかしながら細川たかしの『浪速節だよ人生は』(カラオケでよく歌う。すごく大きな声が出るので、人前では歌えない)にもある。
「人の情けにつかまりながら、折れた情けの枝で死ぬ」
である。
屋根を貸してくれている人が愛想をつかし、情けを折って「出ていきなはれ」と言ったら言う通りに出ていかざるを得ないという不安定な状態、それが居候でもある。おそらく借地借家法等の店子を守る法律も、居候は守ってくれまい。
出ていけと言われば、出ていかねばならず、そこから新しい家が見つかるかどうかはわからないが、荷物をまとめて家を出て、放浪などをしなければならないのだ。それは住処と共に住所を失うということで、住所を失うと就職、転職、転居などが難しくなり、社会的な死につながる可能性もある。それが己で家を構えておらぬ、ということなのだ。
情けの枝を折ってはいけない。
情けの枝を折らぬままに、どうにかこうにか、自らの身を立てて、脱・居候を目指していかなければならない。
当然居候に身をやつすほどのものであるならから、一朝一夕で脱居候ができるわけではなく、少しづつ、居候で浮いたお金と時間を使って実力(体力、財力、能力、人脈)などを時間をかけつつでも蓄え、そして期が来た時に逆転打を放って己の居を構える、ということを目指さなければならない。
その機が来るまでは情けの枝を折らない必要がある。
そのためには居候仁義、のようなものを学んでいかなければなるまい、と思っている。
NHKの連続テレビ小説『虎に翼』でも主人公一家の家に書生という形で居候している男が出てくる。仲野大賀氏の演じるその男は司法浪人で、一家の主の勤める銀行でアルバイト的にだろうか、日中は働きながら夜学で法律を学んでいる。
階段横の狭い3畳くらいの部屋を与えられている。机と、布団と勉強道具程度しかないその部屋。壁にとにかく司法試験に受かりたい旨の習字などが貼ってある。
その彼は、今のところ3回司法試験に落ち続けている(しかも落ちて当然である、というような描かれ方だ)が、今だに追い出される気配はなく、主人公一家と食卓を囲み、弁当を作ってもらい、主人公の良き相談相手になったり、一家の戸主である主人公の父からは「いつまでいてもいいから」と言われ、闊達な居候ライフを送っている。
司法試験どれくらいの期間をあけて行われるのかはわからないが、劇中の経過時間で言うと彼は2年は居候しているはずだ。もしかすると彼に学ぶところは多いのかもしれない。
勿論一人でどうで荘に居候をしているわけだから、他人の家族と暮らしている『虎に翼』の彼とは違う。
もちろん、己なりに居候だから、と遠慮をしていることもある。
例えば全裸で部屋中をウロウロしたりするのはいけないような気がしてしていないし、リスク管理としてトイレもあまり我慢しすぎないうちに行くようにしている。自宅があるときに何度か大事故を起こしたことがあるのだ。あと、サンマが安くても購入しなかった。あれを焼くと大変強い臭いと煙が出てしまう。慎みながら暮らしている。
しかしやはり『虎に翼』の彼に比べて我が暮らしはあまりに傲慢である。
風呂でひたすら鼻歌(鼻歌、と言っても我が声は大きく、放歌。と言った方が状況を正しく伝えられているかもしれない。ちなみに、野口五郎、吉幾三など)を歌ったり、大量の本、森喜朗の自叙伝やら、村山富市の回顧録やら、を旧宅から持参して本棚を二つも設置したり、アホほどてんぷらを揚げて一人でてんぷらパーティをしたりしている。
居候が揚げ物をする、アホほどてんぷらを揚げる、一人でそれを食っている、というのはあまり聞いたことがない。
『虎に翼』の彼はご飯をお替りするのでさえ遠慮がちだというのに。こっちはてんぷらを揚げててんつゆと塩を用意して味変をしながら食べて居るのである。翌日には余ったてんぷらを使って天とじうどんを作る始末である。
どうにも良き居候的な態度ではないような気がする。
では金輪際てんぷらパーティを辞めるのか、と問われると、それは相当に辛い決断となる。一人で好きなだけてんぷらを揚げて食べる喜びは大変なものがある。
てんぷらを食べすぎる、という体験は一人で家で、でしかできないんじゃないか。
鼻歌・放歌の類も辞めたくはない。
そういったことはしていない、と隠蔽すると良いのかもしれないが、これらを隠蔽する力というのが私には欠如をしている。天ぷらパーティをして美味しい思いをしたら、それを報告せざるを得ない。鼻歌・放歌の類は隠蔽には全く向かない行為である。森喜朗の自叙伝も村山富市の回顧録もそこにあって、講談にしているのだ、隠しようがないではないか。
妙な隠ぺいはそれこそ信頼というのものを損ない、情けの枝を折る一助となってしまうであろう。
であるからこちらとしては、どのような暮らしをしているか、どのような居候暮らしをしているか、をここでリアルに書き綴り、真正面から「こんな様子なんですが、いいでしょうか、これでよければ情けをかけてください、その枝を折らないで。あ、もしダメなところがあったら直しますから」とどうで荘入居者をはじめ、そのリアルさを、情けの枝を折らぬ支えにしつつ、関係者の方々に伏して願うしかないのである。
編集部注:作者の個性を反映して、誤字脱字・思い込み・事実誤認もそのまま掲載しております。
入居者募集中
-
読み放題
-
イベント
割引 -
YouTube
特別配信 -
グッズ
優待 -
寄り合い
中継 -
未発表
裏側公開
-
D陣日誌の過去作アーカイブが読み放題
note連載の月額マガジン『Wednesday Style(月額980円)』対象バックナンバーが無料読み放題 -
ディレクター陣主催による対象イベントのチケットがすべて20%割引
(例)3500円のイベントチケットが→2800円に -
月額2490円〜相当のYouTubeメンバー特典を一部利用可能
「藤やんうれしーの水曜どうでそうTV」二次会に参加できるメンバー限定の「生配信」への視聴のみ参加が無料
※コメントにはyoutubeアカウントとメンバーシップ加入が必要 -
嬉野珈琲店、藤村忠寿商店での先行販売など入居者優待
その他、ディレクター陣の
個人活動への優待を
追加していきます!