パンスタグラマーまつこ＆パンくんが話題のベーカリーへ！【おいしい新パン調査】
パン好き注目の新店ベーカリーと必食パンをいち早くレポート！
おいしいパンのためならどこまでも！ パン愛あふれる投稿が人気のパンスタグラマーが、注目の新店ベーカリーとそこで食べるべき必食パンをいち早くレポートする隔週連載。ちなみに2023年8月23日更新分の「B2D」が連載の最終回。これまでご愛読ありがとうございました！
新パン調査隊はこの二人！
まつこ @pan_matsuko
静岡出身の社会人1年目。代々木八幡の「365日」のパンを食べて以来パンの沼にハマり、「気になったら即食べる」をモットーに全国のパン屋巡りをスタート。パンのなかではとりわけハード系とベーグルが好き。だってむぎゅむぎゅと噛み締める食感や、香ばしい小麦の香りがたまらない！
パンくん @pan.commu
京都出身。ハワイの「Diamond Head Market & Grill」のスコーンに感激し、粉モノ愛がスパーク。パン好きを繋げる「パン会」や、エリアを決めて注目のパン屋を食べ歩く「パンウォーク」を企画・開催している。推しパンはクロワッサン、デニッシュ、ハード系。パン作りにこだわりを持ち、接客に愛情のある小規模ベーカリーが好き。
B2D＠上野
by まつこ
会員制レストランかと疑うような、モダンでミステリアスな雰囲気を醸すベーカリー。それが、2023年6月8日上野にオープンした「B2D」。
知らなかったらうっかり通り過ぎてしまいそうなディープ感、モノトーンな内装に飾られた鮮やかな桜のアートパネルのコントラスト。今までありそうでなかったベーカリーの雰囲気に、うっとりすること間違いなし。
パン生地はすべて手捏ねで丁寧に作り、食感や素材の組み合わせで驚きを感じてもらえるようなパン作りにこだわっているそう。現在はテイクアウトのみの営業ですが、今後は料理に合うパンや呑めるパンを出す予定とのこと。これからの進化にも目が離せませんね。
私が特にお気に入りなのは、「黒ゴマあんぱん」。どこもかしこもごまだらけで、黒ごまスイーツが大好きな私にクリティカルヒットでした。
ふわもちしっとり食感のパン生地とごまのプチプチした食感がなんとも絶妙。中には黒ごまあんとクリームチーズ。なめらかな食感がパンと相性抜群です。濃いごま感とほどよい甘さが、爽やかなクリームチーズとぴったり噛み合って、夏でもスッキリと食べれるおいしさ。
黒ごま好きの方はぜひ真っ先に食べていただきたいです！
黒ゴマあんぱん ¥250
B2D
東京都台東区東上野3-19-15 コモリビル
営業時間／10:00～17:00
定休日／日・月曜、祝日
インスタグラム／@b2d_ueno
ネクター ＠千歳船橋
by まつこ
小田急線沿い、活気のある商店街をぬけた先にひっそりと佇む大人の隠れ家。それが今回ご紹介する「ネクター」。千歳船橋駅から徒歩2分のところにある、今年の7月12日にオープンした「パンと喫茶」がコンセプトの喫茶店です。
喫茶といっても、ただの喫茶店ではないんです。なんと朝からクラフトビールやワインを楽しめちゃうんです。クラフトビールは2種、ワインは赤白オレンジから選ぶことができ、ドリンクメニューが種類豊富なのもうれしいポイント。「ネクター」自慢のハードパンをつまみながらお酒を嗜む時間は、日常から一歩先の幸せをゆっくりと噛みしめることができます。
私が推したいのは、「ハムとカマンベールサンド」。バゲットに大山ポークハムとカマンベールを挟んだ、シンプルかつ王道なサンドです。
バゲットは、バリッとしたクラスト（皮）にもっちりとした生地が特徴。あっさりとした味わいのハムとカマンベールですが、ゆっくりと沁みていくうま味も感じられます。そこにふわりと口に広がる小麦の優しい香りが心地よく調和していき、ほっとする安心感のあるおいしさ。イートインだとカットしてもらえるのも嬉しくて、白ワイン片手に一口一口ゆっくりと味わう時間に日頃の疲れも浄化されました。
少し大人な「パンと喫茶」の新体験を、ぜひ味わってみては？
ハムとカマンベールサンド ¥669
Nectar.
東京都世田谷区船橋1-8-10 船橋一丁目店舗 1号室
営業時間／10:30〜遅くても20:00くらいまで
定休日／月・木
インスタグラム／@nectar.023
※営業日時は事前にインスタグラムでご確認ください
豆富パン ＠五反田
by パンくん
みなさんは豆腐のパンを食べたことはありますか？ 私はこちらのお店で初めて食べました。2023年4月にオープンした「豆富パン」です。「豆富パン」は豆腐工房を併設する恵比寿の「豆富食堂」の姉妹店で、すべてのパンに「豆腐食堂」で作られた豆乳・おからを使用しているのが特徴です。
オープンは2023年4月。おからは日本のスーパーフードとして年々注目が高まる一方で、劣化の早さから取り扱いが難しく、食用での利用率はわずか1％程度だそう。牛乳の代わりに豆乳を使ったり、小麦粉に焙煎したおからを混ぜ合わせるなど「豆富パン」ならではの素材使いが魅力です。
こちらはリピーターが多いという「味噌パン」。味噌を練り込んだクッキー生地を丸パンに被せたもので、噛めば噛むほど鼻から抜けるお味噌のいい香り。塩辛さはなく、ほんのり甘めで、どこか懐かしさのある味わいです。豆乳、おからを使用した生地はフワフワ。パサつき感はなく、繊細でなめらかな口溶けです。新しいパンとの出合いがきっとあるので、ぜひ足を運んでみてください。
味噌パン ¥270
豆富パン
東京都品川区西五反田2丁目25−4 1F
営業時間／11:30～ ※売り切れ次第終了
定休日／不定休（お店のインスタグラムをチェック）
インスタグラム／@tofu_pan_official
ビストロベーカリータツミ ＠不動前
by まつこ
今回ご紹介するのは、東京は不動前駅から徒歩1分のところにある「ビストロベーカリータツミ」。2023年3月にオープンしたベーカリーで、パン好きビストロ党の私にとってはお店の名前だけで大興奮なお店です。
一番の特徴は、惣菜系パンのラインナップの豊富さと質の高さ。それもそのはず、中目黒にある「ビストロタツミ」のシェフが腕を振るう当店。「ビストロタツミ」はミシュランのビブグルマンに選出されたほか、某グルメレビューサイトにて「ビストロ百名店」に選出されるなど名実ともに人気なビストロなのです。
惣菜パンがメインとはいえ、甘い系のパンも複数並ぶのがうれしいポイント。パン界の定番ともいえるクリームパンやミルクフランスも、形状や生地にひと捻り、工夫が施されています。
私がおすすめしたいのは、惣菜パンのなかでもとりわけ人気という「とらパン」。虎模様と丸いフォルムが可愛らしいパンで、中には明太子とクリームチーズが入っています。むぎゅっとヒキが強くもちもちの生地に、カリッカリの表面がクセになるおいしさ。明太子の辛さとうま味に、染み出すバターのじゅわっと感。もう、言葉を選ばずに言うと、ただただ最高です。明太子の辛さをいい塩梅に緩和してくれるクリームチーズのミルキーな味わいも絶妙で、まさにお酒が欲しくなる味。ビストロベーカリーを名乗るのも納得ですね！ワイン好きにもビール好きにも刺さる惣菜パンが豊富で、パン生地も間違いないおいしさなので気になる方はぜひ！
とらパン ¥350
Bistro Bakery Tatsumi
東京都品川区西五反田4-30-11
tel. 03-5747-9777
営業時間／10:00〜19:00（売り切れ次第終了）
定休日／火曜
インスタグラム／@bistro_bakery_tatsumi
丹青（たんせい）＠大阪
by パンくん
今回のエリアは大阪。新鮮でしょ？実は私、パンくんは関西出身（京都）なのです。おいしすぎたので今日は普段よりもテンション高めですが最後までお付き合いください。
大阪で大人気の「ROUTE271梅田店」が今年2月突然の閉店を告知。SNSでざわつきました。しかし物語には続きがありました。高槻に移転し、「丹青（たんせい）」と言う店舗名になり、店主の想いと決意が詰まったお店となって今年5月にオープンしたんです。いろいろなクチコミ、投稿を見ているとプレオープン、オープン時はすごい人気だったようです。なぜこんなにも人気なのか知りたくて、お店に行ってきました。
開店時間は午前10時。人気店なので余裕をもって1時間50分前に行くと先に4名の方が並ばれておりました。お店に入る前から人気の理由を発見。並ぶ場所に日あたるのですが、お店の方が日傘を貸してくれたんです（数に限りがあるので貸してくれる前提で行くのはやめましょう）。こんなパン屋さんは初めてでびっくり。お客さま、ファンの方を大切にされる気持ちが表れているなと思いました。
お店は反時計回りで動線ができており「あんバター」「フランボワーズとバターとショコラ」「クリームパン」などの冷蔵商品からスタート。その後ハード系から惣菜系に続きます。驚いたのはクロワッサンのアレンジ系が多いこと。クロワッサンの中にバナナ、ラムレーズン、マンゴーフランボワーズなど様々な種類があり、ザマンドで表面を焼き上げています。
初めて行くパン屋さんで私が絶対に購入するのがクロワッサン。そんな中でもカスタードクリーム入りは大好物です。美しい層は芸術品。口の中で１層１層噛み締めている感じも伝わり、自家製カスタードクリームの濃厚さと、さっぱりした生クリームの絶妙なバランスが１つの商品ではなくもはや芸術。本当においしかったし、次回も絶対買うと決めた商品でした。もうひとつ、どうしてもおすすめしたいのが「ゆず明太」。明太フランスの中に柚子が入っているのですが柑橘系の鼻から抜ける清涼感が絶品でした。
クロワッサン ア・ラ・クレーム￥410
丹青（たんせい）
大阪府高槻市上田辺町18-5 1F
営業時間／10:00～売り切れ次第終了
不定休 ※インスタグラムで告知
インスタグラム／@ route_271
ヌクムク ブレッドストア＠下北沢
by まつこ
今、下北がアツい！ 再開発が進み都内屈指のモダンタウンになった下北沢ですが、パン屋さんも次から次へとオープンしています。
今回紹介するのは、下北沢の駅前にできた「ヌクムク ブレッドストア」。三軒茶屋に本店を構えるパン屋さんで、創作性溢れるキャッチーなパンが人気です。
いちばんの魅力は、お店の中に隠されています。本の世界に迷い込んだかのようなユーモアあふれる空間。それでいてどこか懐かしさを感じるノスタルジックな雰囲気。お店に一足踏み入れたら、しばらく余韻に浸りたくなるお店です。
「ヌクムク」に来たらぜひ食べてほしいのが「ミルクボール」！ まるっとフォルムのかわいらしいミルクフランスです。
個人的に、この丸さが他にはないおいしさだと思っています。表面はむぎゅむぎゅでヒキしっかり。それでいて中心部分はもっちりとした弾力が楽しめます。このもっちり感はこの形ならではの食感！ たっぷりと入ったミルククリームは、バターのコクがしっかり香りつつ甘すぎないおいしさ。ジャリッとな舌触りもクセになります。クラスト（皮）から感じられる塩気も、クリームの甘さと相まって食欲をそそります。
一味違った絶品ミルクフランス、ぜひご堪能ください！
ミルクボール ￥216
nukumuku 下北沢駅前店
東京都世田谷区北沢2-23-6
営業時間／10:00〜20:00
定休日／月曜、第1・3・5火曜
インスタグラム／@nukumuku.breadstore
フジベーグル @幡ヶ谷
by パンくん
赤羽で大人気のベーグル屋さんが2023年3月25日、幡ヶ谷に移転し営業開始！ 赤羽の地元の方、遠方の方からも愛され、ベーグル好きなら一度は名前を聞いたことがあるほど人気のお店です。移転の理由は「今回の場所に運命を感じたから」。私が訪れたのは平日のオープン前でしたが、10人ほどのお客さんが既に並んでいました。
オーナーは、もともと粉物を食べるのも作るのも好きで、何か自分でお店を出そうと考えていた時に奥さまがベーグルを買ってきてくれたことをきっかけにベーグルの道へ。ベーグルの本場ニューヨークに渡り、研究を重ねて、5年前に赤羽にお店をオープンしました。
生地は北海道産の小麦粉を使用し、天然酵母と石垣島で作られた塩、水のみで作り上げているそうです。生地の表面はカリッと、中はむぎゅっと食べごたえがあります。
「フジベーグル」のイチ推しは季節の限定ベーグルサンド。写真の「ストロベリークリームチーズときぼうのいちごベーグルサンド」は残念ながら先週末で終わってしまったのですが（コレ食べたいと思った方、ごめんなさい！）、もはや豪華ないちごケーキ？ってほどのインパクトがありました（笑）。いちごは、愛知県豊田市にあるオーガニック農園「美岳小屋」さんの農薬不使用「きぼうのいちご」で、フワフワにホイップした甘さ控えめのクリームチーズとの相性抜群でした。
現在は生よもぎとホワイトチョコレートを使った「よもぎミルク」（￥580）が登場しているとのこと。ぜひお店でチェックしてみてください！
Fuji Bagel
東京都渋谷区幡ヶ谷3-11-7 1F
営業時間／11:00～ ※売り切れ次第終了
定休日／日・月・火曜
インスタグラム／@fujibagle
マタン ＠新大塚
by まつこ
2022年10月22日にオープンした「MATIN」。新大塚駅から徒歩9分にあるベーカリーです。
「MATIN」は、親しみのあるパンのラインナップが魅力。クロワッサンやパンオショコラ、クロックムッシュなど馴染み深いおいしさが勢揃いなので、日常使いにぴったりのお店です。
シェフの高橋さんは、「パンが身近なところにある生活をお客さまに提供したい」という想いのもと、このお店をオープンしたといいます。お店のTwitterから、パンの焼き上がり時間を確認できるのもありがたいです。
私の推しパンは、「渦茶」。まず、デニッシュ生地がおいしい！ 外側はサクサク、内側はじゅんわり食感でバターのコクがしっかりと感じられます。写真だと見えにくいですが、中には抹茶ダマンドがたっぷりとIN！ 京都「碧翠園（へきすいえん）」の抹茶を使っており、苦味は少ないものの抹茶の風味がしっかりと香ります。ダマンドのしっとり食感と、豆のほくほく食感が交互にやってきて食感も楽しいです。和スイーツが好きな方にぜひ食べてほしいおいしさです。期間限定のパンなので、気になる方はお早めに！
渦茶 ¥420
MATIN
東京都文京区千石3-3-2
営業時間／9:00〜17:00（売り切れ次第終了）
定休日／木・金曜
インスタグラム／@matin.79bread
ドリーミンビー スミヨシ（Dreamin’B Sumiyosi） ＠住吉
by パンくん
江東区の住吉に3月16日にOPEN。お店のコンセプトは「日常の贅沢をあなたへ」。私が感じた贅沢は食材へのこだわりです。小麦粉は石臼で優しく挽いた京都産をはじめ、北海道、福岡、フランスなどパンにより18種類以上を使用。あずきは北海道産、バターはフランス最高峰AOPバター、北海道、九州の発酵バターを使い分けるほど。
オーガニックや無添加にもこだわり、惜しみなく手間暇、時間をかけた自家製のパン100種類以上が、日替わりで登場します。広々とした店内はベビーカーでも余裕で入ることができ、都内のパン屋さんには珍しくイートインスペースがありました。コーヒーが好きな方はコーヒーもチェック。日本にはまだ300名ほどしかいないコーヒーの国際資格、Qグレーダーである蔵前「コフィノワ」の高橋史郎さんが選定したコーヒーを焼きたてのパンと食べることができます。
今回、7種類ぐらい食べた中でぜひおすすめしたいのが「カルダモンとバターのマリアージュ」。こだわりのバターとカルダモンを織り込みサクサクに焼き上げた一品。はちみつがアクセントになっていますが甘すぎることはなく、食べやすい。カルダモンの香りは決して強くなく、噛めば噛むほど鼻から抜け、カルダモンの清涼な香りと柑橘系を感じさせる優しい甘さを感じることができます。表面サクサク、中はしっとり。カルダモン好きは要チェックです。
また1軒素敵なパン屋さんが誕生した江東区。このエリアから目が離せません。
カルダモンとバターのマリアージュ ￥345（税込）
Dreamin’B Sumiyosi（ドリーミンビー スミヨシ）
東京都江東区住吉2-2-4 1F
営業時間／11:00～ ※売り切れ次第終了
定休日／火・水曜
インスタグラム／@dreamin.b_sumiyosi
セゾン ベーカリー＆コーヒー（SAISON bakery & coffee） @五反田
by まつこ
今回紹介するのは「セゾン ベーカリー＆コーヒー」。2023年3月17日、五反田にオープンした最旬ベーカリーカフェです。モノクロを基調としたモダンな雰囲気に包まれたお店は、パンの製造過程が見える開放的な空間です。
イートインできるのも嬉しいポイント。弧を描いたオシャレなカウンター席まであり、パン好き女子は気分が高まること間違いなしです。
「セゾン」には、惣菜系から甘いデニッシュまで幅広いジャンルのパンが並びます。「どんな味だろう？」と気になるようなひと捻りあるパンが多く、ついついたくさん手にとってしまうことでしょう。悩んだときはスタッフさんが丁寧に教えてくれるので安心です。
私のイチオシは「アボカドタルティーヌ」。アボカドペーストに、スライスしたアボカドをどどんとのせて。なんといっても、アボカドそのものがおいしい。とろっとろで飲めるようなアボカドのまろやかな味わいと、スパイシーでエキゾチックな味つけが食欲を掻き立てます。
パンのおいしさもしっかり。クラストはバリッとハードで、生地はもっちり。食感や味わいで具材を引き立てつつも、存在感はしっかりある働きぶりからして、まさに名脇役なパンです。他にも数種類のタルティーヌを展開しているので、すべて試したくなっちゃいますね！
アボカドタルティーヌ ¥650
SAISON bakery & coffee
東京都東五反田2-8-3 五反田ASビル 1F
tel. 03-6721-7233
営業時間／08:00〜20:00
定休日／月曜（レストランのみ火曜定休、ベーカリーとカフェは営業）
インスタグラム／@saison_bakerycoffee
